有価証券報告書-第23期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/25 16:00
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175項目

有報資料

(1) 当社グループのリスクマネジメント体制
当社グループは、業務執行に関し、損益、資産効率、品質、災害等の状況を適正かつタイムリーに取締役会に報告する体制を整備し、リスクの早期発見に努め、損失の極小化を図っています。
また、持続的な企業価値の向上に向けて、重要事項の審議等を行うCEOの直轄機関としてリスクマネジメント委員会を設置しており、その委員はCEOより任命されます。
リスクマネジメント委員会の委員長(常務執行役員)は、リスクマネジメントの取組状況をCEOが出席するマネジメント・コミッティや取締役会等の経営会議に定期的に報告しています。
(2) リスク管理
リスクマネジメント委員会は、全社横断的な組織として、毎年、コーポレート部門、社内カンパニー及びグループ会社が行ったリスクアセスメントの結果に基づいて、全社的重大リスクを特定し、それらの対策を審議することに加えて、対応策の実施状況を適切にフォローしています。事業活動に影響を与える各リスク項目について、その発生度及び影響度で評価し、さらに発生原因の分析も実施します。そして、リスク対応の優先順位付けとリスクに対する許容度を確認した上、リスクの対応方法を立案し、対策案の審議を経て実行します。
また、リスクマネジメント委員会に加えて、内部監査部門をはじめとする本社専門スタッフが業務上のリスク管理状況を監査し、専門的知見に基づき業務改善に向けた必要かつ適切な助言を提供し、取締役会に報告することでリスク対応状況を適切にモニタリングします。
なお、当社のリスク評価は、①リスク分析、②リスク評価、③リスク判定の順で実施します。リスク分析において、個々のリスクに対し、発生度5段階と影響度4段階により重要度を分析します。リスク分析から得られた結果に基づいて、スコアを特定し、リスクレベル及び対策レベルを4段階で判定します。

(3) 主要リスク
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。このようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。なお、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループにおける主要リスク発生度影響度
経済、市場、為替相場の変動に関するリスク
地政学に関するリスク
大規模災害・気候変動に関するリスク
調達に関するリスク
製品品質に関するリスク
競合に関するリスク
情報セキュリティに関するリスク中~大
知的財産に関するリスク
企業買収等に関するリスク低~中中~大
人財の確保に関するリスク


リスクマップ


① 経済、市場の動向、為替相場の変動に関するリスク
当社グループの事業は、国内外の自動車、鉄道、建築、産業機械等の各産業分野に直接的又は間接的に関わっています。これら産業の景気変動及び設備投資動向、為替相場の変動等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度
対応策当社グループでは、景気サイクルの異なる様々な産業分野に関わる事業を展開することによって、景気変動によるリスクを分散させています。また、景気変動の影響を受けにくいMRO(Maintenance, Repair and Overhaul)事業を拡大することによって、業績に及ぼす影響を最小限化できるよう努めています。
さらに、2025年から始まった中期経営計画における基本方針の一つとして、当社の強みである「モーションコントロール」を「スマートモーションコントロール」(電動化/インテグレーション/データ活用)へ進化させることを掲げており、当社の事業領域に関連する社会課題に対して、新たな価値を創造することに取り組んでいます。多様化・細分化する顧客ニーズに応え、新たな付加価値提案を行うことによって、事業拡大を図っていきます。
また、為替相場の変動による影響については、為替予約等によるリスクヘッジを行っています。

② 地政学に関するリスク
当社グループは、成長性・収益性の追求のため、アジア、北米、欧州を中心に積極的な事業展開を図っています。このため、各国の経済・市場の動向に関するリスクだけでなく、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱の発生、政治的変動や予期できない法律、規制等の改正が行われる場合があり、各種製品の市場が影響を受け、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度
対応策当社グループでは、各事業拠点の所在地及びその周辺における政治・社会情勢・治安状況などを定期的にモニタリングしており、必要な対策を適切に実施するよう努めています。
また、国内外のグループ会社における実務責任者を対象としたコンプライアンス連絡会議及び安全保障貿易管理連絡会議を定期的に開催しており、各国における新たな法規制等の動向や、経済制裁措置、輸出管理状況などをグループ内で展開しています。
なお、地政学的リスクに起因する調達不全等のリスクについては、後述する「調達に関するリスク」に掲げる複数購買などの取組を進めています。


③ 大規模災害・気候変動に関するリスク
当社グループは、国内外の工場を始め、世界各地に事業拠点を置いています。近年、世界的な気候変動を背景とした風水害や、大規模地震、パンデミック等各種災害その他の要因による社会的混乱などのリスクが高まっていることに伴い、人的・物的被害の発生や資材調達の停滞及び物流網の寸断により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、これらによる損害が損害保険等で十分にカバーされるという保証はありません。
発生度影響度
対応策当社グループでは、ESH管理に関するCEO直轄の推進機関であるESH委員会において、気候変動に係るリスク、機会を含めた環境・安全・防災・衛生等に関する重要な情報を収集し、重要性の評価及び重要と評価された事案への対策について審議しています。
世界的な気候変動に対する取組としては、当社グループ全体における温室効果ガスの長期削減目標を設定し、国内外の各事業所においてCO₂排出量削減の目標達成に向けた活動を進めています。これらの活動を含め、気候変動に関わる社会的責任を果たすべく活動を推進しています。
近年において激甚化・頻発化する自然災害への対策としては、発災時における初動対応及び事業継続に関する一貫した対策、並びに平時の継続した教育訓練の実施に努めています。具体的には、①拠点単位の法定訓練以外の自主的な訓練実施によるマニュアル実効性の確認と改善、②e-learningによる国内全従業員の知識と判断力の向上、③BCAO(事業継続推進機構)資格認定者の配置の推進、④拠点単位の被災時の事業継続・再開のための体制構築支援などといった取組を計画的、組織的に実行しています。また、大規模地震などへの備えとして、既存建物の耐震補強、新たな工場・建屋を建設する際の耐震性確保、全事業所における棚・キャビネットなどの転倒防止工事を徹底するとともに、毎年のESH監査を始めとした各事業所での安全パトロールによって人災防止の取組を継続徹底しています。

④ 調達に関するリスク
当社グループは、約1,600社の多様な規模のサプライヤーより、主に金属部品、電子電装部品等の調達を行っています。自然災害やサイバー攻撃による調達機能の停止などの外的要因や、調達先の倒産によって部品供給が滞り代替の調達先が確保できない場合には、製品の利益率の悪化や機会損失の発生により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度
対応策当社グループでは、大規模災害やリスク全般に対応するサプライチェーンBCP活動の推進体制を整備し、調達先に対してレジリエンス認証の取得を推進することで、サプライチェーン全体の強靭化を図っています。サイバー攻撃に対しては、調達先の情報セキュリティレベルを定期的に把握し、改善支援を継続しています。これらの支援に加え、アンケート調査などを通じ、調達先との定期的なコミュニケーションを実施しています。
また、主要部品や原材料のリスク評価及び監視を定期的に実施し、複数購買化を推進することで、特定の供給源に依存しない体制を構築しています。


⑤ 製品品質に関するリスク
当社グループは、各種製品について、欠陥が発生しないように万全な品質管理基準のもとに製造しています。しかしながら、万一リコールや製造物責任(PL)につながるような重大な欠陥が発生した場合には、訴訟・リコールなどにより多額のコストの発生につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度
対応策当社グループでは、品質保証の国際規格「ISO9001」に基づき、製品の開発・生産・販売活動を行っています。さらに、必要に応じて各業界専用の品質保証システム(QMS)として、IATF16949やJIS-Q9100などの認証も取得し、その業界の要求に応じた管理体制を整えています。
また、市場に出荷する製品の品質・安全性を確保するため、製品の上市前には、開発・設計段階において厳格な品質及び製品安全性のレビュー(審査)を実施しています。さらに製造工程の安定性を継続的に管理し、出荷前には適切な検査を行うことで、お客様にご満足いただける製品を提供しています。
なお、品質及びPL管理に関するCEO直轄の推進機関として「品質・PL委員会」を設置しており、グループ内の品質・安全性のレベル向上に努めています。

⑥ 競合に関するリスク
当社グループは、国内外において高い市場占有率を誇る製品を多数保有しています。しかしながら、新製品開発の遅れ又は他社が画期的な新製品を開発する等により、各種製品の市場占有率が低下した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度
対応策当社グループでは、顧客のニーズを捉えたコスト競争力のある差別化製品の開発に取り組んでいます。
また、当社グループは、顧客ニーズに応え続けることで蓄積・進化させてきたメカ設計、電気・電子設計、品質保証などの基礎技術に加えて、CAE解析や熱解析などの各種解析技術、制御技術などの高度な要素技術を有し、独自のモーションコントロール技術を確立しています。さらに、オープンイノベーションを通じて強化した電子制御技術やモデルベース開発、デジタルツインなど最先端の要素技術・開発手法を活用することで、ニーズの多様化、開発速度向上に応えられる体制を整えています。
今後は、さらに電動化、システム化、データ活用に取り組み、スマートモーションコントロールへの進化を加速し、予防保全を含めた製品・サービスの開発・提供を進めていきます。


⑦ 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。予想を超えるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルス感染等により、万一これらの情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、生産停止や信用低下により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度中~大
対応策当社グループでは、近年の情報セキュリティリスクの増大に対応するために、グループ全体の情報セキュリティレベル向上を目的とした「情報セキュリティ委員会」を設置し、情報セキュリティに関する基本方針の策定、セキュリティ対策のレベル向上及び重大なセキュリティ・インシデントへの迅速な対応を行っています。また、情報資産のセキュリティ対策を組織的かつ継続的に推進するための各種管理規程を整備し、全社員への周知を徹底するとともに、情報資産の適切な管理に関する定期的な教育・訓練を行っています。
情報資産に対する不正な侵入、漏えい、改ざん、紛失、破壊、利用妨害等のリスクに対しては、そのリスク低減や業務復旧の早期化を企図したセキュリティシステムを導入するとともに、脆弱性に対する評価と対策を継続的に実施しています。さらに、ユーザーごとにデータへのアクセスを制限するなど、徹底したアクセス制御を施したシステム管理を実現していきます。そして、情報セキュリティに関する取組を定期的に内部及び外部監査することにより、情報セキュリティマネジメントの継続的改善を実施しています。

⑧ 知的財産に関するリスク
当社グループは、特許を含む知的財産権や秘密情報管理により自社技術の保護を図り、これら自社技術に関する知財・無形資産を適切に管理するとともに、第三者の知的財産権等を侵害することのないよう細心の注意を払っています。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合、秘密情報が漏洩した場合、又は当社グループが第三者から知的財産権の侵害等を主張された場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度
対応策当社グループでは、事業競争力の源泉である知財・無形資産(コア価値)の持続的な競争優位を担保するため、知的財産部門と事業部門が連携し、製品・サービスの企画・開発段階から分析可能な技術は知的財産権で保護し、分析困難な設計ノウハウや量産段階で継続的に創出される製造ノウハウ等は秘密情報管理を徹底することで保護しています。
特に秘密情報管理として、秘密情報の第三者開示前の秘密保持契約締結の徹底の他、当社が秘密情報の正当な保有者であることを国内外で証明できる秘密情報保全体制を構築することで、秘密情報の意図しない漏洩に対する対応も図っています。
更に、模倣品の多い製品・国・地域では、定期的な模倣品調査と排除を現地の専門家も活用しながら行っています。特にブランド模倣については当社製品と信じて購入した顧客が被害を受けないように模倣品流通の防止に注力しています。
一方、製品・サービスの企画・開発段階から訴訟その他の重大な事業リスク発生を未然に防止するため、知的財産部門と事業部門が連携し、製品・サービスの企画・開発時だけでなく、その後も第三者の知的財産権(特許だけでなく商標や著作権も含む。)の調査分析や社内外弁理士/弁護士による非侵害鑑定取得やライセンス取得を行う等の知的財産権に関する知財クリアランスを行う体制を構築しています。

⑨ 企業買収等に関するリスク
当社グループは、企業買収を通じて、国内外における製品の生産、販売・サービス体制の拡充や技術基盤の強化を図っています。しかしながら、企業買収当初に期待した効果が買収後に得られない場合、認識しているのれん等の固定資産の減損損失等の発生により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度低~中影響度中~大
対応策当社グループでは、グループM&A実施基準を制定し、企業買収プロセスを明確化しています。また、企業買収の検討段階においては、対象企業のデューデリジェンスを行い、買収後の対象企業の運営について検証を行っています。

⑩ 人財の確保に関するリスク
当社グループは、製造・開発・販売、その他専門分野に携わる優秀な人財を幅広く採用・育成することで、グローバルな事業活動の推進と競争力の維持向上を図っています。しかしながら、人財の獲得競争の激化や社員の退職等によって十分な人財の確保及び育成ができなかった場合、競争力の低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
発生度影響度
対応策当社グループでは、多様な人財を確保することを目的として、アルムナイ採用(※1)、リファラル採用(※2)など多様な手法を取り入れ、高度専門人財獲得のためのプロフェッショナル制度を整備するなどといった取組を推進しています。
また、健康経営の観点から、産業保健専門職の配置によるきめ細かな対応、健康保険組合と事業主が一丸となったコラボヘルス活動といった社員の健康維持に資する取組を行っています。そのほかにも、リテンションを目的とした社内公募制度の運用を行うなど、社員の「いきいき・ワクワク」の創造・活力ある組織の維持に取り組んでいます。
※1 退職した元社員(アルムナイ)を再雇用する手法
2 事業内容や企業文化をよく知る従業員から友人・知人の紹介・推薦を受け、選考・採用する手法

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