有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における世界経済は、金融引き締め政策の継続及びインフレ圧力の長期化に加え、地政学的緊張の高まりを背景としてエネルギー価格及び原材料価格の変動が続くなど、不透明な状況で推移した。我が国経済においては、雇用・所得環境の改善を背景として緩やかな回復基調が見られるものの、物価上昇や海外経済の減速懸念等により、先行き不透明な状況が継続している。当社が属する自動車業界においては、半導体供給の正常化により生産活動の回復が見られる一方、電動化の進展や環境規制の強化等により事業環境は大きく変化しており、またエネルギーコスト及び原材料価格の高止まりが収益に影響を及ぼしている。
こうした環境下において、当社はカーエアコン用コンプレッサ部品の加工を主力事業として事業活動を展開している。加えて、中長期的な事業環境の変化への対応として、埼玉県が実施する「経営革新計画承認制度」に基づく事業計画の承認(承認日:2026年3月28日)を受けており、エンジン車部品製造の省力化を通じたEV関連部品製造への対応を進めている。以上を踏まえた当社の財政状態及び経営成績の概要は、以下のとおりである。
当事業年度においては、主要取引先との契約における商流及び取引条件の見直しに伴い、同社の原材料提供方法が変更され、期中より当該原材料を無償で受け入れる形となった。これにより当社では、棚卸資産の除却並びに仕入債務に対する処理を行ったほか、当社が計上する売上高は、製品の加工に係る対価のみを処理することとなった。
その理由から、当事業年度のコンプレッサ部品関係の売上高は前期比58.4%減の15億5百万円となった。またカーエアコン取付部品関係の売上高は前期比43.0%増の2.6百万円、その他売上高は前期比13.5%増の77.7百万円であった。これらを合計した当事業年度の売上高は、前期比57.0%減の15億85百万円となった。これは主要材料の無償提供が開始されたことによる影響であり、当社の生産活動や市場における競争力に影響を及ぼすものではない。
損益面では、材料費無償化により売上高は減少したものの、売上原価の低減が収益性の改善に繋がった結果、営業利益26.3百万円 (前事業年度は営業利益10.6百万円)を創出できた。これに僅少ではあるが営業外収益もあり、結果として当期純利益28.8百万円(前事業年度は当期純利益10.5百万円) の計上となるなど前年同期比で大幅に増加しており、事業構造の強化に貢献している。
財政状況については、事業年度末の総資産は8億83百万円(前期末比4億1百万円減少)と屈曲されたが、当期純利益の計上により純資産は2億4百万円(前期末比34.4百万円増加)となった。また自己資本比率は前期末より9.9ポイント増加し23.1%となった。今後も継続して安定的な財務体制を目指し活動を進める。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローで得られた資金、投資活動で使用した資金、財務活動で使用された資金の差引により、前事業年度末に比べ75百万円増加し、当事業年度末には3億27百万円となった。
また当事業年度中における各キャッシュ・フローは次の通りである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は、前年同期と比べて44百万円増加し1億64百万円となった。これは主に売上債権の減少額3億16百万円、棚卸資産の減少額1億68百万円など並びに税引前当期純利益29百万円と、仕入債務の減少額4億10百万円などによる収入と支出との差引によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は前年同期と比べて34百万円増加し40百万円となった。これは主に有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用された資金は前年同期と比べて37百万円増加し48百万円となった。これは主に長期借入金の借入れによる収入額1億円と、長期借入金の返済による支出額1億28百万円及びリース債務の返済による支出額19百万円などとの差引によるものである。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社はカーエアコン関連部品の製造を行う単一セグメントのため、生産、受注及び販売の実績については製品区分別に記載している。
a. 生産実績
当事業年度の生産実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
(注) 金額は販売価格によっている。
b. 受注状況
当事業年度の受注状況を製品区分別に示すと、次の通りである。
c. 販売実績
当事業年度の販売実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
(注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下の通りである。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りである。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものである。
①財政状態の分析
当社の当事業年度末における総資産は、主に売上債権及び棚卸資産など流動資産の大幅減少により前事業年度末に比べ4億1百万円減少し8億83百万円となった。負債は主に仕入債務等の流動負債が減少したことで前事業年度末に比べ4億36百万円減少し6億79百万円、純資産は当期純利益の計上により前事業年度末に比べて34.4百万円増加し2億4百万円となった。なお総資産並びに負債の大幅減少となった主因は、主要取引先との商流及び取引条件の見直しに伴うものである。また先述の当期純利益28.8百万円の計上により、剰余金が75百万円(前事業年度は46百万円)とプラスとなった。これにより自己資本比率は23.1%と9.9ポイント上昇した。経営の安定化を図るためには、継続した利益創出による財政強化の必要があると考える。
②経営成績の分析
当事業年度における当社の経営成績は、自動車生産の回復に伴い需要環境に改善の動きが見られたものの、原材料価格及びエネルギーコストの高止まりが継続し、収益面に影響を及ぼした。
このような状況のもと、当社はカーエアコン用コンプレッサ部品の加工を中核事業として、精密加工技術の高度化及び品質管理体制の強化を図るとともに、収益体質の改善に向けた各種施策を推進した。具体的には、生産工程の見直しによる効率化、付帯設備の内製化によるコスト最適化、設備改善による生産性向上及び調達コストの見直し等に取り組んだ。この結果、当事業年度の売上高は、前年同期比57.0%減の15億85百万円となった。これは、当社製品の生産に用いる主要材料について無償提供が開始されたことに伴い、売上計上額が減少したことによるものである。なお生産数量は前年と同水準を維持している。
損益面においては、最低賃金の上昇に伴う労務費の増加や消耗部材価格の上昇が継続したものの、支出管理の徹底及び材料無償化に伴う売上原価の低減効果により収益性は改善し、営業利益は26.3百万円となった。また、営業外収益の計上により、当期純利益は28.8百万円(前事業年度は当期純利益10.5百万円)となった。以上のとおり、当事業年度における売上高の大幅な減少は主として取引条件の変更に起因するものであり、当社の生産活動自体は堅調に推移している。
今後の見通しについては、自動車業界において電動化及び省エネルギー化の進展が見込まれる中、当社は主力であるコンプレッサ部品の高精度加工技術を基盤として安定的な受注確保を図るとともに、内製化の推進による自動化設備の開発を通じて、省力化及び生産性向上を進め、収益力の一層の強化に取り組んで行く方針である。一方で、主要取引先の生産及び販売動向や世界経済の動向等が当社に与える影響については不確実性が高く、現時点において業績予想を合理的に算定することが困難な状況にある。
③キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動による資金の増加等により、3億27百万円(前事業年度末は2億51百万円)となった。当社の資金状況については、今後の世界経済の動向や地政学的リスクの高まり等により不確実性が存在することから、安定的な資金繰りの確保が重要な課題であると認識している。このため当社は資金需要の動向を踏まえ、金融機関との関係強化等を通じて機動的な資金調達体制の整備及び資金管理の強化に努めている。当社では引き続き厳しい経営環境が見込まれる中、外部環境の変化に応じた適切な資金管理を行うことで、財務基盤の安定化を図るとともに、持続的な成長及び企業価値の向上に取り組んで行く方針である。
④重要な会計方針及び見積り
財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に賞与引当金及び退職給付引当金であり、継続して評価を行っている。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における世界経済は、金融引き締め政策の継続及びインフレ圧力の長期化に加え、地政学的緊張の高まりを背景としてエネルギー価格及び原材料価格の変動が続くなど、不透明な状況で推移した。我が国経済においては、雇用・所得環境の改善を背景として緩やかな回復基調が見られるものの、物価上昇や海外経済の減速懸念等により、先行き不透明な状況が継続している。当社が属する自動車業界においては、半導体供給の正常化により生産活動の回復が見られる一方、電動化の進展や環境規制の強化等により事業環境は大きく変化しており、またエネルギーコスト及び原材料価格の高止まりが収益に影響を及ぼしている。
こうした環境下において、当社はカーエアコン用コンプレッサ部品の加工を主力事業として事業活動を展開している。加えて、中長期的な事業環境の変化への対応として、埼玉県が実施する「経営革新計画承認制度」に基づく事業計画の承認(承認日:2026年3月28日)を受けており、エンジン車部品製造の省力化を通じたEV関連部品製造への対応を進めている。以上を踏まえた当社の財政状態及び経営成績の概要は、以下のとおりである。
当事業年度においては、主要取引先との契約における商流及び取引条件の見直しに伴い、同社の原材料提供方法が変更され、期中より当該原材料を無償で受け入れる形となった。これにより当社では、棚卸資産の除却並びに仕入債務に対する処理を行ったほか、当社が計上する売上高は、製品の加工に係る対価のみを処理することとなった。
その理由から、当事業年度のコンプレッサ部品関係の売上高は前期比58.4%減の15億5百万円となった。またカーエアコン取付部品関係の売上高は前期比43.0%増の2.6百万円、その他売上高は前期比13.5%増の77.7百万円であった。これらを合計した当事業年度の売上高は、前期比57.0%減の15億85百万円となった。これは主要材料の無償提供が開始されたことによる影響であり、当社の生産活動や市場における競争力に影響を及ぼすものではない。
損益面では、材料費無償化により売上高は減少したものの、売上原価の低減が収益性の改善に繋がった結果、営業利益26.3百万円 (前事業年度は営業利益10.6百万円)を創出できた。これに僅少ではあるが営業外収益もあり、結果として当期純利益28.8百万円(前事業年度は当期純利益10.5百万円) の計上となるなど前年同期比で大幅に増加しており、事業構造の強化に貢献している。
財政状況については、事業年度末の総資産は8億83百万円(前期末比4億1百万円減少)と屈曲されたが、当期純利益の計上により純資産は2億4百万円(前期末比34.4百万円増加)となった。また自己資本比率は前期末より9.9ポイント増加し23.1%となった。今後も継続して安定的な財務体制を目指し活動を進める。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローで得られた資金、投資活動で使用した資金、財務活動で使用された資金の差引により、前事業年度末に比べ75百万円増加し、当事業年度末には3億27百万円となった。
また当事業年度中における各キャッシュ・フローは次の通りである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は、前年同期と比べて44百万円増加し1億64百万円となった。これは主に売上債権の減少額3億16百万円、棚卸資産の減少額1億68百万円など並びに税引前当期純利益29百万円と、仕入債務の減少額4億10百万円などによる収入と支出との差引によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は前年同期と比べて34百万円増加し40百万円となった。これは主に有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用された資金は前年同期と比べて37百万円増加し48百万円となった。これは主に長期借入金の借入れによる収入額1億円と、長期借入金の返済による支出額1億28百万円及びリース債務の返済による支出額19百万円などとの差引によるものである。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社はカーエアコン関連部品の製造を行う単一セグメントのため、生産、受注及び販売の実績については製品区分別に記載している。
a. 生産実績
当事業年度の生産実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
| 製品区分別 | 第78期 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比 (%) |
| コンプレッサ部品(千円) | 1,427,917 | 39.6 |
| カーエアコン取付部品(千円) | 4,173 | 218.8 |
| その他(千円) | 42,988 | 154.1 |
| 合計(千円) | 1,475,079 | 40.5 |
(注) 金額は販売価格によっている。
b. 受注状況
当事業年度の受注状況を製品区分別に示すと、次の通りである。
| 製品区分別 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| コンプレッサ部品 | 1,312,018 | 37.2 | 57,281 | 22.9 |
| カーエアコン取付部品 | 2,948 | 158.3 | 285 | ― |
| その他 | 43,909 | 146.5 | 4,395 | 126.5 |
| 合計 | 1,358,876 | 38.1 | 61,962 | 24.4 |
c. 販売実績
当事業年度の販売実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
| 製品区分別 | 第78期 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比 (%) |
| コンプレッサ部品(千円) | 1,505,044 | 41.6 |
| カーエアコン取付部品(千円) | 2,663 | 143.0 |
| その他(千円) | 77,761 | 113.5 |
| 合計(千円) | 1,585,469 | 43.0 |
(注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下の通りである。
| 相手先 | 第77期 | 第78期 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| サンデン株式会社 | 3,617,349 | 98.1 | 1,507,707 | 95.1 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りである。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものである。
①財政状態の分析
当社の当事業年度末における総資産は、主に売上債権及び棚卸資産など流動資産の大幅減少により前事業年度末に比べ4億1百万円減少し8億83百万円となった。負債は主に仕入債務等の流動負債が減少したことで前事業年度末に比べ4億36百万円減少し6億79百万円、純資産は当期純利益の計上により前事業年度末に比べて34.4百万円増加し2億4百万円となった。なお総資産並びに負債の大幅減少となった主因は、主要取引先との商流及び取引条件の見直しに伴うものである。また先述の当期純利益28.8百万円の計上により、剰余金が75百万円(前事業年度は46百万円)とプラスとなった。これにより自己資本比率は23.1%と9.9ポイント上昇した。経営の安定化を図るためには、継続した利益創出による財政強化の必要があると考える。
②経営成績の分析
当事業年度における当社の経営成績は、自動車生産の回復に伴い需要環境に改善の動きが見られたものの、原材料価格及びエネルギーコストの高止まりが継続し、収益面に影響を及ぼした。
このような状況のもと、当社はカーエアコン用コンプレッサ部品の加工を中核事業として、精密加工技術の高度化及び品質管理体制の強化を図るとともに、収益体質の改善に向けた各種施策を推進した。具体的には、生産工程の見直しによる効率化、付帯設備の内製化によるコスト最適化、設備改善による生産性向上及び調達コストの見直し等に取り組んだ。この結果、当事業年度の売上高は、前年同期比57.0%減の15億85百万円となった。これは、当社製品の生産に用いる主要材料について無償提供が開始されたことに伴い、売上計上額が減少したことによるものである。なお生産数量は前年と同水準を維持している。
損益面においては、最低賃金の上昇に伴う労務費の増加や消耗部材価格の上昇が継続したものの、支出管理の徹底及び材料無償化に伴う売上原価の低減効果により収益性は改善し、営業利益は26.3百万円となった。また、営業外収益の計上により、当期純利益は28.8百万円(前事業年度は当期純利益10.5百万円)となった。以上のとおり、当事業年度における売上高の大幅な減少は主として取引条件の変更に起因するものであり、当社の生産活動自体は堅調に推移している。
今後の見通しについては、自動車業界において電動化及び省エネルギー化の進展が見込まれる中、当社は主力であるコンプレッサ部品の高精度加工技術を基盤として安定的な受注確保を図るとともに、内製化の推進による自動化設備の開発を通じて、省力化及び生産性向上を進め、収益力の一層の強化に取り組んで行く方針である。一方で、主要取引先の生産及び販売動向や世界経済の動向等が当社に与える影響については不確実性が高く、現時点において業績予想を合理的に算定することが困難な状況にある。
③キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動による資金の増加等により、3億27百万円(前事業年度末は2億51百万円)となった。当社の資金状況については、今後の世界経済の動向や地政学的リスクの高まり等により不確実性が存在することから、安定的な資金繰りの確保が重要な課題であると認識している。このため当社は資金需要の動向を踏まえ、金融機関との関係強化等を通じて機動的な資金調達体制の整備及び資金管理の強化に努めている。当社では引き続き厳しい経営環境が見込まれる中、外部環境の変化に応じた適切な資金管理を行うことで、財務基盤の安定化を図るとともに、持続的な成長及び企業価値の向上に取り組んで行く方針である。
④重要な会計方針及び見積り
財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に賞与引当金及び退職給付引当金であり、継続して評価を行っている。