有価証券報告書-第44期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、①日本製鉄グループの中核商社として4事業分野の強化と拡充、②グローバル戦略の加速、③複合専業商社としての総合力の発揮、④コンプライアンスの徹底、を経営方針としております。
(2)経営戦略、経営環境及び会社の対処すべき課題等
1)中長期経営計画について
当社は、将来に亘って事業環境の構造的変化を乗り越え、社会的に価値ある製品とサービスの供給を通して「社会に貢献する強靭な成長企業」を実現することを念頭に、このたび新たな経営計画を策定致しました。
Ⅰ. 事業環境認識、策定方針
鉄鋼事業については、国内鋼材需要は人口減少や需要家の現地生産拡大等に伴い減少し、国際マーケットにおける競合も、今後一層激化することが想定されます。また繊維事業についても、当社のメインである国内アパレル市場は人口減少等に伴い、引続き縮小する見通しです。一方でSDGs等の社会的ニーズに対応した新規需要、及びアジア・北米を中心としたグローバル需要の拡大が想定されます。
これまで当社は、「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指す日本製鉄の中核商社として、鉄鋼を中心に、産機・インフラ、繊維、食糧の四つの事業を複合的に展開し、トレーディングを主体に国内外での事業規模拡大に取り組んできました。しかしながら上記のような事業環境の構造的な悪化が見込まれる状況では、現状の固定費規模を前提に既存のビジネスモデルを継続することは困難になる、と認識しております。
こうした状況に的確に対応していくため、当社は事業基盤強化策の実行により、グループ社員の付加価値生産性を抜本的に向上させると共に、グループ製造・販売拠点の再編・統合・撤退等により固定費規模を圧縮することで、強靭な企業体質を構築します。
また新たな成長戦略の推進による持続的な利益拡大のために、SDGs等の社会的ニーズに対応した新規需要捕捉と共に、伸長する海外市場において、各地域における加工拠点や販売網の拡充によるいわゆるインサイダー化への転換を図る等、グローバルな需要拡大を捕捉してまいります。加えて、流通効率化や新たな事業創出に繋がるM&A、アライアンス、及びデジタルトランスフォーメーション戦略に、全社の総力を結集して取り組みます。
さらに、ESG経営の深化を強力に推進し、社会貢献に取り組んでまいります。エコソリューションの提案により脱炭素・循環型社会に貢献すると共に、ダイバーシティ&インクルージョンに配慮した次世代を担う人材育成や安全・健康経営の更なる向上、信用・信頼に基づく経営、株主還元等に努めてまいります。
Ⅱ. 中長期経営計画の基本コンセプト
上記の事業環境認識及び方針に基づき、中長期経営計画は以下の3施策を基本に策定しました。
1. 事業基盤強化策の実行による強靭な企業体質の構築
2. 成長戦略の推進による持続的な利益成長の実現
3. ESG経営の深化
Ⅲ. 具体的施策の概要
1. 事業基盤強化策の実行による強靭な企業体質の構築
1) 付加価値生産性の抜本的向上と一般管理費の効率化 (参考1) 事業基盤強化策 主要指標
① 本体の人員効率化 ・一人当り経常利益:1.4倍
(業務プロセスの徹底見直し、ICTツールの活用 等) ・子会社数:△25%減
② 併せて人件費以外の固定費(一般管理費)削減
2) グループ製造・販売拠点の再編・統合・撤退
① 低ROIC組織の再編・統合・撤退
② 子会社の人員効率化
③ 併せて人件費以外の固定費(一般管理費)削減
2. 成長戦略の推進による持続的な利益成長の実現
1) 新規需要捕捉
(SDGs等の社会的ニーズに対応した商品拡大 等)
2) 海外事業の深化・拡充に向けたグローバル戦略の推進
(各地域におけるインサイダー化推進 等)
3) 主要ユーザー連携、流通・加工強化、ソリューション提供による拡販・収益性向上
4) 流通効率化や新たな事業創出に繋がるM&A、アライアンス戦略の推進
5) デジタルトランスフォーメーション戦略の推進
(トレーディング業務のデジタル化を基盤に、メーカー・流通・顧客一貫での受発注業務の効率化、正確化、リアルタイム化による在庫・ロス削減)
(参考2)成長戦略 主要施策内訳
3. ESG経営の深化
1) 環境(Environment)
①エコソリューションの提案による脱炭素・循環型社会への貢献
②CO2削減 当社CO2削減目標2030年:▽30%削減(起点2018Fy)、2050年:カーボンニュートラル
日本製鉄の「カーボンニュートラルビジョン2050」への提案・協力
2) 社会(Social)
①ダイバーシティ&インクルージョンの更なる取組み強化
②安全、健康経営の更なる向上に資する取組み強化
③労働環境、自然環境に配慮したサプライチェーンCSRの推進
④DX対策やICT技術を活用したサプライチェーン一貫での効率化
3) ガバナンス(Governance)
①信用・信頼に基づく経営
②更なる経営の透明性・客観性を高めるためのガバナンス体制の強化と取締役会の実効性向上
③資金・資本コストを踏まえた経営の更なる推進
④安定的な利益成長に応じた株主還元の実行 (配当性向30%以上を目安)
4) またESG経営に関して、当社が取り組む重点課題(マテリアリティ)を以下の通りと致します。
・ 脱炭素社会・環境保全への貢献
・ 国土・地域発展への貢献
・ 循環型社会・サステナブルな暮らしへの貢献
・ サプライチェーンの一貫最適化(情報・技術の活用)
・ 多様な人財の活用(人を育て、人を活かし、人を大切に)
・ 信用・信頼に基づく経営
Ⅳ. 事業本部別施策
1. 鉄鋼事業本部
SDGs等の社会的ニーズに対応した新規需要(自動車分野におけるEV・FCV・軽量化素材、洋上風力・太陽光発電等の再生可能エネルギー分野、情報通信・医療機器向け高機能材料 等)を捕捉すると共に、海外事業の深化・拡充に向けたグローバル戦略として、アジア及び北中米等での現地メーカーとの連携強化や各地域におけるインサイダー化を推進してまいります。主要顧客との連携強化、及び流通・加工強化とソリューション提案による拡販・収益性向上に取り組んでまいります。これら施策の実行に必要となる供給ソースの多様化を推進し、連結鋼材取扱量2,100万㌧以上を目指します。
また、デジタルトランスフォーメーション戦略による鋼材流通の改革を図るべく、鉄鋼トレーディング業務のデジタル化を図り、メーカー・流通・顧客一貫での受発注業務の効率化、業務の正確性と品質管理の向上、情報のリアルタイム化による在庫・ロス削減及び生産性向上を実現してまいります。
2. 産機・インフラ事業本部
マルチマテリアル、輸送機器関連、及びインフラ等の各分野において、社会ニーズに対応した商品・サービスの拡大を推進してまいります。具体的には、世界的に拡大するアルミ材の需要捕捉(缶、EV用部材等)、や、ヘッドレスト部品事業のグローバル展開拡大、厨房機器の輸出展開、及び屋根置き太陽光発電事業等に取り組んでまいります。また、既存パートナーとの関係強化や新規分野の開拓などにリソースを投入し、連結利益の最大化を目指します。
3. 繊維事業本部
コア事業のアパレルOEM・ODMにおける企画提案力や生産・物流・販売ノウハウを更に深化させると共に、成長分野へのシフトやグローバル取引拡大に取り組んでまいります。またエシカル消費に対応したサステナブル素材等の拡大によるサプライチェーンCSRを推進し、社会的なニーズに応えてまいります。尚、三井物産との提携につきましては、現在両社で検討を行っており、協議が整い次第、別途お知らせ致します。
(参考3) 当社と三井物産株式会社との繊維事業における提携の検討開始 (2021.2.3公表)
当社繊維事業と三井物産の繊維事業中核子会社である三井物産アイ・ファッション株式会社との統合を軸に、両社の繊維事業における提携に向けた検討を開始する旨の基本合意書を締結。
4. 食糧事業本部
主力の輸入食肉事業において蓄積してきた現場力、及び食の安全に対する先駆的な取組みを基盤として、環境に配慮し、安心・安全を最優先に、新たな食の価値とソリューションを顧客に提供する「フードバリュー・クリエーター」の更なる成長と深化を目指してまいります。具体的には、卸事業等の国内販売基盤の拡充や代替肉(Plant Based Meat)等のSDGs関連商品の販売強化に取り組んでまいります。
Ⅴ. 投入計画、財務目標、配当方針
1. 成長戦略の実現に向けた投資の積極的投入 (2021~2025年度)
1) 事業投資及び設備投資は750億円(5ヵ年累計)とし、各事業分野においてM&Aを含む戦略投資を積極的に検討・実行し、流通効率化や新たな事業創出を図ってまいります。
2) 柔軟な採用活動等により、次世代を担う多様な人材の確保に取り組んでまいります。
3) デジタルトランスフォーメーション戦略の推進をはじめとする施策に、今後5年間で170億円のシステム費用を投入し、トレーディング業務のデジタル化等を基盤に、競争力を強化します。
2. 収益・財務体質目標 (2023年度及び2025年度)
中長期経営計画の諸施策の実行、及びROIC・ROE経営による資金・資本効率向上により、2023年度及び2025年度断面で、以下の指標を実現することを目指し、持続的な利益成長に努めてまいります。
連結収益、主要財務指標
(参考4) 連結経常損益 差異内訳 (対2019年度)
2023年度 2025年度
事業環境の構造的変化等 ×120億円 ×140億円
事業基盤強化策の実行 〇100億円 〇110+α億円
成長戦略の推進 〇110億円 〇150+α億円
3. 配当方針
連結配当性向の目安を30%以上とし、安定的な利益成長に応じた株主還元の拡大に努めてまいります。
2)2021年度の経営環境と当社の対応方針
2021年度の世界経済は、全体的にはプラス成長が見込まれるものの、国、地域別の景気回復時期や回復スピードは今後の新型コロナウイルス感染症影響の行方と共に大きな不確実性を伴っております。日本経済につきましても、社会・経済活動の正常化には相応の期間を要すると見込まれることから、回復軌道は維持するものの、その歩みは緩慢なものとなることが懸念されます。
当社グループは、引き続き感染症拡大抑止と企業活動の両立を基本に、今般策定いたしました「中長期経営計画」の着実な実行を通じて、企業価値の成長を図ってまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、①日本製鉄グループの中核商社として4事業分野の強化と拡充、②グローバル戦略の加速、③複合専業商社としての総合力の発揮、④コンプライアンスの徹底、を経営方針としております。
(2)経営戦略、経営環境及び会社の対処すべき課題等
1)中長期経営計画について
当社は、将来に亘って事業環境の構造的変化を乗り越え、社会的に価値ある製品とサービスの供給を通して「社会に貢献する強靭な成長企業」を実現することを念頭に、このたび新たな経営計画を策定致しました。
Ⅰ. 事業環境認識、策定方針
鉄鋼事業については、国内鋼材需要は人口減少や需要家の現地生産拡大等に伴い減少し、国際マーケットにおける競合も、今後一層激化することが想定されます。また繊維事業についても、当社のメインである国内アパレル市場は人口減少等に伴い、引続き縮小する見通しです。一方でSDGs等の社会的ニーズに対応した新規需要、及びアジア・北米を中心としたグローバル需要の拡大が想定されます。
これまで当社は、「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指す日本製鉄の中核商社として、鉄鋼を中心に、産機・インフラ、繊維、食糧の四つの事業を複合的に展開し、トレーディングを主体に国内外での事業規模拡大に取り組んできました。しかしながら上記のような事業環境の構造的な悪化が見込まれる状況では、現状の固定費規模を前提に既存のビジネスモデルを継続することは困難になる、と認識しております。
こうした状況に的確に対応していくため、当社は事業基盤強化策の実行により、グループ社員の付加価値生産性を抜本的に向上させると共に、グループ製造・販売拠点の再編・統合・撤退等により固定費規模を圧縮することで、強靭な企業体質を構築します。
また新たな成長戦略の推進による持続的な利益拡大のために、SDGs等の社会的ニーズに対応した新規需要捕捉と共に、伸長する海外市場において、各地域における加工拠点や販売網の拡充によるいわゆるインサイダー化への転換を図る等、グローバルな需要拡大を捕捉してまいります。加えて、流通効率化や新たな事業創出に繋がるM&A、アライアンス、及びデジタルトランスフォーメーション戦略に、全社の総力を結集して取り組みます。
さらに、ESG経営の深化を強力に推進し、社会貢献に取り組んでまいります。エコソリューションの提案により脱炭素・循環型社会に貢献すると共に、ダイバーシティ&インクルージョンに配慮した次世代を担う人材育成や安全・健康経営の更なる向上、信用・信頼に基づく経営、株主還元等に努めてまいります。
Ⅱ. 中長期経営計画の基本コンセプト
上記の事業環境認識及び方針に基づき、中長期経営計画は以下の3施策を基本に策定しました。
1. 事業基盤強化策の実行による強靭な企業体質の構築
2. 成長戦略の推進による持続的な利益成長の実現
3. ESG経営の深化
Ⅲ. 具体的施策の概要
1. 事業基盤強化策の実行による強靭な企業体質の構築
1) 付加価値生産性の抜本的向上と一般管理費の効率化 (参考1) 事業基盤強化策 主要指標
① 本体の人員効率化 ・一人当り経常利益:1.4倍
(業務プロセスの徹底見直し、ICTツールの活用 等) ・子会社数:△25%減
② 併せて人件費以外の固定費(一般管理費)削減
2) グループ製造・販売拠点の再編・統合・撤退
① 低ROIC組織の再編・統合・撤退
② 子会社の人員効率化
③ 併せて人件費以外の固定費(一般管理費)削減
2. 成長戦略の推進による持続的な利益成長の実現
1) 新規需要捕捉
(SDGs等の社会的ニーズに対応した商品拡大 等)
2) 海外事業の深化・拡充に向けたグローバル戦略の推進
(各地域におけるインサイダー化推進 等)
3) 主要ユーザー連携、流通・加工強化、ソリューション提供による拡販・収益性向上
4) 流通効率化や新たな事業創出に繋がるM&A、アライアンス戦略の推進
5) デジタルトランスフォーメーション戦略の推進
(トレーディング業務のデジタル化を基盤に、メーカー・流通・顧客一貫での受発注業務の効率化、正確化、リアルタイム化による在庫・ロス削減)
(参考2)成長戦略 主要施策内訳
| 新規需要捕捉 | |
| ・自動車分野:EV・FCV電池・モーター電池部材、軽量化素材 | |
| ・再生可能エネルギー分野:風力、太陽光発電部材 | |
| ・情報通信、医療機器向け高機能素材 | |
| ・環境対応型原料 | |
| ・マルチマテリアル化 | |
| ・産機:屋根置き太陽光事業 | |
| ・繊維:サステナブル・リサイクル素材拡大 | |
| ・食糧:PBM(Plant Based Meat:代替肉)事業拡大 | |
| グローバル戦略推進 | |
| ・インサイダー化の更なる推進 | |
| (現地コイルセンター、FABとのアライアンス等) | |
| ・ローカルミルと連携した拡販(ASEAN・北米・インド等) | |
| ・電磁鋼板、超ハイテン、特殊鋼等、高機能材拡販 | |
| ・産機:海外でのアルミ、炭素繊維拡販 | |
| ・産機:ヘッドレスト部品事業のグローバル展開拡大 | |
| 主要ユーザー連携、流通・加工強化、ソリューション提供 | |
| ・当社、NST日本鉄板、月星商事、NST三鋼販のシナジー追求 | |
| ・国土強靭化、建設プロジェクト対応力の強化 |
3. ESG経営の深化
1) 環境(Environment)
①エコソリューションの提案による脱炭素・循環型社会への貢献
②CO2削減 当社CO2削減目標2030年:▽30%削減(起点2018Fy)、2050年:カーボンニュートラル
日本製鉄の「カーボンニュートラルビジョン2050」への提案・協力
2) 社会(Social)
①ダイバーシティ&インクルージョンの更なる取組み強化
②安全、健康経営の更なる向上に資する取組み強化
③労働環境、自然環境に配慮したサプライチェーンCSRの推進
④DX対策やICT技術を活用したサプライチェーン一貫での効率化
3) ガバナンス(Governance)
①信用・信頼に基づく経営
②更なる経営の透明性・客観性を高めるためのガバナンス体制の強化と取締役会の実効性向上
③資金・資本コストを踏まえた経営の更なる推進
④安定的な利益成長に応じた株主還元の実行 (配当性向30%以上を目安)
4) またESG経営に関して、当社が取り組む重点課題(マテリアリティ)を以下の通りと致します。
・ 脱炭素社会・環境保全への貢献
・ 国土・地域発展への貢献
・ 循環型社会・サステナブルな暮らしへの貢献
・ サプライチェーンの一貫最適化(情報・技術の活用)
・ 多様な人財の活用(人を育て、人を活かし、人を大切に)
・ 信用・信頼に基づく経営
Ⅳ. 事業本部別施策
1. 鉄鋼事業本部
SDGs等の社会的ニーズに対応した新規需要(自動車分野におけるEV・FCV・軽量化素材、洋上風力・太陽光発電等の再生可能エネルギー分野、情報通信・医療機器向け高機能材料 等)を捕捉すると共に、海外事業の深化・拡充に向けたグローバル戦略として、アジア及び北中米等での現地メーカーとの連携強化や各地域におけるインサイダー化を推進してまいります。主要顧客との連携強化、及び流通・加工強化とソリューション提案による拡販・収益性向上に取り組んでまいります。これら施策の実行に必要となる供給ソースの多様化を推進し、連結鋼材取扱量2,100万㌧以上を目指します。
また、デジタルトランスフォーメーション戦略による鋼材流通の改革を図るべく、鉄鋼トレーディング業務のデジタル化を図り、メーカー・流通・顧客一貫での受発注業務の効率化、業務の正確性と品質管理の向上、情報のリアルタイム化による在庫・ロス削減及び生産性向上を実現してまいります。
2. 産機・インフラ事業本部
マルチマテリアル、輸送機器関連、及びインフラ等の各分野において、社会ニーズに対応した商品・サービスの拡大を推進してまいります。具体的には、世界的に拡大するアルミ材の需要捕捉(缶、EV用部材等)、や、ヘッドレスト部品事業のグローバル展開拡大、厨房機器の輸出展開、及び屋根置き太陽光発電事業等に取り組んでまいります。また、既存パートナーとの関係強化や新規分野の開拓などにリソースを投入し、連結利益の最大化を目指します。
3. 繊維事業本部
コア事業のアパレルOEM・ODMにおける企画提案力や生産・物流・販売ノウハウを更に深化させると共に、成長分野へのシフトやグローバル取引拡大に取り組んでまいります。またエシカル消費に対応したサステナブル素材等の拡大によるサプライチェーンCSRを推進し、社会的なニーズに応えてまいります。尚、三井物産との提携につきましては、現在両社で検討を行っており、協議が整い次第、別途お知らせ致します。
(参考3) 当社と三井物産株式会社との繊維事業における提携の検討開始 (2021.2.3公表)
当社繊維事業と三井物産の繊維事業中核子会社である三井物産アイ・ファッション株式会社との統合を軸に、両社の繊維事業における提携に向けた検討を開始する旨の基本合意書を締結。
4. 食糧事業本部
主力の輸入食肉事業において蓄積してきた現場力、及び食の安全に対する先駆的な取組みを基盤として、環境に配慮し、安心・安全を最優先に、新たな食の価値とソリューションを顧客に提供する「フードバリュー・クリエーター」の更なる成長と深化を目指してまいります。具体的には、卸事業等の国内販売基盤の拡充や代替肉(Plant Based Meat)等のSDGs関連商品の販売強化に取り組んでまいります。
Ⅴ. 投入計画、財務目標、配当方針
1. 成長戦略の実現に向けた投資の積極的投入 (2021~2025年度)
1) 事業投資及び設備投資は750億円(5ヵ年累計)とし、各事業分野においてM&Aを含む戦略投資を積極的に検討・実行し、流通効率化や新たな事業創出を図ってまいります。
2) 柔軟な採用活動等により、次世代を担う多様な人材の確保に取り組んでまいります。
3) デジタルトランスフォーメーション戦略の推進をはじめとする施策に、今後5年間で170億円のシステム費用を投入し、トレーディング業務のデジタル化等を基盤に、競争力を強化します。
2. 収益・財務体質目標 (2023年度及び2025年度)
中長期経営計画の諸施策の実行、及びROIC・ROE経営による資金・資本効率向上により、2023年度及び2025年度断面で、以下の指標を実現することを目指し、持続的な利益成長に努めてまいります。
連結収益、主要財務指標
| 2019年度 実績 | 2020年度 実績 | 2021年度 見通し | 中長期経営計画 | |||||
| 2023年度 | 2025年度 | |||||||
| 連結経常利益 | 332億円 | 256億円 | 330億円 | 420億円 | 450+α億円 | |||
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 207億円 | 159億円 | 220億円 | 260億円 | 280+α億円 | |||
| ROE | 8.9% | 6.5% | 8% | 9~10% | ||||
| ROIC | 4.7% | 3.9% | 5% | 6%程度 | ||||
| ネットD/Eレシオ | 1.16倍 | 0.95倍 | 1.0倍 | 1.0倍以下 | ||||
(参考4) 連結経常損益 差異内訳 (対2019年度)
2023年度 2025年度
事業環境の構造的変化等 ×120億円 ×140億円
事業基盤強化策の実行 〇100億円 〇110+α億円
成長戦略の推進 〇110億円 〇150+α億円
3. 配当方針
連結配当性向の目安を30%以上とし、安定的な利益成長に応じた株主還元の拡大に努めてまいります。
2)2021年度の経営環境と当社の対応方針
2021年度の世界経済は、全体的にはプラス成長が見込まれるものの、国、地域別の景気回復時期や回復スピードは今後の新型コロナウイルス感染症影響の行方と共に大きな不確実性を伴っております。日本経済につきましても、社会・経済活動の正常化には相応の期間を要すると見込まれることから、回復軌道は維持するものの、その歩みは緩慢なものとなることが懸念されます。
当社グループは、引き続き感染症拡大抑止と企業活動の両立を基本に、今般策定いたしました「中長期経営計画」の着実な実行を通じて、企業価値の成長を図ってまいります。