有価証券報告書-第100期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/16 16:30
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171項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
①企業統治の体制
1)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資することを目的とし、当社及び当社グループのコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方の指針を「コーポレート・ガバナンス基本方針」として定め、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでおります。
Ⅰ.企業の社会的責任を果たすにはコーポレート・ガバナンスの充実が不可欠であるとの認識のもと、各ステークホルダー(利害関係者)の皆様と健全で良好な関係を維持しつつ、業務の適正性、報告の信頼性を確保するとともに、関係法令・定款等を順守する経営を実現するため、次の基本的な考え方に沿って、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。
(ⅰ)株主の権利を尊重し、株主が権利を適切に行使することができる環境の整備と株主の実質的な平等性の確保に取り組んでまいります。
(ⅱ)企業の社会的責任を果たすため、株主、社員、顧客など社会の様々なステークホルダーと適切に協働してまいります。
(ⅲ)情報開示は重要な経営責任の一つであると認識し、非財務情報を含む会社情報の積極的な情報開示により、企業経営の透明性の確保に努めてまいります。
(ⅳ)社外取締役が独立かつ客観的な立場から提言を行える機会を確保し、取締役会の業務執行に対する監督機能の実効性を高めてまいります。
(ⅴ)持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、ステークホルダーとの間で建設的な対話を行います。
Ⅱ.当社グループのすべての役員・社員があらゆる活動の拠り所となる企業理念(経営理念)、ジャノメグループ行動憲章を共有してまいります。
2)企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社が持続的成長を通じて、ステークホルダーの期待に応えるため、さらなる経営の透明性と公正性を確保し、当社グループのコーポレート・ガバナンスを強化するために必要な体制を整備してまいります。
Ⅰ.当社は、取締役会の監査・監督機能の一層の強化とガバナンスの更なる充実を図るとともに、権限委譲による迅速な意思決定と業務執行により、経営の公正性、透明性及び効率性を高めるため、監査等委員会設置会社制度を採用しており、取締役会、監査等委員会及び任意の指名・報酬等諮問委員会を設置し、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。委員会の構成は「4(2)役員の状況」に記載しております。
Ⅱ.当社の取締役候補者につきましては、次の指名方針に沿って、幅広い多様な人財の中から決定し、指名・報酬等諮問委員会の審議・答申を受けて、取締役会において選定いたします。
(ⅰ)当社グループの経営管理及び事業運営に関する豊富な知識、経験を有する者。
(ⅱ)社会的な責任・使命を十分に理解し、高い自己規律に基づいて、経営管理及び事業運営を公正・的確に遂行し得る者。
(ⅲ)監査等委員である取締役は、公正かつ客観的な立場から取締役の業務執行状況を監査し、経営の健全性及び透明性の向上に貢献できる者。
Ⅲ.当社の社外取締役候補者は、次の指名方針に沿って、幅広い多様な人財の中から決定し、指名・報酬等諮問委員会の審議・答申を受けて、取締役会において選定いたします。なお、監査等委員である取締役は、監査等委員会の同意を得て決定いたします。
(ⅰ)当社の一般株主との間で利益相反が生ずるおそれがないと認められる者。
(ⅱ)当社グループの経営理念を理解し、社会的な責務や役割に十分な理解を有する者。
(ⅲ)社外取締役としての役割を十分認識し、企業経営、経済、法務、財務・会計、税務、監査等の分野における知識や経験を活かして、当社の取締役及び経営を監督し、的確・適切な意見・助言を行い得る者。
(ⅳ)監査等委員である社外取締役は、中立的・客観的な視点で取締役の業務執行状況を監査し、経営の健全性及び透明性の向上に貢献できる者。
Ⅳ.当社は、会社法第427条第1項、定款第30条の規定に基づき、社外取締役中島文明、田中恭代、保坂美江子の各氏、監査等委員である取締役先槻光弘、嶋田両児、住田守、倉橋希美の各氏との間でそれぞれ責任限定契約を締結しております。当該契約の内容の概要は、会社法第423条第1項の損害賠償責任について、社外取締役及び監査等委員である取締役の職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、法令で定める金額を限度とするものです。
Ⅴ.当社は、取締役全員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約では、被保険者である取締役がその職務の執行に関し、株主や第三者等から損害賠償請求を提起された場合において、被保険者が負担することとなる損害賠償金及び争訟費用等を填補することとしております。但し、法令に違反することを認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されないなど、一定の免責事由があります。保険料は特約部分も含め当社が全額負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。
Ⅵ.コーポレート・ガバナンス体制図

3)内部統制システムの整備の状況
Ⅰ.指名・報酬等諮問委員会を設置し、取締役等の指名、報酬等に関する重要事項を審議し、これらの事項に関する客観性及び透明性を確保いたします。
Ⅱ.サステナビリティ推進委員会、リスク管理委員会、コンプライアンス委員会、内部通報委員会、PL(製造物責任)委員会、個人情報管理委員会等を設置し、社外からのメンバーを加え迅速かつ効率的な運営を行い、定期的に取締役会・常務会に報告いたします。なお、重大案件につきましては、適宜、取締役会・監査等委員会に報告いたします。
・サステナビリティ推進委員会
代表取締役を委員長、取締役を議長に、各部門の本部長で構成し、サステナビリティに係る重要事項の審議及び課題・目標ならびに施策の決定とその実践の評価・推進等を行います。
・リスク管理委員会
取締役を委員長に、部長職以上で構成し、リスク管理計画の企画、立案ならびにリスク調査を行い、対策等について審議いたします。
・コンプライアンス委員会
取締役を委員長に、取締役、執行役員で構成し、コンプライアンスに関する重要案件を審議いたします。
・内部通報委員会
取締役を委員長に、社外弁護士を含む委員で構成し、内部通報を受けた場合は、速やかに審議を行い、社内規定に基づいて厳格に対処いたします。
・PL委員会
取締役を委員長に、関連部門の責任者で構成し、製品に関する安全性等について毎月審議いたします。
・個人情報管理委員会
取締役を委員長に、社内横断的メンバーで構成し、社内規定に基づき、個人情報保護計画を策定するとともに、監査、社内研修等を実施いたします。万一、個人情報の漏洩あるいはそのおそれが生じた場合は、速やかに厳正なる対処を行います。
Ⅲ.グループ全体の経営をより適正に推進するため、国内グループ各社の社長会を定期的に開催し、グループ各社の業務執行に関する報告、情報交換を行い、コンプライアンス経営についての意思統一を図ります。また、海外グループ各社につきましては、定期的に国際会議を開催し、重要情報の報告と共有化を通じて業務の適正化を図ります。なお、重要な事象が発生した場合には、ジャノメ関係会社管理規定に基づき、速やかに当社へ報告を行うことといたします。
Ⅳ.内部監査室は、当社グループの内部統制、コンプライアンス体制及びリスク管理体制の状況確認・監査を行っており、内部統制状況等を定期的に取締役会・監査等委員会に報告いたします。
Ⅴ.当社グループは、役職員等が法令等違反行為について直接通報を行うことができる体制を整備しております。本体制を社内規定等に基づき適切に運用し、通報があった場合は必要な措置を講じてまいります。
Ⅵ.取締役会(原則月1回開催)において、経営に関わる重要事項の決定と取締役の職務執行状況の監督を行います。
Ⅶ.取締役会の下に、常務会(原則月2回開催)を置き、重要事項について審議するとともに、特に重大な案件につきましては取締役会に上程し意思決定いたします。
Ⅷ.執行役員以上をメンバーとする経営戦略会議(毎月開催)において、各部門における諸課題について、十分な検討・協議等を行います。
Ⅸ.グループ各社の自主性と独立性を確保するなかで、グループ経営計画を策定し、事業年度ごとにグループ全体の重点経営目標及び予算配分等を定めグローバルな視点から効率的な経営を行います。
Ⅹ.監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
監査等委員会の職務を補助する使用人を監査等委員会事務局に置くことといたします。なお、監査等委員会の職務を補助すべき取締役は置かないことといたします。
ⅩⅠ.監査等委員会の職務を補助すべき使用人の独立性及び指示の実効性の確保に関する事項
・当該使用人が職務を兼任する場合、兼任職務内容については監査等委員会の同意を要するものといたします。
・当該使用人の人事及びその変更については、監査等委員会の同意を要するものといたします。
・当該使用人は、監査等委員会の職務を補助する職務執行の範囲において、取締役(監査等委員である取締役を除く)の指揮命令系統には属さず、監査等委員会の指揮命令に従うものといたします。
ⅩⅡ.取締役(監査等委員である取締役を除く)及び使用人が監査等委員会に報告するための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制ならびに監査等委員会の業務が実効的に行われることを確保するための体制
・監査等委員につきましては、当社と利害関係を持たない独立社外取締役を2名以上指定し、監査等委員会(原則月1回開催)等を通じて、厳正な監査を行います。
・常勤監査等委員は、常務会等重要な会議に出席し、適宜、必要な意見を述べるとともに、その内容を監査等委員会に報告しています。また、監査等委員会は取締役(監査等委員である取締役を除く)より説明、報告を求め、業務が適正に執行されていることを監査いたします。
取締役(監査等委員である取締役を除く)及び使用人は、監査等委員会から業務及び財産等に関する報告を求められた場合、適切に報告を行います。
・監査等委員会は、内部監査室、経理部、管理部門等と緊密な連携を保つため、定期的に報告会を開催し、意見交換する等、監査が実効的に行われる体制を確保するとともに、役職員は、監査等委員会の求めに応じて、詳細な報告を行います。また、法令等の違反行為等、著しい損害を及ぼすおそれのある事実については、これを発見次第、監査等委員会に対して報告を行います。
・監査等委員会への情報提供を理由とした使用人等に対する不利益な処遇を行うことを禁止いたします。
・監査等委員の職務の執行について生ずる費用等を支弁するため、毎年、監査等委員会の求めに応じた予算を計上いたします。また、監査等委員会がその職務の執行について、費用の前払い等の請求をした場合、職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、その費用を負担いたします。
ⅩⅢ.報告の信頼性の確保
・財務会計に関する社内規定に基づき、各部門長の自律的かつ厳正な管理の徹底を基本としつつ、統制機能の有効性、資産評価の適正性、報告の信頼性等を確認するため、定期的に、取締役会及び監査等委員会に報告いたします。
・重要と思われる事案につきましては、会計監査人に相談、報告を行い、適正かつ適切な処理を行います。
・金融商品取引法の定めによる財務報告に係る内部統制について、内部監査室が実施する内部統制監査により、内部統制機能の有効性、財務報告の信頼性の向上を図ります。
・決算説明会を含むIR活動ならびにウェブサイト等を通じた情報提供により経営の透明性を確保いたします。
・決算発表ならびに株主総会の早期化を実施するとともに、四半期決算情報の開示を行うなど、迅速・的確な情報開示を行います。
ⅩⅣ.株主総会議事録、取締役会議事録、稟議書、契約書、会計帳簿、税務署その他の行政機関ならびに証券取引所に提出した書類の写し等、職務執行に関する文書(電磁的記録を含みます。)については、関係法令及び社内規定に基づき適正に保存・管理いたします。
ⅩⅤ.社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体等とは一切関係を持たず、組織的に毅然と対応いたします。総務部を担当部署とし、反社会的勢力について情報を一元管理するとともに、警察等の外部機関等との連携強化に努め、各種研修への積極的な参加等により社内啓発活動に努めます。反社会的勢力による接触、不当要求、または妨害行為が発生した場合は、速やかに警察、顧問弁護士等と協議のうえ組織的に法的な対応を行ってまいります。
4)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
Ⅰ 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、特定の者による当社株式の大量買付について、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではなく、かかる大量買付を受け入れるか否かの判断は、最終的には当社の株主の皆様のご意思に基づいて行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しまたは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、家庭用ミシンのリーディングカンパニーとして、高品質・高付加価値の製品開発を追求し続けることで、「品質のジャノメ」として世界のお客様に高い評価をいただいております。当社の企業価値の源泉は、そのような高品質・高付加価値の製品開発を実現するためのモノづくり文化を支える確かな技術力と人財、そして長年のお客様との信頼関係により築き上げたブランドとグローバルネットワークにあると考えております。当社株式の大量買付を行う者がこれらの当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行うものは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
Ⅱ 基本方針の実現に資する特別な取組みの具体的な内容の概要
(ⅰ)当社の企業価値の源泉について
当社は、1964(昭和39)年に世界初のミシン総合研究所を設立以来、家庭用ミシンのリーディングカンパニーとして、高品質・高付加価値の製品開発を追求し続けてきました。また、家庭用ミシンメーカーとして培った技術を応用して発展した産業機器分野では、サーボプレスをはじめ卓上・直交ロボットやスカラロボットといった高性能な産業機器製品を開発・生産し、自動車関連やスマートフォン等の精密機器関連を中心に、大学や研究機関、食品業界など幅広い業界で使用されています。「品質のジャノメ」として世界のお客様に高い評価をいただいている当社の製品は、東京都八王子市の本社敷地内にある東京工場と、台湾・タイの3工場で生産しています。本社において生産を厳密にコントロールし、最適な生産体制を構築するとともに、マザー工場である東京工場では家庭用ミシンと産業機器を生産しており、長い歴史の中で蓄積された製造技術のノウハウを台湾・タイの各工場に展開しています。
変化の激しい現代社会において、当社の企業価値を維持・向上していくためには、こうした当社の企業価値の源泉を将来にわたり磨き続け、開発・生産のスピードアップと高品質の両立を実現していくことで、お客様のニーズを的確にキャッチし、ニーズを反映した製品を提供していくことが重要であると考えています。
(ⅱ)企業価値向上のための取組み
当社グループは、中長期的に持続的に成長する企業集団を目指しております。短期的に会社の規模や売上高の増大を求めて満足するのではなく、商品とサービスのご提供を通じて社会・文化の向上への貢献に堅実に取り組みながら、そこで得られた利益が次の成長に繋がるような持続的成長企業となることが目標であり、また課題であると考えております。
企業が成長するための要素は様々ですが、当社の強みは、創業以来培ってきた「信用」であり、またこれを支えているのは当社製品の「品質」への評価であると考えています。当社グループは、引き続き、現状に満足することなく、品質の維持・向上に努めてまいります。そのための企業価値向上のための具体的な取組みは、前記「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)当社グループの中長期的な経営戦略及び対処すべき課題ならびに経営環境」に記載のとおりです。
(ⅲ)コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、取締役会の監査・監督機能の強化と、権限委譲による迅速な意思決定・業務執行により、経営の公正性、透明性及び効率性の向上を図るため、監査等委員会設置会社制度を導入しています。
取締役会では、経営に関わる重要事項を決定するとともに、業務執行状況の監督を行っています。現在の取締役会は、取締役11名(内、社外取締役6名)で構成されています。社外取締役はそれぞれが企業経営・法務・金融・財務・会計など豊富な経験・知見を有しており、中立・客観的立場から意見表明や提言を行うなど、適切な監督機能を果たしています。なお、社外取締役の内、5名は当社が定める独立性判断基準を満たしており、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。また、取締役会の諮問委員会として、取締役等の指名・報酬等に関する重要事項を審議し、これらの事項に関する客観性及び透明性を確保することを目的に、指名・報酬等諮問委員会を設置しております。当委員会は、委員4名(内、独立社外取締役2名)で構成し、その委員長は独立社外取締役が努めております。取締役会の諮問機関として、当社の取締役・執行役員・フェロー等の選任・解任等及び報酬等に関する事項を協議しています。
監査等委員会は、取締役会における議決権の行使や株主総会における取締役候補者の指名・報酬等についての意見陳述権の行使等を通じて、取締役会の意思決定と取締役の業務執行状況の適法性・妥当性等を監査しています。また、内部監査室、経理部等から定期的な報告を受け、意見交換や情報提供を行うなど監査の実効性、効率性を確保しています。
なお、リスク管理体制については、リスクを把握し事前に対応すること、またリスクが顕在化した場合、その影響を最小限にとどめ業務の早期復旧を図ることを目的として、リスク管理委員会を設置しています。同委員会は、取締役を委員長に部長職以上で構成され、グループリスク管理体制の整備や教育、情報の収集などを行うとともに、当社及び当社グループ各社のリスク評価を行い情報を共有し、その管理・低減に努めています。また、サステナビリティ推進委員会やコンプライアンス委員会などの各種委員会を設置し、当社グループ全体のリスクを総合的にマネジメントする体制を構築しています。
上記の他、当社は、最新のコーポレートガバナンス・コードを踏まえながら、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。当社のコーポレート・ガバナンス体制の詳細につきましては、当社のコーポレート・ガバナンス報告書をご参照ください。
Ⅲ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的な内容の概要
当社は、2025年5月22日開催の取締役会において、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(2))として、当社株式に係る大量取得行為等に関する対応方針(以下「本プラン」といいます。)を導入することを決議し、2025年6月20日開催の第99回定時株主総会における承認を得て、本プランを更新いたしました。本プランの目的及び概要については、以下のとおりです(なお、以下において用いる略語等は、特に断らない限り、本プランの例によります。)。
なお、本プランの有効期間は、第99回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会後に最初に開催される取締役会の終結の時までとしております。
(ⅰ)本プランの目的
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、上記Ⅰに記載した基本方針に沿って導入されるものです。
当社取締役会は、大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かの判断についても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、最終的には株主の皆様によってなされるべきものと考えております。そして、株主の皆様が、大量取得行為等を受け入れるか否かの判断を十分検討した上で適切に行うためには、当該大量取得行為等の開始に先だって、株主意思確認総会によって株主の皆様のご意思を確認する機会を確保することが必要であり、また、かかる意思確認が適切になされるためには、その前提として、大量買付者からの必要十分な情報提供及び株主の皆様における検討時間を確保することが必須であると考えております。そのため、大量取得行為等がなされる場合に、大量買付者に対して所要の情報を提供するよう求めるとともに、かかる情報提供を実効性あるものとし、当該情報に基づいて株主の皆様が当該大量取得行為等の実行の是非を熟慮されるために要する時間を確保する枠組みとして、本プランを設定いたしました。
以上のとおり、当社取締役会は、大量買付者に対し、本プランに従うことを求めます。また、当該大量買付者が本プランに従わない場合には、本プランに従って株主の皆様の判断を得る機会を確保できるよう、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、一定の対抗措置を講じる方針です。
(ⅱ)本プランの概要
(a)本プランに係る手続
上記のとおり、当社としては、大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かの判断は、最終的には、株主の皆様によってなされるべきものと考えておりますので、株主意思確認総会により対抗措置の発動について承認が得られ、かつ、大量取得行為等が撤回されない場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保を図るため、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、所定の対抗措置を発動することとしています。
また、本プランは、株主の皆様によるご判断の前提として、大量買付者に対して所要の情報を提供するよう求め、かかる情報に基づき株主の皆様が、当該大量取得行為等がなされることの是非を熟慮されるために要する時間を確保し、その上で、株主意思確認総会を通じて、当該大量取得行為等がなされることを受け入れるか否かに関する株主の皆様のご意思を確認することを目的としておりますので、万一、かかる趣旨が達成されない場合、即ち、大量買付者が、本プランに定める手続を遵守せず、株主意思確認総会を開催する以前に大量取得行為等を実行しようとする場合、当社取締役会は、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、所定の対抗措置を発動することとしています。
(b)独立委員会の設置
当社は、本プランの運用に関して、本プランを適正に運用し、当社取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性・合理性を担保するため、独立委員会規則に基づき、独立委員会を設置しております。独立委員会は、当社取締役会に対し、対抗措置の発動の是非その他本プランに則った対応を行うにあたって必要な事項について勧告するものとします。当社取締役会は、かかる独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の是非等について判断します。
なお、独立委員会は、必要に応じて、当社取締役会及び独立委員会から独立した外部専門家(フィナンシャル・アドバイザー、弁護士、公認会計士、税理士その他のアドバイザー等)の助言を得ること等ができるものとします。なお、かかる助言を得るに際して要した費用は、合理的な範囲で全て当社が負担するものとします。
独立委員会の決議は、原則として現任の委員全員が出席し、その過半数をもってこれを行います。ただし、独立委員会委員に事故あるとき、あるいは、その他特段の事情があるときは、独立委員会委員の過半数が出席し、その過半数をもってこれを行います。
(c)対抗措置としての新株予約権の無償割当ての利用
上記(a)で述べた対抗措置が発動される場合においては、当社は、非適格者による権利行使は認められない旨の差別的行使条件、及び非適格者以外の株主が所有する新株予約権については当社普通株式を対価として取得する一方、非適格者が所有する新株予約権については一定の行使条件や取得条項が付された別の新株予約権を対価として取得する旨の取得条項等が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、新株予約権無償割当て(会社法第277条ないし第279条)の方法により、当社の全ての株主の皆様に対して割り当てることとなります。
(d)当社による本新株予約権の取得
本プランに従って本新株予約権の無償割当てがなされ、当社による本新株予約権の取得と引換えに、非適格者以外の株主の皆様に対して当社株式が交付される場合には、非適格者の有する当社株式の議決権割合は、一定程度希釈化されることとなります。
Ⅳ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、当社の基本方針に沿って導入されたものです。
また、以下に掲げる理由から、当社取締役会は、本プランについて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。
(ⅰ)平時の買収防衛策に関する指針等の趣旨を踏まえたものであること
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の内容、経済産業省企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の提言内容、経済産業省が2023年8月31日に公表した「企業買収における行動指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」、ならびに、東京証券取引所の定める平時の買収防衛策に関する、買収防衛策の導入に係る規則及び同取引所が有価証券上場規程の改正により導入し、2015年6月より適用を開始した「コーポレートガバナンス・コード」(2021年6月11日の改訂後のもの)の「原則1-5. いわゆる買収防衛策」の趣旨を踏まえて策定されており、これらの指針等に定められる要件のうち、有事の対応方針にも妥当するものについては、本プランにおいても充足されていると当社は考えております。
(ⅱ)株主意思の尊重(株主の皆様のご意思を直接的に反映する仕組みであること)
本プランは株主の皆様の承認を得た上で更新されたものであること、本プランに基づく対抗措置を発動するに際しては株主意思確認総会を開催することにより株主の皆様のご意思を反映する仕組みとなっていること、及び本プランの有効期間は約3年間とされており、かつ、有効期間の満了前であっても当社株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により本プランを廃止できるものとされていること等、株主の皆様のご意思を最大限尊重するものとなっております。
(ⅲ)取締役会の恣意的判断の排除
当社は、株主意思確認総会を開催し、株主の皆様のご意思に従い、大量取得行為等に対して対抗措置を発動するか否かを決定します。大量買付者が本プランに定める手続を遵守する限り、株主意思確認総会に基づいて対抗措置の発動の有無が決定されることとなり、当社取締役会の恣意的な裁量によって対抗措置が発動されることはありません。
また、当社は、本プランの必要性及び相当性を確保し、経営者の保身のために本プランが濫用されることを防止するために、対抗措置の発動の是非その他本プランに則った対応を行うに当たって必要な事項について、独立性のある社外取締役から構成される独立委員会による勧告を必ず受けるものとしています。
当社取締役会は、その判断の公正性を担保し、かつ、当社取締役会の恣意的な判断を排除するために、独立委員会の意見を最大限尊重するものとしています。また、独立委員会は、必要に応じて、当社取締役会および独立委員会から独立した外部専門家(フィナンシャル・アドバイザー、弁護士、公認会計士、税理士等)の助言を得ること等ができます。これにより、独立委員会による判断の客観性および合理性が担保されております。
したがって、本プランは、取締役の恣意的判断を排除するものであります。
(ⅳ)デッドハンド型買収防衛策またはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会において選任された取締役で構成される取締役会によっていつでも廃止することが可能であるため、いわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)又はいわゆるスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではありません。
5)取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を18回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
氏名開催回数出席回数
齋藤 真18回18回
大島 毅之18回18回
土井 仁18回18回
保坂 幸夫14回14回
中島 文明18回18回
田中 恭代18回18回
保坂 美江子14回14回

(注)保坂幸夫、保坂美江子の両氏は、2025年6月20日就任以降に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
取締役会においては、経営に係る重要事項を決定するとともに、業務執行状況の監督を行っています。具体的な検討内容として、経営の基本方針、株主総会に関する事項、取締役及び取締役会に関する事項、業務執行体制に関する事項、株式、社債等に関する事項、決算・経理・財務に関する事項、関係会社に関する事項があり、報告内容としては、部門別業務概況、月次決算概況、取締役の競業取引、自己取引及び利益相反取引につき重要な事実、監査等委員会監査の実施等に関する事項、内部統制評価報告、関係会社の役員人事等、その他取締役会において必要と認めた事項等、多岐にわたります。
6)指名・報酬等諮問委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名・報酬等諮問委員会を9回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
氏名開催回数出席回数
中島 文明9回9回
齋藤 真9回9回
先槻 光弘9回9回
嶋田 両児9回9回

当委員会は、取締役会の諮問機関として、当会社の取締役・執行役員・フェロー等の選任・解任等及び報酬等に関する事項を協議し、取締役会に答申するものです。具体的な検討内容として、取締役の選任・解任に関する基本方針、取締役候補者選定の基準(経営者の適格性、成果等)、取締役候補者の選定、代表取締役の選定・解職、役付取締役の選定・解職、執行役員・フェロー候補者の選定、関係子会社役員候補者の選定、後継者計画の策定及び実施、取締役の報酬等の方針(固定報酬、業績連動報酬、株式報酬等)、取締役の報酬基準(客観的評価基準、算定基準)、取締役の報酬等の額に関する議案の策定、取締役の報酬等の個別の配分、執行役員・フェローの報酬額、関係子会社役員の報酬額などを協議し、取締役会に答申しております。
②社外取締役との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係の概要
住田守氏は、当社の特定関係事業者(主要な取引先)である大栄不動産株式会社の業務執行者でありましたが、2024年6月26日に同取締役を退任しております。また、当社の取引先金融機関の出身でありますが、同金融機関を2007年3月に退社後、相当の年月が経過しておりますため、中立・公正の立場にあり、一般株主との利益相反が生じるおそれがないと判断しております。同社は当社株式を保有しており、その持株比率は9.02%(2026年3月31日現在)であります。また、当社は同社の株式を保有しており、その持株比率は6.27%(2026年3月31日現在)であります。
その他社外取締役と当社との間には特別の利害関係はありません。
③コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みの最近1年間における実施状況
当事業年度におきましては、取締役会を18回開催し、経営に関わる重要事項を協議決定いたしました。
監査等委員会は19回開催し、監査計画に基づく厳正な監査を行うとともに、内部監査室、経理部等から定期的な報告を受け、意見交換や情報提供を行うなど監査の実効性、効率性を確保いたしました。
取締役会の諮問機関である指名・報酬等諮問委員会は9回開催し、全委員がその全てに出席しており、取締役・執行役員等の選定及び報酬等に関する重要事項を協議し、取締役会に答申いたしました。
サステナビリティ推進委員会は4回開催し、ESG経営をグループ全体で横断的に協議し、SDGsなど社会的課題への取り組みを推進しています。
リスク管理委員会は3回開催し、当社及びグループ各社のリスク評価を行い、その管理、低減に努め、また、気候変動リスクについても評価し、サステナビリティ推進委員会と情報共有し連携いたしました。
コンプライアンス委員会は2回開催し、法令・社内規定等の順守状況を審議し、当社グループにおけるコンプライアンス上の課題とその対応策について確認いたしました。
内部通報委員会は、通報窓口からの報告を受けた後、遅滞なく、その通報内容に関する事実関係について、調査する必要性の有無の判断や、是正措置等の検討を行っておりますが、当期は内部通報委員会での審議を要する内部通報はありませんでした。
PL委員会は12回開催し、当社が販売する商品・サービスについて、その不具合・欠陥に関する情報を収集・分析し、その原因を追究するとともに品質管理に努めました。
個人情報管理委員会は4回開催し、会社が取り扱う全ての個人情報について、その適切な保護、管理体制の構築ならびに維持、管理状況の検証・監査を行いました。また、従業員に対する教育・啓発として社内研修を1回開催いたしました。
企業情報の開示につきましては、中間期株主通信や当社グループの総合的な情報をまとめた統合報告書「JANOME REPORT」の発行、当社ウェブサイトにおける決算短信やニュースリリース等の掲載及び各種資料の英文開示を通じて、経営の透明性の更なる向上のため、迅速・的確な情報開示を行いました。
④リスク管理体制の整備の状況
1)グループリスク管理規定に基づき、グループ全体のリスク管理を行います。また、定期的にリスクに関する事項についてリスク管理委員会で報告・審議を行います。
2)社内稟議規定に定める稟議決裁手続きにより、代表取締役社長または担当役員の決裁を得たうえで、業務を執行いたします。
3)与信管理規定、資産及び負債に関するリスク管理規定等に基づき、取引先等に対する厳格な与信管理・リスク管理を実施し、重要事項は適宜常務会に報告いたします。
⑤株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
1)当社は、自己株式の取得について、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己株式を取得することができる旨を定款で定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己株式を取得することを目的とするものであります。
2)当社は、会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款で定めております。これは、株主の皆様への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
3)当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって取締役(取締役であった者を含む。)の当社に対する損害賠償責任を法令の定める範囲で免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、期待される役割・機能を十分に発揮できるようにすることを目的とするものであります。
⑥取締役の定数
当社は、取締役の定数について、取締役(監査等委員である取締役を除く)は10名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款で定めております。
⑦取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって選任する旨、また、累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
⑧株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。

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