有価証券報告書-第111期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 11:31
【資料】
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【項目】
156項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社グループは創業以来、各取引先からの「信頼」を得て、企業活動を通じ社会に「貢献」することを企業理念として掲げ経営に取り組んでまいりました。今後も、創立80周年に向けて、環境・エネルギーに強い機械総合商社としての地位確立を目指してまいります。
長年にわたり培ってきた機械商社の経験・実績を活かして、エネルギー・グローバルビジネスを伸ばし、新規事業との相乗効果で、環境の変化に柔軟に対応し得る企業として更なる成長を実現してまいります。
(2) 経営環境と事業上および財務上の対処すべき課題
当社グループにおいては、一部販売活動が制限されるなどの影響が出ているものの、新型コロナウイルス禍が2021年3月期の業績に与える影響は軽微でありました。
このような環境の中で、当社グループは新たな3ヵ年の中期経営計画「T-Stepup2023」開始に合わせ、2020年4月1日にシナジー効果の発揮を目的とした組織再編を実施しました。これに伴い報告セグメントについて、2020年4月より従来の電力事業、化学・環境事業、電子精機事業、生活関連事業の4セグメントから電力事業、環境・化学・機械事業、生活産業事業の3セグメントに事業区分を変更しており、以下新区分により記載しております。
(電力事業)
当社グループの事業の中心である電力業界は、国際的な脱石炭・脱CO2の流れに沿い、火力発電の高効率化など低炭素化と電力の安定供給に総力を挙げて対応してまいります。加えて、政府の電源構成計画や2050年カーボンニュートラル宣言を踏まえ、地熱やバイオマス等再生可能エネルギー分野への展開を積極的に進め、新たな収益の柱として引き続き注力してまいります。
(環境・化学・機械事業)
環境分野への取組みの一環として、自社売電・発電所建設工事請負・取引先への再エネ活用提案など、太陽光発電関連ビジネスを積極的に推進します。また、化学業界や自動車業界をはじめとした製造業のユーザーに対し、労働人口の減少やコロナ禍の影響で高まっている省人化やDXに関連するニーズの取り込みに努めてまいります。加えて、中国、アセアン地域、北中米、欧州といった海外拠点を積極的に活用し、国内外における生産拠点設立・設備投資の需要に応えてまいります。
(生活産業事業)
植物由来ポリエチレンを含有した包装資材などの環境にやさしい原料を用いた商品のラインナップ強化および節水型トイレ自動流水器の拡販等、SDGsの達成を意識した活動に取り組んでまいります。
上記事業と並行して、企業買収による商圏や取扱商品の拡大等、今までの事業領域にとらわれない新規事業を開拓してまいります。
(財務上の対処すべき課題)
各事業の持続的な成長と競争力強化には株主資本の有効活用等資本効率の向上が不可欠であり、2020年4月よりスタートした中期経営計画において設定した資本効率の目標値達成に向けて取り組んでまいります。
これらの課題につきましては、中期経営計画を推進するプロセスにおいて対処してまいります。
また、財務面では、急激な資金需要や不測の事態に備えるため、2020年4月1日より金融機関と借入コミットメントライン契約(極度額:50億円)を締結するなど、安定的な事業資金の確保に取り組んでおります。
(3) 中期経営計画
当社グループは2020年3月期において2017年に策定した長期計画の第一フェーズである3ヵ年計画を完了し、第二フェーズとして新たに策定した3ヵ年中期経営計画を公表いたしました。
なお、中期経営計画の最終年度にあたる2023年3月期における各経営指標の目標値は、①売上高1,350億円(注)、②営業利益37億円、③親会社株主に帰属する当期純利益27億円、④ROE9.0%以上であります。
今後は、新中期経営計画第二フェーズの達成に向け、以下の5つの成長戦略
① 地球環境とエネルギーミックスへの対応拡大
SDGs達成も意識しつつ、エネルギーミックスを通じた電力の安定供給に資するべく、一気通貫的なエネルギー事業に積極的に取組む
② モノづくり・デジタルイノベーションへの取組強化
IoT・ロボット活用・5Gなど製造業の技術革新やスマートファクトリーへの対応、次世代モビリティ技術への積極的関与ならびにデジタル技術を使用したビジネスの創出と強化
③ 新規事業創出の継続
機械商社の強みは残しつつ、M&Aによるメーカーの取込みなど川上からコントロールする体制を構築するなどし、新規事業の発掘・開拓に取組む
④ グローバルビジネスの更なる展開
海外顧客基盤の更なる拡充と、良質な海外製品の展開力強化、ならびにODA(政府開発援助)等海外インフラ案件にも引き続き参画
⑤ 働き方改革への対応と人財の育成
採用の強化・OJTの充実を通じた人材の早期戦力化・グローバル化・マルチタレント化を推進すると同時に業務の電子化・効率化を図り、働き方の多様化への対応
を着実に実行することにより、業績の拡大を推進するSDGsを意識した持続的な発展と企業価値のさらなる向上を図るべく、今後ともコーポレートガバナンスの強化に努める
(注)2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用し、顧客への商品の提供における当社の役割が代理人に該当する取引について、従来は顧客から受け取る対価の総額を収益として認識しておりましたが、顧客から受け取る額から商品の仕入先に支払う額を控除した純額で収益を認識する方法に変更いたします。
上記の2023年3月期の連結売上高の目標値は、当該基準適用前の金額となっており、適用前後で比較しますと、以下の通りとなります。なお、営業利益・親会社株主に帰属する当期純利益への影響はございません。
連結売上高の目標値
2023年3月期(適用前)1,350億円
2023年3月期(適用後)900億円

(4) 中期経営計画における資本政策
(基本方針)
・当社は、中長期的な株主価値の向上のために、「持続的成長に向けた投資の継続」と「株主への安定的な利益還元」をテーマに資本政策を進めてまいります。
・株主資本の有効活用を図る経営指標のひとつとして、株主資本当期純利益率(ROE)の目標値を設定します。
・安定配当は、当社を取り巻く事業環境の見通し、業績見込み、財務状況等を総合的に勘案の上、配当性向30%超の継続に努めます。
・今後も株主への利益還元と会社の成長のバランスを最適化し、中長期的な株主価値の向上を目指してまいります。
(目標数値)
・中期経営計画最終年度となる2022年度にROE9.0%以上。
・2026年度までにROE10.0%。
(投資方針について)
・当社事業ポートフォリオにおいて、電力事業の大きな割合を占める火力発電設備の保守・メンテ需要は、世界的な温室効果ガス削減の潮流から今後減少していくことが見込まれます。それを補完するため、国の定める長期エネルギー需給見通しに沿った、太陽光発電・バイオマス発電等再生可能エネルギー関連への投資を注力してまいります。具体的には、自社での太陽光発電所運営やバイオマス関連事業への出資等がこれにあたります。
・このほか、廃プラスチック問題への対応として、環境配慮型包装資材の拡販や、循環社会に適応した廃プラの資源化へも積極的に関与していきます。これら事業を通じ、SDGsへの取り組みを加速させます。
・また、販売・製造業問わず、時代に合った商品のラインアップ・顧客基盤・ビジネスエリアの拡充を図るため、資本提携やM&Aなども積極的に進めてまいります。
・これら新事業への投資については適切にリスクをコントロールしながら、持続的成長に向け継続的に行ってまいります。既存ビジネスの成長を組み合わせることにより、更なる収益率の向上を図ります。
(政策保有株式について)
・資本効率の向上を図るため、政策保有株式の縮減にも引き続き取り組んでまいります。
・岩盤銘柄の解消を念頭に相互保有株式の縮減を進めます。また、持ち合い解消による当社株式の受け皿として個人投資家および外国人投資家への訴求を高めるため、政策保有株式の売却を原資とした自己株買いなどについても本中期経営計画の期間の中で前向きに検討してまいります。
・これら施策を通じ、東証市場区分見直しにも積極的に対応してまいります。

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