有価証券報告書-第71期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、英国のEU離脱投票や米国の大統領選挙などの予想外の結果による影響を受けながらもいずれの地域も雇用情勢は総じて安定しており、資源需要の回復に伴う資源国経済の回復や主要産業のサイクル循環も上向き、景気回復局面が持続しました。我が国経済は中国・アジア向けの輸出が増加し、また企業の好業績を背景にした株高や個人消費も底堅く推移し景況感が改善しました。 このような世界経済環境の中、印刷産業は、ICT(情報通信技術)の普及に伴い紙媒体による印刷需要が低迷しており、先進国では印刷需要が一旦下げ止まったものの、当連結会計年度では減少傾向が引き続き見られました。新興国では、人口の増加や中間所得層の拡大に伴い景気変動の影響を受けながらも引き続き印刷需要は伸びています。印刷機械市場の需要動向は、欧州では昨年5月にドイツで開催された展示会の販促効果もあり需要は堅調に推移しました。米国では大統領選挙後の更新需要が期待されていましたが、新政策見極めのためオフセット印刷設備投資への慎重な姿勢に目立った変化はありませんでした。中国市場は景気減速が底を打ったものの、ファイナンス審査は依然厳格であり、印刷機械への需要は低迷しました。アセアンなどのアジア市場は紙幣印刷機の需要が好調で、順調に売上げを伸ばしました。一方、日本市場では前連結会計年度にあった省エネルギー設備導入補助金による設備投資拡大の反動により需要の減少が見られました。
このような市場環境において、当連結会計年度は第5次中期経営計画(2016/4~2019/3)の初年度として、事業の複合化を目指す「事業構造変革」と、ソリューションビジネスにより営業領域の拡大を目指す「営業の業態変革」という2つの「変革」の完遂に向けて大きく前進した1年となりました。
「事業構造変革」では、海外向け証券印刷機事業、DPS(デジタル印刷機)事業、及びPE(プリンテッドエレクトロニクス)事業を推進し、事業構造の転換を進めてまいりました。海外証券印刷機事業ではつくば工場において証印商談会「CURRENCY Solutions 2016」を開催し各国の中央銀行や民間紙幣印刷会社へ当社の技術をアピールしました。また、インド、インドネシア、及び民間の紙幣印刷会社(米国)向け紙幣印刷生産ラインの受注に成功するなど大きな成果を上げることが出来ました。また、DPS事業ではデジタル印刷機インプレミア IS29のパイロットユーザーの評価を終えて各地域での内覧会を実施し、昨年12月より日本・米国・欧州・中国のユーザーへの納入を開始しております。PE事業では昨年6月に国際電子回路産業展(東京ビッグサイト)を初めとする国内の各種展示会や内覧会において電子部品業界などのお客様を対象にR to Rスクリーン印刷機、縦型両面スクリーン印刷機などを出展し、また各種消耗資材、製版などの商品提案を行い拡販に努めました。
「営業の業態変革」では、昨年5月にドイツで開催された展示会「drupa2016」においてハード商品群とソフト商品群を出展し、“つなぐ”をテーマにオフセット印刷機とデジタル印刷機の組み合わせによる生産の提案や、さらには後加工機をつなげた多彩な実演を通して、ビジネスの広がりの可能性を訴求しました。IoT技術で印刷工場とKOMORIをつなぎ、印刷会社の課題を「見える化」する「KOMORI ICTソリューションズ」の紹介や、KOMORIが推奨するインキ・消耗品等の印刷資材で印刷会社に安心感と安定感をもたらす「K-サプライ商品」の提案など、オフセット印刷機械メーカーならではのプリントエンジニアリング゛サービスプロバイダー(PESP)としての企業姿勢をアピールしました。
以上の結果、当連結会計年度における受注高は89,620百万円(前連結会計年度比2.3%減)となり、売上高は86,618百万円(前連結会計年度比9.1%減)となりました。費用面では、円高の進行等による売上原価率の上昇などが減益要因となりました。その結果、営業利益は1,712百万円(前連結会計年度比74.1%減)となりました。営業外損益は、前期に一過性の営業外収益として受取遅延損害金242百万円の計上があったことなどにより当期は収支が悪化し、当期の経常利益は1,430百万円(前連結会計年度比78.0%減)となりました。一方、特別損益では、固定資産の減損損失として、前期に182百万円を計上しましたが当期は553百万円を計上しており、税金等調整前当期純損益は、824百万円の利益 (前連結会計年度比86.9%減) となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損益は、前期は米国販売子会社における繰延税金資産計上による税負担の軽減がありましたが、当期はこのような事象はなく657百万円の利益(前連結会計年度比89.9%減)となりました。
地域別連結売上高の概況は以下の通りです。
日本市場は、中国・アジア向けの輸出が増加し、また企業の好業績を背景とした株高や個人消費が底堅く推移し景況感が改善しました。印刷産業では更新需要が底堅く継続していて受注は順調に伸びているものの、昨年の「省エネルギー設備導入補助金」による設備投資拡大の反動による影響が大きく、売上高は前連結会計年度比14.7%減少の34,379百万円となりました。
北米市場は雇用・所得環境が良好で、減税など新政権への財政政策に対する期待などから個人消費は堅調に増加しました。一方でオフセット印刷機械の更新需要への反応は鈍く、投資に慎重な姿勢が続いています。その結果、為替の影響も受けて売上高は前連結会計年度比20.6%減少の10,124百万円となりました。
欧州市場は英国のEU離脱選択や今年予定されている欧州各国の選挙による政治リスク拡大の影響を受け先行きに不透明感があるものの欧州中央銀行の積極的な金融緩和策により緩やかな景気拡大が継続しています。このような環境下で昨年5月にドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大の印刷機材展「drupa2016」において、オフセット印刷機及びデジタル印刷機、後加工機、印刷資材及びICTシステム等によるソリューションを提案してまいりました。受注・売上高ともに現地通貨では前連結会計年度を上回り好調でしたが、為替等の影響により売上高は前連結会計年度比3.7%減少の16,820百万円となりました。
中華圏は、企業部門の過剰債務・過剰設備解消の調整が続いているものの、インフラ投資など政府の経済対策により景気減速に歯止めがかかり、持ち直しの兆しが見られました。印刷産業では政府の大気汚染環境対策のため市街地から工業地域への移転が命じられるケースがあり、オフセット印刷機に対する投資順位が低下しております。また、金融機関の融資姿勢は依然として慎重であり与信審査が厳しい状態が継続しています。一方で投資余力のある有力印刷会社は、人件費の高騰に対応して自動化・省力化され、かつ高付加価値印刷が可能な印刷設備への更新に強い関心を示してきています。当社はこのようなニーズに対応すべく高付加価値印刷機としてパッケージ印刷機やネットプリンター向け印刷機などの製品ラインを拡充し、オープンハウスなどを通じて更新需要の喚起に引き続き努めましたが、元安の影響も重なり需要は限定的となりました。その結果、売上高は前連結会計年度比43.1%減少の7,233百万円となりました。
その他地域は、インドでは昨年11月に実施した高額紙幣廃止による混乱で成長の鈍化が見られました。一方、アセアン諸国では総じて堅調な内需に加え輸出の回復や景気対策の効果が出て緩やかな成長が持続しました。その他の地域の売上高は、オフセット印刷機需要では国・地域によってまだら模様でしたが証券印刷機の売上が順調に伸びたことから、売上高は前連結会計年度比49.3%増加の18,060百万円となりました。なお、当連結会計年度より、証券印刷機請負契約の一部について、工事進行基準を適用しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項 (5)収益及び費用の計上基準 (追加情報)」をご覧ください。
セグメントごとの業績ごとの実績は次の通りであります。
①日本
セグメントの「日本」には、日本の国内売上と、日本から海外の代理店地域や海外証券印刷機の直接売上が計上されております。同代理店地域には、香港・台湾を除くアジア(中国本土、アセアン、インド等)と中南米等が含まれております。上記記載のそれぞれの地域での業績を反映した結果、セグメントの「日本」の売上高は71,707百万円(前連結会計年度比7,744百万円の減少)となり、セグメント利益は437百万円(前連結会計年度は5,266百万円の利益)となりました。
②北米
セグメントの「北米」には、米国の販売子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べました北米の状況の結果、セグメントの「北米」の売上高は10,186百万円(前連結会計年度比2,604百万円の減少)となり、セグメント利益は75百万円(前連結会計年度は199百万円の利益)となりました。
③欧州
セグメントの「欧州」には、欧州の販売子会社及び欧州の紙器印刷機械製造販売子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べました欧州の状況の結果、セグメントの「欧州」の売上高は17,650百万円(前連結会計年度比876百万円の減少)となり、セグメント利益は672百万円(前連結会計年度は857百万円の利益)となりました。
④その他
「その他」には、香港、台湾、シンガポール、マレーシアの販売子会社及び中国南通市の印刷機械装置製造子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べましたアジアの状況の結果、売上高は5,065百万円(前連結会計年度比913百万円の減少)となりましたが、中国南通市の印刷機械装置製造子会社が損失を計上しており、セグメント損失は158百万円(前連結会計年度は84百万円の損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ4,487百万円減少し、54,652百万円(前連結会計年度比7.6%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が11,935百万円の資金増加であったのに比較し、当連結会計年度は前連結会計年度に比べ12,729百万円減少し、793百万円の資金減少となりました。資金減少の主な内訳は、売上債権の増加額4,632百万円、仕入債務の減少額1,297百万円等であり、資金増加の主な内訳は、減価償却費の戻入額2,132百万円、税金等調整前当期純利益824百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が1,352百万円の資金減少であったのに比較し、当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ5,613百万円増加し、4,261百万円の資金増加となりました。資金減少の主な内訳は、有形及び無形固定資産の純増額1,467百万円等であり、資金増加の主な内訳は、有価証券の純減額2,984百万円、3ヶ月を超える満期の定期預金の純減額2,084百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が2,778百万円の資金減少であったものが、前連結会計年度に比べ4,891百万円減少し、7,669百万円の資金減少となりました。資金減少の主な内訳は、自己株式の取得による支出5,001百万円、配当金の支払額2,440百万円等であります。
当連結会計年度における世界経済は、英国のEU離脱投票や米国の大統領選挙などの予想外の結果による影響を受けながらもいずれの地域も雇用情勢は総じて安定しており、資源需要の回復に伴う資源国経済の回復や主要産業のサイクル循環も上向き、景気回復局面が持続しました。我が国経済は中国・アジア向けの輸出が増加し、また企業の好業績を背景にした株高や個人消費も底堅く推移し景況感が改善しました。 このような世界経済環境の中、印刷産業は、ICT(情報通信技術)の普及に伴い紙媒体による印刷需要が低迷しており、先進国では印刷需要が一旦下げ止まったものの、当連結会計年度では減少傾向が引き続き見られました。新興国では、人口の増加や中間所得層の拡大に伴い景気変動の影響を受けながらも引き続き印刷需要は伸びています。印刷機械市場の需要動向は、欧州では昨年5月にドイツで開催された展示会の販促効果もあり需要は堅調に推移しました。米国では大統領選挙後の更新需要が期待されていましたが、新政策見極めのためオフセット印刷設備投資への慎重な姿勢に目立った変化はありませんでした。中国市場は景気減速が底を打ったものの、ファイナンス審査は依然厳格であり、印刷機械への需要は低迷しました。アセアンなどのアジア市場は紙幣印刷機の需要が好調で、順調に売上げを伸ばしました。一方、日本市場では前連結会計年度にあった省エネルギー設備導入補助金による設備投資拡大の反動により需要の減少が見られました。
このような市場環境において、当連結会計年度は第5次中期経営計画(2016/4~2019/3)の初年度として、事業の複合化を目指す「事業構造変革」と、ソリューションビジネスにより営業領域の拡大を目指す「営業の業態変革」という2つの「変革」の完遂に向けて大きく前進した1年となりました。
「事業構造変革」では、海外向け証券印刷機事業、DPS(デジタル印刷機)事業、及びPE(プリンテッドエレクトロニクス)事業を推進し、事業構造の転換を進めてまいりました。海外証券印刷機事業ではつくば工場において証印商談会「CURRENCY Solutions 2016」を開催し各国の中央銀行や民間紙幣印刷会社へ当社の技術をアピールしました。また、インド、インドネシア、及び民間の紙幣印刷会社(米国)向け紙幣印刷生産ラインの受注に成功するなど大きな成果を上げることが出来ました。また、DPS事業ではデジタル印刷機インプレミア IS29のパイロットユーザーの評価を終えて各地域での内覧会を実施し、昨年12月より日本・米国・欧州・中国のユーザーへの納入を開始しております。PE事業では昨年6月に国際電子回路産業展(東京ビッグサイト)を初めとする国内の各種展示会や内覧会において電子部品業界などのお客様を対象にR to Rスクリーン印刷機、縦型両面スクリーン印刷機などを出展し、また各種消耗資材、製版などの商品提案を行い拡販に努めました。
「営業の業態変革」では、昨年5月にドイツで開催された展示会「drupa2016」においてハード商品群とソフト商品群を出展し、“つなぐ”をテーマにオフセット印刷機とデジタル印刷機の組み合わせによる生産の提案や、さらには後加工機をつなげた多彩な実演を通して、ビジネスの広がりの可能性を訴求しました。IoT技術で印刷工場とKOMORIをつなぎ、印刷会社の課題を「見える化」する「KOMORI ICTソリューションズ」の紹介や、KOMORIが推奨するインキ・消耗品等の印刷資材で印刷会社に安心感と安定感をもたらす「K-サプライ商品」の提案など、オフセット印刷機械メーカーならではのプリントエンジニアリング゛サービスプロバイダー(PESP)としての企業姿勢をアピールしました。
以上の結果、当連結会計年度における受注高は89,620百万円(前連結会計年度比2.3%減)となり、売上高は86,618百万円(前連結会計年度比9.1%減)となりました。費用面では、円高の進行等による売上原価率の上昇などが減益要因となりました。その結果、営業利益は1,712百万円(前連結会計年度比74.1%減)となりました。営業外損益は、前期に一過性の営業外収益として受取遅延損害金242百万円の計上があったことなどにより当期は収支が悪化し、当期の経常利益は1,430百万円(前連結会計年度比78.0%減)となりました。一方、特別損益では、固定資産の減損損失として、前期に182百万円を計上しましたが当期は553百万円を計上しており、税金等調整前当期純損益は、824百万円の利益 (前連結会計年度比86.9%減) となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損益は、前期は米国販売子会社における繰延税金資産計上による税負担の軽減がありましたが、当期はこのような事象はなく657百万円の利益(前連結会計年度比89.9%減)となりました。
地域別連結売上高の概況は以下の通りです。
| (単位:百万円) | ||||
| 前連結会計年度 (27.4.1~28.3.31) | 当連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) | 増減率 | ||
| 売上高 | 95,326 | 86,618 | △9.1% | |
| 内 訳 | 日本 | 40,294 | 34,379 | △14.7% |
| 北米 | 12,758 | 10,124 | △20.6% | |
| 欧州 | 17,461 | 16,820 | △3.7% | |
| 中華圏 | 12,715 | 7,233 | △43.1% | |
| その他地域 | 12,096 | 18,060 | 49.3% | |
日本市場は、中国・アジア向けの輸出が増加し、また企業の好業績を背景とした株高や個人消費が底堅く推移し景況感が改善しました。印刷産業では更新需要が底堅く継続していて受注は順調に伸びているものの、昨年の「省エネルギー設備導入補助金」による設備投資拡大の反動による影響が大きく、売上高は前連結会計年度比14.7%減少の34,379百万円となりました。
北米市場は雇用・所得環境が良好で、減税など新政権への財政政策に対する期待などから個人消費は堅調に増加しました。一方でオフセット印刷機械の更新需要への反応は鈍く、投資に慎重な姿勢が続いています。その結果、為替の影響も受けて売上高は前連結会計年度比20.6%減少の10,124百万円となりました。
欧州市場は英国のEU離脱選択や今年予定されている欧州各国の選挙による政治リスク拡大の影響を受け先行きに不透明感があるものの欧州中央銀行の積極的な金融緩和策により緩やかな景気拡大が継続しています。このような環境下で昨年5月にドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大の印刷機材展「drupa2016」において、オフセット印刷機及びデジタル印刷機、後加工機、印刷資材及びICTシステム等によるソリューションを提案してまいりました。受注・売上高ともに現地通貨では前連結会計年度を上回り好調でしたが、為替等の影響により売上高は前連結会計年度比3.7%減少の16,820百万円となりました。
中華圏は、企業部門の過剰債務・過剰設備解消の調整が続いているものの、インフラ投資など政府の経済対策により景気減速に歯止めがかかり、持ち直しの兆しが見られました。印刷産業では政府の大気汚染環境対策のため市街地から工業地域への移転が命じられるケースがあり、オフセット印刷機に対する投資順位が低下しております。また、金融機関の融資姿勢は依然として慎重であり与信審査が厳しい状態が継続しています。一方で投資余力のある有力印刷会社は、人件費の高騰に対応して自動化・省力化され、かつ高付加価値印刷が可能な印刷設備への更新に強い関心を示してきています。当社はこのようなニーズに対応すべく高付加価値印刷機としてパッケージ印刷機やネットプリンター向け印刷機などの製品ラインを拡充し、オープンハウスなどを通じて更新需要の喚起に引き続き努めましたが、元安の影響も重なり需要は限定的となりました。その結果、売上高は前連結会計年度比43.1%減少の7,233百万円となりました。
その他地域は、インドでは昨年11月に実施した高額紙幣廃止による混乱で成長の鈍化が見られました。一方、アセアン諸国では総じて堅調な内需に加え輸出の回復や景気対策の効果が出て緩やかな成長が持続しました。その他の地域の売上高は、オフセット印刷機需要では国・地域によってまだら模様でしたが証券印刷機の売上が順調に伸びたことから、売上高は前連結会計年度比49.3%増加の18,060百万円となりました。なお、当連結会計年度より、証券印刷機請負契約の一部について、工事進行基準を適用しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項 (5)収益及び費用の計上基準 (追加情報)」をご覧ください。
セグメントごとの業績ごとの実績は次の通りであります。
①日本
セグメントの「日本」には、日本の国内売上と、日本から海外の代理店地域や海外証券印刷機の直接売上が計上されております。同代理店地域には、香港・台湾を除くアジア(中国本土、アセアン、インド等)と中南米等が含まれております。上記記載のそれぞれの地域での業績を反映した結果、セグメントの「日本」の売上高は71,707百万円(前連結会計年度比7,744百万円の減少)となり、セグメント利益は437百万円(前連結会計年度は5,266百万円の利益)となりました。
②北米
セグメントの「北米」には、米国の販売子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べました北米の状況の結果、セグメントの「北米」の売上高は10,186百万円(前連結会計年度比2,604百万円の減少)となり、セグメント利益は75百万円(前連結会計年度は199百万円の利益)となりました。
③欧州
セグメントの「欧州」には、欧州の販売子会社及び欧州の紙器印刷機械製造販売子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べました欧州の状況の結果、セグメントの「欧州」の売上高は17,650百万円(前連結会計年度比876百万円の減少)となり、セグメント利益は672百万円(前連結会計年度は857百万円の利益)となりました。
④その他
「その他」には、香港、台湾、シンガポール、マレーシアの販売子会社及び中国南通市の印刷機械装置製造子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べましたアジアの状況の結果、売上高は5,065百万円(前連結会計年度比913百万円の減少)となりましたが、中国南通市の印刷機械装置製造子会社が損失を計上しており、セグメント損失は158百万円(前連結会計年度は84百万円の損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ4,487百万円減少し、54,652百万円(前連結会計年度比7.6%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が11,935百万円の資金増加であったのに比較し、当連結会計年度は前連結会計年度に比べ12,729百万円減少し、793百万円の資金減少となりました。資金減少の主な内訳は、売上債権の増加額4,632百万円、仕入債務の減少額1,297百万円等であり、資金増加の主な内訳は、減価償却費の戻入額2,132百万円、税金等調整前当期純利益824百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が1,352百万円の資金減少であったのに比較し、当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ5,613百万円増加し、4,261百万円の資金増加となりました。資金減少の主な内訳は、有形及び無形固定資産の純増額1,467百万円等であり、資金増加の主な内訳は、有価証券の純減額2,984百万円、3ヶ月を超える満期の定期預金の純減額2,084百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が2,778百万円の資金減少であったものが、前連結会計年度に比べ4,891百万円減少し、7,669百万円の資金減少となりました。資金減少の主な内訳は、自己株式の取得による支出5,001百万円、配当金の支払額2,440百万円等であります。