有価証券報告書-第126期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
事業等のリスク
当社グループの事業、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項は次の通りであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 市場競争
当社グループの各事業は、プリンティング事業を始めとして事業を展開する多くの市場において他社との激しい競争にさらされております。一部の競合他社は当社グループよりも多くの経営資源を有しているほか、今後市場環境の変化により新規競合他社の参入、あるいは競合先間の提携が行われ、競争が更に激化することが想定されます。これらの要因により現在の市場シェアを維持できなくなり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(2) 人材確保
当社グループは、グローバルに展開する企画、開発、設計、製造、販売、サービス等の各機能に必要な人材確保に努めております。しかしながら労働市場における人材の獲得競争は激化しており、有能な人材の採用や雇用の継続が困難になった場合は、研究開発に十分な資源を投入できないことによる製品競争力の低下や労働力不足による製品の安定供給への支障など、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権
当社グループは、必要に応じて、特許等の知的財産権に関するライセンス契約を他社と締結しつつ、事業活動を行っております。それら契約に基づくロイヤリティの収支は、業績の変動要因となり得、また、契約の条件によっては、事業活動における制約となる可能性があります。研究開発等の結果獲得した当社独自の技術を完全に保護することには限界があり、第三者による知的財産権の侵害や模倣品の製造・販売が起きる可能性があります。一方で他社から同様な訴えがなされる可能性もあり、これらは当社グループの業績に一定の影響を与える可能性があります。なお、当社グループは、発明報奨規程を設け、それに則り、発明者に対する報奨等を適切に行っております。しかし、その対価若しくは相当の利益をめぐって、発明者と争いになる可能性があります。
(4) 品質管理
当社グループは、高品質の魅力ある製品を提供するため、厳格な品質管理基準に従って生産管理体制を確立し、製品の製造を行っております。製造委託先から供給を受ける製品に対しても、同様な品質管理基準に従って適正な品質レベルであることを検証しております。しかし、すべての製品に対し欠陥がなく、将来に製品安全問題や品質問題が発生しないという保証はありません。それらの重大な問題が発生した場合、多額のコストを要するほか、ブランドイメージや社会的評価が低下し、顧客の当社グループ製品への購買意欲を減少させ、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(5) 為替・金利
当社グループは、海外での製造・販売比率が高く、外貨建取引に伴う将来の為替変動リスクが発生します。そのリスク低減のため、外貨建取引における受取と支払のリンク率向上を図る一方で、短期的には為替予約取引を行うなど、リスクを効率的に管理し、回避するよう努めております。しかし、中国・東南アジア等、主要な製造拠点の所在地域の通貨が上昇した場合、製造・調達コストを押し上げる要因になるなど、中長期的な為替レートの変動が、財務諸表等に一定の影響を及ぼすことが想定されます。また、金利変動リスクに対しては、固定金利での資金調達や金利スワップ等の金融商品を活用してリスクの軽減に努めておりますが、金利の大幅な変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法的規制
当社グループは、事業活動を行っている各国において、様々な関連法規や規制、税制の適用を受けております。グループ全体でこれらを遵守すべく内部統制の仕組みを強化しているほか、リスク管理体制の整備を進めております。万が一これらの規制を遵守できない事象が発生した場合などには、当社グループの事業活動が制限される可能性、費用負担の増加につながる可能性があります。特に新興国においては、輸出入に関する規制・投資規制・海外送金に関する規制・移転価格税制等をはじめとする規制・税制等の変更のような、予測できない事態の発生により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(7) 原材料の価格高騰
当社グループの製品に使用されている樹脂材料や鋼板などの原材料価格が上昇した場合、製造コストを押し上げる要因になります。これらの影響を製品の販売価格に転嫁できない、あるいは経費削減、能率改善でコストを十分に吸収できない場合、将来の収益性に一定の影響を及ぼすことが想定されます。
(8) 情報ネットワーク
当社グループは、生産管理・販売管理及び財務等に関する情報をネットワークを通して管理しております。また、近年は管理状態を確認後にクラウドを含む社外の情報システムもネットワークを通して管理しております。双方の利用において情報の保存、設備の保全等の対策には万全を期しておりますが、万が一ネットワークの切断、システムの停止等が発生した場合、これらは事業活動の阻害要因となり得ます。また、コンピュータウィルスの感染やハッキングなどにつきましても、十分な予防措置を講じておりますが、予期し得ない外部からの侵入や攻撃がなされた場合、その内容や規模によっては、事業活動に悪影響を与える可能性があります。
また、内部統制への対応として、財務報告の信頼性を維持し高めることが求められている中、IT全般統制の視点から情報システムの開発・保守・運用業務の品質向上活動を継続し、適正なIT業務運用に努めております。しかしながら、予期し得ない統制上の問題が生じた場合には、財務報告の信頼性を担保できないような状況が起こり得ることも考えられます。
(9) 情報セキュリティー
当社グループは、情報管理規程を定めると共に情報管理委員会を設け、情報セキュリティー運用ルールを策定しております。また、SNS等のソーシャルメディアの利用に関しても、利用規程を定めております。それらの運用ルールや利用規程に基づき社内教育を通じて、個人情報及び機密情報の漏洩を防ぐよう努めております。また、近年はスマートフォン等により一部の社内情報の利用が出来ますが、利用端末の制限や暗号化等により管理体制の強化に努めております。さらに、個人情報や機密情報へのアクセスに関しましては、アクセス制御やアクセスログ管理を行っており、不正な取り扱いを回避しております。
しかしながら、何らかの原因で個人情報及び機密情報が外部に漏洩した場合、お客様からの信頼を失うとともに、ブランドイメージの低下を招くなど、当社グループの事業活動や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、顧客サービスの充実を目指して、お客様向けにWebサイトにて製品情報やサポート情報の提供を行っております。このようなWebサイトにつきましては、安全な情報セキュリティーレベルを維持することに努めておりますが、想定されない外部攻撃により、Webサイトの改ざんや不正なWebサイトへの誘導などの行為がなされた場合には、事業活動に悪影響を及ぼすことが考えられます。
(10)今後の事業展開・見通し
当社グループは、現在のプリンティング事業中心の体制から、今後の成長が見込まれる産業用領域や新規事業に重点を置いた、複合事業企業への転換を目指してまいります。
当社グループが、複合事業企業への転換及び新規事業の開始にあたっては、その事業固有のリスクが新たに発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、M&A等の実施においては、事業の統合に当初想定以上の負荷がかかることや投資時点において想定した通りに投資先が事業を展開できないこと等により、予想された通りの投資効果が得られず、投資に伴い発生したのれん等の無形資産、有形固定資産の減損損失が発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)環境規制
当社グループは、国内外における事業活動に伴って発生する廃棄物や消費するエネルギー、環境中に放出する大気・水質・騒音等、製品に含まれる特定の化学物質など、様々な環境規制を受けております。また、当社グループは、環境に配慮した製品開発や環境に配慮したサプライヤーからの部品調達、製造プロセス・製品使用プロセスにおける資源・エネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル等、製品のサプライチェーン全体にわたって環境負荷低減活動に取り組んでおります。また、これら環境規制への対応や環境負荷低減活動内容などの環境情報の適正開示を推進しております。しかしながら、将来において、十分な予防措置を講じているにも関わらず発生した環境事故、更なる環境法規制の強化に対応した法令順守体制の構築、中長期にわたる環境改善のための費用負担や、情報開示の不足等による社会的信用の低下が当社グループの事業経営に影響を及ぼす可能性があります。
(12)災害・その他
当社グループは、その生産・販売拠点の多くを、海外に置いております。主要な生産拠点は中国・ベトナム・フィリピン等であり、販売拠点は世界各国に広がっております。これら諸拠点においては、防災活動として、防火対策や地震・台風等の自然災害に対する一定の施策を講じております。しかし予期せぬ事象(戦争、テロ、伝染病、ストライキ又は労働争議、巨大地震や地球温暖化に伴う異常気象などの想定を超える規模の自然災害等)により社会的混乱が広まれば、部品調達体制も含めた生産・販売のダメージを受ける等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、本社機能が位置する日本でも南海トラフ地震を想定した防災危機管理体制を確立しておりますが、想定を超える規模の地震等により、一定の被害を受ける可能性があります。
(1) 市場競争
当社グループの各事業は、プリンティング事業を始めとして事業を展開する多くの市場において他社との激しい競争にさらされております。一部の競合他社は当社グループよりも多くの経営資源を有しているほか、今後市場環境の変化により新規競合他社の参入、あるいは競合先間の提携が行われ、競争が更に激化することが想定されます。これらの要因により現在の市場シェアを維持できなくなり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(2) 人材確保
当社グループは、グローバルに展開する企画、開発、設計、製造、販売、サービス等の各機能に必要な人材確保に努めております。しかしながら労働市場における人材の獲得競争は激化しており、有能な人材の採用や雇用の継続が困難になった場合は、研究開発に十分な資源を投入できないことによる製品競争力の低下や労働力不足による製品の安定供給への支障など、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権
当社グループは、必要に応じて、特許等の知的財産権に関するライセンス契約を他社と締結しつつ、事業活動を行っております。それら契約に基づくロイヤリティの収支は、業績の変動要因となり得、また、契約の条件によっては、事業活動における制約となる可能性があります。研究開発等の結果獲得した当社独自の技術を完全に保護することには限界があり、第三者による知的財産権の侵害や模倣品の製造・販売が起きる可能性があります。一方で他社から同様な訴えがなされる可能性もあり、これらは当社グループの業績に一定の影響を与える可能性があります。なお、当社グループは、発明報奨規程を設け、それに則り、発明者に対する報奨等を適切に行っております。しかし、その対価若しくは相当の利益をめぐって、発明者と争いになる可能性があります。
(4) 品質管理
当社グループは、高品質の魅力ある製品を提供するため、厳格な品質管理基準に従って生産管理体制を確立し、製品の製造を行っております。製造委託先から供給を受ける製品に対しても、同様な品質管理基準に従って適正な品質レベルであることを検証しております。しかし、すべての製品に対し欠陥がなく、将来に製品安全問題や品質問題が発生しないという保証はありません。それらの重大な問題が発生した場合、多額のコストを要するほか、ブランドイメージや社会的評価が低下し、顧客の当社グループ製品への購買意欲を減少させ、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(5) 為替・金利
当社グループは、海外での製造・販売比率が高く、外貨建取引に伴う将来の為替変動リスクが発生します。そのリスク低減のため、外貨建取引における受取と支払のリンク率向上を図る一方で、短期的には為替予約取引を行うなど、リスクを効率的に管理し、回避するよう努めております。しかし、中国・東南アジア等、主要な製造拠点の所在地域の通貨が上昇した場合、製造・調達コストを押し上げる要因になるなど、中長期的な為替レートの変動が、財務諸表等に一定の影響を及ぼすことが想定されます。また、金利変動リスクに対しては、固定金利での資金調達や金利スワップ等の金融商品を活用してリスクの軽減に努めておりますが、金利の大幅な変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法的規制
当社グループは、事業活動を行っている各国において、様々な関連法規や規制、税制の適用を受けております。グループ全体でこれらを遵守すべく内部統制の仕組みを強化しているほか、リスク管理体制の整備を進めております。万が一これらの規制を遵守できない事象が発生した場合などには、当社グループの事業活動が制限される可能性、費用負担の増加につながる可能性があります。特に新興国においては、輸出入に関する規制・投資規制・海外送金に関する規制・移転価格税制等をはじめとする規制・税制等の変更のような、予測できない事態の発生により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(7) 原材料の価格高騰
当社グループの製品に使用されている樹脂材料や鋼板などの原材料価格が上昇した場合、製造コストを押し上げる要因になります。これらの影響を製品の販売価格に転嫁できない、あるいは経費削減、能率改善でコストを十分に吸収できない場合、将来の収益性に一定の影響を及ぼすことが想定されます。
(8) 情報ネットワーク
当社グループは、生産管理・販売管理及び財務等に関する情報をネットワークを通して管理しております。また、近年は管理状態を確認後にクラウドを含む社外の情報システムもネットワークを通して管理しております。双方の利用において情報の保存、設備の保全等の対策には万全を期しておりますが、万が一ネットワークの切断、システムの停止等が発生した場合、これらは事業活動の阻害要因となり得ます。また、コンピュータウィルスの感染やハッキングなどにつきましても、十分な予防措置を講じておりますが、予期し得ない外部からの侵入や攻撃がなされた場合、その内容や規模によっては、事業活動に悪影響を与える可能性があります。
また、内部統制への対応として、財務報告の信頼性を維持し高めることが求められている中、IT全般統制の視点から情報システムの開発・保守・運用業務の品質向上活動を継続し、適正なIT業務運用に努めております。しかしながら、予期し得ない統制上の問題が生じた場合には、財務報告の信頼性を担保できないような状況が起こり得ることも考えられます。
(9) 情報セキュリティー
当社グループは、情報管理規程を定めると共に情報管理委員会を設け、情報セキュリティー運用ルールを策定しております。また、SNS等のソーシャルメディアの利用に関しても、利用規程を定めております。それらの運用ルールや利用規程に基づき社内教育を通じて、個人情報及び機密情報の漏洩を防ぐよう努めております。また、近年はスマートフォン等により一部の社内情報の利用が出来ますが、利用端末の制限や暗号化等により管理体制の強化に努めております。さらに、個人情報や機密情報へのアクセスに関しましては、アクセス制御やアクセスログ管理を行っており、不正な取り扱いを回避しております。
しかしながら、何らかの原因で個人情報及び機密情報が外部に漏洩した場合、お客様からの信頼を失うとともに、ブランドイメージの低下を招くなど、当社グループの事業活動や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、顧客サービスの充実を目指して、お客様向けにWebサイトにて製品情報やサポート情報の提供を行っております。このようなWebサイトにつきましては、安全な情報セキュリティーレベルを維持することに努めておりますが、想定されない外部攻撃により、Webサイトの改ざんや不正なWebサイトへの誘導などの行為がなされた場合には、事業活動に悪影響を及ぼすことが考えられます。
(10)今後の事業展開・見通し
当社グループは、現在のプリンティング事業中心の体制から、今後の成長が見込まれる産業用領域や新規事業に重点を置いた、複合事業企業への転換を目指してまいります。
当社グループが、複合事業企業への転換及び新規事業の開始にあたっては、その事業固有のリスクが新たに発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、M&A等の実施においては、事業の統合に当初想定以上の負荷がかかることや投資時点において想定した通りに投資先が事業を展開できないこと等により、予想された通りの投資効果が得られず、投資に伴い発生したのれん等の無形資産、有形固定資産の減損損失が発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)環境規制
当社グループは、国内外における事業活動に伴って発生する廃棄物や消費するエネルギー、環境中に放出する大気・水質・騒音等、製品に含まれる特定の化学物質など、様々な環境規制を受けております。また、当社グループは、環境に配慮した製品開発や環境に配慮したサプライヤーからの部品調達、製造プロセス・製品使用プロセスにおける資源・エネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル等、製品のサプライチェーン全体にわたって環境負荷低減活動に取り組んでおります。また、これら環境規制への対応や環境負荷低減活動内容などの環境情報の適正開示を推進しております。しかしながら、将来において、十分な予防措置を講じているにも関わらず発生した環境事故、更なる環境法規制の強化に対応した法令順守体制の構築、中長期にわたる環境改善のための費用負担や、情報開示の不足等による社会的信用の低下が当社グループの事業経営に影響を及ぼす可能性があります。
(12)災害・その他
当社グループは、その生産・販売拠点の多くを、海外に置いております。主要な生産拠点は中国・ベトナム・フィリピン等であり、販売拠点は世界各国に広がっております。これら諸拠点においては、防災活動として、防火対策や地震・台風等の自然災害に対する一定の施策を講じております。しかし予期せぬ事象(戦争、テロ、伝染病、ストライキ又は労働争議、巨大地震や地球温暖化に伴う異常気象などの想定を超える規模の自然災害等)により社会的混乱が広まれば、部品調達体制も含めた生産・販売のダメージを受ける等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、本社機能が位置する日本でも南海トラフ地震を想定した防災危機管理体制を確立しておりますが、想定を超える規模の地震等により、一定の被害を受ける可能性があります。