有価証券報告書-第33期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)

【提出】
2018/09/28 10:24
【資料】
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【項目】
102項目

研究開発活動

当連結会計年度の研究開発活動におきましては、研究開発費568百万円(前年同期比12.2%減)を費用計上し、様々な開発テーマに取組んでまいりました。
なお、当連結会計年度の研究開発費は特定のセグメントに帰属しない全社費用として、報告セグメントには含まれておりません。主要な開発テーマと現在の状況は、以下のとおりであります。
(1) マグトレーション技術による遺伝子抽出とリアルタイムPCRによる遺伝子解析技術を融合した全自動遺伝子検査システム「geneLEAD」と複数の検体及び検査項目へ対応した遺伝子抽出試薬及び検査試薬の開発
「geneLEAD」とは、サンプルからの遺伝子抽出、PCR前処理、リアルタイムPCRによる遺伝子検出・解析までの一貫自動化を実現した当社独自のシステムのことであります。当連結会計年度は、フランスのエリテックグループ向けにカスタマイズした「geneLEAD Ⅻ plus」の製品出荷を開始し多くの引き合いを受けています。今後の収益拡大のための施策として、これまで培ってきた当社技術とコストダウン思想を盛り込むことで、すでに販売中の「geneLEAD Ⅻ plus」を大きく進化させた安価でコンパクトな全自動遺伝子検査装置「geneLEAD Ⅷ(自社ブランドの新機種)」と、これに搭載する複数の検体及び診断項目へ対応した遺伝子抽出試薬及び検査試薬の開発を進めております。なお、遺伝子抽出試薬は「geneLEAD」で利用されるだけではなく、販売を開始した簡易型のDNA自動抽出装置「magLEAD」製品群にも搭載することによりユーザーの様々な自動化ニーズに対応できることを目指した開発を行っています。
(2) BIST技術による免疫検査用の多項目同時測定システム「LuBEA」の開発
ティップ先端のキャピラリー部に、直径1mm程度の反応ビーズを並べて、多項目同時測定を実現した測定デバイスのことを「BIST」と呼んでいます。
「LuBEA」とは、マグトレーション技術を利用した免疫反応コントロールに、BISTによる多項目同時測定を組み合わせた一貫自動化システムのことであります。プロトタイプとしては既に完成していましたが、当連結会計年度は、OEM製品化を目指し、免疫反応の測定技術を保有する企業(潜在顧客)との連携を進めました。まだ、製品化への結論には至っておりませんが、具体的な測定項目を定め、様々な試験を実施しております。