有価証券報告書-第95期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、次の社訓、経営理念、経営方針及び行動指針を経営の基本方針として掲げ、企業活動を行っております。
<社訓>1.社会の信用を "Gain Trust from Society"
2.企業の繁栄を "Seek Prosperity for Company"
3.相互の幸福を "Share Happiness with Everybody"
<経営理念>当社グループは、誠意と新しい技術の創造によって、価値ある商品、サービスをグローバルに提供し、顧客・株主・従業員をはじめ、全ての関わる人々の幸福を実現します。
当社グループは、過去数年間で毀損した経営基盤を再構築するため、2028年3月期を最終年度とする中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」を策定し、2025年4月28日に公表しました。
<目指す姿>当社グループは、不透明な事業環境の中、「Kasai Turnaround Aspiration」にて以下の三領域を柱に、主要経営課題(収益・財務・ガバナンス)の解決に取り組むことにより、経営再建を果たし、成長軌道へのスタートラインに立つことを目指します。
1. 北米事業構造改革を中心とした収益改善により2027年度営業利益4~5%
2. キャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善によるフリー・キャッシュ・フロー創出
3. グローバル組織、グローバルプロセスの構築
また、当社の持続的な成長に向けて、新規事業創出とイノベーション開発投資へのシフト及び人的資本経営を推進します。当社グループは、この「Kasai Turnaround Aspiration」に基づく諸施策を順次実行に移しており、経営の再建と将来の成長に向けた基盤の確立を通じて、企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 当社グループを取り巻く経営環境
<企業構造>当社グループは、自動車分野を事業領域と位置づけ、研究開発・生産技術開発・営業活動を担っている当社を中心に、世界各国において製造・販売を行う各事業会社で構成されております。各事業会社は、それぞれの国において、販売先OEMへの納入体制を確立し、自律した形で事業運営を行っております。
<事業を行う市場の状況>当社グループの事業領域である自動車業界では、企業間の競争が世界規模でますます激しくなっております。原材料費やエネルギー価格および人件費の上昇が継続しており、収益環境は引き続き厳しい状況にあります。さらに、中東情勢の緊迫化を含む地政学リスクの高まりや米国の関税政策等を含む通商環境の変化により、グローバルサプライチェーンに不確実性が増しております。また、電動化へのシフトは中長期的には技術革新とともに普及していく大きな流れは変わらないと考えられる一方で、市場環境や各社戦略により、投入時期・車種構成の見直し等の動きも見られます。
このような経営環境の中、当社グループは経営再建を目指して、事業構造改革の取組みを継続して推進しております。
<主要製品・サービスの内容>当社の主力事業は、ドアトリム・ルーフトリムをはじめとする自動車内装トリムシステム部品の企画・開発・生産であります。当社は独立系部品メーカーとして、全自動車メーカー(販売先OEM)に対しビジネスの門戸を拡げ、高級ブランド車から軽自動車、商用車に至る幅広い販売先OEMニーズにお応えするために、企画・開発・設計・実験、そして生産に至る一貫した体制で高品質、低コストの製品づくりを追求しております。
<顧客基盤>主要販売先OEMは、日本の自動車メーカーであります。自動車メーカー各社の海外現地生産に追従し、当社は1986年(昭和61年)の北米を皮切りに、積極的な海外展開を進めてまいりました。近年、飛躍的な成長を遂げている中国やアジア諸国においてもすでに供給体制を構築しており、全世界にネットワークを確立しております。製品の現地開発・生産を進めるとともに、非進出国における現地部品メーカーとの技術援助契約の締結、そしてこれらを統括管理するワールドワイドな経営の確立にも努め、グローバルな競争力強化を図っております。
<競争優位性>当社は内外装トリムシステムサプライヤーとして、キャビントリム・ラゲッジトリム・防音部品など取扱製品の性能向上に取り組むとともに、「快適な移動空間の創造」をありたい姿としてイノベーション開発ロードマップを策定し、未来を先取りする付加価値の高い製品づくりに取り組んでおります。当社は世界各地に生産拠点があり、それぞれの地域や販売先OEMに対応するための開発機能を持っております。製品設計から制作までを一貫して行う開発体制と、お客様にご満足いただける製品を提供するためのグローバルに統一・強化された生産体制で、自動車内外装部品の新しい価値を創造する製品を提供してまいります。
<販売網>当社グループは高い技術力とともに、最高の品質と価格競争力をもった製品をグローバルに供給するために、国内はもとより、世界8か国に所在する子会社等を通じて販売網を確立しております。
(3) 会社の対処すべき課題
<収益基盤強化と構造改革の推進>当社グループは、過去数年間で毀損した経営基盤を再構築するため、2028年3月期を最終年度とする中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」を策定し、収益性の改善及び事業構造改革に取り組んでおります。当連結会計年度においては、これらの施策の着実な実行により、収益性は改善し黒字化に至ったものの、依然として収益水準は十分とは言えず、事業環境の変動に対する耐性を含め、持続的な収益基盤の確立が課題であります。
このような認識のもと、当社グループは、北米事業の構造改革を中心とした収益改善、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善によるフリー・キャッシュ・フローの創出、ならびにグローバル組織及びグローバルプロセスの構築を重点施策として推進しております。これらの取組みを通じて、事業ポートフォリオ及びコスト構造の見直しを進めるとともに、経営基盤の安定化と収益力の一層の向上を図り、外部環境の変化に左右されにくい持続的な成長体制の確立に努めてまいります。
次期見通し(連結業績予想)
(注) 為替レートは、1米ドル=150円を前提としております。上記の業績予想は、本有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後の様々な要因により予想数値と異なる可能性があります。
<内部管理体制の強化>当社は、過年度決算及び四半期決算の訂正に伴い、財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備が複数年にわたり発生しております。特に、連結子会社における会計処理の誤りや業務プロセスの不備、ガバナンス体制の脆弱さ等が判明し、これらが前事業年度における決算訂正及び有価証券報告書等の提出遅延の主因となったと考えております。
これらの課題に対し、再発防止に向けた抜本的な改善策を策定し、2025年11月11日に東京証券取引所へ改善報告書を提出いたしました。策定した再発防止策を実行し、コーポレートガバナンスの強化、内部管理体制の整備等、再発防止策の実施に真摯に取り組みました。また、当該取組について、2026年5月15日付「東京証券取引所への改善状況報告書の提出に関するお知らせ」において、改善措置の実施状況及び運用状況を公表しております。
引き続き、実施してきた再発防止の取組を今後も全社一丸となって継続的に実行・改善し、内部統制の強化に努めてまいります。そして、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に励み、当社グループすべてのステークホルダーの皆さまからの更なる信頼回復に努めてまいる所存です。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、次の社訓、経営理念、経営方針及び行動指針を経営の基本方針として掲げ、企業活動を行っております。
<社訓>1.社会の信用を "Gain Trust from Society"
2.企業の繁栄を "Seek Prosperity for Company"
3.相互の幸福を "Share Happiness with Everybody"
<経営理念>当社グループは、誠意と新しい技術の創造によって、価値ある商品、サービスをグローバルに提供し、顧客・株主・従業員をはじめ、全ての関わる人々の幸福を実現します。
当社グループは、過去数年間で毀損した経営基盤を再構築するため、2028年3月期を最終年度とする中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」を策定し、2025年4月28日に公表しました。
<目指す姿>当社グループは、不透明な事業環境の中、「Kasai Turnaround Aspiration」にて以下の三領域を柱に、主要経営課題(収益・財務・ガバナンス)の解決に取り組むことにより、経営再建を果たし、成長軌道へのスタートラインに立つことを目指します。
1. 北米事業構造改革を中心とした収益改善により2027年度営業利益4~5%
2. キャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善によるフリー・キャッシュ・フロー創出
3. グローバル組織、グローバルプロセスの構築
また、当社の持続的な成長に向けて、新規事業創出とイノベーション開発投資へのシフト及び人的資本経営を推進します。当社グループは、この「Kasai Turnaround Aspiration」に基づく諸施策を順次実行に移しており、経営の再建と将来の成長に向けた基盤の確立を通じて、企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 当社グループを取り巻く経営環境
<企業構造>当社グループは、自動車分野を事業領域と位置づけ、研究開発・生産技術開発・営業活動を担っている当社を中心に、世界各国において製造・販売を行う各事業会社で構成されております。各事業会社は、それぞれの国において、販売先OEMへの納入体制を確立し、自律した形で事業運営を行っております。
<事業を行う市場の状況>当社グループの事業領域である自動車業界では、企業間の競争が世界規模でますます激しくなっております。原材料費やエネルギー価格および人件費の上昇が継続しており、収益環境は引き続き厳しい状況にあります。さらに、中東情勢の緊迫化を含む地政学リスクの高まりや米国の関税政策等を含む通商環境の変化により、グローバルサプライチェーンに不確実性が増しております。また、電動化へのシフトは中長期的には技術革新とともに普及していく大きな流れは変わらないと考えられる一方で、市場環境や各社戦略により、投入時期・車種構成の見直し等の動きも見られます。
このような経営環境の中、当社グループは経営再建を目指して、事業構造改革の取組みを継続して推進しております。
<主要製品・サービスの内容>当社の主力事業は、ドアトリム・ルーフトリムをはじめとする自動車内装トリムシステム部品の企画・開発・生産であります。当社は独立系部品メーカーとして、全自動車メーカー(販売先OEM)に対しビジネスの門戸を拡げ、高級ブランド車から軽自動車、商用車に至る幅広い販売先OEMニーズにお応えするために、企画・開発・設計・実験、そして生産に至る一貫した体制で高品質、低コストの製品づくりを追求しております。
<顧客基盤>主要販売先OEMは、日本の自動車メーカーであります。自動車メーカー各社の海外現地生産に追従し、当社は1986年(昭和61年)の北米を皮切りに、積極的な海外展開を進めてまいりました。近年、飛躍的な成長を遂げている中国やアジア諸国においてもすでに供給体制を構築しており、全世界にネットワークを確立しております。製品の現地開発・生産を進めるとともに、非進出国における現地部品メーカーとの技術援助契約の締結、そしてこれらを統括管理するワールドワイドな経営の確立にも努め、グローバルな競争力強化を図っております。
<競争優位性>当社は内外装トリムシステムサプライヤーとして、キャビントリム・ラゲッジトリム・防音部品など取扱製品の性能向上に取り組むとともに、「快適な移動空間の創造」をありたい姿としてイノベーション開発ロードマップを策定し、未来を先取りする付加価値の高い製品づくりに取り組んでおります。当社は世界各地に生産拠点があり、それぞれの地域や販売先OEMに対応するための開発機能を持っております。製品設計から制作までを一貫して行う開発体制と、お客様にご満足いただける製品を提供するためのグローバルに統一・強化された生産体制で、自動車内外装部品の新しい価値を創造する製品を提供してまいります。
<販売網>当社グループは高い技術力とともに、最高の品質と価格競争力をもった製品をグローバルに供給するために、国内はもとより、世界8か国に所在する子会社等を通じて販売網を確立しております。
(3) 会社の対処すべき課題
<収益基盤強化と構造改革の推進>当社グループは、過去数年間で毀損した経営基盤を再構築するため、2028年3月期を最終年度とする中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」を策定し、収益性の改善及び事業構造改革に取り組んでおります。当連結会計年度においては、これらの施策の着実な実行により、収益性は改善し黒字化に至ったものの、依然として収益水準は十分とは言えず、事業環境の変動に対する耐性を含め、持続的な収益基盤の確立が課題であります。
このような認識のもと、当社グループは、北米事業の構造改革を中心とした収益改善、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善によるフリー・キャッシュ・フローの創出、ならびにグローバル組織及びグローバルプロセスの構築を重点施策として推進しております。これらの取組みを通じて、事業ポートフォリオ及びコスト構造の見直しを進めるとともに、経営基盤の安定化と収益力の一層の向上を図り、外部環境の変化に左右されにくい持続的な成長体制の確立に努めてまいります。
次期見通し(連結業績予想)
| 売上高 | 200,000 | 百万円 |
| 営業利益 | 8,000 | 百万円 |
| 経常利益 | 6,000 | 百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,000 | 百万円 |
(注) 為替レートは、1米ドル=150円を前提としております。上記の業績予想は、本有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後の様々な要因により予想数値と異なる可能性があります。
<内部管理体制の強化>当社は、過年度決算及び四半期決算の訂正に伴い、財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備が複数年にわたり発生しております。特に、連結子会社における会計処理の誤りや業務プロセスの不備、ガバナンス体制の脆弱さ等が判明し、これらが前事業年度における決算訂正及び有価証券報告書等の提出遅延の主因となったと考えております。
これらの課題に対し、再発防止に向けた抜本的な改善策を策定し、2025年11月11日に東京証券取引所へ改善報告書を提出いたしました。策定した再発防止策を実行し、コーポレートガバナンスの強化、内部管理体制の整備等、再発防止策の実施に真摯に取り組みました。また、当該取組について、2026年5月15日付「東京証券取引所への改善状況報告書の提出に関するお知らせ」において、改善措置の実施状況及び運用状況を公表しております。
引き続き、実施してきた再発防止の取組を今後も全社一丸となって継続的に実行・改善し、内部統制の強化に努めてまいります。そして、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に励み、当社グループすべてのステークホルダーの皆さまからの更なる信頼回復に努めてまいる所存です。