有価証券報告書-第93期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/22 13:27
【資料】
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【項目】
133項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社の経営理念は次のとおりです。
① 技術を極め、顧客の高い満足と強い信頼を頂く商品を提供する。
② 地球環境を守り、企業責任を全うし、社業を通じて社会に貢献する。
③ 世界を視野に高い目標に挑戦し、企業の発展と個人の成長を実現する。
当社グループとして経営理念に基づき、ものづくりを本業とするメーカーとしてPQCD(Productivity 生産性、Quality 品質、Cost 価格、Delivery 納期)について世界最高の体制を構築し、高いCS(顧客満足)を得ることを目標に、製品の開発・生産・販売から廃棄までの全工程で地球保護に積極的に取り組みます。また、個人を尊重し、相手の立場で考え、意欲・能力を最大限に発揮することで、世界に飛躍する製品・技術・人を創造することに挑戦します。エンジンバルブの専門メーカーとして低燃費技術の進化を通じて社会に貢献してまいります。
(2)経営環境と対処すべき課題
現在の当社グループの経営環境は、昨年からの新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済全体に大きな影響を及ぼしており、先行きは不透明感が続いておりますが、ワクチンの開発・投与が始まったことによる経済活動の再開により、景気は緩やかな回復の基調に変わってきております。当社グループの主要需要先である自動車関連の受注は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は小さくなってきた一方で、半導体不足による生産影響が表れているなど、不透明で下振れリスクを含む経営環境は継続するものと見込まれます。このような状況下、当社グループは、すべての関係者の皆様や従業員およびその家族の安全を最優先とした新型コロナウイルスの感染防止に努めるとともに、昨年から実施しております固定費を中心とした徹底的なコスト圧縮策を継続して推し進め、収益上の影響が最小限となるよう事業活動の継続を図ってまいります。
当社グループは、長期ビジョン※「Global 10」の実現に向け、グローバル企業として確固たる基盤を構築する経営戦略に基づき、2016年に三菱重工工作機械株式会社と事業統合に合意し、同社からの中実バルブの事業譲渡を受け、また高機能バルブであります「傘中空バルブ」製造の合弁会社を設立し、そのシナジー効果を得るべく2018年度を初年度とする3ヶ年の「2020年中期経営計画」を立案し実践してまいりました。しかしながら、最終年度となる2020年度を含め「2020年中期経営計画」は、冒頭記載いたしました経営環境が想定以上に大きく変化したことにより、遺憾ながら目標を達成することが出来ませんでした。
※当社グループによる自動車用エンジンバルブ世界シェア10%獲得を「Global 10」と称しています。
中期経営指標 単位:億円
経営指標2018年度2019年度2020年度2020年中期
計画/実績計画実績計画実績計画実績計画実績
売上高230232250228270191750651
営業利益1092182775824
売上高営業利益率4%4%8%4%10%4%10%4%

2021年度からは、新たなスタートとして長期ビジョンを新たに設定し、現在策定中の2021年から2023年の3ヶ年の「2023年中期経営計画」で新たな目標を掲げます。原点に立ち返り、徹底した合理化・スリム化による収益確保・新規事業スタートへ向けた社内構造の改革・ESG経営の実践や社会貢献についても、当社グループ一丸となり取り組んでまいります。
(社業について)
当社は1952年の創業以来、輸送機、産業機械、農機、発電機、船舶などあらゆる内燃機関を製造するお客様に吸気、排気用バルブとその関連製品を供給してまいりました。その間独自の高機能バルブ開発に加え、親会社である大同特殊鋼株式会社とも連携した材料開発、工法・検査技術開発などにより、高度化するお客様のニーズに応えて内燃機関技術の向上を支え、産業基盤の発展に貢献してきたと自負しております。
国として宣言が出されたカーボンニュートラルへの対応として電気自動車への移行が喧伝されておりますが、現在の電源構成においては電気自動車はCO2フリーではありません。日本を含め多くの地域でLCAでの電気自動車のCO2排出量はガソリン車・ディーゼル車を上回っています。高エネルギー密度という最大の利点をもつ液化燃料をカーボンニュートラルで利用するべくE-Fuelの開発や、水素を直接燃焼する水素エンジンの開発も行われており、輸送機器における脱炭素は電動、そしてカーボンニュートラルである内燃機関の合わせ技で達成されていくものと考えられます。当社としましても本業においては今後も引き続き予想される燃焼技術や燃料の変化に備え、先読みによるシーズ開発によって引き出しを充実させ、短期化する開発期間においてもご満足いただける提案でお客様のご要望に応えていく所存であります。
しかしながら現在の社会情勢に鑑みて、当社が本業で更なる成長を図っていくことには困難が予想されます。そこでSDGs達成貢献を念頭に置いた新事業開発に取り組みます。今後10年で本業に並び立つ成長事業とすることを目標に今新中期計画をそのスタート点と位置づけ経営資源を配分していきます。
(2021年度の取り組み)
国内事業は、静岡工場を当社グループのグローバルマザー工場に位置付け、生産人材育成の中核を担うのは勿論のこと、「従業員の働き方」に目を向けた働き易い環境を整えることを第一に、少子高齢化等へ対応できるよう働き方の多様化に引き続き取り組んでまいります。また、生産ラインの最適化を目指した合理化、固定費の徹底圧縮による収益基盤のさらなる強化、製品不良の低減などコスト改善にも引き続き取り組んでまいります。
海外事業は、自動車業界のグローバル化・現地化要請に対応する為、海外子会社の体制強化として、従業員1人1人のスキルアップを目指したグローバル人材の育成、特に各拠点ごとの課題を解決する力や営業力の強化を図り、PQCDを更にレベルアップしてまいります。
更に、先に述べた新規事業の開発について、その初年度として有望分野の選定、具体的行動の着手に取り組んでまいります。
本年度はスローガンと基本方針を以下のように定め、それぞれの重点課題への取り組みの具体化による年度目標の実現を目指してまいります。
スローガン
『自分のためにチャレンジしよう。皆のために助け合おう』
~個人の成長=会社の成長~
基本方針
① 自動車部品事業の安定収益確保
② 新規事業の開拓
③ 効率経営推進による環境と社会への貢献
[重点課題1] 自動車部品事業の安定収益確保
コスト構造のあるべき姿と現状とのギャップ解決手段の検討を行い、比例費低減と固定費の削減を実行する。
[重点課題2] 新規事業の開拓
拡大市場のマーケティングや新規事業の立案を検討・実行する。
[重点課題3] 効率経営推進による環境と社会への貢献
働き方改革・DX推進・財務改善・BCP等経営基盤強化を図っていくとともに、CO2削減の拡大・SDGsの取り組みを開始し、ESG経営を実践する。
また、引き続き会社全体の構造改革を推進するとともに、企業の社会的責任(CSR)を果たし、世界のなかで存在価値のある会社として認められる、理想を追求して行くことができる企業体質を目指します。

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