有価証券報告書-第112期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/18 14:25
【資料】
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【項目】
147項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、グループの使命・存在意義である経営理念として「私たちは良き企業市民であるとともに、企業風土を活性化し、自主性・創造性・チームプレイで3つの満足(顧客・株主・従業員)を徹底追及します。」を掲げています。
3つの満足につきましては、まず顧客満足を優先し、あわせて雇用の安定を基本に、より一層従業員満足を追求することで業績及び株主還元の向上を図り、株主満足を高めていくことを経営の基本方針としております。
(2) 経営戦略及び経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、収益基盤の確立並びに新たな収益基盤の創造を目標とした「Vision2025 Change Gears」という中長期ビジョンを2016年3月に策定し、技術・風土の変革を進めております。
「Vision2025 Change Gears」では、
・加工技術と新技術を融合し世界中のお客様の要求にすばやくお応えし安心安全な製品を提供する
・「挑戦できる企業風土」を醸成し誇りを持てる企業になる
・「Change Gears」で高収益企業となる
を掲げております。
2025年度の目標値は、売上高500億円、営業利益率10%以上、海外売上高比率50%であります。
この「Vision2025 Change Gears」実現に向け、2016年度から2018年度にかけて取り組んでまいりました第1ステップの中期経営計画『CGN2018』(Change Gears Nissei 2018)では、「モノ創り体制の基盤整備による収益力の強化」を基本方針とし、①減速機および歯車事業の収益力の強化、②既存事業周辺領域における製品および技術開発への挑戦、③ブラザー工業株式会社マシナリー事業とのシナジーの追求、の基本戦略のもと、2018年度目標として売上高213億円、営業利益率10%、設備投資計画60億円(3年間合計)を掲げました。将来の成長に向けた積極的な設備投資を行うことで生産能力を向上させ、売上高は2015年度の174億円から2018年度には193億円へと増加したものの、2018年秋口から顕在化した米中貿易摩擦による設備投資抑制の動きにも影響を受け、目標の213億円には達しませんでした。一方営業利益率につきましては、売上目標の未達影響に加え、成長に向けた設備投資43億円(3年間合計)や開発投資等の費用が先行し、2018年度は3.7%と、目標の10%に達しませんでした。
「Vision2025 Change Gears」実現に向けた第2ステップのロードマップとして、2019年度を初年度とする中期経営計画『CGN2021』(Change Gears Nissei 2021)(2019年度~2021年度)を策定しました。『CGN2021』では、「お客様から信頼され続ける企業へ」を基本方針のもと、あらゆるムダを省き事業活動をスピードアップさせ、市場の変化に対応した製品開発、市場投入を行うとともに、海外市場での売上拡大を進めて行く計画です。
しかしながら、当連結会計年度の当社グループを取り巻く環境は、米中貿易摩擦の影響による世界的な設備投資需要の減退や2020年1月からの新型コロナウイルス感染症による社会的混乱等厳しい状況が継続し、その結果、2019年度は業績目標を大きく下回ることとなりました。
この状況を受け、売上高の伸長が停滞しても安定した利益を生み出せる体質強化が重要であると認識し、当社グループは『営業利益率を安定的に確保することができる収益力を持つ、変化に対応可能な筋肉質な企業へ』を基本方針とする『CGN2021 2ヵ年』計画(2020年度~2021年度)を策定しました。事業を取り巻く経営環境と、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題並びに戦略は以下の通りであります。
●減速機事業
当社の減速機事業は、国内トップクラスの品揃えを有するばかりでなく、さらにお客さまにあわせた“使いやすさ”をご提供できる特注仕様対応力を有し、競合メーカーとの差別化を実現しております。そのため、搬送機械・工作機械・食品包装機械など、様々な分野の幅広い顧客層を有しております。
減速機事業を取り巻く環境については、以下の通り認識しております。
・グローバルでの市場は堅調に成長しているが、市場成熟化に伴い価格競争が激しくなっている。
・少子高齢化による労働者人口の減少は、日本のみならず中国においても今後顕著になり、自動省力化機器の市場は伸長すると推定できる。
・少人化ニーズ及び、Eコマースの伸長とともに、移動物流機器市場が、国内外ともに急成長の兆しを見せている。
減速機事業における重点課題は、以下の通りです。
①既存製品の競争力向上
・中国拠点を活用した海外調達拡大により、主力製品である中型ギアモータ等の原価低減を推進し、価格競争力を強化する。
②海外事業の収益力の強化
・米国および中国においては、既に日本国内では市場投入済みである中型ギアモータのリニューアル製品を投入し販売拡大を図るとともに、伸長が期待される自動省力化機器市場向けや移動物流機器向け製品の販売拡大を図ることにより収益力の回復を目指す。
③新製品開発および市場投入のスピードアップ
・市場成長が期待できる移動物流機器向け製品である低電圧バッテリー電源タイプ製品など、新製品の開発および市場投入を促進する。
●歯車事業
当社の歯車事業は、設計から加工、完成までの社内一貫生産が可能で、特に傘歯車の歯切・CBN歯研技術(注)においては、競合メーカーに対して大きな優位性を保有しており、電動工具用歯車から自動車、ロボット用精密歯車まで幅広い分野の顧客層を有しております。
(注)CBN歯研技術とは、ダイヤモンドに次ぐ硬さを持つCBN(立方晶窒化ホウ素)を電着した砥石を用いて歯面の仕上げ加工を行う技術で、砥石歯研に比べ安価に加工が可能となる技術です。
歯車事業を取り巻く経営環境については、以下の通り認識しております。
・ロボット市場は、自動化や省人化等の産業分野のみならず、医療分野やヒト協働ロボット分野などで大きな成長が見込まれ、これらロボット市場向け歯車需要の拡大が見込まれる。
・一方で自動車業界向けは、EV化の流れにより、需要の縮小が見込まれる。
・顧客からの品質・価格への要求度合いがさらに強まっている。
・国内外の競合メーカーとの価格競争が激化している。
・米中貿易摩擦により設備投資が抑制され、売上が減少し、2019年度は営業損失を計上した。
歯車事業における重点課題は、以下の通りです。
①重点業界向け売上比率拡大
・長年に渡り蓄積された設計・加工技術力を基に、ロボット用や工作機用など、競争力があり採算性の高い重点業界向けに注力し、利益を改善する。
②固定費の削減
・売上変動に応じた固定費の削減を推進するとともに生産性を向上させ、コスト対応力を高める。
③新製品の開発
・小径・小モジュール歯車の開発を推進する。
●不動産賃貸事業
当社は、愛知県名古屋市内に、独身者向けおよびファミリー向けの賃貸マンション2棟を保有しております。入居率は90%前後で安定し、賃貸収入および損益は安定しております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、企業の成長を測る物差しとして「売上高」、収益力の指標として「営業利益率」、成長の余地がある海外市場強化を測る物差しとして「海外売上高比率」であります。
2020年度の目標値は、有価証券報告書提出日現在において、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済活動正常化の時期が見通せないため、目標値を合理的に検討することが困難であります。

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