有価証券報告書-第88期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「常に誇り得る商品を作り 顧客に奉仕し 社会に寄与する」を経営理念として、創業以来自動車部品業界での事業活動に取り組んでまいりました。経営理念に加えて、2024年3月期より新たに、企業パーパスとして「プラスチックテクノロジーで安全・快適な未来をつくる」を定めています。この企業パーパスには、当社は創業以来、プラスチック加工技術で自動車ユーザーの方々へ安全で快適な室内空間をお届けしてきたという自負と、未来に向けてはプラスチックテクノロジーを活用したリサイクル技術・循環型資源の活用等を環境配慮に役立てつつ、自動車部品以外の新規事業領域にもチャレンジし、より多くのお客様に「安全・快適な未来」をお届けすることこそが当社の使命であるとの思いを込めています。今後、企業環境はますます厳しくなることが予想され、企業としての的確な舵取りが従来にも増して不可欠となる中で、当社はこれら経営理念と企業パーパスを不変の方向性として常に念頭に置き、経営に取り組んでまいります。
また、2024年3月期より長期ビジョンを見直し、2048年を新たな目標年限とした「長期ビジョン2048」に刷新しています。2048年は当社の創業100周年にあたる年であり、長期ビジョン2048では創業100周年までに当社として到達を目指す、ありたき姿として、「すべてのステークホルダーから信頼・期待され、選ばれるオンリーワン企業へ」を掲げています。オンリーワン企業とは、競合他社と比較して突出した技術・独自の製品がある等、当社独自の強みをもって顧客にとって替えの効かない企業をイメージしたものです。長期ビジョン2048では、独自の強みで顧客から高い信頼・期待を勝ち取ることで、株主、取引先、金融機関、地域社会、従業員等、他のステークホルダーからも信頼・期待される魅力ある「オンリーワン企業」となることを当社の目指す方向性として定めており、またこれを念頭に中期経営計画を策定しております。
(2) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題
2024年3月期からの第6次中期経営計画を振り返ると、新型コロナウイルスや半導体供給不足等の外的要因の影響緩和により業績回復を果たしたものの、中国市場の構造変化による日系自動車メーカーの苦戦、米国新政権の関税・環境政策転換による市場の不確実性増大、それらに起因する主要得意先の経営不振という新たな課題も発生し、経営目標に対しては一部未達の結果となりました。
2027年3月期は、これらの影響の継続が想定される他、中東情勢を含む地政学リスクの高まりや、得意先の抜本的な事業戦略見直しといった新たな課題も発生する等、当社を取り巻く事業環境は過去に類を見ない劇的な変化の渦中にあります。このような状況を踏まえ、当社は現段階において合理的かつ信頼性の高い中長期の業績見通しを算定することは困難であると判断し、第7次中期経営計画の公表を見送ることとしました。2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、下記の目標達成に向け、取り組みを推進してまいります。
① 2027年3月期 経営方針
2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、経営課題への対処と第6次中期経営計画からの継続となる、経営基盤強化に関する諸施策に取り組んでまいります。
2027年3月期 経営方針
a.基本方針
優れた人財を育成し、技術革新・プロセスの刷新により、明るい未来を切りひらく
b.経営目標
c.スローガン
革新は人から、未来はここから
d.重点施策
・人の成長・能力を引き出す環境の整備
多様な人材が高い意欲をもって自ら成長し、能力を発揮できる労働環境の構築を目的として、従業員のウェルビーイングの強化に取り組みます。
・お客様が認める品質保証体質
ゼロディフェクト品質の追求に向け、従来からの取り組みに加え、ものづくりの上流工程である設計開発フェーズから品質向上を意識した商品開発を推進する新たなプロセスを構築します。
・新技術・新商品・新領域の開拓
自動化技術を始めとした新技術の開発、CASE時代に対応する次世代商品の開発等に向け、社内外のリソースを有効活用し技術革新を目指します。
・自動化・デジタル化
製造ラインの自動化、DXや生成AIの活用による効率化を推進し、労働生産性の向上を目指します。
・稼げる力の強化
業務プロセスの刷新による合理化・ロス削減、工場の余剰スペース創出と有効活用、有利子負債の削減等の活動を通じて、より効率的に収益を確保できる体制の構築を目指します。
・社会的責任の追求
人命を守る事業を扱う企業として、また樹脂事業に携わる企業として、SDGsの目標達成に向け当社が取り組むべき課題を積極的に検討し、2030年の社会貢献領域での事業化を目指します。
② 主要な事業の経営環境、経営戦略及び対処すべき課題
現在の自動車業界は、先進国の一部では電気自動車への急進的な移行計画が政策見直しにより後ろ倒しされる一方で、新興国の一部では逆に一足飛びで電気自動車・自動運転の普及が進む等、CASE対応を巡る急激な環境変化に直面しています。これに対し、当社は安全部品部門と樹脂部品部門でそれぞれ取り組みを進めております。
・安全部品部門
安全部品事業では、先進国を中心として高度化する安全法規への対応に取り組みつつ、新興国でも年々厳しくなる安全法規によりエアバッグの標準装備化が進んでいることを踏まえ、廉価化への対応にも並行して取り組むことで、魅力ある商品をリーズナブルに提案し続けます。また、加速する“つながる車(コネクテッド)”化を受け、運転手と自動車のインターフェースであるハンドルにアラーム機能やセンシング機能を充実させることで、外部からの情報を的確に“車から人へ”伝え、運転手の意思・判断を確実に“人から車へ”伝える情報伝達(HMI)デバイスとして、新たな価値を提案してまいります。
・樹脂部品部門
自動車に対する要求は、単なる移動手段から、移動する居住空間へと大きく変化しています。ユーザーが求めるクオリティをいかに実現していくか、ニーズの変化をいち早くとらえタイムリーに提供していくか、更には市場のトレンドから次に来るニーズを予測し、新たなウェーブを作り出していくかを求められています。これに対し当社は、視覚、聴覚、嗅覚、触覚に対し、人間が感じる“快適”を当社の独自技術で数値化し、保有するあらゆる技術(樹脂成型技術、マグネシウム鋳造・アルミニウム鋳造技術、塗装技術、加飾技術、組み立て技術等)により、これを具現化していきます。
また、両事業領域の融合により“安全で快適な居住空間”を提供し続けます。
③ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
当社は資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2027年3月期の経営目標達成に向けた施策を着実に実行することで、資本効率と財務健全性の向上を目指します。株主還元については、2026年3月期に変更した配当方針(連結配当性向30%、年間配当金の下限値10円)を継続し、安定的かつ機動的な還元に努めます。加えて、情報開示・IR活動をさらに強化することで、市場からの信頼と適切な評価の獲得を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
(1) 経営方針
当社は、「常に誇り得る商品を作り 顧客に奉仕し 社会に寄与する」を経営理念として、創業以来自動車部品業界での事業活動に取り組んでまいりました。経営理念に加えて、2024年3月期より新たに、企業パーパスとして「プラスチックテクノロジーで安全・快適な未来をつくる」を定めています。この企業パーパスには、当社は創業以来、プラスチック加工技術で自動車ユーザーの方々へ安全で快適な室内空間をお届けしてきたという自負と、未来に向けてはプラスチックテクノロジーを活用したリサイクル技術・循環型資源の活用等を環境配慮に役立てつつ、自動車部品以外の新規事業領域にもチャレンジし、より多くのお客様に「安全・快適な未来」をお届けすることこそが当社の使命であるとの思いを込めています。今後、企業環境はますます厳しくなることが予想され、企業としての的確な舵取りが従来にも増して不可欠となる中で、当社はこれら経営理念と企業パーパスを不変の方向性として常に念頭に置き、経営に取り組んでまいります。
また、2024年3月期より長期ビジョンを見直し、2048年を新たな目標年限とした「長期ビジョン2048」に刷新しています。2048年は当社の創業100周年にあたる年であり、長期ビジョン2048では創業100周年までに当社として到達を目指す、ありたき姿として、「すべてのステークホルダーから信頼・期待され、選ばれるオンリーワン企業へ」を掲げています。オンリーワン企業とは、競合他社と比較して突出した技術・独自の製品がある等、当社独自の強みをもって顧客にとって替えの効かない企業をイメージしたものです。長期ビジョン2048では、独自の強みで顧客から高い信頼・期待を勝ち取ることで、株主、取引先、金融機関、地域社会、従業員等、他のステークホルダーからも信頼・期待される魅力ある「オンリーワン企業」となることを当社の目指す方向性として定めており、またこれを念頭に中期経営計画を策定しております。
(2) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題
2024年3月期からの第6次中期経営計画を振り返ると、新型コロナウイルスや半導体供給不足等の外的要因の影響緩和により業績回復を果たしたものの、中国市場の構造変化による日系自動車メーカーの苦戦、米国新政権の関税・環境政策転換による市場の不確実性増大、それらに起因する主要得意先の経営不振という新たな課題も発生し、経営目標に対しては一部未達の結果となりました。
2027年3月期は、これらの影響の継続が想定される他、中東情勢を含む地政学リスクの高まりや、得意先の抜本的な事業戦略見直しといった新たな課題も発生する等、当社を取り巻く事業環境は過去に類を見ない劇的な変化の渦中にあります。このような状況を踏まえ、当社は現段階において合理的かつ信頼性の高い中長期の業績見通しを算定することは困難であると判断し、第7次中期経営計画の公表を見送ることとしました。2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、下記の目標達成に向け、取り組みを推進してまいります。
① 2027年3月期 経営方針
2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、経営課題への対処と第6次中期経営計画からの継続となる、経営基盤強化に関する諸施策に取り組んでまいります。
2027年3月期 経営方針
a.基本方針
優れた人財を育成し、技術革新・プロセスの刷新により、明るい未来を切りひらく
b.経営目標
| 管理項目 | 目標値 |
| 財務指標 | 営業利益率1.8% |
| 非財務指標 | CO2排出量削減 |
| 廃材排出量削減 |
c.スローガン
革新は人から、未来はここから
d.重点施策
・人の成長・能力を引き出す環境の整備
多様な人材が高い意欲をもって自ら成長し、能力を発揮できる労働環境の構築を目的として、従業員のウェルビーイングの強化に取り組みます。
・お客様が認める品質保証体質
ゼロディフェクト品質の追求に向け、従来からの取り組みに加え、ものづくりの上流工程である設計開発フェーズから品質向上を意識した商品開発を推進する新たなプロセスを構築します。
・新技術・新商品・新領域の開拓
自動化技術を始めとした新技術の開発、CASE時代に対応する次世代商品の開発等に向け、社内外のリソースを有効活用し技術革新を目指します。
・自動化・デジタル化
製造ラインの自動化、DXや生成AIの活用による効率化を推進し、労働生産性の向上を目指します。
・稼げる力の強化
業務プロセスの刷新による合理化・ロス削減、工場の余剰スペース創出と有効活用、有利子負債の削減等の活動を通じて、より効率的に収益を確保できる体制の構築を目指します。
・社会的責任の追求
人命を守る事業を扱う企業として、また樹脂事業に携わる企業として、SDGsの目標達成に向け当社が取り組むべき課題を積極的に検討し、2030年の社会貢献領域での事業化を目指します。
② 主要な事業の経営環境、経営戦略及び対処すべき課題
現在の自動車業界は、先進国の一部では電気自動車への急進的な移行計画が政策見直しにより後ろ倒しされる一方で、新興国の一部では逆に一足飛びで電気自動車・自動運転の普及が進む等、CASE対応を巡る急激な環境変化に直面しています。これに対し、当社は安全部品部門と樹脂部品部門でそれぞれ取り組みを進めております。
・安全部品部門
安全部品事業では、先進国を中心として高度化する安全法規への対応に取り組みつつ、新興国でも年々厳しくなる安全法規によりエアバッグの標準装備化が進んでいることを踏まえ、廉価化への対応にも並行して取り組むことで、魅力ある商品をリーズナブルに提案し続けます。また、加速する“つながる車(コネクテッド)”化を受け、運転手と自動車のインターフェースであるハンドルにアラーム機能やセンシング機能を充実させることで、外部からの情報を的確に“車から人へ”伝え、運転手の意思・判断を確実に“人から車へ”伝える情報伝達(HMI)デバイスとして、新たな価値を提案してまいります。
・樹脂部品部門
自動車に対する要求は、単なる移動手段から、移動する居住空間へと大きく変化しています。ユーザーが求めるクオリティをいかに実現していくか、ニーズの変化をいち早くとらえタイムリーに提供していくか、更には市場のトレンドから次に来るニーズを予測し、新たなウェーブを作り出していくかを求められています。これに対し当社は、視覚、聴覚、嗅覚、触覚に対し、人間が感じる“快適”を当社の独自技術で数値化し、保有するあらゆる技術(樹脂成型技術、マグネシウム鋳造・アルミニウム鋳造技術、塗装技術、加飾技術、組み立て技術等)により、これを具現化していきます。
また、両事業領域の融合により“安全で快適な居住空間”を提供し続けます。
③ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
当社は資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2027年3月期の経営目標達成に向けた施策を着実に実行することで、資本効率と財務健全性の向上を目指します。株主還元については、2026年3月期に変更した配当方針(連結配当性向30%、年間配当金の下限値10円)を継続し、安定的かつ機動的な還元に努めます。加えて、情報開示・IR活動をさらに強化することで、市場からの信頼と適切な評価の獲得を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。