有価証券報告書-第53期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/27 15:30
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【項目】
120項目
(1)サステナビリティ共通
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組みに関しては、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社は、「きれいな空気で、未来を支える。」とのパーパスのもと、「サステナビリティ基本方針」を2022年に制定しました。この方針に従って中期経営計画における目標及び方針を設定し、戦略的なサステナビリティの推進を図ります。また、進捗のモニタリングを行い、PDCAサイクルを回していくことで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
「サステナビリティ基本方針」
当社は、「きれいな空気で、未来を支える。」とのパーパスのもと、各種産業及び技術開発に必要なクリーンエアーシステム技術やノウハウを生かした事業活動によって社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会と当社の持続的成長の実現を目指します。
環境
・地球温暖化防止に向けた技術開発、製品の省エネルギー化、省資源化を進めると共に、サプライチェーン全体を通じた環境負荷の低減を図ります。
従業員
・従業員の健康と安全を企業成長の基盤と考え、従業員の多様性を尊重し、労働環境の整備に努め、創造と飛躍の実現が可能な働き甲斐のある職場環境を実現します。
取引先
・顧客と協力会社(サプライヤー)などを尊重した適正な取引を通じて、当社の技術力を活用した良質な製品生産と安定的な供給を継続し、取引先との信頼関係を構築します。
社会
・個人の人権と多様性を尊重し、人権侵害の加担への回避に取組みます。
・法令、社会規範、企業倫理を遵守します。
・顧客ニーズに合致する良い製品を継続的に開発し、顧客事業に貢献すると共に得られた利益により雇用も守りつつ納税義務を果たし、永続的な会社を目指し社会へ貢献します。
株主、投資家
・対話と情報開示を通じて公正かつ透明性の高い企業経営を実践し、企業価値の継続的な向上を目指します。

(ガバナンス)
当社では、代表取締役社長を委員長とし、外部有識者及び社内・社外取締役から構成されるサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ課題への取組み方針や重要課題の策定、目標の設定や達成に向けた活動の実施、活動状況の確認及び結果等を審議し、取締役会へ報告する体制としております。サステナビリティ委員会を含むコーポレート・ガバナンス体制の概要については、「第4 提出会社の状況」の「4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」を参照ください。
(リスク管理)
当社のリスク管理体制は、「リスク管理規程」を基本とし、取締役・従業員の行動指針として「企業行動基準」及び「コンプライアンス基準」を設け、さらに「内部通報制度」を制定し、企業のリスク発生時に的確かつ迅速に対処することを可能にし、違法行為や不法行為等発生の未然防止を図っており、各拠点、事業部門単位で事業リスクの把握と管理を実施し、これを取締役会が監督する体制としております。
(戦略)
当社では、サステナビリティに関する全社的に重要な事項(課題)を、経営における重要な課題の一つと位置付けております。サステナビリティ経営への取組みは当社の成長と同期させることが重要であると考えており、中期経営計画の中でも、特に重点的に取組む領域として、「気候変動対策」及び「人的資本の強化」を設定しております。
(2)気候変動対策
(ガバナンス)
サステナビリティ委員会では、気候変動を含む、サステナビリティに関する基本方針や重要課題の策定、目標の設定や達成に向けた活動の実施、活動状況の確認を行い、適宜取締役会への報告等を行っております。
当社では2023年2月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)による提言(TCFD提言)への賛同を表明し、TCFD提言に準拠した気候関連財務情報開示を行っており、当事業年度においてサステナビリティ委員会を計7回開催しております。
(戦略)
当社ではサステナビリティに関する全社的に重要な経営課題の中から、特に重点的に取組む領域として「気候変動対策」を設定し、重要な「リスク」と「機会」を特定しました。
・当社における気候関連のリスクと機会
(リスク)
項目要因事業活動、戦略、財務への潜在的影響期間重要度
移行リスク政策炭素税等、GHG排出抑制のための
価格制度導入
調達価格が上昇し、また、顧客からは当社が脱炭素にさらに積極的に取組むことを要求される短期
GHG排出量測定及び削減の規制導入
あるいは顧客等からの要求の拡大
Scope3も含めたGHG排出量報告の対応コスト、及び削減のための設備投資費用がかさむ長期
その他、政府方針等に起因した原材料の価格上昇や供給逼迫調達価格上昇及び安定供給が困難となるため、原価上昇及び納品遅れの原因となる中期
技術脱炭素社会実現に向けた技術開発競争の激化他社の破壊的イノベーション技術により、当社製品へのニーズが激減する中期
市場顧客の求める低炭素・省エネ性能基準の拡大既製品の改良コスト、新製品の開発費が増加する
また、製品ごとの炭素排出量算定コストがかさむ
短期
脱炭素社会実現に向けた市場の変化の中で、顧客が求める取引条件やニーズ(取引形態、保証等)の変化変化に追従できず、商機を喪失するだけでなく、新規参入者に市場を奪われる中期
脱炭素社会への移行に必要な原材料や部品等の需給逼迫低炭素、省エネ製品製造のための部品等の安定調達が困難となり、また、原価が上昇する短期
評判顧客/最終ユーザーの取引先選定基準の変化脱炭素化に向けた取組みと開示に消極的であると顧客を喪失するおそれがある短期
脱炭素化に向けた取組みが投融資判断基準に含められることによる、証券市場、投資家及び銀行からの関連するエンゲージメントの強化対応できないと資本コストが増加し、対応に要する管理コストが増加する短期
会社と社員との関係の変化脱炭素社会実現に向けた取組みが消極的であると、社員が会社の将来性に不安を持ち、離職率が増える中期
物理的リスク急性極端な気温の上昇または低下酷暑時には、屋外据え付け作業が停止する
空調設備が未整備の取引先の工場の操業停止のおそれがある
製品の運送中に樹脂材料が変形するおそれがある
短期
極端な大雨や強風等、浸水、河川の氾濫等大雨等異常気象による、主力工場の浸水による製造停止、停電による生産停止、落雷によるサージによる当社製品の故障、及び雹による輸送中の当社製品の損傷のおそれがある短期
慢性平均気温の上昇など気候の変化熱中症対策費用が増加し、また、工場や倉庫の冷房費が増加する
気温や湿度上昇等により当社が納入した設備の性能が出なくなるおそれがある
短期

(機会)
項目要因事業活動、戦略、財務への潜在的影響期間重要度
気候関連機会資源より効率的な在庫管理と輸送手段の使用GHG削減効果とともに、製品の輸送コストが削減され、BCPの観点からの安定供給が実現できる短期
製品省エネ性能製品開発と拡販Scope3の削減に寄与し、顧客・当社ともにGHG削減、これによる差別化によって業績向上や売上増加が実現できる短期
感染症リスクの拡大に対応した製品開発と拡販製品差別化による業績向上や売上増加が実現できる短期
市場新たな市場への参入機会様々な産業が脱炭素化の取組みを進めることによる、当社製品のニーズ及び市場が拡大する中期
レジリエンス事業継続マネジメントへの取組と重要な部品の代替/多様化サプライチェーン全体のマネジメント整備による、製品供給の安定化と他社との差別化が実現できる短期

(注)「期間」については、短期:目標とする2025年を延期し2026年/中期:2030年/長期:2050年をそれぞれ想定しております。
(リスク管理)
気候変動は当社経営に重大な影響(リスクと機会)を及ぼすものであることに加え、現在のみならず将来のリスクであり、不確実性を伴い、また、外部環境の変化にも影響を受けます。従って、気候変動に係るリスクと機会はサステナビリティ委員会において適宜見直しを行うこととしております。なお、サステナビリティ委員会の委員には、気候変動対策を専門とする外部有識者と社外取締役が含まれることから、気候変動の現状及び関連する外部環境の変化に関する最新の情報と知見に基づくリスク管理が可能と考えております。
(指標及び目標)
当社では、移行リスクの評価指標としてGHG排出量(t-CO2)を設定し、評価を進めております。具体的には、グローバルな温室効果ガス(GHG)排出量の算定基準であるGHGプロトコルに従い、2021年分からGHG排出量(Scope1・2・3)の算定を開始しております。GHG排出量の算定をより精緻なものとするための取組みを進めており、2024年には排出量算出方法の見直しを行いました。今後、自社工場への太陽光発電・蓄電設備の設置拡充を進めるとともに、GHG排出量削減に関する指標と目標を設定する予定です。
自社における活動においては 、GHG排出量削減を目指し再生可能エネルギーの導入等を推進しております。新設工場には太陽光発電システム及び蓄電設備を導入しており、当期は草加多目的センターにも導入し2025年1月に稼働を開始いたしました。今後、既存の工場にも随時同様の対応を行う計画です。また、販売する自社製品の省エネルギー化の目標値や売上高に占めるGHG排出量の目標などを策定するとともに、省エネ効果の可視化を主目的とした製造におけるカーボンフットプリント(CFP)に関して、当業界で初めてエアーシャワーのカーボンフットプリントを算定し、2024年4月に対外発表を行いました。その後、2025年度にはフィルターユニット2機種のカーボンフットプリントを算定し対外発表しております。売上高当り排出量につきましては、2021年度は売上高が過去最高となったため、売上高当りのGHG排出量は低い値となっており、2022年度及び2023年度はほぼ同程度となっております。2024年度は太陽光発電設備への投資効果によりGHG排出量が2023年度より減少したため、売上高当りの排出量も減少しました。
2021年度
実績(t-CO2)
2022年度
実績(t-CO2)
2023年度
実績(t-CO2)
2024年度
実績(t-CO2)
Scope1排出量287297293280
Scope2排出量736784873793
Scope3排出量(注)2179,277279,086231,879215,153
合計排出量180,300280,167233,045216,226
売上高当り排出量(注)30.0720.0820.0850.079

(注)1.上記排出量の算定に当たっては、2022年より株式会社日本能率協会コンサルティングの助言を受けております。
2.Scope3 Category1の算出方法については、2021年度及び2022年度は金額ベースとしており、2023年度より金額ベースと重量ベースの積算によるものに変更しております。
3.売上高当り排出量の算出方法については、売上高(百万円)に対して対象をScope1及びScope2としてGHG排出量を算出しております。
(3)人的資本の強化
(戦略)
当社では、「きれいな空気で、未来を支える。」とのパーパスのもと、各種産業及び技術開発に必要なクリーンエアーシステム技術やノウハウを生かした事業活動によって、環境、従業員、取引先、社会、株主・投資家に関する社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会と当社の持続的成長の実現を目指しております。本パーパスの持続的な達成に向け、人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を定めております。
人材育成に関する方針(一部抜粋)
・「きれいな空気で、未来を支える。」というパーパスのもと、社員一人ひとりの創造性に重点をおいた人材育成を目指し、能力発揮と成長の機会を提供します。
・自ら学び、考え、行動する人材の育成と、社員の一人ひとりのありたい姿を実現するため、成長の機会を提供します。
・社員の経営参画意識を高め、社員と会社が成長する『成長と還元』への取組みを推進します。
社内環境整備に関する方針(一部抜粋)
・多様な人材の多様な働き方と、新しい発想をもつ人材の挑戦を支援します。
・人材の健康管理や健康増進に取組み、安全かつ安心して働くことができる職場環境を整備し推進します。
(取組み)
当社における当事業年度の取組みは以下のとおりです。
人材育成に関する施策
(A)人材育成及びスキルアップ
・マネジメントスキル研修、コンプライアンス研修等社内研修(継続実施)
e-learning等を活用し、個々の経験・知識に応じた学習機会を設定
・ビジネススキル研修等の外部講習会への参加(継続実施)
(B)従業員待遇向上
・昇給率を上場企業平均値と同等に設定(継続実施)
・決算賞与制度の導入(2023年度より)
(C)働き方改革
・夏季休暇として年間休日を2日増加(2023年度より)
・有給休暇計画的付与の導入による連続した休日の設定(2023年度より)
(D)福利厚生拡充
・従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ付与(2021年度より導入。累計発行総額 104百万円)
・福利厚生アウトソーシングサービス加入(2023年度より)
・団体3大疾病保障保険加入(2023年度より)
社内環境整備に関する施策
・事務所拡張及び移転(2025年度中部営業所移転)
・フリーワークエリアの設置(2024年度より)
・工場暑熱対策及び安全対策(継続実施)
・草加多目的センターの設置(2024年11月)

(指標及び目標)
当社は、サステナビリティを巡る課題への対応を行うことは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであると認識しております。人的資本に関する「指標と実績」は以下のとおりですが、「目標」については現時点では設定しておりません。今後は目標を設定の上、達成に向けて取組みを行ってまいります。
指標2024年度実績2025年度実績
管理職に占める女性労働者の割合2.4%2.4%
男性労働者の育児休業取得率50.0%87.5%
労働者の男女の賃金差異66.6%68.3%

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