有価証券報告書-第43期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/17 13:56
【資料】
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【項目】
139項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
経営理念
・人と社会に豊かさを提供する
・高い技術、サービスで恒久的な存続を追求する
PETボトルの生産(成形)機であるストレッチブロー成形機の製造・販売を手がけている当社グループは、高い先取的技術性を蓄積しながら、よりきめ細かいユーザーへのサービスを提供し、PETボトルを広く世界に、より多くの用途で普及させていく事業を営んでいます。当社グループはこの事業をより発展させ、人々が、便利で豊かな生活を営むことに資することを目指しております。
企業目標の達成には、業務執行体制の整備とそこに帰属する要員の高い資質が求められます。これに添い、就業者に対しては、前述の経営理念に基づく企業目標を達成する上での、業務遂行上の規範になるものとして、以下の「行動指針」を設定しております。
行動指針
・顧客満足の追求
・継続的改善への試み
・規律と活力ある職場
(2)業界構造、市場環境及び経営環境
① 業界の特徴
当社の所属するストレッチブロー成形機業界は、容器の成形方法の違いから、下記の2種類に大別されます。
<2ステップ方式(以下、2ステップ機)>容器の原形となる1次成形品のプリフォーム成形と、それに高圧エアを噴射して膨らませるブロー成形工程を別々の機械で行う方式であります。容器の成形時間においてボトルネックとなるプリフォーム成形を別の機械で行い、それをストックして搬送システムでブロー成形機に投入し膨らませることで量産性を確保します。但し、機械の特性上、均一で単純形状の容器成形に適しているため、主に飲料容器の大量生産に使われております。
<1ステップ方式(以下、1ステップ機)>当社の得意とする方式で、プリフォーム成形とブロー成形工程を1台の機械で行う方式であります。2ステップ機に比べて量産性では劣りますが、同一の機械で成形するため、産業設備としての省エネ・省スペース・省人化に優れ、プリフォームの保管工程を省くことで衛生面も優れています。また、機械の特性上、容器形状の制約がないため、複雑で多種多様な容器の成形に適しており、主に食品や日用品、化粧品といった非飲料容器の中小ロット生産で使われております。
② 当社成形機の特徴
当社は1ステップ機を主力とし、その分野において高い評価を得ておりますが、その理由は独自の「4ステーション方式」であります。具体的には、①プリフォーム成形、②温度調整、③ブロー成形、④取出し工程の4つのステーションで構成されており、中でも重要なのが第2ステーションの温度調整機能であります。プリフォームを容器形状に応じて温度調節することで、成形難度が高く、複雑な形状が求められる多種多様な容器成形を可能としております。
また、近年では、「ゼロ・クーリングシステム」と命名した新技術の開発実用化を進め、製品競争力を強化しました。これは、1ステップ機の中でも当社の4ステーション方式でしか成し得ない、容器の生産性・物性強度・外観品質・軽量化を同時にかつ飛躍的に向上させる画期的な新技術であります。とりわけ、軽量化についてはプラスチック材料の使用量削減を実現できるため、廃プラスチック問題への対策としても有効な技術であります。
③ 市場環境の変化及び競争優位性
現在、容器分野においては、一般消費者の価値観の変化・多様化を受け、多くの課題が生じております。
具体的には、価値観の多様化による容器寿命短期化への対応や、商品差別化のための容器の高付加価値化への対応が挙げられます。また、廃プラスチック問題に端を発する環境意識の高まりから、リサイクル材料や生分解性樹脂等を用いた環境配慮型容器が注目を集めています。更に、新型コロナウイルス感染症対策を背景に、消毒液や医薬品などの衛生用品の需要が世界的に高まっております。
このような市場環境の変化を背景に、多品種・高難易度の容器を中小ロットで効率的に生産できる当社の1ステップ機への注目度が高まっております。
また、当社は機械メーカーでありながら、「顧客が最終的に欲しいのは容器」だという考えのもと、技術者が国内外の客先に出向き、機械・金型・成形技術の「三位一体の技術力」で、顧客が容器品質に満足するまで徹底した成形支援を行うことをモットーとしております。これによって当社の技術者も腕を上げ、複雑な温度調整等の高度な要素技術を蓄積し、それを技術開発に還元し、顧客ニーズを満たした成形機を開発することで、新たな容器市場を開拓して参りました。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
多様化するビジネス環境の中で、常に優位性を保ち続けながら、進化発展を成し遂げるためには、利益を着実に生み出す収益構造と効率経営が必須であります。
とりわけ、主たる市場を海外に求めながら、製造拠点を日本から拡充し、製品・企業体そのものの競争力を増強させてきたメーカーとして、当社グループは、売上総利益、営業利益及び経常利益について、絶対額の増加、及びこれらの対売上高比率の均衡・良化を重要な経営指標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略・優先的に対処すべき課題
今後につきましては、コロナワクチン接種の進捗に伴い、世界経済は緩やかに回復することが予測されるものの、感染再拡大の懸念や、資源高及びサプライチェーンの混乱等による景気の下押しリスクは残り、引き続き先行き不透明な状況が予想されます。
一方、ストレッチブロー成形機業界におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、安全で衛生的なプラスチック容器の需要は底堅く推移すると推測しますが、短期的には、コロナ禍での経済活動縮小等の影響を受け、一部顧客に設備投資意欲の減退の動きが見られます。従いまして、次期におきましては、売上高及び各利益項目について減収減益を見込んでおります。
しかしながら、生活必需品に根差した当社需要は、一時的な需給調整による変動はあるものの、中長期的には着実な成長が見込まれます。これらを背景に、当社では中長期的な事業規模の拡大と、企業競争力の更なる向上を図るため、重要施策を実施して参ります。
具体的には、主力技術であるゼロ・クーリングシステムの更なる浸透により、既存市場の開拓に取り組んで参ります。また、ワンステップ成形機の特徴である高品質・高付加価値の強みを活かしながら、量産性も追求する新型機の開発を強化し、大量生産市場への参入を企図して参ります。更に、二層成形法や再利用可能なプラスチック容器の成形提案など、環境配慮型容器の市場開拓に取り組んで参ります。
また、生産面におきましては、従前より進めているインド工場への追加の設備投資を完了し、原価低減及び納期短縮を図って参ります。更に、将来的な国内生産能力の拡充に向けて、取得予定の工場用地の活用方法を含め、生産体制の再構築を検討して参ります。
以上の経営施策を的確に実施することにより、変化する経営環境の中でも企業価値の向上に尽力し、持続的な成長を期して参ります。

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