有価証券報告書-第70期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の世界経済情勢は全体として堅調であったが、様々な先行き不透明感が存在している。国内においては海外の不確実性などに留意が必要ではあるものの、雇用・所得環境の改善等により緩やかな回復基調となった。また当社の主要な販売先であるサンデングループの自動車機器事業はこうした経済状況を受け拡大傾向で推移した。
この様な環境下において当社では、前期に導入を決定し準備を進めてきたサンデングループのコンプレッサ用プーリの国内生産を当社に集約する案件に対し、7月より切削加工及び組立等の設備移設を開始した。この作業は移設元の生産状況より稼働停止可能なものから順次行ない、設備及び出向者の受入れなどの移管活動は3月に完了となった。これにより量的な安定をはかると共に、これまでの主力製品である鋼板プーリを含めてロータプーリ加工と組立の一貫生産を行い、機能を持ったパーツとしての販売が可能となった。
一方既存の製品については、上半期では前期より継続して数量確保ができたが、品質コストの上昇など、生産性の悪化状態が改善できなかった。加えて下期に入り需要の大幅減少となり、生産性については改善傾向は見られたものの、前期の設備増強投資効果が出せず効率の悪化を解消するまでには至らなかった。
これらの結果当事業年度のコンプレッサ部品関係の売上高は、前期比55.5%増の24億93百万円と大幅な増加となった。これは当期中に開始した製品の売上に占める外購費率が88.0%とこれまでと構成の異なることに起因する。これにより外購費率前期46.0%だったものが当事業年度64.7%に上昇し、その外購費分が売上高に上積みとなった状態である。売上高から外購費を差引いた付加価値では前期比0.8%増と新規導入分が既存品減少のカバーに留まり大きな増加とはなっていない。ほぼ終息となっているカーエアコン取付部品関係の売上高は前期比15.8%増の1百万円、またその他の売上高は自社製品の引き戸クローザ売上増で前期比19.2%増の60百万円であった。これらを合計した当事業年度売上高は、前期比54.4%増の25億56百万円となった。
損益面では、新規導入活動に伴う先行費用の発生の影響が大きく、経常損失43百万円(前期は経常利益40百万円)、当期純損失44百万円(前期は当期純利益40百万円)となった。
財政状況については、事業年度末の総資産は15億19百万円(前期末比4億69百万円増加)、純資産は85百万円(前期末比44百万円減少)となった。これは主に新規事業の導入に伴う売掛金、棚卸資産、固定資産、買掛金等の増加、長期借入金等の固定資産の増加及び当期純損失の計上によるものである。
またこれらにより、自己資本比率は前期末より6.8ポイント減少し、5.6%となった。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。なお(生産、受注及び販売の状況)における記載金額についても同様である。
② キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入金の借入れなど財務活動による収入があったものの、投資活動による支出、当期純損失などにより営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであったため、前事業年度末に比べ108百万円減少し、当事業年度末には53百万円となった。
また当事業年度中における各キャッシュ・フローは次の通りである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果使用した資金は21百万円(前年同期は得られた資金106百万円)となった。
これは主に仕入債務の増加額463百万円、減価償却費63百万円などと、売上債務の増加額313百万円、棚卸資産の増加170百万円及び税引前当期純損失43百万円等との相殺によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は前年同期と比べて110百万円増加し150百万円となった。
これは主に有形固定資産の取得による支出140百万円によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果得られた資金は62百万円(前年同期は使用した資金13百万円)となった。
これは主に長期借入金の借入れによる収入200百万円及び社債の発行による収入50百万円と、長期借入金の返済による支出106百万円及び短期借入金減少による支出80百万円との相殺によるものである。
③ 生産、受注及び販売の状況)
当社はカーエアコン関連部品の製造を行う単一セグメントのため、生産、受注及び販売の実績については製品区分別に記載している。
a. 生産実績
当事業年度の生産実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
(注) 金額は販売価格によっている。
b. 受注状況
当事業年度の受注状況を製品区分別に示すと、次の通りである。
c. 販売実績
当事業年度の販売実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
(注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりである。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものである。
当社の当事業年度末における財政状態は、当期純損失44百万円の計上により剰余金がマイナスとなり悪化となった。また当事業年度より新規に生産を開始した製品の外購比率が既存製品に比べ高いことなどから総資本が44.6%増加した。これら両方の影響で自己資本比率は6.8ポイント減少し5.6%となった。この悪化傾向に対して経営の安定化をはかるため、次期以降の確実な利益創出による財政強化の必要があると考える。(2) 経営成績の分析
当社の当事業年度の経営成績は、主要取引先であるサンデングループのカーエアコン用コンプレッサ事業において、上半期では前期より継続して数量確保ができたが、品質コストの上昇など、生産性の悪化状態が改善できなかった。加えて下期に入り需要の大幅減少となり、生産性については改善傾向が見られたものの、前期の設備増強投資効果が出せず効率の悪化を解消するまでには至らなかった。またサンデングループのコンプレッサ用プーリの国内生産を当社に集約する案件の移管を進めたため先行での費用発生が生じ、当期純損失44百万円(前期は当期純利益40百万円)となった。
次期以降については、当事業年度に先行で発生した費用の回収を早期に実現し、確実かつ安定的な利益創出構造の構築を目指さなければならない。
当社の当事業年度におけるキャッシュ・フローは、長期借入金の借入れなど財務活動による収入があったものの、新規事業導入に伴う投資活動による支出があり、先行費用の発生などで営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであったため、前事業年度末に比べ108百万円減少し、当事業年度末には53百万円となった。また導入された新規製品の外購費率が既存製品に比べ高いことから、資金の流れも従来との変化が見られる。これらより今後は特に売掛金、買掛金の管理及び棚卸資産などに注意して財務活動を含めて資金繰りを管理することが重要となる。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の世界経済情勢は全体として堅調であったが、様々な先行き不透明感が存在している。国内においては海外の不確実性などに留意が必要ではあるものの、雇用・所得環境の改善等により緩やかな回復基調となった。また当社の主要な販売先であるサンデングループの自動車機器事業はこうした経済状況を受け拡大傾向で推移した。
この様な環境下において当社では、前期に導入を決定し準備を進めてきたサンデングループのコンプレッサ用プーリの国内生産を当社に集約する案件に対し、7月より切削加工及び組立等の設備移設を開始した。この作業は移設元の生産状況より稼働停止可能なものから順次行ない、設備及び出向者の受入れなどの移管活動は3月に完了となった。これにより量的な安定をはかると共に、これまでの主力製品である鋼板プーリを含めてロータプーリ加工と組立の一貫生産を行い、機能を持ったパーツとしての販売が可能となった。
一方既存の製品については、上半期では前期より継続して数量確保ができたが、品質コストの上昇など、生産性の悪化状態が改善できなかった。加えて下期に入り需要の大幅減少となり、生産性については改善傾向は見られたものの、前期の設備増強投資効果が出せず効率の悪化を解消するまでには至らなかった。
これらの結果当事業年度のコンプレッサ部品関係の売上高は、前期比55.5%増の24億93百万円と大幅な増加となった。これは当期中に開始した製品の売上に占める外購費率が88.0%とこれまでと構成の異なることに起因する。これにより外購費率前期46.0%だったものが当事業年度64.7%に上昇し、その外購費分が売上高に上積みとなった状態である。売上高から外購費を差引いた付加価値では前期比0.8%増と新規導入分が既存品減少のカバーに留まり大きな増加とはなっていない。ほぼ終息となっているカーエアコン取付部品関係の売上高は前期比15.8%増の1百万円、またその他の売上高は自社製品の引き戸クローザ売上増で前期比19.2%増の60百万円であった。これらを合計した当事業年度売上高は、前期比54.4%増の25億56百万円となった。
損益面では、新規導入活動に伴う先行費用の発生の影響が大きく、経常損失43百万円(前期は経常利益40百万円)、当期純損失44百万円(前期は当期純利益40百万円)となった。
財政状況については、事業年度末の総資産は15億19百万円(前期末比4億69百万円増加)、純資産は85百万円(前期末比44百万円減少)となった。これは主に新規事業の導入に伴う売掛金、棚卸資産、固定資産、買掛金等の増加、長期借入金等の固定資産の増加及び当期純損失の計上によるものである。
またこれらにより、自己資本比率は前期末より6.8ポイント減少し、5.6%となった。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。なお(生産、受注及び販売の状況)における記載金額についても同様である。
② キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入金の借入れなど財務活動による収入があったものの、投資活動による支出、当期純損失などにより営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであったため、前事業年度末に比べ108百万円減少し、当事業年度末には53百万円となった。
また当事業年度中における各キャッシュ・フローは次の通りである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果使用した資金は21百万円(前年同期は得られた資金106百万円)となった。
これは主に仕入債務の増加額463百万円、減価償却費63百万円などと、売上債務の増加額313百万円、棚卸資産の増加170百万円及び税引前当期純損失43百万円等との相殺によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は前年同期と比べて110百万円増加し150百万円となった。
これは主に有形固定資産の取得による支出140百万円によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果得られた資金は62百万円(前年同期は使用した資金13百万円)となった。
これは主に長期借入金の借入れによる収入200百万円及び社債の発行による収入50百万円と、長期借入金の返済による支出106百万円及び短期借入金減少による支出80百万円との相殺によるものである。
③ 生産、受注及び販売の状況)
当社はカーエアコン関連部品の製造を行う単一セグメントのため、生産、受注及び販売の実績については製品区分別に記載している。
a. 生産実績
当事業年度の生産実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
| 製品区分別 | 第70期 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比 (%) |
| コンプレッサ部品(千円) | 2,554,849 | 161.0 |
| カーエアコン取付部品(千円) | 1,706 | 114.1 |
| その他(千円) | 22,836 | 128.6 |
| 合計(千円) | 2,579,392 | 160.6 |
(注) 金額は販売価格によっている。
b. 受注状況
当事業年度の受注状況を製品区分別に示すと、次の通りである。
| 製品区分別 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| コンプレッサ部品 | 2,812,427 | 175.5 | 454,859 | 335.2 |
| カーエアコン取付部品 | 1,955 | 115.8 | - | - |
| その他 | 22,057 | 114.8 | 1,036 | 63.5 |
| 合計 | 2,836,441 | 174.7 | 455,895 | 332.0 |
c. 販売実績
当事業年度の販売実績を製品区分別に示すと、次の通りである。
| 製品区分別 | 第70期 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比 (%) |
| コンプレッサ部品(千円) | 2,493,273 | 155.5 |
| カーエアコン取付部品(千円) | 1,955 | 115.8 |
| その他(千円) | 60,794 | 119.2 |
| 合計(千円) | 2,556,024 | 154.4 |
(注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりである。
| 相手先 | 第69期 | 第70期 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| サンデングループ | 1,597,571 | 96.5 | 2,490,321 | 97.4 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものである。
当社の当事業年度末における財政状態は、当期純損失44百万円の計上により剰余金がマイナスとなり悪化となった。また当事業年度より新規に生産を開始した製品の外購比率が既存製品に比べ高いことなどから総資本が44.6%増加した。これら両方の影響で自己資本比率は6.8ポイント減少し5.6%となった。この悪化傾向に対して経営の安定化をはかるため、次期以降の確実な利益創出による財政強化の必要があると考える。(2) 経営成績の分析
当社の当事業年度の経営成績は、主要取引先であるサンデングループのカーエアコン用コンプレッサ事業において、上半期では前期より継続して数量確保ができたが、品質コストの上昇など、生産性の悪化状態が改善できなかった。加えて下期に入り需要の大幅減少となり、生産性については改善傾向が見られたものの、前期の設備増強投資効果が出せず効率の悪化を解消するまでには至らなかった。またサンデングループのコンプレッサ用プーリの国内生産を当社に集約する案件の移管を進めたため先行での費用発生が生じ、当期純損失44百万円(前期は当期純利益40百万円)となった。
次期以降については、当事業年度に先行で発生した費用の回収を早期に実現し、確実かつ安定的な利益創出構造の構築を目指さなければならない。
当社の当事業年度におけるキャッシュ・フローは、長期借入金の借入れなど財務活動による収入があったものの、新規事業導入に伴う投資活動による支出があり、先行費用の発生などで営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであったため、前事業年度末に比べ108百万円減少し、当事業年度末には53百万円となった。また導入された新規製品の外購費率が既存製品に比べ高いことから、資金の流れも従来との変化が見られる。これらより今後は特に売掛金、買掛金の管理及び棚卸資産などに注意して財務活動を含めて資金繰りを管理することが重要となる。