有価証券報告書-第49期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 10:28
【資料】
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【項目】
155項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営理念
当社グループは、「人間貢献・社会貢献」の経営理念のもと、「食を通じて人を幸せにすること」を経営ビジョンとして、「おいしさ、安全、健康」にこだわった商品を「真心と笑顔のサービス」とともに提供することに取り組んでいます。同時に、創業の心として「感謝される仕事をしよう」を掲げ、お客様、そして株主の皆様の信頼と期待にお応えするように努めています。これらの実現に向けて、商品開発、店作り、サービスの一層の充実、新業態の開発などによるチェーン基盤の強化と、当社グループならではの独自性の確立に向け、努力を続けております。
(2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略
外食を取り巻く環境は、業界の垣根を越えた競争の激化、人手不足や人件費の上昇、物流費の高騰など今後も厳しい状況が予想されます。また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により経済・社会活動は停滞し、景気の悪化は長期化しております。
2019年度から始まった3年間の中期経営計画においては、着実な売上成長を図りながら、中長期的な成長を見据えた投資を大胆に実行します。具体的には、マーケティング施策の見直しと強化を図ることで、営業時間短縮・消費増税などの減収要因をカバーしながら、既存店業績の改善を目指します。同時に、国内・海外ともに構造改革に取り組み、計画期間の後半から2022年度以降に成長を加速するための土台をつくります。
2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響による事業環境の変化にあわせて施策に取り組みました。国内モスバーガー事業では、既存店の成長を重点テーマとして、マーケティングの主導による商品開発や、ニーズが高まっているテイクアウトの強化・促進などに取り組みました。コロナ禍における店舗での対策としては、セルフレジやネット注文、キャッシュレス決済等の取り組みに加え、アバターロボットを活用したリモートレジを実験的に導入し注目を集めました。商品開発では、新たな発想の商品を相次いで投入しており、銘酒として名高い「獺祭(だっさい)」の甘酒を使用したシェイクはSNSなどで話題となり、予想を上回る売り上げとなりました。
海外事業では、引き続き新規出店に注力しています。2020年2月に新規開業したフィリピンは2021年3月に3号店をオープンしました。台湾では宅配需要に対応するため、現地運送会社と共同でデリバリー事業を開始したほか、他企業やキャラクターとのコラボ企画にも取り組み、売上規模を拡大しています。シンガポールでは、複数の外食事業者との共同キッチンを使用した宅配専門店をオープンするなど、新たな売上拠点の開拓を進めています。
その他飲食事業は、商業施設内に店内飲食中心の業態で出店している店舗が多く、新型コロナウイルス感染症の影響で厳しい状況が続いています。不採算店の整理を進め、人員の再配置を行うことで収益の改善を図りました。
2021年度もコロナ禍による厳しい事業環境が継続するものと想定し、当社グループは引き続き、中期経営計画の施策を発展させ推進していくことで着実な成長を実現していく考えです。
2021年度の大きな変化としては、4月に総額表示義務化に合わせた商品価格の改定を行っております。食材や容器包装資材などの様々なコストが高騰しており、主力の「モスバーガー」や「とびきりハンバーグサンド」などを20円~30円値上げしたほか、店内飲食とテイクアウトでの販売価格を統一いたしました。一方で、お求めやすい価格帯の「ハンバーガー」などは価格を据え置くなど、お客様の負担を増やさない配慮もしております。主力商品の価格改定は2015年5月以来となります。
2021年度の連結経営成績については、売上高730億円(前期比1.4%増)、営業利益は17億円(前期比19.5%増)と予想しています。長期化するコロナ禍に対応するため、先行きが不透明な中においても常に平時と有事のそれぞれの状況を考え出来る限り万全の体制を整えておくことが必要と考えています。
当社グループでは、固定資産の減損会計等の会計上の見積りについて、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しております。新型コロナウイルス感染症による当社グループ事業への影響は、事業によってその影響や程度が異なるものの、当該状況による影響は翌連結会計年度も一定程度は残ると仮定し、会計上の見積りを行っております。
なお、当該見積りに用いた仮定の不確実性は高く、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、上記の見積りの結果に影響し、将来の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
今後の施策については、新型コロナウイルス感染症対策を最優先に行い、中期経営計画の方針に則って実行してまいります。
① 中期経営方針
着実な売上成長を図りながら、中長期的な成長を見据えた投資を大胆に実行して参ります。具体的には、マーケティング施策の見直しと強化を図ることで、時短・増税等の減収要因をカバーしながら、既存店業績の改善を目指します。同時に、国内・海外ともに構造改革に取り組み、中期経営計画の後半から2022年度以降に成長を加速するための土台をつくります。
・国内モスバーガー事業の収益性改善を最優先
・海外市場で成長を加速する仕組みの整備
・新たなビジネスへの積極的な投資
・働き方改革・デジタル技術の活用を推進
② 中期目標
当社は2019年5月10日に、2022年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、各種施策に取り組んでまいりました。しかしながら、2019年度より発生しました新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、売上高、利益ともに大きな影響を受け、最終年度の計画達成が困難となったことから、2021年5月14日に現中期経営計画を取り下げております。なお、現中期経営計画の施策面につきましては継続して取り組んでまいります。新たな中期経営計画の策定につきましては、策定次第改めて公表いたします。
③ セグメントごとの中期計画
<国内モスバーガー事業>中期方針「モスバーガーの復活と新生」
a.既存店成長
・お客様のニーズを起点とする、マーケティングの見直し
・デリバリー/テイクアウトサービスの強化
b.出店・改装推進
・多様化するお客様の利用動機に、より合致する店づくり
・FC加盟店への新たなインセンティブ制度の導入
c.基盤強化
・デジタル技術の活用による店舗オペレーション改革
・スタッフが長く働き続けられる採用・育成の仕組み整備
・加盟店オーナーの世代交代、社員独立の推進
<海外事業>中期方針「国際フランチャイズビジネスモデルの創出」
a.出店加速
・現地ニーズへの柔軟な対応による既存国深耕
・新規国展開
b.ASEAN域内のバリューチェーン整備
・ASEAN域内における安全・安心な食材供給体制の構築
・現地採用人材の教育・研修の充実
<その他飲食事業>中期方針「既存事業の自立運営と新たな付加価値の創造」
a.FC展開に向けた成功モデルの確立
・育成業態の改善継続(ミアクッチーナ、マザーリーフティースタイル、玄米食堂あえん 等)
・M&A機会の活用
b.国内パッケージの海外展開
・既存進出国におけるニーズ探索
c.本部収益の多様化
・モスブランドを活用した新ビジネス展開
<全社横断テーマ>a.働き方改革
・同一労働同一賃金等の法制度への対応
・健康経営の推進
b.SDGs(持続可能な開発目標)の推進
・「人間貢献・社会貢献」の実践を通じた社会課題の解決
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響などにより、先行き不透明な状況ではありますが、当社グループを取り巻く事業環境の変化に柔軟に対応し、お客様や地域にとって無くてはならないお店となるよう、ブランド価値および業績の更なる向上を目指し、以下の取り組みを実施してまいります。
① 国内モスバーガー事業
当社グループの基幹事業である当事業は、お客様のニーズを起点とするマーケティングによる既存店の持続的成長を目指しております。そのため、商圏や立地、客層、多様化するお客様の利用動機に合わせて柔軟に商品やサービス、店舗形態を変えていく取り組みを拡大、推進いたします。加えて作業負荷を低減するための情報通信技術、最新機器の導入などにより、店舗の運営力向上を図ります。そしてコロナ禍により需要が増加しているモバイルオーダー(モスのネット注文)や宅配サービスなどの利便性向上策にも引き続き取り組んでまいります。
② 海外事業
新型コロナウイルス感染症の影響はありますが、421店舗(2021年3月末)と順調に店舗数を増やしております。今後も日本発の外食チェーンとして店舗数を拡大するとともに、モスブランドの定着を図り、日本のおいしさとおもてなしを確立してまいります。
③ その他飲食事業および新たな事業展開
不採算店の整理などによる既存の飲食事業の収益力向上とともに、当社のブランドを活かした新たなビジネス領域を拡大し、安定的な収益確保を目指します。
④ SDGsの推進
経営理念に基づき、事業活動を通じて、社会課題の解決と価値の創造に取り組みます。また、SDGsの17の目標に加え、独自の「18番目の目標」として、当社の基本方針にある「心のやすらぎ」「ほのぼのとした暖かさ」を世界の人々に広げていくことを目指します。
⑤ 新型コロナウイルス感染症への対策
当社グループでは店舗をご利用いただくお客様をはじめ、従業員やその家族、取引先の方々など、あらゆる方の安全や健康を守ることを最優先としながら、事業活動を継続しております。店舗においては、従業員の健康状態の管理や手洗い・アルコール消毒の徹底といった通常の衛生対策に加え、緊急事態宣言の期間に対応したマスクの着用を義務化いたしました。営業時間の短縮などについても、行政の要請への対応を基本とし、また地域の状況などに合わせて各店舗が柔軟に対応できるよう配慮しております。また、スタッフ部門においては、働き方改革の一環として取り組んできたテレワークを原則全員に適用するなど、感染拡大防止に配慮した働き方を実施しております。

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