有価証券報告書-第100期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
18.金融商品
(1) 資本管理
当社グループの資本管理における目的は、株主へのリターンの提供、他の利害関係者への便益の供与、ならびに資本コスト削減に向けた最適な資本構成の維持のために、継続企業として存続するためのグループの能力を維持することにあります。
資本構成を維持又は調整するために、当社グループは、株主に対して支払う配当の金額を調整したり、株主に対して資本を償還したり、新株を発行したり、又は資産の売却による債務の削減を行う場合があります。
当社グループは資本負債比率に基づいて資本を監視しています。この比率は正味負債額を総資本で除することで算出されます。正味負債額は借入総額から現金及び現金同等物を差し引いて算出されます。総資本は連結財政状態計算書に示される「資本」に正味負債額を加えて算出されます。
当社グループは、中期経営計画の策定及び見直しの都度、収益及び投資計画に加え、これらの指標についてもマネジメントがモニターし、確認しております。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
(2) 金融商品の分類
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、連結財政状態計算書における「その他の金融資産」に含まれております。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
当社グループは、投資先との取引関係の維持、強化による収益基盤の拡大を目的とする長期保有の株式について、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において「その他の金融資産」に計上されている、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値及び受取配当金は以下のとおりです。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産のうち、上場株式の主な銘柄及び公正価値は以下のとおりです。
期中に処分したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、以下のとおりです。
これらは主に、取引関係の見直し等により売却したものです。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、その他の資本の構成要素から利益剰余金へ振り替えた累積利得・損失(税引後)は、それぞれ4,282百万円、△74百万円です。
(3) 財務リスク管理
当社グループは、信用リスク、流動性リスク、市場リスク(為替リスク、金利リスク及び株価変動リスク)などの様々なリスクに晒されております。また、当社グループは市場リスクをヘッジするために、先物為替予約、金利スワップ等のデリバティブ金融商品を利用しています。デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限を定めた社内規定に従っており、デリバティブ金融商品を利用した投機的な取引は行わない方針です。
また、当社グループは設備投資計画に照らして、必要な資金を調達しております。一時的な余剰資金は安全性の高い金融資産で運用し、短期的な運転資金を銀行借入により調達しております。資金調達に係る流動性リスクについては、各社が月次で資金繰り計画を作成するなどの方法により管理しております。
(4) 信用リスク管理
当社グループは、保有する金融資産の相手先の債務が不履行になることにより、金融資産が回収不能になるリスク、すなわち信用リスクに晒されております。当該リスクに対応するために、当社グループの与信管理規定に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としております。さらに、必要に応じて担保設定・ファクタリング等を利用することによって保全措置を図っています。
また、当社グループでは、為替相場の変動に係るリスクを軽減するために、金融機関等とデリバティブ金融商品の取引を行っていますが、デリバティブ金融商品の取引については、信用力の高い金融機関を相手方として行うことが基本となっており、信用リスクに及ぼす影響は限定的です。
なお、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
金融資産については、連結財政状態計算書に表示されている減損後の帳簿価額が、当社グループの信用リスクに係る最大エクスポージャーとなります。
これらの信用リスクに係るエクスポージャーに関し、担保として保有する物件及びその他の信用補完するものはありません。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
貸倒引当金の増減
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
(5) 流動性リスク管理
当社グループは、金融機関からの借入により、運転資金や設備投資資金の調達を行っておりますが、これらの債務の履行が困難となるリスク、すなわち流動性リスクに晒されております。当社グループは、事業を遂行するにあたって必要最小限の手元資金を確保するために、適宜金融機関からの借入を行っており、また突発的な資金需要の発生や市場の流動性が著しく低下した時などの緊急的な事態に備えて金融機関との借入枠を設定しています。
また、当社は、グループ各社の資金需要を適宜把握した上で、月次ベースの資金計画を作成し、日々のキャッシュ・フローと比較するという方法でモニタリングを行い、流動性リスクを管理しております。
当社グループの非デリバティブ金融負債及びデリバティブ金融負債の残存契約満期期間ごとの金額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
(6) 市場リスク管理
① 為替リスク管理
当社グループは、グローバルに事業展開を行っており、一部の原材料の調達及び製品の販売を外貨建取引で実施していることから、当該取引より発生する外貨建の債権債務について、為替リスクに晒されております。当社グループの為替リスクは、主に米ドルの為替変動により発生しています。
為替感応度分析
当社グループの為替リスクエクスポージャー(純額)に対する感応度分析は、以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、日本円が、米ドル及びユーロに対して1円円高又は円安となった場合の、当社グループのセグメント利益に与える影響額は、上記のとおりです。本分析においては、その他すべての変数は一定のものと仮定しております。
② 金利リスク
当社グループは、事業活動を進める上で、運転資金及び設備投資等に必要となる資金を調達することに伴い発生する利息を支払っていますが、変動金利での借入を行っている場合には、利息の金額は市場金利の変動に影響を受けることから、利息の将来キャッシュ・フローが変動する金利リスクに晒されております。当社グループは、資金使途を設備投資等の目的としている長期借入金のうち、変動金利の借入については、金利の上昇による利息の支払額の増加を抑えるために、利息の受取額を変動金利、利息の支払額を固定金利としてその差額を授受する金利スワップ契約を金融機関と締結しています。その結果、長期の借入金の利率を実質的に固定化することによって、利息の将来キャッシュ・フローの安定化が図られ、金利リスクをヘッジすることが可能となっております。
金利感応度分析
当社グループの金利リスクエクスポージャーに対する感応度分析は、以下のとおりです。
感応度分析は、金利スワップ契約により利息の支払い額を固定化していない変動金利の有利子負債を対象に、金利が1%変動(上昇又は低下)した場合における税引前利益に与える影響額を示しています。本分析においては、その他すべての変数を一定のものとして仮定しております。
(7) 金融商品の帳簿価額及び公正価値
① 公正価値の測定方法
金融資産及び金融負債の公正価値は、次のとおり決定しております。金融商品の公正価値の見積りにおいて、市場価格が入手できる場合は、市場価格を用いております。市場価格が入手できない金融商品の公正価値に関しては、将来キャッシュ・フローを割り引く方法、又はその他の適切な評価方法により見積もっております。
② 金融商品の区分ごとの公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は以下のとおりです。なお、公正価値で測定する金融商品については、「(2) 金融商品の分類」において開示しております。
社債及び借入金を除く、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は帳簿価額と近似しています。
③ 公正価値ヒエラルキー
公正価値で測定する金融商品について、測定に使用したインプットの観察可能性及び重要性に応じた公正価値測定額を、レベル1からレベル3まで分類しております。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における相場価格
レベル2:レベル1以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値
前連結会計年度(2021年3月31日)
当連結会計年度(2022年3月31日)
「② 金融商品の区分ごとの公正価値」で開示している、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値ヒエラルキーは全てレベル3です。
公正価値ヒエラルキーの、レベル1とレベル2、及びレベル3の間での振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識することとしております。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、上記のレベル間での振替は該当ありません。
④ レベル2、3に区分される公正価値測定に関する情報
デリバティブの公正価値については、取引先金融機関等から提示された価格等に基づき測定しております。公正価値ヒエラルキーのレベル2及びレベル3に区分される公正価値評価の方法は、当該非上場株式及び出資金の当社の持分比率から計算された純資産額又は会員権評価額と評価前帳簿価額を比較し、純資産額又は会員権時価が評価前帳簿価額を下回った場合、当該金額をその他の包括利益として計上しております。
(8) デリバティブ及びヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとは、予定取引又は既に認識された資産もしくは負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動に対するヘッジであります。キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値の変動はその他の包括利益として認識し、ヘッジ対象に指定された未認識の予定取引又は既に認識された資産もしくは負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動が純損益に認識されるまで当該会計処理を継続しております。
当社グループでは、社内管理規程に基づき、外貨建取引に係る為替変動及び借入金に係る金利変動に伴うキャッシュ・フロー変動リスクをヘッジするために金利通貨スワップ及び金利スワップを利用し、これをキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しております。
ヘッジ会計の適用にあたっては、ヘッジ期間にわたりヘッジ関係の高い有効性を保つため、原則としてヘッジ手段とヘッジ対象の想定元本、期間(満期)及び金利基礎数値が一致するようにしております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、ヘッジの非有効部分及びヘッジの有効性評価から除外した部分に関して純損益に認識された金額はありません。
(1) 資本管理
当社グループの資本管理における目的は、株主へのリターンの提供、他の利害関係者への便益の供与、ならびに資本コスト削減に向けた最適な資本構成の維持のために、継続企業として存続するためのグループの能力を維持することにあります。
資本構成を維持又は調整するために、当社グループは、株主に対して支払う配当の金額を調整したり、株主に対して資本を償還したり、新株を発行したり、又は資産の売却による債務の削減を行う場合があります。
当社グループは資本負債比率に基づいて資本を監視しています。この比率は正味負債額を総資本で除することで算出されます。正味負債額は借入総額から現金及び現金同等物を差し引いて算出されます。総資本は連結財政状態計算書に示される「資本」に正味負債額を加えて算出されます。
当社グループは、中期経営計画の策定及び見直しの都度、収益及び投資計画に加え、これらの指標についてもマネジメントがモニターし、確認しております。
なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
(2) 金融商品の分類
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | |
金融資産 | ||
その他の包括利益を通じて公正価値で 測定する金融資産 | ||
株式 | 14,113 | 13,008 |
デリバティブ | 0 | - |
その他 | 386 | 430 |
償却原価で測定する金融資産 | ||
現金及び現金同等物 | 68,700 | 52,118 |
営業債権及びその他の債権 | 98,898 | 108,823 |
その他 | 2,259 | 3,862 |
合計 | 184,357 | 178,241 |
金融負債 | ||
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | ||
デリバティブ | - | 0 |
償却原価で測定する金融負債 | ||
営業債務及びその他の債務 | 74,437 | 81,737 |
社債及び借入金 | 124,846 | 90,856 |
その他 | 22,193 | 24,700 |
合計 | 221,476 | 197,293 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、連結財政状態計算書における「その他の金融資産」に含まれております。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
当社グループは、投資先との取引関係の維持、強化による収益基盤の拡大を目的とする長期保有の株式について、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において「その他の金融資産」に計上されている、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値及び受取配当金は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
公正価値 | 受取配当金 | 公正価値 | 受取配当金 | |
上場株式 | 13,376 | 328 | 12,240 | 376 |
非上場株式 | 736 | 99 | 768 | 41 |
デリバティブ | 0 | - | - | - |
その他 | 386 | 0 | 430 | 0 |
合計 | 14,500 | 428 | 13,438 | 417 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産のうち、上場株式の主な銘柄及び公正価値は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
銘柄 | 前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) |
スズキ㈱ | 3,111 | 2,608 |
SOMPOホールディングス㈱ | 972 | 1,233 |
ヤマハ発動機㈱ | 895 | 909 |
芙蓉総合リース㈱ | 956 | 877 |
その他 | 7,442 | 6,612 |
期中に処分したその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | |||||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||||
売却日時点の 公正価値 | 累積利得・損失 (△) | 受取配当金 | 売却日時点の 公正価値 | 累積利得・損失 (△) | 受取配当金 |
5,178 | 4,282 | 33 | 85 | △74 | - |
これらは主に、取引関係の見直し等により売却したものです。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、その他の資本の構成要素から利益剰余金へ振り替えた累積利得・損失(税引後)は、それぞれ4,282百万円、△74百万円です。
(3) 財務リスク管理
当社グループは、信用リスク、流動性リスク、市場リスク(為替リスク、金利リスク及び株価変動リスク)などの様々なリスクに晒されております。また、当社グループは市場リスクをヘッジするために、先物為替予約、金利スワップ等のデリバティブ金融商品を利用しています。デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限を定めた社内規定に従っており、デリバティブ金融商品を利用した投機的な取引は行わない方針です。
また、当社グループは設備投資計画に照らして、必要な資金を調達しております。一時的な余剰資金は安全性の高い金融資産で運用し、短期的な運転資金を銀行借入により調達しております。資金調達に係る流動性リスクについては、各社が月次で資金繰り計画を作成するなどの方法により管理しております。
(4) 信用リスク管理
当社グループは、保有する金融資産の相手先の債務が不履行になることにより、金融資産が回収不能になるリスク、すなわち信用リスクに晒されております。当該リスクに対応するために、当社グループの与信管理規定に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としております。さらに、必要に応じて担保設定・ファクタリング等を利用することによって保全措置を図っています。
また、当社グループでは、為替相場の変動に係るリスクを軽減するために、金融機関等とデリバティブ金融商品の取引を行っていますが、デリバティブ金融商品の取引については、信用力の高い金融機関を相手方として行うことが基本となっており、信用リスクに及ぼす影響は限定的です。
なお、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
金融資産については、連結財政状態計算書に表示されている減損後の帳簿価額が、当社グループの信用リスクに係る最大エクスポージャーとなります。
これらの信用リスクに係るエクスポージャーに関し、担保として保有する物件及びその他の信用補完するものはありません。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
延滞日数 | 貸倒引当金を 12ヵ月の予想信用損失 に等しい金額で測定 している金融資産 | 貸倒引当金を全期間にわたる予想信用 損失に等しい金額で測定している金融資産 | 合計 | |
信用リスクが当初認識 以降著しく増大した 金融資産 | 貸倒引当金を 全期間の予想信用損失 に等しい金額で測定 している金融資産 | |||
延滞なし | - | - | 96,029 | 96,029 |
90日以内 | - | - | 2,764 | 2,764 |
90日超180日以内 | - | - | 208 | 208 |
180日超 | - | - | 103 | 103 |
合計 | - | - | 99,104 | 99,104 |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
延滞日数 | 貸倒引当金を 12ヵ月の予想信用損失 に等しい金額で測定 している金融資産 | 貸倒引当金を全期間にわたる予想信用 損失に等しい金額で測定している金融資産 | 合計 | |
信用リスクが当初認識 以降著しく増大した 金融資産 | 貸倒引当金を 全期間の予想信用損失 に等しい金額で測定 している金融資産 | |||
延滞なし | - | - | 106,636 | 106,636 |
90日以内 | - | - | 2,281 | 2,281 |
90日超180日以内 | - | - | 133 | 133 |
180日超 | - | - | 203 | 203 |
合計 | - | - | 109,253 | 109,253 |
貸倒引当金の増減
当社グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
12ヵ月の予想信用損失 | 全期間にわたる予想信用損失 | 合計 | ||
信用リスクが当初認識 以降著しく増大した 金融資産 | 常に貸倒引当金を 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定 している金融資産 | |||
期首残高 | - | - | 290 | 290 |
当期増加額(繰入額) | - | - | 97 | 97 |
当期減少(目的使用) | - | - | △56 | △56 |
当期減少(戻入) | - | - | △136 | △136 |
その他の増減 | - | - | 13 | 13 |
期末残高 | - | - | 207 | 207 |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
12ヵ月の予想信用損失 | 全期間にわたる予想信用損失 | 合計 | ||
信用リスクが当初認識 以降著しく増大した 金融資産 | 常に貸倒引当金を 全期間の予想信用損失に等しい金額で測定 している金融資産 | |||
期首残高 | - | - | 207 | 207 |
当期増加額(繰入額) | - | - | 289 | 289 |
当期減少(目的使用) | - | - | △83 | △83 |
当期減少(戻入) | - | - | △6 | △6 |
その他の増減 | - | - | 23 | 23 |
期末残高 | - | - | 430 | 430 |
(5) 流動性リスク管理
当社グループは、金融機関からの借入により、運転資金や設備投資資金の調達を行っておりますが、これらの債務の履行が困難となるリスク、すなわち流動性リスクに晒されております。当社グループは、事業を遂行するにあたって必要最小限の手元資金を確保するために、適宜金融機関からの借入を行っており、また突発的な資金需要の発生や市場の流動性が著しく低下した時などの緊急的な事態に備えて金融機関との借入枠を設定しています。
また、当社は、グループ各社の資金需要を適宜把握した上で、月次ベースの資金計画を作成し、日々のキャッシュ・フローと比較するという方法でモニタリングを行い、流動性リスクを管理しております。
当社グループの非デリバティブ金融負債及びデリバティブ金融負債の残存契約満期期間ごとの金額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
帳簿残高 | 契約上のキャッシュ・フロー合計 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
非デリバティブ金融負債 | ||||||||
営業債務及びその他の債務 | 74,437 | 74,437 | 74,437 | - | - | - | - | - |
社債及び借入金 | 124,846 | 125,839 | 70,632 | 43,824 | 10,223 | 656 | 132 | 372 |
リース負債 | 35,026 | 36,123 | 5,863 | 4,792 | 4,596 | 2,671 | 1,699 | 16,502 |
合計 | 234,309 | 236,399 | 150,932 | 48,616 | 14,818 | 3,328 | 1,830 | 16,874 |
デリバティブ金融負債 | ||||||||
為替予約 | - | - | - | - | - | - | - | - |
合計 | - | - | - | - | - | - | - | - |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
帳簿残高 | 契約上のキャッシュ・フロー合計 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
非デリバティブ金融負債 | ||||||||
営業債務及びその他の債務 | 81,737 | 81,737 | 81,737 | - | - | - | - | - |
社債及び借入金 | 90,856 | 91,334 | 66,024 | 11,056 | 3,199 | 1,181 | 8,625 | 1,249 |
リース負債 | 33,624 | 35,208 | 6,647 | 4,914 | 3,244 | 2,178 | 750 | 17,475 |
合計 | 206,217 | 208,279 | 154,408 | 15,969 | 6,443 | 3,359 | 9,375 | 18,724 |
デリバティブ金融負債 | ||||||||
為替予約 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | - | - |
合計 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | - | - |
(6) 市場リスク管理
① 為替リスク管理
当社グループは、グローバルに事業展開を行っており、一部の原材料の調達及び製品の販売を外貨建取引で実施していることから、当該取引より発生する外貨建の債権債務について、為替リスクに晒されております。当社グループの為替リスクは、主に米ドルの為替変動により発生しています。
為替感応度分析
当社グループの為替リスクエクスポージャー(純額)に対する感応度分析は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
セグメント利益に与える影響額 | ||
米ドル | 114 | 142 |
ユーロ | 22 | 44 |
前連結会計年度及び当連結会計年度において、日本円が、米ドル及びユーロに対して1円円高又は円安となった場合の、当社グループのセグメント利益に与える影響額は、上記のとおりです。本分析においては、その他すべての変数は一定のものと仮定しております。
② 金利リスク
当社グループは、事業活動を進める上で、運転資金及び設備投資等に必要となる資金を調達することに伴い発生する利息を支払っていますが、変動金利での借入を行っている場合には、利息の金額は市場金利の変動に影響を受けることから、利息の将来キャッシュ・フローが変動する金利リスクに晒されております。当社グループは、資金使途を設備投資等の目的としている長期借入金のうち、変動金利の借入については、金利の上昇による利息の支払額の増加を抑えるために、利息の受取額を変動金利、利息の支払額を固定金利としてその差額を授受する金利スワップ契約を金融機関と締結しています。その結果、長期の借入金の利率を実質的に固定化することによって、利息の将来キャッシュ・フローの安定化が図られ、金利リスクをヘッジすることが可能となっております。
金利感応度分析
当社グループの金利リスクエクスポージャーに対する感応度分析は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
税引前利益に与える影響額 | 330 | 1 |
感応度分析は、金利スワップ契約により利息の支払い額を固定化していない変動金利の有利子負債を対象に、金利が1%変動(上昇又は低下)した場合における税引前利益に与える影響額を示しています。本分析においては、その他すべての変数を一定のものとして仮定しております。
(7) 金融商品の帳簿価額及び公正価値
① 公正価値の測定方法
金融資産及び金融負債の公正価値は、次のとおり決定しております。金融商品の公正価値の見積りにおいて、市場価格が入手できる場合は、市場価格を用いております。市場価格が入手できない金融商品の公正価値に関しては、将来キャッシュ・フローを割り引く方法、又はその他の適切な評価方法により見積もっております。
② 金融商品の区分ごとの公正価値
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は以下のとおりです。なお、公正価値で測定する金融商品については、「(2) 金融商品の分類」において開示しております。
(単位:百万円) | ||||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | |||
帳簿価額 | 公正価値 | 帳簿価額 | 公正価値 | |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 金融資産 | ||||
株式 | 14,113 | 14,113 | 13,008 | 13,008 |
デリバティブ | 0 | 0 | - | - |
その他 | 386 | 386 | 430 | 430 |
償却原価で測定する金融資産 | ||||
現金及び現金同等物 | 68,700 | 68,700 | 52,118 | 52,118 |
営業債権及びその他の債権 | 98,898 | 98,898 | 108,823 | 108,823 |
その他 | 2,259 | 2,259 | 3,862 | 3,862 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | ||||
デリバティブ | - | - | 0 | 0 |
償却原価で測定する金融負債 | ||||
営業債務及びその他の債務 | 74,437 | 74,437 | 81,737 | 81,737 |
社債及び借入金 | 124,846 | 125,206 | 90,856 | 91,012 |
その他 | 22,193 | 22,193 | 24,700 | 24,700 |
社債及び借入金を除く、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値は帳簿価額と近似しています。
③ 公正価値ヒエラルキー
公正価値で測定する金融商品について、測定に使用したインプットの観察可能性及び重要性に応じた公正価値測定額を、レベル1からレベル3まで分類しております。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における相場価格
レベル2:レベル1以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
同一の資産又は 負債の活発な 市場における 相場価格 (レベル1) | 重要なその他の 観察可能な インプット (レベル2) | 重要な 観察不能な インプット (レベル3) | 合計 | |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 金融資産 | ||||
上場株式 | 13,376 | - | - | 13,376 |
非上場株式 | - | - | 736 | 736 |
デリバティブ | - | 0 | - | 0 |
その他 | - | 294 | 92 | 386 |
合計 | 13,376 | 295 | 828 | 14,500 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | ||||
デリバティブ | - | - | - | - |
合計 | - | - | - | - |
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
同一の資産又は 負債の活発な 市場における 相場価格 (レベル1) | 重要なその他の 観察可能な インプット (レベル2) | 重要な 観察不能な インプット (レベル3) | 合計 | |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 金融資産 | ||||
上場株式 | 12,240 | - | - | 12,240 |
非上場株式 | - | - | 768 | 768 |
デリバティブ | - | - | - | - |
その他 | - | 338 | 92 | 430 |
合計 | 12,240 | 338 | 860 | 13,438 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | ||||
デリバティブ | - | 0 | - | 0 |
合計 | - | 0 | - | 0 |
「② 金融商品の区分ごとの公正価値」で開示している、償却原価で測定する金融資産及び金融負債の公正価値ヒエラルキーは全てレベル3です。
公正価値ヒエラルキーの、レベル1とレベル2、及びレベル3の間での振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識することとしております。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、上記のレベル間での振替は該当ありません。
④ レベル2、3に区分される公正価値測定に関する情報
デリバティブの公正価値については、取引先金融機関等から提示された価格等に基づき測定しております。公正価値ヒエラルキーのレベル2及びレベル3に区分される公正価値評価の方法は、当該非上場株式及び出資金の当社の持分比率から計算された純資産額又は会員権評価額と評価前帳簿価額を比較し、純資産額又は会員権時価が評価前帳簿価額を下回った場合、当該金額をその他の包括利益として計上しております。
(8) デリバティブ及びヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとは、予定取引又は既に認識された資産もしくは負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動に対するヘッジであります。キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値の変動はその他の包括利益として認識し、ヘッジ対象に指定された未認識の予定取引又は既に認識された資産もしくは負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動が純損益に認識されるまで当該会計処理を継続しております。
当社グループでは、社内管理規程に基づき、外貨建取引に係る為替変動及び借入金に係る金利変動に伴うキャッシュ・フロー変動リスクをヘッジするために金利通貨スワップ及び金利スワップを利用し、これをキャッシュ・フロー・ヘッジに指定しております。
ヘッジ会計の適用にあたっては、ヘッジ期間にわたりヘッジ関係の高い有効性を保つため、原則としてヘッジ手段とヘッジ対象の想定元本、期間(満期)及び金利基礎数値が一致するようにしております。前連結会計年度及び当連結会計年度において、ヘッジの非有効部分及びヘッジの有効性評価から除外した部分に関して純損益に認識された金額はありません。