有価証券報告書-第65期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 13:11
【資料】
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【項目】
145項目

対処すべき課題

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、“Feel the earth”(地球を五感で楽しもう)をテーマに、地球を舞台に、スポーツを通じ、人生の豊かな時間を提供するライフタイム・スポーツ・カンパニーとして、自然とスポーツを愛する世界中の人々に貢献してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2018年5月に「新・中期経営計画2020(2018年度~2020年度)」を策定し、今2020年度を最終年度とする到達目標を定めておりました。しかしながら、未だ収束が見えない新型コロナウイルス感染症の影響を受け、国内外で業績の先行きが見通せない状況となっております。そのため一旦、現在掲げている到達目標を取り下げ、改めて将来を見据えた成長戦略や今後の世界情勢を踏まえ、計画の見直しを行ってまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災など、厳しい経営環境下にあっても、縮小均衡の先には未来はないとの考えから、2012年度より、経営の軸足を守りから攻めに転じ、売上の拡大に鋭意努めてまいりました。
以来、8期連続の増収を果たす中、2019年度においても連結売上高の過去最高記録を更新致しました。しかしながら今、新型コロナウイルス感染症の拡大により、未曽有の厳しい経営環境に直面しております。
そのような中、当社グループは引き続き「攻めの経営」を堅持しつつも、緊急対応としての「守りの経営」に着手し、持続的に成長可能な事業基盤の構築と業績確保に努めてまいります。
(事業別戦略の概要)
[フィッシング事業]
当社の主力事業であり、世界No.1の地位を有しております。
フィッシング・ブランドの「DAIWA」(ダイワ)は、「Feel Alive」最高の瞬間を感じていただくために、革新的な「ダイワ・テクノロジー」の開発・製品展開と、多様化高度化する釣り文化の創造・普及に務め、世界のフィッシング市場を牽引してまいります。
[ゴルフ事業]
確かな品質のもと、上質な大人のゴルフを提案する「ONOFF」(オノフ)、すべてのゴルファーにベストな14本を提案する「FOURTEEN」(フォーティーン)、こだわりのゴルファーを魅了する「RODDIO(ロッディオ)」ブランドを中心に、洗練された独自の世界観のあるブランディングを推進し、ブランド価値の向上をめざします。
[スポーツ事業]
歴史の中で培った品位と、プレースタイルをも変える革新的テクノロジーで、オンコートからオフコートまでラケットスポーツ・ライフを提案する「Prince」(プリンス)、走る歓び・勝つ歓びを提案する「Corratec」(コラテック)、「Focus」(フォーカス)ブランドを中心に展開するサイクルスポーツ等、各ブランディングの最適化と日本市場に適合した商品・サービスの開発に取り組み、ブランド価値の向上をめざします。
また当社は、経営戦略の柱となる施策を以下のように設定いたしました。
1) 市場優位性のある製品提供力の追求
市場の要請に的確に対応できる事業体制を構築し、魅力溢れる新製品開発の促進、認知度・信頼度・満足度の更なる向上、そしてブランド訴求の一層の強化を図ります。
2) 国内市場の活性化と健全化
魅力溢れるリテール開発やアフターサービスの拡充、物流機能の革新、そして活動フィールドの保全や次代を担うユーザーの育成などに注力し、国内の事業基盤の強化を図ります。
3) 海外市場の攻略
生販一体化を加速させ、グローバル・マーケティングの強化を図るとともに、世界4ブロック戦略を推進し、市場特性に適合した事業体制を構築します。
4) 新型コロナウイルス感染症の拡大に関する緊急対応
情報の収集と共有化を図ると共に、健康と安全への配慮及び事業運営における対応策を立案し、実行に移します。
配当については、継続的かつ安定的な配当の実施及び経営成績に応じた積極的な利益還元を配当の基本方針としております。今後も株主に対する還元を重要な経営課題として位置付け、業績の拡大に応じて配当を継続してまいります。