有価証券報告書-第99期(2024/04/01-2025/03/31)
4)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
Ⅰ 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、特定の者による当社株式の大量買付について、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではなく、かかる大量買付を受け入れるか否かの判断は、最終的には当社の株主の皆様のご意思に基づいて行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しまたは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、家庭用ミシンのリーディングカンパニーとして、高品質・高付加価値の製品開発を追求し続けることで、「品質のジャノメ」として世界のお客様に高い評価をいただいております。当社の企業価値の源泉は、そのような高品質・高付加価値の製品開発を実現するためのモノづくり文化を支える確かな技術力と人財、そして長年のお客様との信頼関係により築き上げたブランドとグローバルネットワークにあると考えております。当社株式の大量買付を行う者がこれらの当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行うものは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
Ⅱ 基本方針の実現に資する特別な取組みの具体的な内容の概要
(ⅰ)当社の企業価値の源泉について
当社は、1964(昭和39)年に世界初のミシン総合研究所を設立以来、家庭用ミシンのリーディングカンパニーとして、高品質・高付加価値の製品開発を追求し続けてきました。また、家庭用ミシンメーカーとして培った技術を応用して発展した産業機器分野では、サーボプレスをはじめ卓上・直交ロボットやスカラロボットといった高性能な産業機器製品を開発・生産し、自動車関連やスマートフォン等の精密機器関連を中心に、大学や研究機関、食品業界など幅広い業界で使用されています。「品質のジャノメ」として世界のお客様に高い評価をいただいている当社の製品は、東京都八王子市の本社敷地内にある東京工場と、台湾・タイの3工場で生産しています。本社において生産を厳密にコントロールし、最適な生産体制を構築するとともに、マザー工場である東京工場では家庭用ミシンと産業機器を生産しており、長い歴史の中で蓄積された製造技術のノウハウを台湾・タイの各工場に展開しています。
変化の激しい現代社会において、当社の企業価値を維持・向上していくためには、こうした当社の企業価値の源泉を将来にわたり磨き続け、開発・生産のスピードアップと高品質の両立を実現していくことで、お客様のニーズを的確にキャッチし、ニーズを反映した製品を提供していくことが重要であると考えています。
(ⅱ)企業価値向上のための取組み
当社グループは、中長期的に持続的に成長する企業集団を目指しております。短期的に会社の規模や売上高の増大を求めて満足するのではなく、商品とサービスのご提供を通じて社会・文化の向上への貢献に堅実に取り組みながら、そこで得られた利益が次の成長に繋がるような持続的成長企業となることが目標であり、また課題であると考えております。
企業が成長するための要素は様々ですが、当社の強みは、創業以来培ってきた「信用」であり、またこれを支えているのは当社製品の「品質」への評価であると考えています。当社グループは、引き続き、現状に満足することなく、品質の維持・向上に努めてまいる予定ですが、そのための企業価値向上のための具体的な取組みは、前記「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)当社グループの中長期的な経営戦略及び対処すべき課題ならびに経営環境」に記載のとおりです。
(ⅲ)コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、取締役会の監査・監督機能の強化と、権限委譲による迅速な意思決定・業務執行により、経営の公正性、透明性及び効率性の向上を図るため、監査等委員会設置会社制度を導入しています。
取締役会では、経営に関わる重要事項を決定するとともに、業務執行状況の監督を行っています。現在の取締役会は、取締役11名(内、社外取締役6名)で構成されています。社外取締役はそれぞれが企業経営・法務・金融・財務・会計など豊富な経験・知見を有しており、中立・客観的立場から意見表明や提言を行うなど、適切な監督機能を果たしています。なお、社外取締役の内、5名は当社が定める独立性判断基準を満たしており、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。また、取締役会の諮問委員会として、取締役等の指名・報酬等に関する重要事項を審議し、これらの事項に関する客観性及び透明性を確保することを目的に、指名・報酬等諮問委員会を設置しております。当委員会は、委員4名(内、独立社外取締役2名)で構成し、その委員長は独立社外取締役が努めております。取締役会の諮問機関として、当社の取締役・執行役員・フェロー等の選任・解任等及び報酬等に関する事項を協議しています。
監査等委員会は、取締役会における議決権の行使や株主総会における取締役候補者の指名・報酬等についての意見陳述権の行使等を通じて、取締役会の意思決定と取締役の業務執行状況の適法性・妥当性等を監査しています。また、内部監査室、経理部等から定期的な報告を受け、意見交換や情報提供を行うなど監査の実効性、効率性を確保しています。
なお、リスク管理体制については、リスクを把握し事前に対応すること、またリスクが顕在化した場合、その影響を最小限にとどめ業務の早期復旧を図ることを目的として、リスク管理委員会を設置しています。同委員会は、取締役を委員長に部長職以上で構成され、グループリスク管理体制の整備や教育、情報の収集などを行うとともに、当社及び当社グループ各社のリスク評価を行い情報を共有し、その管理・低減に努めています。また、サステナビリティ推進委員会やコンプライアンス委員会などの各種委員会を設置し、当社グループ全体のリスクを総合的にマネジメントする体制を構築しています。
上記の他、当社は、最新のコーポレートガバナンス・コードを踏まえながら、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。当社のコーポレート・ガバナンス体制の詳細につきましては、当社のコーポレート・ガバナンス報告書をご参照ください。
Ⅲ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的な内容の概要
当社は、2025年5月22日開催の取締役会において、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(2))として、当社株式に係る大量取得行為等に関する対応方針(以下「本プラン」といいます。)を導入することを決議し、2025年6月20日開催の第99回定時株主総会における承認を得て、本プランを更新いたしました。本プランの目的及び概要については、以下のとおりです(なお、以下において用いる略語等は、特に断らない限り、本プランの例によります。)。
なお、本プランの有効期間は、第99回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会後に最初に開催される取締役会の終結の時までとしております。
(ⅰ)本プランの目的
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、上記一に記載した基本方針に沿って導入されるものです。
当社取締役会は、大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かの判断についても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、最終的には株主の皆様によってなされるべきものと考えております。そして、株主の皆様が、大量取得行為等を受け入れるか否かの判断を十分検討した上で適切に行うためには、当該大量取得行為等の開始に先だって、株主意思確認総会によって株主の皆様のご意思を確認する機会を確保することが必要であり、また、かかる意思確認が適切になされるためには、その前提として、大量買付者からの必要十分な情報提供及び株主の皆様における検討時間を確保することが必須であると考えております。そのため、大量取得行為等がなされる場合に、大量買付者に対して所要の情報を提供するよう求めるとともに、かかる情報提供を実効性あるものとし、当該情報に基づいて株主の皆様が当該大量取得行為等の実行の是非を熟慮されるために要する時間を確保する枠組みとして、本プランを設定いたしました。
以上のとおり、当社取締役会は、大量買付者に対し、本プランに従うことを求めます。また、当該大量買付者が本プランに従わない場合には、本プランに従って株主の皆様の判断を得る機会を確保できるよう、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、一定の対抗措置を講じる方針です。
(ⅱ)本プランの概要
(a)本プランに係る手続
上記のとおり、当社としては、大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かの判断は、最終的には、株主の皆様によってなされるべきものと考えておりますので、株主意思確認総会により対抗措置の発動について承認が得られ、かつ、大量取得行為等が撤回されない場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保を図るため、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、所定の対抗措置を発動することとしています。
また、本プランは、株主の皆様によるご判断の前提として、大量買付者に対して所要の情報を提供するよう求め、かかる情報に基づき株主の皆様が、当該大量取得行為等がなされることの是非を熟慮されるために要する時間を確保し、その上で、株主意思確認総会を通じて、当該大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かに関する株主の皆様のご意思を確認することを目的としておりますので、万一、かかる趣旨が達成されない場合、即ち、大量買付者が、本プランに定める手続を遵守せず、株主意思確認総会を開催する以前に大量取得行為等を実行しようとする場合、当社取締役会は、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、所定の対抗措置を発動することとしています。
(b)独立委員会の設置
当社は、本プランの運用に関して、本プランを適正に運用し、当社取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性・合理性を担保するため、独立委員会規則に基づき、独立委員会を設置しております。独立委員会は、当社取締役会に対し、対抗措置の発動の是非その他本プランに則った対応を行うにあたって必要な事項について勧告するものとします。当社取締役会は、かかる独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の是非等について判断します。
なお、独立委員会は、必要に応じて、当社取締役会及び独立委員会から独立した外部専門家(フィナンシャル・アドバイザー、弁護士、公認会計士、税理士その他のアドバイザー等)の助言を得ること等ができるものとします。なお、かかる助言を得るに際して要した費用は、合理的な範囲で全て当社が負担するものとします。
独立委員会の決議は、原則として現任の委員全員が出席し、その過半数をもってこれを行います。ただし、独立委員会委員に事故あるとき、あるいは、その他特段の事情があるときは、独立委員会委員の過半数が出席し、その過半数をもってこれを行います。
(c)対抗措置としての新株予約権の無償割当ての利用
上記(a)で述べた対抗措置が発動される場合においては、当社は、非適格者による権利行使は認められない旨の差別的行使条件、及び非適格者以外の株主が所有する新株予約権については当社普通株式を対価として取得する一方、非適格者が所有する新株予約権については一定の行使条件や取得条項が付された別の新株予約権を対価として取得する旨の取得条項等が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、新株予約権無償割当て(会社法第277条ないし第279条)の方法により、当社の全ての株主の皆様に対して割り当てることとなります。
(d)当社による本新株予約権の取得
本プランに従って本新株予約権の無償割当てがなされ、当社による本新株予約権の取得と引換えに、非適格者以外の株主の皆様に対して当社株式が交付される場合には、非適格者の有する当社株式の議決権割合は、一定程度希釈化されることとなります。
Ⅳ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、当社の基本方針に沿って導入されたものです。
また、以下に掲げる理由から、当社取締役会は、本プランについて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。
(ⅰ)平時の買収防衛策に関する指針等の趣旨を踏まえたものであること
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の内容、経済産業省企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の提言内容、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」、ならびに、東京証券取引所の定める平時の買収防衛策に関する、買収防衛策の導入に係る規則及び同取引所が有価証券上場規程の改正により導入し、2015年6月より適用を開始した「コーポレートガバナンス・コード」(2021年6月11日の改訂後のもの)の「原則1-5. いわゆる買収防衛策」の趣旨を踏まえて策定されており、これらの指針等に定められる要件のうち、有事の対応方針にも妥当するものについては、本プランにおいても充足されていると当社は考えております。
(ⅱ)株主意思の尊重(株主の皆様のご意思を直接的に反映する仕組みであること)
本プランは株主の皆様の承認を得た上で更新されたものであること、本プランに基づく対抗措置を発動するに際しては株主意思確認総会を開催することにより株主の皆様のご意思を反映する仕組みとなっていること、及び本プランの有効期間は約3年間とされており、かつ、有効期間の満了前であっても当社株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により本プランを廃止できるものとされていること等、株主の皆様のご意思を最大限尊重するものとなっております。
(ⅲ)取締役会の恣意的判断の排除
当社は、株主意思確認総会を開催し、株主の皆様のご意思に従い、大量取得行為等に対して対抗措置を発動するか否かを決定します。大量買付者が本プランに定める手続を遵守する限り、株主意思確認総会に基づいて対抗措置の発動の有無が決定されることとなり、当社取締役会の恣意的な裁量によって対抗措置が発動されることはありません。
また、当社は、本プランの必要性及び相当性を確保し、経営者の保身のために本プランが濫用されることを防止するために、対抗措置の発動の是非その他本プランに則った対応を行うに当たって必要な事項について、独立性のある社外取締役から構成される独立委員会による勧告を必ず受けるものとしています。
当社取締役会は、その判断の公正性を担保し、かつ、当社取締役会の恣意的な判断を排除するために、独立委員会の意見を最大限尊重するものとしています。また、独立委員会は、必要に応じて、当社取締役会および独立委員会から独立した外部専門家(フィナンシャル・アドバイザー、弁護士、公認会計士、税理士等)の助言を得ること等ができます。これにより、独立委員会による判断の客観性および合理性が担保されております
したがって、本プランは、取締役の恣意的判断を排除するものであります。
(ⅳ)デッドハンド型買収防衛策またはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会において選任された取締役で構成される取締役会によっていつでも廃止することが可能であるため、いわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)又はいわゆるスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではありません。
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
Ⅰ 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、特定の者による当社株式の大量買付について、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではなく、かかる大量買付を受け入れるか否かの判断は、最終的には当社の株主の皆様のご意思に基づいて行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しまたは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、家庭用ミシンのリーディングカンパニーとして、高品質・高付加価値の製品開発を追求し続けることで、「品質のジャノメ」として世界のお客様に高い評価をいただいております。当社の企業価値の源泉は、そのような高品質・高付加価値の製品開発を実現するためのモノづくり文化を支える確かな技術力と人財、そして長年のお客様との信頼関係により築き上げたブランドとグローバルネットワークにあると考えております。当社株式の大量買付を行う者がこれらの当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行うものは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
Ⅱ 基本方針の実現に資する特別な取組みの具体的な内容の概要
(ⅰ)当社の企業価値の源泉について
当社は、1964(昭和39)年に世界初のミシン総合研究所を設立以来、家庭用ミシンのリーディングカンパニーとして、高品質・高付加価値の製品開発を追求し続けてきました。また、家庭用ミシンメーカーとして培った技術を応用して発展した産業機器分野では、サーボプレスをはじめ卓上・直交ロボットやスカラロボットといった高性能な産業機器製品を開発・生産し、自動車関連やスマートフォン等の精密機器関連を中心に、大学や研究機関、食品業界など幅広い業界で使用されています。「品質のジャノメ」として世界のお客様に高い評価をいただいている当社の製品は、東京都八王子市の本社敷地内にある東京工場と、台湾・タイの3工場で生産しています。本社において生産を厳密にコントロールし、最適な生産体制を構築するとともに、マザー工場である東京工場では家庭用ミシンと産業機器を生産しており、長い歴史の中で蓄積された製造技術のノウハウを台湾・タイの各工場に展開しています。
変化の激しい現代社会において、当社の企業価値を維持・向上していくためには、こうした当社の企業価値の源泉を将来にわたり磨き続け、開発・生産のスピードアップと高品質の両立を実現していくことで、お客様のニーズを的確にキャッチし、ニーズを反映した製品を提供していくことが重要であると考えています。
(ⅱ)企業価値向上のための取組み
当社グループは、中長期的に持続的に成長する企業集団を目指しております。短期的に会社の規模や売上高の増大を求めて満足するのではなく、商品とサービスのご提供を通じて社会・文化の向上への貢献に堅実に取り組みながら、そこで得られた利益が次の成長に繋がるような持続的成長企業となることが目標であり、また課題であると考えております。
企業が成長するための要素は様々ですが、当社の強みは、創業以来培ってきた「信用」であり、またこれを支えているのは当社製品の「品質」への評価であると考えています。当社グループは、引き続き、現状に満足することなく、品質の維持・向上に努めてまいる予定ですが、そのための企業価値向上のための具体的な取組みは、前記「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)当社グループの中長期的な経営戦略及び対処すべき課題ならびに経営環境」に記載のとおりです。
(ⅲ)コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、取締役会の監査・監督機能の強化と、権限委譲による迅速な意思決定・業務執行により、経営の公正性、透明性及び効率性の向上を図るため、監査等委員会設置会社制度を導入しています。
取締役会では、経営に関わる重要事項を決定するとともに、業務執行状況の監督を行っています。現在の取締役会は、取締役11名(内、社外取締役6名)で構成されています。社外取締役はそれぞれが企業経営・法務・金融・財務・会計など豊富な経験・知見を有しており、中立・客観的立場から意見表明や提言を行うなど、適切な監督機能を果たしています。なお、社外取締役の内、5名は当社が定める独立性判断基準を満たしており、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。また、取締役会の諮問委員会として、取締役等の指名・報酬等に関する重要事項を審議し、これらの事項に関する客観性及び透明性を確保することを目的に、指名・報酬等諮問委員会を設置しております。当委員会は、委員4名(内、独立社外取締役2名)で構成し、その委員長は独立社外取締役が努めております。取締役会の諮問機関として、当社の取締役・執行役員・フェロー等の選任・解任等及び報酬等に関する事項を協議しています。
監査等委員会は、取締役会における議決権の行使や株主総会における取締役候補者の指名・報酬等についての意見陳述権の行使等を通じて、取締役会の意思決定と取締役の業務執行状況の適法性・妥当性等を監査しています。また、内部監査室、経理部等から定期的な報告を受け、意見交換や情報提供を行うなど監査の実効性、効率性を確保しています。
なお、リスク管理体制については、リスクを把握し事前に対応すること、またリスクが顕在化した場合、その影響を最小限にとどめ業務の早期復旧を図ることを目的として、リスク管理委員会を設置しています。同委員会は、取締役を委員長に部長職以上で構成され、グループリスク管理体制の整備や教育、情報の収集などを行うとともに、当社及び当社グループ各社のリスク評価を行い情報を共有し、その管理・低減に努めています。また、サステナビリティ推進委員会やコンプライアンス委員会などの各種委員会を設置し、当社グループ全体のリスクを総合的にマネジメントする体制を構築しています。
上記の他、当社は、最新のコーポレートガバナンス・コードを踏まえながら、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。当社のコーポレート・ガバナンス体制の詳細につきましては、当社のコーポレート・ガバナンス報告書をご参照ください。
Ⅲ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的な内容の概要
当社は、2025年5月22日開催の取締役会において、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(2))として、当社株式に係る大量取得行為等に関する対応方針(以下「本プラン」といいます。)を導入することを決議し、2025年6月20日開催の第99回定時株主総会における承認を得て、本プランを更新いたしました。本プランの目的及び概要については、以下のとおりです(なお、以下において用いる略語等は、特に断らない限り、本プランの例によります。)。
なお、本プランの有効期間は、第99回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会後に最初に開催される取締役会の終結の時までとしております。
(ⅰ)本プランの目的
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、上記一に記載した基本方針に沿って導入されるものです。
当社取締役会は、大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かの判断についても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、最終的には株主の皆様によってなされるべきものと考えております。そして、株主の皆様が、大量取得行為等を受け入れるか否かの判断を十分検討した上で適切に行うためには、当該大量取得行為等の開始に先だって、株主意思確認総会によって株主の皆様のご意思を確認する機会を確保することが必要であり、また、かかる意思確認が適切になされるためには、その前提として、大量買付者からの必要十分な情報提供及び株主の皆様における検討時間を確保することが必須であると考えております。そのため、大量取得行為等がなされる場合に、大量買付者に対して所要の情報を提供するよう求めるとともに、かかる情報提供を実効性あるものとし、当該情報に基づいて株主の皆様が当該大量取得行為等の実行の是非を熟慮されるために要する時間を確保する枠組みとして、本プランを設定いたしました。
以上のとおり、当社取締役会は、大量買付者に対し、本プランに従うことを求めます。また、当該大量買付者が本プランに従わない場合には、本プランに従って株主の皆様の判断を得る機会を確保できるよう、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、一定の対抗措置を講じる方針です。
(ⅱ)本プランの概要
(a)本プランに係る手続
上記のとおり、当社としては、大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かの判断は、最終的には、株主の皆様によってなされるべきものと考えておりますので、株主意思確認総会により対抗措置の発動について承認が得られ、かつ、大量取得行為等が撤回されない場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保を図るため、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、所定の対抗措置を発動することとしています。
また、本プランは、株主の皆様によるご判断の前提として、大量買付者に対して所要の情報を提供するよう求め、かかる情報に基づき株主の皆様が、当該大量取得行為等がなされることの是非を熟慮されるために要する時間を確保し、その上で、株主意思確認総会を通じて、当該大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かに関する株主の皆様のご意思を確認することを目的としておりますので、万一、かかる趣旨が達成されない場合、即ち、大量買付者が、本プランに定める手続を遵守せず、株主意思確認総会を開催する以前に大量取得行為等を実行しようとする場合、当社取締役会は、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、所定の対抗措置を発動することとしています。
(b)独立委員会の設置
当社は、本プランの運用に関して、本プランを適正に運用し、当社取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性・合理性を担保するため、独立委員会規則に基づき、独立委員会を設置しております。独立委員会は、当社取締役会に対し、対抗措置の発動の是非その他本プランに則った対応を行うにあたって必要な事項について勧告するものとします。当社取締役会は、かかる独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の是非等について判断します。
なお、独立委員会は、必要に応じて、当社取締役会及び独立委員会から独立した外部専門家(フィナンシャル・アドバイザー、弁護士、公認会計士、税理士その他のアドバイザー等)の助言を得ること等ができるものとします。なお、かかる助言を得るに際して要した費用は、合理的な範囲で全て当社が負担するものとします。
独立委員会の決議は、原則として現任の委員全員が出席し、その過半数をもってこれを行います。ただし、独立委員会委員に事故あるとき、あるいは、その他特段の事情があるときは、独立委員会委員の過半数が出席し、その過半数をもってこれを行います。
(c)対抗措置としての新株予約権の無償割当ての利用
上記(a)で述べた対抗措置が発動される場合においては、当社は、非適格者による権利行使は認められない旨の差別的行使条件、及び非適格者以外の株主が所有する新株予約権については当社普通株式を対価として取得する一方、非適格者が所有する新株予約権については一定の行使条件や取得条項が付された別の新株予約権を対価として取得する旨の取得条項等が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、新株予約権無償割当て(会社法第277条ないし第279条)の方法により、当社の全ての株主の皆様に対して割り当てることとなります。
(d)当社による本新株予約権の取得
本プランに従って本新株予約権の無償割当てがなされ、当社による本新株予約権の取得と引換えに、非適格者以外の株主の皆様に対して当社株式が交付される場合には、非適格者の有する当社株式の議決権割合は、一定程度希釈化されることとなります。
Ⅳ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、当社の基本方針に沿って導入されたものです。
また、以下に掲げる理由から、当社取締役会は、本プランについて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。
(ⅰ)平時の買収防衛策に関する指針等の趣旨を踏まえたものであること
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の内容、経済産業省企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の提言内容、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」、ならびに、東京証券取引所の定める平時の買収防衛策に関する、買収防衛策の導入に係る規則及び同取引所が有価証券上場規程の改正により導入し、2015年6月より適用を開始した「コーポレートガバナンス・コード」(2021年6月11日の改訂後のもの)の「原則1-5. いわゆる買収防衛策」の趣旨を踏まえて策定されており、これらの指針等に定められる要件のうち、有事の対応方針にも妥当するものについては、本プランにおいても充足されていると当社は考えております。
(ⅱ)株主意思の尊重(株主の皆様のご意思を直接的に反映する仕組みであること)
本プランは株主の皆様の承認を得た上で更新されたものであること、本プランに基づく対抗措置を発動するに際しては株主意思確認総会を開催することにより株主の皆様のご意思を反映する仕組みとなっていること、及び本プランの有効期間は約3年間とされており、かつ、有効期間の満了前であっても当社株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により本プランを廃止できるものとされていること等、株主の皆様のご意思を最大限尊重するものとなっております。
(ⅲ)取締役会の恣意的判断の排除
当社は、株主意思確認総会を開催し、株主の皆様のご意思に従い、大量取得行為等に対して対抗措置を発動するか否かを決定します。大量買付者が本プランに定める手続を遵守する限り、株主意思確認総会に基づいて対抗措置の発動の有無が決定されることとなり、当社取締役会の恣意的な裁量によって対抗措置が発動されることはありません。
また、当社は、本プランの必要性及び相当性を確保し、経営者の保身のために本プランが濫用されることを防止するために、対抗措置の発動の是非その他本プランに則った対応を行うに当たって必要な事項について、独立性のある社外取締役から構成される独立委員会による勧告を必ず受けるものとしています。
当社取締役会は、その判断の公正性を担保し、かつ、当社取締役会の恣意的な判断を排除するために、独立委員会の意見を最大限尊重するものとしています。また、独立委員会は、必要に応じて、当社取締役会および独立委員会から独立した外部専門家(フィナンシャル・アドバイザー、弁護士、公認会計士、税理士等)の助言を得ること等ができます。これにより、独立委員会による判断の客観性および合理性が担保されております
したがって、本プランは、取締役の恣意的判断を排除するものであります。
(ⅳ)デッドハンド型買収防衛策またはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会において選任された取締役で構成される取締役会によっていつでも廃止することが可能であるため、いわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)又はいわゆるスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではありません。