有価証券報告書-第78期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、「経営理念」として「人と技術と商品を大切にして、新しい時代にふさわしい美しい都市機能を、世界の国々で世界の人々とともに創ります。」を掲げ、この使命を遂行するためには、ステークホルダーの皆様との信頼関係を維持していくことが必要不可欠であると考えています。当社グループへの確かな評価をもって、ステークホルダーの皆様の期待に応え、その信頼を高めることのできるよう、グループ経営の健全性と透明性を確保するために必要なコーポレート・ガバナンス体制の構築、整備に努めています。
② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
イ 企業統治の体制の概要等
当社は監査役設置会社として、取締役9名(うち社外取締役6名)で構成される取締役会が経営に関する重要事項を決定し、取締役の職務の執行を監督するとともに、監査役4名(うち社外監査役2名)で構成される監査役会が取締役の職務遂行を監査しています。
さらに、当社は、取締役の指名・報酬等の決定に関する手続きの客観性・透明性を高め、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図るため、取締役会の任意の諮問機関として、委員の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬諮問委員会(3名)を設置しております。その権限・機能につきましては、「第4 提出会社の状況、4 コーポレート・ガバナンスの状況等、(4)役員の報酬等、① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項」をご参照ください。
当社の指名・報酬諮問委員会の構成員は以下のとおりです。
委員長:嶋田 亜子(社外取締役)
構成員:小原 シェキール(社外取締役)、中島 隆茂(代表取締役専務)
業務執行体制に関しては、取締役の業務執行権限を執行役員に委譲するとともに、取締役会の決議および社内規則により、その担当職務および責任権限等を明らかにして、適正、効率的な執行役員体制をとっています。当社経営上の目標達成に向けて対処すべき重要な課題については、執行役員等が「エグゼクティブ・コミッティ」および「経営会議」において情報の共有、伝達等を図るとともに、当該課題に関わる諸施策の検討、審議等を経たうえで、必要に応じて取締役会への報告または議案の上程を行っています。経営会議は、中期経営計画に基づく経営目標の達成状況の報告、グループ横断的な全社施策の進捗管理を目的として、「執行役員会議」と「グローバル経営会議」を統合した形で2024年7月に発足し、以後月次開催を基本としています。エグゼクティブ・コミッティは月次開催を基本とし、社内の意思決定会議として取締役会に上程する議案の事前審議や諸課題の議論を行っています。
事業上の様々なリスクの低減を図るため、社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、全グループ法人のリスク管理に関する対応を含め、コンプライアンス、情報セキュリティ対策の推進、商品の安全性確保等の社会的に大きな影響を与えるリスク要因の早期発見とその対策の実現に取り組み、また、この委員会の下位にはリスク要因別に調査、検討を行う常設委員会を設けています。「リスクマネジメント運営委員会」では、リスクマネジメントが全社的に機能するよう、迅速かつ的確な情報の収集および業務執行上の指導・管理を励行、徹底しています。
「コンプライアンス委員会」では、適正な企業活動を推進するために必要な法令および企業倫理等遵守の周知徹底などのコンプライアンス活動を推進しています。この活動の一環として、全社員に対する集合教育またはeラーニングによるオンデマンド教育を行うほか、職種・部門毎に適宜、講習会等を励行し、参考事例、関係法令等の周知、啓蒙活動を行っています。なお、コンプライアンスに関する社内通報制度として「コンプライアンス相談デスク」を開設して、職制ラインによらずして各社員から直接に相談、通報等を受けることのできる体制を採り、これによって不正行為の未然防止を図っています。また、「情報セキュリティ委員会」では、グループ全体のセキュリティの維持向上により情報資産の保護を図るため、セキュリティ・ポリシーおよび対策基準等を定め、情報ネットワーク・システム・機器の使用、取り扱いおよび管理のあり方等を検討、審議のうえ、その指導教育および啓発活動を行っています。具体的には、セキュリティ・インシデントの発生事例や外部からのサイバー攻撃等を題材とした情報セキュリティ学習や、攻撃を想定した模擬メールを日本国内の全従業員に送信する訓練を実施すると共に、グローバル拠点に情報セキュリティ監査を実施する等、グループ経営基盤の強化とセキュリティレベルの向上を図っています。また、情報セキュリティ事件・事故が発生した際の対応体制として「CSIRT:Computer Security Incident Response Team」を組織し、平常時のセキュリティに関する周知活動、有事の調査、原因分析、復旧対応、ならびに社内外ステークホルダー対応等を行う体制を整備しています。
また、サステナビリティを巡る課題への対応を強化するため、社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティに関する全社方針や目標の策定、それらを実践するための体制の構築・整備、および各種施策のモニタリングを行います。サステナビリティ委員会の傘下には、マテリアリティの実行計画の決定とその進捗状況のモニタリングを行う「マテリアリティ推進チーム」、ならびに、全社環境情報ならびに環境対応活動を取りまとめTCFDフレームワークに準じて気候変動関連のリスクと機会の財務的影響を開示する「気候関連財務情報開示チーム」の2つの管理チームを組織し、サステナビリティを巡る各種課題への対応を促進しています。サステナビリティ委員会での議事・結果は、取締役会に付議、報告しております。
ロ 企業統治の体制を採用する理由
上記コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づき、業務執行体制において、リスクマネジメント等常設委員会による指導、管理を強化しつつ、執行役員兼務取締役が重要会議に出席する等によって業務執行状況を監視しています。
また、社外取締役が適切な助言等を行うことができるよう重要会議の議事、結果等を報告し、また、業務執行から独立した監査役監査・会計監査・内部監査間の情報共有を促進する等、それぞれの役割、機能が有効に作用するよう、ガバナンス体制の最適化を図っています。
さらに、取締役の指名・報酬等の決定に関する手続きの客観性・透明性を高め、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図るため、委員の過半数を独立社外取締役とする任意の指名・報酬諮問委員会を設置しております。
コーポレート・ガバナンス体制の模式図は、以下のとおりです。

③ 企業統治に関するその他の事項
当社は、「コーポレートガバナンス基本方針」ならびに「内部統制基本方針」を策定のうえ、この関連諸規程の整備、周知を図り、当社グループの内部統制システム、リスク管理体制、ならびに業務の適正を確保するための体制等の整備、運用を促進しています。また、これらの方針、規程は、法令諸規則の改正、経営環境、組織等の変化に応じて随時、見直し、調整、改善等を図っています。
④ 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を年12回(書面決議による取締役会の回数は除く)開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
取締役会における具体的な検討内容としては、経営計画・経営方針の策定、決算関係、役付取締役(代表取締役を含む)の選定、執行役員等重要な人事、重要な資産の処分および株主総会に関する事項などです。
なお、2024年6月26日付で取締役を退任した三品和広氏の当連結会計年度における取締役会への出席状況は以下の通りです。
⑤ 指名・報酬諮問委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名・報酬諮問委員会を年4回開催しており、個々の指名・報酬諮問委員の出席状況については次のとおりであります。
当社は、コーポレートガバナンス基本方針に基づき、取締役会の監督機能を強化し、意思決定プロセスの透明性を高めるため、取締役会の任意諮問委員会として、取締役会下に独立社外取締役を委員長とし、委員総数の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬諮問委員会を設置し、役員の選解任に関する事項、社長(最高経営責任者)の承継プラン及び役員報酬等に関する事項等について審査、審議し、その結果を取締役会に答申を行うこととしています。
指名・報酬諮問委員会の事業年度中およびこれ以後の具体的な活動内容は、取締役の選解任、代表取締役社長および役付取締役の選定、取締役の報酬等の額・算定方法について審査、審議し、その結果を取締役会に答申しています。
⑥ 会社の支配に関する基本方針
Ⅰ 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は1948年に創業以来、エレベータ、エスカレータ、動く歩道の専業メーカーとして、生産、販売、保守の一貫した事業をグローバルに展開しています。
当社グループは世界24の国と地域に12の生産拠点と多数の販売拠点を有し、連結経営時代に即応した全体最適を追求する業務執行体制によって、グローバルな相互連携を図りながら、地域に根ざした経営を展開しています。また、グループ全体として、世界市場の多様なニーズに対応した商品の開発を進める一方、各拠点でコスト、品質面で有利な部品等を相互に供給しあうグローバル生産・調達体制を推進して、商品力の強化に努めています。
「人と技術と商品を大切にして、新しい時代にふさわしい美しい都市機能を、世界の国々で世界の人々とともに創ります。」という経営理念の下、持続的な成長と高い収益力によって株主、顧客、ユーザー、取引先、地域住民ならびに社員等当社グループすべてのステークホルダーの満足を追求し、高度な研究開発力、生産・フィールド技術力を養成し、高品質な商品を納入するとともに、保守やモダニゼーションを通じて長期にわたり顧客・ユーザーとの信頼関係を構築しております。このような事業活動を通して、世界の国々の産業振興と経済発展に貢献し、また世界の人々と文明・文化を相互理解することで、全てのステークホルダーと共存共栄を図っていくことを目指しています。この経営理念を、グループ一丸となって実現することこそが企業価値の源泉であり、当社の企業価値および株主共同の利益を確保・向上させることにつながると考えています。
したがいまして、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に反する当社株式の大規模買付行為を行おうとする特定の者、あるいはグループは、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。
Ⅱ 基本方針の実現に資する取り組み
1.中長期的な経営方針について
当社は、当社を取り巻く事業環境の変化等に鑑み、当社の潜在価値を具現化するための抜本的な企業変革を伴う5ヵ年の中期経営計画「Move On 5」を2024年5月に発表しました。「日本の専業メーカーならではの美しさとおもてなしを誰でも実感できる業界トップの信頼のブランドを確立」を長期ビジョンとして掲げ、『不易流行』の精神で新生フジテックとしてエクセレントカンパニーへ進化することを目指してまいります。これにより、お客さまの信頼に応える"安全・安心"な商品を継続的に提供し、持続的成長と企業価値向上を目指します。「Move On 5」の戦略方針は次の通りです。
「不易」…これからも変えずに追求し続ける本質
〇 “安全・安心”の追求 : “安全・安心”を徹底する思想に沿った開発、故障・事故の徹底防止
〇 品質重視 : 最高品質の快適な乗り心地を実現する製品開発
〇 人材の育成 : 技術と能力を備えたグローバル人材育成と、それを支える企業文化の醸成
「流行」…新たに注力すること
〇 選択と集中 : 全社マージン改善のための地域事業の明確なセグメント分け
と適切なリソース配分、取り組み方向性の明確化
〇 グループ経営の強化 : 更なる成長のためのグローバルでの組織基盤の改善
〇 ガバナンスとコミュニケーションの充実 : 最高水準のコーポレートガバナンスの確立
2.コーポレート・ガバナンスの強化について
当社は、企業の社会的責任を果たし、株主、顧客、ユーザー、取引先、従業員等さまざまなステークホルダーから信頼されることが、事業活動において不可欠と考えています。また、コーポレート・ガバナンスの充実・強化が経営上の重要課題であると認識し、公平かつ透明性のある経営基盤の強化を図り、的確な意思決定と迅速な業務執行を行うよう努めています。
(1)グループガバナンス体制の強化
当社は、経営の透明性、客観性を確保し、監督機能を有する取締役会のチェック機能を強化するために、業務の意思決定・監督機能と業務執行機能を分離する執行役員制を採用し、さらに変化の激しい経営環境に機敏に対応するために、取締役および執行役員の任期を1年としています。また、取締役会から独立した監査役会を設置し、監査役の職務を円滑に遂行するために監査役スタッフを監査役室に置いています。
(2)コンプライアンス体制の強化
当社は、適正な企業活動を推進するために必要な法令および企業倫理等遵守の周知徹底を図ることを目的として、「コンプライアンス委員会」を設置しています。当委員会では、適正な企業活動を推進するために必要な法令および企業倫理等遵守の周知徹底などのコンプライアンス活動を推進しています。この活動の一環として、全社員に対する集合教育またはeラーニングによるオンデマンド教育を行うほか、職種・部門毎に適宜、講習会等を励行し、参考事例、関係法令等の周知、啓蒙活動を行っています。なお、コンプライアンスに関する社内通報制度として「コンプライアンス相談デスク」を開設して、職制ラインによらずして各社員から直接に相談、通報等を受けることのできる体制を採り、これによって不正行為の未然防止を図っています。
(3)リスク管理体制の強化
当社は、社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、事業リスクの低減と倫理・遵法・環境・品質問題等社会的に大きな影響を与えるリスクの根絶を目指し、リスクの早期発見とその対策に取り組んでいます。この下位組織として、「リスクマネジメント運営委員会」、「情報セキュリティ委員会」等を設置して、リスクマネジメントが全社的に機能するよう、情報の収集および指導・管理を行い、企業を取り巻く潜在的なリスクに対して、迅速かつ的確な対処を行っています。
(4)内部統制の強化
当社は、2006年5月1日に施行された会社法に対応し、「内部統制基本方針」を取締役会において決議のうえ、この方針に基づいて当社グループの内部統制システムを構築し、その活動を推進しています。また、2008年4月1日以降「金融商品取引法」によって要求された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査」に対応するため、業務プロセスの見える化等を図り、内部統制システムを整備のうえ、その評価、監査を実施しています。更に、2015年5月1日に施行された改正会社法に対応し、「内部統制基本方針」の一部改訂を取締役会において決議し、コーポレート・ガバナンスの強化を図っています。
Ⅲ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みについて
当社は、当社株式の大規模買付行為を行おうとする者に対しては、株主の皆様が大規模買付行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努め、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
Ⅳ 当社取締役会の判断およびその理由
これらの取り組みは当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を継続的に向上させるための方策として策定されたものであり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
⑦ 役員等を被保険者とする役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を、当社および当社の子会社の取締役、監査役を被保険者として締結し、被保険者がその職務の執行に起因して損害賠償請求された場合の賠償金額、争訟費用等を当該保険契約により補填することとしています。保険料は全額当社が負担しています。また、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないために、当該保険契約では、役員等がその職務の執行に起因して損害賠償請求された場合の賠償金額、争訟費用等の合計額が一定の免責額を超過するときに保険金が支払われることとし、また、犯罪その他の法令違反等に起因する損害にあっては保険金が支払われないこと等一定の免責事由の定めを設けています。
⑧ 役員等との間で締結している補償契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を、当社の取締役、監査役との間で締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。当社は、当該補償契約によって職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、各取締役および各監査役が、その職務を行うにつき悪意又は重大な過失があったことにより責任を負う場合における損失等については補償を行わないこととしております。
⑨ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
イ 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、経済環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めています。
ロ 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって中間配当を行うことができる旨を定款で定めています。
⑩ 取締役の定数
当社の取締役は11名以内とする旨を定款で定めています。
⑪ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および取締役の選任については累積投票によらないものとする旨を定款で定めています。
⑫ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することで、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、「経営理念」として「人と技術と商品を大切にして、新しい時代にふさわしい美しい都市機能を、世界の国々で世界の人々とともに創ります。」を掲げ、この使命を遂行するためには、ステークホルダーの皆様との信頼関係を維持していくことが必要不可欠であると考えています。当社グループへの確かな評価をもって、ステークホルダーの皆様の期待に応え、その信頼を高めることのできるよう、グループ経営の健全性と透明性を確保するために必要なコーポレート・ガバナンス体制の構築、整備に努めています。
② 企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
イ 企業統治の体制の概要等
当社は監査役設置会社として、取締役9名(うち社外取締役6名)で構成される取締役会が経営に関する重要事項を決定し、取締役の職務の執行を監督するとともに、監査役4名(うち社外監査役2名)で構成される監査役会が取締役の職務遂行を監査しています。
さらに、当社は、取締役の指名・報酬等の決定に関する手続きの客観性・透明性を高め、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図るため、取締役会の任意の諮問機関として、委員の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬諮問委員会(3名)を設置しております。その権限・機能につきましては、「第4 提出会社の状況、4 コーポレート・ガバナンスの状況等、(4)役員の報酬等、① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項」をご参照ください。
当社の指名・報酬諮問委員会の構成員は以下のとおりです。
委員長:嶋田 亜子(社外取締役)
構成員:小原 シェキール(社外取締役)、中島 隆茂(代表取締役専務)
業務執行体制に関しては、取締役の業務執行権限を執行役員に委譲するとともに、取締役会の決議および社内規則により、その担当職務および責任権限等を明らかにして、適正、効率的な執行役員体制をとっています。当社経営上の目標達成に向けて対処すべき重要な課題については、執行役員等が「エグゼクティブ・コミッティ」および「経営会議」において情報の共有、伝達等を図るとともに、当該課題に関わる諸施策の検討、審議等を経たうえで、必要に応じて取締役会への報告または議案の上程を行っています。経営会議は、中期経営計画に基づく経営目標の達成状況の報告、グループ横断的な全社施策の進捗管理を目的として、「執行役員会議」と「グローバル経営会議」を統合した形で2024年7月に発足し、以後月次開催を基本としています。エグゼクティブ・コミッティは月次開催を基本とし、社内の意思決定会議として取締役会に上程する議案の事前審議や諸課題の議論を行っています。
事業上の様々なリスクの低減を図るため、社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、全グループ法人のリスク管理に関する対応を含め、コンプライアンス、情報セキュリティ対策の推進、商品の安全性確保等の社会的に大きな影響を与えるリスク要因の早期発見とその対策の実現に取り組み、また、この委員会の下位にはリスク要因別に調査、検討を行う常設委員会を設けています。「リスクマネジメント運営委員会」では、リスクマネジメントが全社的に機能するよう、迅速かつ的確な情報の収集および業務執行上の指導・管理を励行、徹底しています。
「コンプライアンス委員会」では、適正な企業活動を推進するために必要な法令および企業倫理等遵守の周知徹底などのコンプライアンス活動を推進しています。この活動の一環として、全社員に対する集合教育またはeラーニングによるオンデマンド教育を行うほか、職種・部門毎に適宜、講習会等を励行し、参考事例、関係法令等の周知、啓蒙活動を行っています。なお、コンプライアンスに関する社内通報制度として「コンプライアンス相談デスク」を開設して、職制ラインによらずして各社員から直接に相談、通報等を受けることのできる体制を採り、これによって不正行為の未然防止を図っています。また、「情報セキュリティ委員会」では、グループ全体のセキュリティの維持向上により情報資産の保護を図るため、セキュリティ・ポリシーおよび対策基準等を定め、情報ネットワーク・システム・機器の使用、取り扱いおよび管理のあり方等を検討、審議のうえ、その指導教育および啓発活動を行っています。具体的には、セキュリティ・インシデントの発生事例や外部からのサイバー攻撃等を題材とした情報セキュリティ学習や、攻撃を想定した模擬メールを日本国内の全従業員に送信する訓練を実施すると共に、グローバル拠点に情報セキュリティ監査を実施する等、グループ経営基盤の強化とセキュリティレベルの向上を図っています。また、情報セキュリティ事件・事故が発生した際の対応体制として「CSIRT:Computer Security Incident Response Team」を組織し、平常時のセキュリティに関する周知活動、有事の調査、原因分析、復旧対応、ならびに社内外ステークホルダー対応等を行う体制を整備しています。
また、サステナビリティを巡る課題への対応を強化するため、社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティに関する全社方針や目標の策定、それらを実践するための体制の構築・整備、および各種施策のモニタリングを行います。サステナビリティ委員会の傘下には、マテリアリティの実行計画の決定とその進捗状況のモニタリングを行う「マテリアリティ推進チーム」、ならびに、全社環境情報ならびに環境対応活動を取りまとめTCFDフレームワークに準じて気候変動関連のリスクと機会の財務的影響を開示する「気候関連財務情報開示チーム」の2つの管理チームを組織し、サステナビリティを巡る各種課題への対応を促進しています。サステナビリティ委員会での議事・結果は、取締役会に付議、報告しております。
ロ 企業統治の体制を採用する理由
上記コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づき、業務執行体制において、リスクマネジメント等常設委員会による指導、管理を強化しつつ、執行役員兼務取締役が重要会議に出席する等によって業務執行状況を監視しています。
また、社外取締役が適切な助言等を行うことができるよう重要会議の議事、結果等を報告し、また、業務執行から独立した監査役監査・会計監査・内部監査間の情報共有を促進する等、それぞれの役割、機能が有効に作用するよう、ガバナンス体制の最適化を図っています。
さらに、取締役の指名・報酬等の決定に関する手続きの客観性・透明性を高め、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図るため、委員の過半数を独立社外取締役とする任意の指名・報酬諮問委員会を設置しております。
コーポレート・ガバナンス体制の模式図は、以下のとおりです。

③ 企業統治に関するその他の事項
当社は、「コーポレートガバナンス基本方針」ならびに「内部統制基本方針」を策定のうえ、この関連諸規程の整備、周知を図り、当社グループの内部統制システム、リスク管理体制、ならびに業務の適正を確保するための体制等の整備、運用を促進しています。また、これらの方針、規程は、法令諸規則の改正、経営環境、組織等の変化に応じて随時、見直し、調整、改善等を図っています。
④ 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を年12回(書面決議による取締役会の回数は除く)開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 原田 政佳 | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| 中島 隆茂 | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| 佐藤 浩輔 | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| 海野 薫 | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| トーステン・ゲスナー | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| クラーク・グラニンジャー | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| 嶋田 亜子 | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| アンソニー・ブラック | 12回 | 12回(出席率 100%) |
| 小原 シェキール | 10回 | 10回(出席率 100%) |
取締役会における具体的な検討内容としては、経営計画・経営方針の策定、決算関係、役付取締役(代表取締役を含む)の選定、執行役員等重要な人事、重要な資産の処分および株主総会に関する事項などです。
なお、2024年6月26日付で取締役を退任した三品和広氏の当連結会計年度における取締役会への出席状況は以下の通りです。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 三品 和広 | 2回 | 2回(出席率 100%) |
⑤ 指名・報酬諮問委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名・報酬諮問委員会を年4回開催しており、個々の指名・報酬諮問委員の出席状況については次のとおりであります。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 嶋田 亜子(委員長) | 4回 | 4回(出席率 100%) |
| 小原 シェキール | 4回 | 4回(出席率 100%) |
| 中島 隆茂 | 4回 | 4回(出席率 100%) |
当社は、コーポレートガバナンス基本方針に基づき、取締役会の監督機能を強化し、意思決定プロセスの透明性を高めるため、取締役会の任意諮問委員会として、取締役会下に独立社外取締役を委員長とし、委員総数の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬諮問委員会を設置し、役員の選解任に関する事項、社長(最高経営責任者)の承継プラン及び役員報酬等に関する事項等について審査、審議し、その結果を取締役会に答申を行うこととしています。
指名・報酬諮問委員会の事業年度中およびこれ以後の具体的な活動内容は、取締役の選解任、代表取締役社長および役付取締役の選定、取締役の報酬等の額・算定方法について審査、審議し、その結果を取締役会に答申しています。
⑥ 会社の支配に関する基本方針
Ⅰ 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は1948年に創業以来、エレベータ、エスカレータ、動く歩道の専業メーカーとして、生産、販売、保守の一貫した事業をグローバルに展開しています。
当社グループは世界24の国と地域に12の生産拠点と多数の販売拠点を有し、連結経営時代に即応した全体最適を追求する業務執行体制によって、グローバルな相互連携を図りながら、地域に根ざした経営を展開しています。また、グループ全体として、世界市場の多様なニーズに対応した商品の開発を進める一方、各拠点でコスト、品質面で有利な部品等を相互に供給しあうグローバル生産・調達体制を推進して、商品力の強化に努めています。
「人と技術と商品を大切にして、新しい時代にふさわしい美しい都市機能を、世界の国々で世界の人々とともに創ります。」という経営理念の下、持続的な成長と高い収益力によって株主、顧客、ユーザー、取引先、地域住民ならびに社員等当社グループすべてのステークホルダーの満足を追求し、高度な研究開発力、生産・フィールド技術力を養成し、高品質な商品を納入するとともに、保守やモダニゼーションを通じて長期にわたり顧客・ユーザーとの信頼関係を構築しております。このような事業活動を通して、世界の国々の産業振興と経済発展に貢献し、また世界の人々と文明・文化を相互理解することで、全てのステークホルダーと共存共栄を図っていくことを目指しています。この経営理念を、グループ一丸となって実現することこそが企業価値の源泉であり、当社の企業価値および株主共同の利益を確保・向上させることにつながると考えています。
したがいまして、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に反する当社株式の大規模買付行為を行おうとする特定の者、あるいはグループは、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。
Ⅱ 基本方針の実現に資する取り組み
1.中長期的な経営方針について
当社は、当社を取り巻く事業環境の変化等に鑑み、当社の潜在価値を具現化するための抜本的な企業変革を伴う5ヵ年の中期経営計画「Move On 5」を2024年5月に発表しました。「日本の専業メーカーならではの美しさとおもてなしを誰でも実感できる業界トップの信頼のブランドを確立」を長期ビジョンとして掲げ、『不易流行』の精神で新生フジテックとしてエクセレントカンパニーへ進化することを目指してまいります。これにより、お客さまの信頼に応える"安全・安心"な商品を継続的に提供し、持続的成長と企業価値向上を目指します。「Move On 5」の戦略方針は次の通りです。
「不易」…これからも変えずに追求し続ける本質
〇 “安全・安心”の追求 : “安全・安心”を徹底する思想に沿った開発、故障・事故の徹底防止
〇 品質重視 : 最高品質の快適な乗り心地を実現する製品開発
〇 人材の育成 : 技術と能力を備えたグローバル人材育成と、それを支える企業文化の醸成
「流行」…新たに注力すること
〇 選択と集中 : 全社マージン改善のための地域事業の明確なセグメント分け
と適切なリソース配分、取り組み方向性の明確化
〇 グループ経営の強化 : 更なる成長のためのグローバルでの組織基盤の改善
〇 ガバナンスとコミュニケーションの充実 : 最高水準のコーポレートガバナンスの確立
2.コーポレート・ガバナンスの強化について
当社は、企業の社会的責任を果たし、株主、顧客、ユーザー、取引先、従業員等さまざまなステークホルダーから信頼されることが、事業活動において不可欠と考えています。また、コーポレート・ガバナンスの充実・強化が経営上の重要課題であると認識し、公平かつ透明性のある経営基盤の強化を図り、的確な意思決定と迅速な業務執行を行うよう努めています。
(1)グループガバナンス体制の強化
当社は、経営の透明性、客観性を確保し、監督機能を有する取締役会のチェック機能を強化するために、業務の意思決定・監督機能と業務執行機能を分離する執行役員制を採用し、さらに変化の激しい経営環境に機敏に対応するために、取締役および執行役員の任期を1年としています。また、取締役会から独立した監査役会を設置し、監査役の職務を円滑に遂行するために監査役スタッフを監査役室に置いています。
(2)コンプライアンス体制の強化
当社は、適正な企業活動を推進するために必要な法令および企業倫理等遵守の周知徹底を図ることを目的として、「コンプライアンス委員会」を設置しています。当委員会では、適正な企業活動を推進するために必要な法令および企業倫理等遵守の周知徹底などのコンプライアンス活動を推進しています。この活動の一環として、全社員に対する集合教育またはeラーニングによるオンデマンド教育を行うほか、職種・部門毎に適宜、講習会等を励行し、参考事例、関係法令等の周知、啓蒙活動を行っています。なお、コンプライアンスに関する社内通報制度として「コンプライアンス相談デスク」を開設して、職制ラインによらずして各社員から直接に相談、通報等を受けることのできる体制を採り、これによって不正行為の未然防止を図っています。
(3)リスク管理体制の強化
当社は、社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、事業リスクの低減と倫理・遵法・環境・品質問題等社会的に大きな影響を与えるリスクの根絶を目指し、リスクの早期発見とその対策に取り組んでいます。この下位組織として、「リスクマネジメント運営委員会」、「情報セキュリティ委員会」等を設置して、リスクマネジメントが全社的に機能するよう、情報の収集および指導・管理を行い、企業を取り巻く潜在的なリスクに対して、迅速かつ的確な対処を行っています。
(4)内部統制の強化
当社は、2006年5月1日に施行された会社法に対応し、「内部統制基本方針」を取締役会において決議のうえ、この方針に基づいて当社グループの内部統制システムを構築し、その活動を推進しています。また、2008年4月1日以降「金融商品取引法」によって要求された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査」に対応するため、業務プロセスの見える化等を図り、内部統制システムを整備のうえ、その評価、監査を実施しています。更に、2015年5月1日に施行された改正会社法に対応し、「内部統制基本方針」の一部改訂を取締役会において決議し、コーポレート・ガバナンスの強化を図っています。
Ⅲ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みについて
当社は、当社株式の大規模買付行為を行おうとする者に対しては、株主の皆様が大規模買付行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努め、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
Ⅳ 当社取締役会の判断およびその理由
これらの取り組みは当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を継続的に向上させるための方策として策定されたものであり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではありません。
⑦ 役員等を被保険者とする役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を、当社および当社の子会社の取締役、監査役を被保険者として締結し、被保険者がその職務の執行に起因して損害賠償請求された場合の賠償金額、争訟費用等を当該保険契約により補填することとしています。保険料は全額当社が負担しています。また、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないために、当該保険契約では、役員等がその職務の執行に起因して損害賠償請求された場合の賠償金額、争訟費用等の合計額が一定の免責額を超過するときに保険金が支払われることとし、また、犯罪その他の法令違反等に起因する損害にあっては保険金が支払われないこと等一定の免責事由の定めを設けています。
⑧ 役員等との間で締結している補償契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を、当社の取締役、監査役との間で締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。当社は、当該補償契約によって職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、各取締役および各監査役が、その職務を行うにつき悪意又は重大な過失があったことにより責任を負う場合における損失等については補償を行わないこととしております。
⑨ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
イ 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、経済環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めています。
ロ 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって中間配当を行うことができる旨を定款で定めています。
⑩ 取締役の定数
当社の取締役は11名以内とする旨を定款で定めています。
⑪ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および取締役の選任については累積投票によらないものとする旨を定款で定めています。
⑫ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することで、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。