有価証券報告書-第81期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:14
【資料】
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【項目】
145項目
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は「安心と感動に満ちた世界と未来をつくります」をパーパス(存在意義)として掲げ、「つながる技術で、インターフェースの価値を創造する企業」を目指し、車載向け計器類(メーター、ヘッドアップディスプレイ等)の開発・販売などを通じ、持続的な企業価値向上に取り組んでおります。
[企業理念体系]
<パーパス(Purpose):私たちの存在意義>安心と感動に満ちた世界と未来をつくります
<ビジョン(Vision):私たちの目指す姿>つながる技術で、インターフェースの価値を創造する企業を目指します
<ミッション(Mission):私たちの使命>みえないものをみえるようにします
みえない「モノ」と「コト」をはかり、「ヒト」に最適な製品とサービスを届けます
<バリュー(Value):私たちの価値観>01 新たな技術への挑戦 イノベーションで次世代の価値をつくります
02 品質へのこだわり 顧客の期待に応える品質をつくります
03 人にやさしく、地球にやさしく 人と地球に寄り添い、持続可能な社会をつくります
04 たゆまぬ誠実さ すべてのステークホルダーと信頼関係をつくります
[経営理念]
筋肉質な企業としてチャレンジを続け、社会と企業の持続的な繁栄に貢献します
(2) 中期経営計画
当社は、2025年3月期から2027年3月期までの3カ年を対象とした中期的な経営方針「中期経営計画2026」を策定し、その達成に取り組んでおります。前中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)は、新型コロナウィルス流行が大きな想定外要因となったことから業績が大きく低迷する結果となりましたが、本中期経営計画では外部環境に左右されにくい企業を目指し、筋肉質な体質への変革に注力しております。
[中期経営計画2026の位置づけ]
「中期経営計画2026」は、前中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)において実施した施策の成果を踏まえ、さらなる業績回復を目的とした「業績回復期」と位置付けております。本計画においては、各種施策の着実な実行により、企業価値の継続的な向上およびPBR1倍の達成を目指してまいります。
なお、中期経営計画における具体的な取り組みは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境及び対処すべき課題」」をご覧ください。
[業績目標]
当社を取り巻く経済環境は、物価上昇、米国の通商政策の動向、金融資本市場の変動、中東情勢の影響など、多くの不確実性を抱え、依然として先行き不透明な状況が継続しております。これらの状況を総合的に勘案し、「中期経営計画2026」の最終年度である2027年3月期通期の連結業績見通しにつきましては、以下のとおり公表しております。なお、当該連結業績見通しの前提となる為替レートは、通期平均で1米ドル=150円としております。
売上収益3,200億円
営業利益140億円(4.4%)
親会社の所有者に帰属する当期利益100億円(3.1%)

なお、当社は、2026年4月20日付「東洋電装株式会社の株式取得(子会社化)についての株式譲渡契約締結に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、四輪車・二輪車向けスイッチ類の製造・販売を営む東洋電装株式会社を、2027年3月期中に完全子会社化する予定でおります。同社の完全子会社化に伴う当社グループの業績および財政状態に与える影響につきましては、今後、判明次第速やかに開示いたします。
[株主還元方針]
当社は、持続的な企業価値の向上及びPBR1倍水準の早期達成を目指しております。また、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の1つとしており、中期経営計画期間において「配当」と「自己株式の取得」などにより総還元性向80%を株主還元の基本方針としております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、グローバル市場での競争激化が続くほか、車載分野における次世代技術への対応、原材料価格の高騰、人件費上昇といったコスト圧力、さらには中東情勢に代表される地政学リスクの高まりがサプライチェーンの安定性・効率性に与える影響など、不確実性が増大しております。このような環境認識のもと、当社グループは、新たな価値創造と同時に、サプライチェーン改革、業務プロセス改革、製品仕様見直しによる原価低減を加速させ、環境変化に強い高収益体質への転換を急務としております。
この認識に基づき、当社グループは中期経営計画において、以下の4点を経営課題として掲げ、企業価値の最大化に向けた取り組みを推進しております。
① 四輪車用計器・ヘッドアップディスプレイにおける成長性と収益性の向上
四輪車用計器、とりわけ将来的な成長ドライバーであるヘッドアップディスプレイの成長性確保及び収益性改善は、当社グループの持続的成長における重要な経営課題の一つです。高付加価値の新機種投入による売上拡大、先進機能開発を通じた単価向上を図るとともに、設計・生産プロセスの最適化、原材料費・製造費・物流費・固定費などのコスト削減を推進してまいります。加えて、次世代ヘッドアップディスプレイ(小型車向けヘッドアップディスプレイ等)の戦略的展開を通じて、新規顧客開拓と既存顧客への多角的な提案を強化し、市場における当社プレゼンスとシェアの拡大を目指してまいります。
② 新興市場における二輪車用計器の販売加速
インド、アセアン、南米といったグローバルサウスエリアは、二輪車市場として今後の大幅な需要増が見込まれる戦略的成長市場です。この成長機会を確実に捉えるため、当社グループは各地域の多様なニーズに対応した製品開発を加速し、グローバルに最適化された供給体制を構築することで、市場における競争優位性を確立してまいります。特にインドにおいては、スマート工場化の推進、台湾TFT液晶メーカーとの合弁会社設立によるTFT液晶部品の内製化を通じて、生産能力の強化と徹底したコスト競争力の向上を実現し、市場シェアの拡大を目指してまいります。
③ イノベーティブな製品・サービス・ビジネスの創出
当社グループの持続的成長には、既存の車載部品事業に次ぐ新たな収益源の確立が不可欠であり、新規事業領域への積極的な挑戦を加速いたします。車載部品事業で培った高度なソフトウエア開発ノウハウを応用し、UI(ユーザーインターフェース)コンサルティング事業を本格展開するほか、光学設計技術や高耐久設計技術を活かした屋外対応可能な高視認性LEDプロジェクター、建設現場の施工効率と安全性向上に貢献する油圧ショベル向け後付けマシンガイダンスセンサーキットなど、市場ニーズを捉えた革新的な製品・サービスの開発を強化し、事業ポートフォリオの多角化と収益貢献の実現を目指してまいります。
また、2026年4月20日に発表した東洋電装株式会社の子会社化は、この戦略を強力に推進するものです。両社の顧客基盤を最大限に活用した提案力の強化と販売機会の拡大を図るとともに、HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)領域における共同開発を通じて、安全性・信頼性の高い次世代ソリューションの創出を加速してまいります。
④ 資本収益性の改善
当社グループは、持続的な企業価値向上の観点から、資本収益性の改善を重要な経営課題の一つと位置付けております。PBR1倍水準の早期達成に向けては、ROE(自己資本利益率)を重要パフォーマンス指標(KPI)として設定し、「稼ぐ力」の強化と「資本効率」の向上を両輪として、改善を進めております。引き続き、バランスシートの最適化、政策保有株式の縮減、棚卸資産の適正化を進めてまいります。
また、株主還元につきましては、現在の中期経営計画期間において総還元性向80%を基本方針としており、安定的な配当の継続と機動的な自己株式取得を組み合わせることで、株主価値の最大化に努めてまいります。
これらの取り組みを支え、中長期的な企業価値を持続的に向上させる基盤として、ESG(環境・社会・ガバナンス)経営の強化に取り組んでおります。環境面では、2030年までにCO2排出量50%削減(基準年比)、2050年にグループ全体でのCO2排出量実質ゼロの達成を目指し、再生可能エネルギーの導入拡大、製品の小型軽量化による省エネルギー化などを推進してまいります。人的資本においては、多様な価値観の尊重と組織全体の創造性及び生産性向上を目指し、女性管理職比率の向上、従業員エンゲージメントの継続的な改善に取り組んでおります。コーポレート・ガバナンスについては、取締役会の実効性評価に基づく継続的な改善を通じて、経営の透明性・健全性を高め、適切なリスク管理と持続的な成長を両立させることで、株主の皆様の信頼に応えてまいります。

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