印刷機械の市場動向は、日本においては労働コストの上昇や人手不足に加え、エネルギー価格の高騰や印刷資材の価格上昇の影響を受け、生産性向上や効率化等の合理化投資を進める動きが続いております。これに対応したROI(投資収益率)提案を中心とした「advance(アドバンス)」モデルの販売促進に取り組んだ結果、オフセット印刷機を中心に受注が好調で売上高の増加につながりました。北米においては、金利の高止まりの影響により、設備投資への慎重な姿勢が見られるものの、好調だった前連結会計年度の受注残が寄与し、売上高が増加しました。欧州では物価上昇に金利の上昇も加わり設備投資に慎重な姿勢が見られましたが、売上高はユーロ高の影響もあり前連結会計年度を上回りました。中華圏では、海外企業によるサプライチェーン見直しや為替変動による中国元安、さらには不動産不況等の影響により設備投資の先送りの傾向が見られました。一方で、大手印刷会社は労働力確保の深刻化や人件費の上昇に対して、省人化・自動化を目的とした設備更新を継続しており、中華圏全体での売上高は前連結会計年度を上回りました。アセアンやインドを含むその他の地域では、オフセット印刷機の需要拡大が続いていますが、証券印刷機の受注契約が遅れていることが影響し、売上高が減少しました。
以上の結果、当連結会計年度における受注高は99,114百万円(前連結会計年度比1.8%増加)、売上高は104,278百万円(前連結会計年度比6.5%増加)となりました。売上原価率は、原材料価格の高騰等により、前連結会計年度に比べ悪化しました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ、円安により主に海外連結子会社の人件費が増加したことや、アフターコロナにより旅費交通費が増加したこと等により増加しました。その結果、営業利益は4,898百万円(前連結会計年度比14.3%減少)となりました。経常利益は上記営業利益と為替差益の影響により6,797百万円(前連結会計年度比2.8%増加)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度に減損損失を計上した影響等により4,641百万円(前連結会計年度比18.8%減少)となりました。
また、海外売上高は69,700百万円(前連結会計年度比6.2%増)で、売上高に占める割合は66.8%となりました。
2024/06/19 14:24