当社グループの中核事業である新造船事業を取り巻く環境は、日本造船工業会の発表では2019年1月から9月までの世界新造船受注量は2,845万総トン(前年同期比31.1%減)、世界新造船竣工量は5,180万総トン(前年同期比11.6%増)と、新造船受注量が竣工量を大幅に下回る流れが2016年から続いております。本年1月から全海域においてSOx規制が適用され、様子見していた船主の新造船発注活動が回復するものと期待されていましたが、状況を見極めたいとする動きも強く、新造船マーケットは停滞した状態が続いております。船価は徐々に改善されてはおりますが、ここ数年続く鋼材価格の値上げや新規ルールの適用により上昇した建造コストをカバーしきれておりません。このように新造船需給の不均衡が続く中、将来的な環境規制強化を見据えた造船所間の技術開発競争が激化するとともに、韓国では最大手造船所の経営統合計画が進められ、中国でも国営造船所の集約による巨大造船所グループが発足しており、国内においては今治造船株式会社とジャパン マリンユナイテッド株式会社が資本提携および業務提携で基本合意するなど、世界的に業界再編と供給力調整の動きが活発化しております。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、中核である新造船事業では若干の増収となりましたものの、修繕船事業において国内艦艇の大型定期検査工事の端境期であったことや前第2四半期連結累計期間まで鉄構・機械事業の主要子会社でありましたオリイメック株式会社の業績が当連結会計年度には連結対象外となったこと等により83,966百万円(前年同期比5.1%減)となりました。損益面では、中核事業である新造船事業においてグループを挙げて取り組んでおりますコスト合理化計画の進捗の遅れと主要子会社であります佐世保重工業株式会社において納期遵守を優先させるために投入した協力会社の人員過剰による原価増や当第3四半期連結会計期間末の米ドル為替レートが前年同期末と比較して円高になったことなどによる工事損失引当金の実質的な繰入額の増加などの影響により、営業損失は13,140百万円(前年同期は3,489百万円の営業損失)、経常損失は13,342百万円(前年同期は3,089百万円の経常損失)、税金等調整前四半期純損失は13,729百万円(前年同期は2,427百万円の純利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は13,811百万円(前年同期は1,844百万円の純利益)となりました。
新造船事業においてはグループ3社の一体運営による受注・製造・設計・品質保証・資材調達と組織・人員の最適化を加速させ、生産計画を見直すことでコスト合理化と収益の改善を必達すべく、現在不退転の覚悟で取り組んでおります。
2020/02/10 13:12