当第2四半期連結累計期間においては、各地域におけるコロナ禍からの経済活動の正常化への流れが継続する一方、ウクライナ情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりや、インフレの進行、そしてこれらを受けた金融引き締めの副作用として米国の一部の金融機関の破綻に端を発した金融不安など懸念材料がある中で、世界経済は先行きが不透明な状況が続きました。
当社グループでは、「LMガイド(直線運動案内:Linear Motion Guide)」をはじめとする当社製品の市場を拡大すべく「グローバル展開」、「新規分野への展開」及び「ビジネススタイルの変革」を成長戦略の柱として掲げています。グローバル展開では、中国やその他の新興国においてFA(Factory Automation)の進展などを背景としてマーケットは成長し、先進国でもユーザーの裾野が広がる中、これらの需要を取り込むべくグローバルで生産・販売体制の拡充に努めています。新規分野への展開では、自動車、医療機器、航空機、ロボットなど消費財に近い分野に加え、免震・制震装置、再生可能エネルギー関連など自然災害や気候変動のリスクを低減する分野においても当社グループ製品の採用が広がる中、従来品のみならず新規開発品の売上収益の拡大を図っています。さらに、これらの戦略を推し進めるべく、様々な面でAI、IoT、ロボットをはじめとするテクノロジーを徹底的に活用することで、ビジネススタイルの変革を図り、ビジネス領域のさらなる拡大を図っています。
そのような中、産業機器事業においては、高水準で推移していた受注残を売上収益へと繋げましたが、エレクトロニクス関連をはじめ全般的に需要が減少しました。輸送機器事業においては、部品供給不足などによる自動車の減産の影響が残る中でも、売上収益は前年同期に比べて回復の方向へ向かいました。これらの結果、連結売上収益は前年同期に比べて、10億7千6百万円(△0.6%)減少し、1,855億9千3百万円となりました。
2023/08/09 10:17