有価証券報告書-第82期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、1912年の創業以来、農作業機の総合メーカーとして農業の近代化に尽力し、自然資源や地球が持つ豊かな恵みを、すべての人々に届けるこの理念のもと、革新的な技術や製品を通じて人々の暮らしをより豊かにし、持続可能な未来を実現することを目指しております。
そして、お客様の期待に応えるため、時代の変化に対応するために絶えず変革・進化し続けるべく、Purposeを起点とした企業理念「Takakita Philosophy」を次のとおり定めております。
また、環境問題への対応、食料自給率の向上、持続可能な農業基盤の構築など、農業機械業界に関わる当社の社会的使命は、これまで以上に重要性を増しています。
このような環境下で、タカキタのあるべき姿を実現し、これらの課題に取り組むために、創業120周年を見据えた長期経営計画「Offensive120」を策定し、《貢献》《信頼》《CS》のビジョンのもと、国内の農機ビジネスをコア事業としながら海外市場への拡大・展開を図り、企業としての社会的存在価値をより創出し、継続的な社会貢献を目指してまいります。
(2)経営戦略等
<農業機械事業の戦略>国内市場においては、国の新たな「食料・農業・農村基本計画」が掲げる農業経営の安定化及び生産性向上の方向性を踏まえ、農業現場における課題解決に資する製品開発に取り組んでまいります。農業機械事業を当社の主力基盤と位置付け、シェア拡大及びスマート農業への対応を推進するとともに、水田・畑作・果樹等の新市場に向けた新製品の投入により、収益基盤の一層の強化を図ってまいります。
また、有機農業への関心が高まる中、国の環境政策である「みどりの食料システム戦略」に対応し、当社の強みである有機肥料散布機及び堆肥散布機については、「みどりの食料システム法」に基づく基盤確立事業実施計画の認定を受けた優位性を活かし、環境負荷低減に寄与する製品の提案を進めてまいります。さらに、担い手や法人組織に対し、耕畜連携・循環型農業の提案など、国産メーカーならではのソリューション提案力とサポート力の強化、アフターサービスの充実を通じて、ブランド力の向上に努めてまいります。
海外市場においては、同事業を成長ドライバーと位置付け、細断型シリーズやエサづくり関連作業機を主力製品として、韓国及び欧州市場の深耕を進めるとともに、米国市場を今後の成長領域として販売拡大に取り組んでまいります。加えて、豪州及び東南アジア地域における市場拡張を推進し、各地域の需要に即した製品展開と販売体制の強化を図ることで、グローバルニッチ市場におけるブランド確立を目指してまいります。
<軸受事業の戦略>軸受事業においては、産業界全体の設備投資の動向の影響を受けるものの、納期管理・品質管理の徹底のもと、保有する技術力及び設備を活かし、加工領域の拡大を図ってまいります。また、農業機械事業とのシナジー創出にも取り組み、収益力と生産性の向上を通じた利益水準の改善を目指してまいります。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題
当社を取り巻く経営環境は、中東情勢の緊迫化等を背景とした原材料・資材の調達難や、燃料費をはじめとする物価の上昇などにより、事業活動へ影響を及ぼす可能性があります。こうした動向を注視しつつ、柔軟かつ迅速な対応が必要になると認識しております。
農業機械事業における国内市場環境につきましては、農業人口の減少及び高齢化の進行、異常気象の頻発などを背景に、スマート農業や省力化への対応が重要な課題となっております。農政面では「食料・農業・農村基本法」の改正を受け、食料安全保障の確保に向けた政策が推進されております。また、輸入飼料価格の高止まりを受け、国産飼料への切り替えニーズが高まっております。
このような市場背景を踏まえ、スマート農業や省力化に資する製品開発を進めるとともに、耕畜連携や循環型農業による持続可能な産業基盤の構築に貢献すべく、関連製品の技術開発強化に取り組んでまいります。また、安全で高品質な国産飼料の増産に寄与する製品や、環境負荷低減及びカーボンニュートラルに資する土づくり関連製品など、農業現場のニーズを的確に捉えた高付加価値製品を継続的に市場投入してまいります。
営業面では、主力である畜産・酪農市場におけるシェア拡大を図るとともに、水田、畑作、果樹といった分野への製品展開を進め、国内市場における潜在需要の掘り起こしに取り組んでまいります。海外市場につきましては、堅調な欧州及び北米市場に加え、韓国における在庫調整の一巡による需要回復の動きを捉えつつ、豪州、中南米、インド、ASEAN諸国など新規市場への多角的な展開を推進し、海外売上高の拡大を目指してまいります。
軸受事業につきましては、市況の不透明感が残りますが、徹底した納期・品質管理を基に受注量の確保に努めるとともに、軸受部品にとどまらない加工領域への事業拡大や生産性向上を通じて、利益水準の改善を進めてまいります。
利益面では、人的資本への投資を継続しつつ、生産性向上及び内製化の推進による原価低減、継続的な業務改善並びに経費削減活動により、収益性の向上に取り組んでまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は2033年3月期に迎える創業120周年を見据え、長期経営計画「Offensive120」を策定しております。同計画においては、売上高、営業利益率及び自己資本利益率(ROE)を、経営上の目標の達成状況を判断するための重要な指標としております。
売上高は、当社の事業規模の拡大及び成長性を示す指標であり、営業利益率は収益性、ROEは資本効率を示す指標として、それぞれ重要な役割を有しております。特に営業利益率及びROEについては、株主資本コストを上回る水準の確保を重視しております。具体的には、2024年3月期から2026年3月期までの3年間を第1期中期事業計画(第1フェーズ)と位置付けて、売上高85億円、営業利益率8.5%、ROE10%以上の数値目標を掲げ、長期経営計画の達成に向けた重要なステップとして取り組んでまいりました。
第1フェーズにおける各事業年度の業績は、以下の通りです。
当該期間の実績につきましては、2024年3月期において営業利益率が目標を上回り、過去最高益を更新するなど一定の成果を上げたものの、2025年3月期以降は、畜産・酪農分野を取り巻く市況の低迷や海外市場の変動、資材高騰等の外部環境の大きな変化もあり、売上高及び各利益指標は低下しました。
また、当事業年度におけるROEは当社が認識する株主資本コスト6~7%を下回る水準となっており、資本効率の改善が重要な経営課題であると認識しております。
2027年3月期から2029年3月期の3年間は、第2期中期事業計画(第2フェーズ)となります。本計画は、第1期の目標未達に対する課題と反省を踏まえ、「成長軌道への回帰」と持続的成長に向けた収益構造改革を推進する重要な3年間と位置付けております。
「Offensive120」最終年度における目標達成に向け、『変革スピードを加速し 確かな成長軌道へ Offensive120』を新たなスローガンとして、成長戦略を着実に推進してまいります。
長期経営計画の全体像及び経営目標と資本政策は、次のとおりです。
(計画の全体像)
「Offensive120」は10年間(2024年3月期から2033年3月期)を3つのフェーズに分けて推進します。
(経営目標と資本政策)
「Offensive120」の実現に向け、収益構造改革と成長施策を着実に進めることで、以下の数値目標の達成を目指します。
2027年3月期の財務目標は、売上高70億円(前年同期比6.9%増)を見込んでおります。利益面におきましては、人的資本に係る経費増加を見込む一方、製品の価格改定効果や内製化の進展による原価低減、継続的な業務改善及び経費削減活動により、営業利益3億46百万円(前年同期比6.0%増)、経常利益3億78百万円(前年同期比0.5%増)、当期純利益2億48百万円(前年同期比20.6%増)を見込んでおります。
なお、中東情勢の緊迫化等を背景とした原材料・資材の調達難や、燃料費をはじめとする物価高騰が当社の業績に影響を及ぼす可能性があるため、引き続きその動向を注視してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、1912年の創業以来、農作業機の総合メーカーとして農業の近代化に尽力し、自然資源や地球が持つ豊かな恵みを、すべての人々に届けるこの理念のもと、革新的な技術や製品を通じて人々の暮らしをより豊かにし、持続可能な未来を実現することを目指しております。
そして、お客様の期待に応えるため、時代の変化に対応するために絶えず変革・進化し続けるべく、Purposeを起点とした企業理念「Takakita Philosophy」を次のとおり定めております。
![]() | Purpose(タカキタの存在意義) 未来をつくるイノベーションで、地球からの恵みをすべての人に届ける Story(タカキタの歴史と信念) 私たちは「土に親しみ、土に生きる」をモットーに1912年の創業以来、農業の近代化に取組んできました。 人類を支えてきた源とも言える農業。天と大地の恵みを受けた農業。 私たちは今、地球環境の保全、人と自然の共存を求められています。 私たちは地球に優しいモノづくりを通して、新しい技術と信頼と感動をつくり続けます。 Vision(タカキタのあるべき姿) 《貢献》社会の課題を独自の価値観による製品提案で解決する 《信頼》製品開発でグローバルニッチ市場のニーズに応える 《CS》お客様の「期待」を超える製品・サービスを提供する WAY(タカキタの価値観) 常に現状否定に徹し、新たな視点で挑戦しよう 常に一つ上の基準・視点に立って判断・行動しよう |
また、環境問題への対応、食料自給率の向上、持続可能な農業基盤の構築など、農業機械業界に関わる当社の社会的使命は、これまで以上に重要性を増しています。
このような環境下で、タカキタのあるべき姿を実現し、これらの課題に取り組むために、創業120周年を見据えた長期経営計画「Offensive120」を策定し、《貢献》《信頼》《CS》のビジョンのもと、国内の農機ビジネスをコア事業としながら海外市場への拡大・展開を図り、企業としての社会的存在価値をより創出し、継続的な社会貢献を目指してまいります。
(2)経営戦略等
<農業機械事業の戦略>国内市場においては、国の新たな「食料・農業・農村基本計画」が掲げる農業経営の安定化及び生産性向上の方向性を踏まえ、農業現場における課題解決に資する製品開発に取り組んでまいります。農業機械事業を当社の主力基盤と位置付け、シェア拡大及びスマート農業への対応を推進するとともに、水田・畑作・果樹等の新市場に向けた新製品の投入により、収益基盤の一層の強化を図ってまいります。
また、有機農業への関心が高まる中、国の環境政策である「みどりの食料システム戦略」に対応し、当社の強みである有機肥料散布機及び堆肥散布機については、「みどりの食料システム法」に基づく基盤確立事業実施計画の認定を受けた優位性を活かし、環境負荷低減に寄与する製品の提案を進めてまいります。さらに、担い手や法人組織に対し、耕畜連携・循環型農業の提案など、国産メーカーならではのソリューション提案力とサポート力の強化、アフターサービスの充実を通じて、ブランド力の向上に努めてまいります。
海外市場においては、同事業を成長ドライバーと位置付け、細断型シリーズやエサづくり関連作業機を主力製品として、韓国及び欧州市場の深耕を進めるとともに、米国市場を今後の成長領域として販売拡大に取り組んでまいります。加えて、豪州及び東南アジア地域における市場拡張を推進し、各地域の需要に即した製品展開と販売体制の強化を図ることで、グローバルニッチ市場におけるブランド確立を目指してまいります。
<軸受事業の戦略>軸受事業においては、産業界全体の設備投資の動向の影響を受けるものの、納期管理・品質管理の徹底のもと、保有する技術力及び設備を活かし、加工領域の拡大を図ってまいります。また、農業機械事業とのシナジー創出にも取り組み、収益力と生産性の向上を通じた利益水準の改善を目指してまいります。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題
当社を取り巻く経営環境は、中東情勢の緊迫化等を背景とした原材料・資材の調達難や、燃料費をはじめとする物価の上昇などにより、事業活動へ影響を及ぼす可能性があります。こうした動向を注視しつつ、柔軟かつ迅速な対応が必要になると認識しております。
農業機械事業における国内市場環境につきましては、農業人口の減少及び高齢化の進行、異常気象の頻発などを背景に、スマート農業や省力化への対応が重要な課題となっております。農政面では「食料・農業・農村基本法」の改正を受け、食料安全保障の確保に向けた政策が推進されております。また、輸入飼料価格の高止まりを受け、国産飼料への切り替えニーズが高まっております。
このような市場背景を踏まえ、スマート農業や省力化に資する製品開発を進めるとともに、耕畜連携や循環型農業による持続可能な産業基盤の構築に貢献すべく、関連製品の技術開発強化に取り組んでまいります。また、安全で高品質な国産飼料の増産に寄与する製品や、環境負荷低減及びカーボンニュートラルに資する土づくり関連製品など、農業現場のニーズを的確に捉えた高付加価値製品を継続的に市場投入してまいります。
営業面では、主力である畜産・酪農市場におけるシェア拡大を図るとともに、水田、畑作、果樹といった分野への製品展開を進め、国内市場における潜在需要の掘り起こしに取り組んでまいります。海外市場につきましては、堅調な欧州及び北米市場に加え、韓国における在庫調整の一巡による需要回復の動きを捉えつつ、豪州、中南米、インド、ASEAN諸国など新規市場への多角的な展開を推進し、海外売上高の拡大を目指してまいります。
軸受事業につきましては、市況の不透明感が残りますが、徹底した納期・品質管理を基に受注量の確保に努めるとともに、軸受部品にとどまらない加工領域への事業拡大や生産性向上を通じて、利益水準の改善を進めてまいります。
利益面では、人的資本への投資を継続しつつ、生産性向上及び内製化の推進による原価低減、継続的な業務改善並びに経費削減活動により、収益性の向上に取り組んでまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は2033年3月期に迎える創業120周年を見据え、長期経営計画「Offensive120」を策定しております。同計画においては、売上高、営業利益率及び自己資本利益率(ROE)を、経営上の目標の達成状況を判断するための重要な指標としております。
売上高は、当社の事業規模の拡大及び成長性を示す指標であり、営業利益率は収益性、ROEは資本効率を示す指標として、それぞれ重要な役割を有しております。特に営業利益率及びROEについては、株主資本コストを上回る水準の確保を重視しております。具体的には、2024年3月期から2026年3月期までの3年間を第1期中期事業計画(第1フェーズ)と位置付けて、売上高85億円、営業利益率8.5%、ROE10%以上の数値目標を掲げ、長期経営計画の達成に向けた重要なステップとして取り組んでまいりました。
第1フェーズにおける各事業年度の業績は、以下の通りです。
| 区 分 | 2024年3月期 実績 | 2025年3月期 実績 | 2026年3月期 実績 |
| 売上高 | 84億82百万円 | 70億7百万円 | 65億48百万円 |
| 営業利益率 | 11.5% | 4.9% | 5.0% |
| ROE | 9.4% | 7.2% | 2.5% |
当該期間の実績につきましては、2024年3月期において営業利益率が目標を上回り、過去最高益を更新するなど一定の成果を上げたものの、2025年3月期以降は、畜産・酪農分野を取り巻く市況の低迷や海外市場の変動、資材高騰等の外部環境の大きな変化もあり、売上高及び各利益指標は低下しました。
また、当事業年度におけるROEは当社が認識する株主資本コスト6~7%を下回る水準となっており、資本効率の改善が重要な経営課題であると認識しております。
2027年3月期から2029年3月期の3年間は、第2期中期事業計画(第2フェーズ)となります。本計画は、第1期の目標未達に対する課題と反省を踏まえ、「成長軌道への回帰」と持続的成長に向けた収益構造改革を推進する重要な3年間と位置付けております。
「Offensive120」最終年度における目標達成に向け、『変革スピードを加速し 確かな成長軌道へ Offensive120』を新たなスローガンとして、成長戦略を着実に推進してまいります。
長期経営計画の全体像及び経営目標と資本政策は、次のとおりです。
(計画の全体像)
「Offensive120」は10年間(2024年3月期から2033年3月期)を3つのフェーズに分けて推進します。
| 第1フェーズ 24年3月期~26年3月期 | 第2フェーズ 27年3月期~29年3月期 | 第3フェーズ 30年3月期~33年3月期 | 長期経営計画 Offensive120 |
| 基盤確立期(終了) | 収益構造改革・V字回復期 | 持続的成長期 | 2033年3月期 目標達成 |
(経営目標と資本政策)
「Offensive120」の実現に向け、収益構造改革と成長施策を着実に進めることで、以下の数値目標の達成を目指します。
| 項目 | 第2フェーズの方向性 | 長期目標 |
| 売上成長 | 国内農機事業の収益基盤強化、海外事業の再成長により売上回復を図る | 2033年3月期 売上高100億円 |
| 海外展開 | 既存市場の深耕と新市場の育成を進める | 海外売上高20億円 |
| 収益性 | 原価低減、価格対応力、生産性向上により営業利益率の改善を図る | ROE・ROIC 10% |
| 株主還元 | 安定配当を基本に、配当性向30%以上を目安とする | 持続的な利益還元 |
2027年3月期の財務目標は、売上高70億円(前年同期比6.9%増)を見込んでおります。利益面におきましては、人的資本に係る経費増加を見込む一方、製品の価格改定効果や内製化の進展による原価低減、継続的な業務改善及び経費削減活動により、営業利益3億46百万円(前年同期比6.0%増)、経常利益3億78百万円(前年同期比0.5%増)、当期純利益2億48百万円(前年同期比20.6%増)を見込んでおります。
なお、中東情勢の緊迫化等を背景とした原材料・資材の調達難や、燃料費をはじめとする物価高騰が当社の業績に影響を及ぼす可能性があるため、引き続きその動向を注視してまいります。
