有価証券報告書-第101期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/11 13:11
【資料】
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【項目】
187項目
当企業集団の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業集団が判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社および当社連結子会社(当企業集団)は、以下の方針を掲げ経営目標を達成すべく取り組んでまいりました。
・お客様とのビジネスを軸に、仕入先、地域社会、株主、社員・役員といった関係者間で調和を作り上げていくこと。
・お客様からの要望にそのまま応えるのではなく、当企業集団の知識や技術を活かし、短期的な課題解決と中長期的な価値創出、さらに社会の持続的な発展においてバランスのとれた真の最適を追求すること。
・分野と分野、あるいは業界と業界の交差点に立つことによって、お客様のイノベーションを促進する役割を担い、さまざまな業界をつなぐネットワークの中で、重要な結び目になること。
・複数の事業セグメントにわたって、それも単なる商社ではなく、時にはメーカーであったり、時にはコンサルタントであったりと、複数のレイヤーでビジネスを展開すること。
また、当社は財務的な経営指標との両輪をなす非財務的な側面における経営指標として「Company Well-being Index(カンパニー・ウェルビーイング・インデックス)」を策定しております。長期的視野で持続的に事業を成長させながら価値創出・社会貢献する“良い会社”であり続けることを目指して、財務的側面と非財務的側面からバランスのとれた経営を推進してまいります。
なお、「Company Well-being Index」については、以下の当社ウェブサイトにて詳細を開示しております。
⦅ https://www.mitani.co.jp/company/cwi/ ⦆
(2)経営環境
わが国経済は、継続的な賃上げを背景とした景気の持ち直しの動きがみられるものの、物価の上昇や金融政策の見直しによる金利の上昇、海外経済の減速懸念、各種コストの高止まり等により、経済動向の先行きについては引き続き注意が必要な状況にあります。また、米国の関税政策動向や中東情勢などの地政学的リスクが高まる中、経営環境は依然として不透明な状況が続いております。
本有価証券報告書提出時点における当企業集団の業績に与える中東情勢の影響について検討を行い、その影響を業績予想に織り込んでおります。前提条件としては、現時点で把握できている事実を踏まえ、一時的な混乱は上期には収束し、下期には通常の状態に戻ると想定しております。なお、各関連事業への影響は以下のとおりです。
①空調設備工事関連事業
サプライチェーンを取り巻く外部環境の影響により、資材調達の一時的な混乱と一部の案件における短期的な延伸が発生しております。一方で、資材調達の多角化をすすめ、関連する事業パートナーとの連携を強化しており、一定の成果も見えていることから、その影響は最小限に抑えられると見込んでおります。
②樹脂・エレクトロニクス関連事業
当事業は自動車部品等の製造をベトナム等で行っており、材料の一部はホルムズ海峡を経由して調達しておりました。しかし、ホルムズ海峡の状況を踏まえ、調達先を切り替えるなど材料の確保に努めております。その結果、今後数か月においては、必要量を確保できる見込みが立っております。長期的な安定調達にはいまだ課題が残っておりますが、当企業集団の商社機能等を有効に活用し対応してまいります。
③情報システム関連事業
当事業は、中東情勢による直接的な影響を受けにくい構造になっており、業績への影響は小さいと認識しております。
④化学品関連事業
当事業は、主に日本国内およびベトナムの製造業向けに資材の仕入販売を行っております。資材は世界各国から調達しており、一部にホルムズ海峡を経由するものがありますが、取扱量は限定的であるため、業績への直接的な影響は軽微と見込んでおります。一方で、当事業は、世界各国の製造業の稼働状況や物流環境の変動により需給両面で影響を受けやすい事業構造にあります。そのような中においても、複合商社としての強みを活かし、顧客への資材の安定供給および調達困難な資材への対応に取り組んでおります。また、当事業では、化学分野に強みを持つパートナー企業との協業により、独自のリサイクルビジネスを展開しております。昨今の資材価格の高騰を受け、これまで経済性の面から活用が低迷していたリサイクル技術の再評価も進めており、こうした環境変化を事業機会と捉え、リサイクル技術の活用拡大を通じて収益性の向上と持続可能な社会への貢献を目指してまいります。
⑤エネルギー関連事業
当事業は、民生用LPガスと石油製品の仕入販売を行っております。民生用LPガスについては、中東情勢の影響を受けにくい事業構造です。石油製品については、国内の元売り企業からの仕入れを行っております。この元売り各社とともに、ホルムズ海峡の状況を注視しつつ調整を進める中、今後数か月間においては一定量を確保できる見込みが立っております。石油製品の仕入販売は、当企業集団においてホルムズ海峡の通行状況の影響を受ける可能性が最も高い事業です。法人顧客の事業継続や個人顧客の生活に大きな影響を与える重要なインフラ事業であることの重要性を踏まえ、安定供給に努めております。
⑥住宅設備機器関連事業
当事業は、住宅設備機器の仕入販売・自社製造・設置工事のほか、オフィスやホテル、マンション等の内装工事を行っております。仕入販売については、国内外の複数メーカーとの取引基盤を有しており、一部で受注調整はあるものの、供給が全面的かつ長期的に停止する状況には至っておりません。自社製造については、中東情勢の影響は顕在化しておらず、業績への影響は軽微と認識しております。設置工事および内装工事については、調達環境の変化や建築プロジェクトの遅延等が生じる可能性があり、現時点で想定される影響は業績予想に織り込んでおります。
今後の中東情勢の動向次第では、各関連事業におけるエネルギー市況、原材料価格および物流環境等にさらなる影響が及ぶ可能性があります。引き続き関連する外部環境を注視し、業績に重要な影響が見込まれる場合には、速やかに開示を行う方針です。
(3)次期(2027年3月期)の業績見通し
当企業集団の経営上の目標を達成するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。
次期の連結業績については、売上高は1,130億円(前期比3.9%減)、営業利益は30億円(前期比11.2%減)、経常利益は39億円(前期比13.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は26億円(前期比28.3%減)と予想しております。
なお、引き続き、政策保有株式の売却等を含む資本効率向上の取り組みを継続する方針でありますが、その実施時期や規模は未確定であるため、業績予想には織り込んでおりません。
次にセグメント別の今後の重点施策について説明申しあげます。
<空調設備工事関連事業>当事業が属する建設業界においては、マンションやビルの新築需要およびリノベーション需要が堅調に推移すると見込まれています。一方で、原材料価格やエネルギーコストの上昇、物流費の高騰等を背景とした建設コストの上昇が続いていることに加えて、就業者の高齢化や若年層の入職者不足を背景とした慢性的な人手不足および時間外労働の上限規制により、生産性向上や業務効率化への対応が求められています。また、省エネ・脱炭素化の潮流を背景とした環境配慮型建築物への対応も重要な課題となっています。
このような中、当事業では、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)への対応やICT・IoTを活用した高効率な空調設備の提案等、当社グループの総合力や複合力を活かした付加価値の高い提案に努めることで競争優位性を高めてまいります。また、現場作業が中心のためデジタル化が難しい建設業界において、DX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り組んでおります。ICTを活用した業務の合理化・効率化により働きやすい職場環境の実現を図るとともに、現場業務を通じて得られる知見やノウハウ・データの蓄積を進めております。さらに、AI技術の進化に対応し、建設工程の生産性向上や品質向上に資する取り組みを推進してまいります。
①北陸地区においては、長年培ってきた建築設備ノウハウと幅広いソリューションの複合提案を強みに受注拡大を図ってまいります。また、修理や点検に関するお客様の課題解決につながる保守サービスの提案を拡充し、安定した受注の確保に努めてまいります。
②首都圏においては、建築・設備・電気のトータル施工が可能な総合力を強みに、高付加価値な提案に注力してまいります。また、当社グループの複合力を発揮できる案件の発掘・獲得に努めることで収益力の向上に取り組んでまいります。
③建設業の設計・積算を行うベトナム子会社のAureole Construction Software Development Inc.は、ベトナムにおいて最大規模の700名を超える技術者集団として、BIM関連業務を中心に各種データ作成業務の受注拡大を図ってまいります。BIM関連業務においては、BIMエンジニアリングセンターに所属する250名を超える経験豊富なBIM技術者のもと、高い技術力と組織力を活かしたBIM全工程での包括的な提言・提案に取り組んでまいりました。その成果として、再開発事業や物流施設、データセンター等を対象としたモデリング業務の受注が順調に進捗しており、複数のプロジェクトへの参画によりBIM対応力が着実に向上しております。今後も当社グループの強みを訴求する提案を継続し、市場での優位性の向上に努めることで、建設業界の変革を先導するリーディングカンパニーとして選ばれ続ける会社を目指してまいります。
次期の業績については、売上高は前期比3.6%増の214億32百万円、営業利益は前期比0.9%減の23億円と予想しております。
<樹脂・エレクトロニクス関連事業>当事業の主要顧客が属する自動車業界においては、ガソリン車の需要は継続すると見込まれるものの、ハイブリッド車や電気自動車への移行を含めた電動化が中長期的に進展すると想定されており、各種の駆動系部品に対応するための高度な技術力が求められています。
このような中、当事業では、既存ビジネスで培ったネットワークやこれまでの経験で蓄積した技術とノウハウを活かし、調達面および技術面での対応力の強化を図ってまいります。また、人の判断力や柔軟な対応力と機械の高精度・高効率な処理を適切に組み合わせ、人と機械が協調する体制を構築してまいります。さらに、より高難度の成形技術の確立に取り組むことで、高い付加価値を創出し、お客様に驚きと感動を提供してまいります。
①自動車関連ビジネスでは、従来の仕様対応型の製品供給にとどまらず、製品開発の初期段階からお客様と協働するフロントローディング活動を通じ、課題解決型の技術提案を強化してまいります。また、ベトナム製造拠点においては、原価低減活動を推進するとともに、高難度の電動化関連部品の量産により一層取り組んでまいります。さらに、検査工程の工数削減と品質安定を両立させるべく、AIを活用した自動外観検査機の量産工程への適用を本格的に推進してまいります。
②自動車関連以外のビジネスでは、自動車関連ビジネスで培ったノウハウを基盤とし、新たに獲得した成形・組立技術を融合することで、密封性が求められる検知器部品や自動インサート成形への展開を図ってまいります。成形から組立までを一体化した多工程自動化を推進するとともに、これらの技術を横展開することで、当事業における新たな収益基盤の確立を目指してまいります。
次期の業績については、売上高は前期比3.9%増の127億9百万円、営業利益は中東情勢の影響に伴う原材料価格の上昇や物流コストの増加が見込まれることから、前期比41.8%減の8億40百万円と予想しております。
<情報システム関連事業>当事業が属する情報システム業界においては、生成AIやクラウドの進化、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、セキュリティリスクの増大といった事業環境の変化の中で成長機会が広がっています。特に昨今は、実務におけるAIの活用可能性が一層広がりを見せています。
このような中、当事業では、これまでに当社グループで培ってきたAIの利活用を含む様々なノウハウやオリジナルソリューションを活かし、業務効率化のみならず、業務改革や事業モデル改革に関わる提言・提案を推進することで、お客様の持続的成長を実現するとともに、人手不足等の社会的課題の解決にも貢献してまいります。
①2024年度より、お客様のデジタル技術の実装およびICTの活用を伴走支援する「バーチャルCxOサービス」を開始しております。近年、人手不足や業務効率化を背景にデジタル技術やAIの利活用が重要な経営課題として認識されている一方で、それらを活用してビジネスモデルや組織、業務プロセスの変革を主導する経営人材が不足しています。そこで当社が、お客様のCDO(Chief Digital Officer)やCIO(Chief Information Officer)の役割の一部を担い、デジタル化に関する経営課題を見極めたうえで、解決に向けたソリューションの提案・実装までを包括的にサポートし、お客様の変革を先導してまいります。また、AIの利活用提案については、当社グループ内で部門横断的に蓄積してきた実証事例をもとにお客様へ展開することで、多くのお客様から高い評価をいただいております。今後も当社は、AIの利活用を含め、お客様の経営課題の解決に資する提案を行い、受注拡大に努めてまいります。
②石川・富山両県の全34自治体のうち26自治体からNEXTGIGAスクール※案件を受注したことを契機として、多数の自治体でICT環境整備を実施し、培ったノウハウをパッケージ化しました。当パッケージは、タブレット端末やパソコン等のハードウェアの納入およびセキュリティ環境整備にとどまらず、教育現場で必要とされるアプリやWEBサービスの提供、保守運用までを含めることで、教育現場の環境向上および教職員の皆さまの業務効率化を実現するものです。当社は本年4月より、公共・教育ソリューション事業部を新設しました。パートナー企業とも連携し、当パッケージを全国の教育機関へ展開してまいります。また、教育現場には、教育の高度化への対応や、気候変動を背景とした空調環境の整備といった課題があることも確認しております。今後は、ICT環境と空間デザインを融合させた新しい教室空間の提案や教室の二酸化炭素濃度・気流の可視化による学習環境改善等、複合商社である当社グループの強みを活かし、教育現場の総合プロデューサーを目指してまいります。
※ 文部科学省が推進する、教育現場におけるICT活用を推進する「GIGAスクール」の第2フェーズのことで、教育現場におけるさらなるICTの活用や、更新時期を迎えた端末の整備が求められています。
③グループウェアを基盤としたDXソリューション「POWER EGG®」については、お客様の業務をより円滑化するための機能強化版を継続してリリースするとともに、よりよいUI/UXを提供するためのメジャーバージョンアップにも取り組むことで、製品競争力の強化を図ってまいります。また、金融機関や民間企業等1,600社を超えるお客様への導入を通じて、経営意思決定迅速化や業務効率化の事例が当社グループには数多く蓄積されております。蓄積した事例をユーザ会で横展開し既存のお客様のさらなる生産性向上を支援するとともに、新規のお客様への提案にも活用することで売上拡大を図ってまいります。
④プログラム開発不要でさまざまなクラウドサービスを効率的に連携させるFaaSインテグレーター「Chalaza®(カラザ)」ならびに印刷業向け基幹業務クラウドサービス「BRAIN」については、パートナー企業や業界団体等との協業体制を強化し、受注拡大を図ってまいります。
⑤ベトナム子会社のAureole Information Technology Inc.においては、「mcframe」の開発元であるビジネスエンジニアリング㈱とのパートナー関係を深化させ、さらなる営業力・技術力の強化を図ることで、ベトナム国内でのパッケージソリューションの導入拡大に注力してまいります。また、日本市場向けのオフショア開発事業においては、エンジニアのマルチスキル化とAI技術の活用推進に取り組み、安定した受注と収益の確保に努めてまいります。
⑥クラウド関連事業では、子会社のコンフィデンシャルサービス㈱において、堅固な地盤に立地した災害に強いデータセンターを最大限に活用してまいります。サイバー攻撃に対するセキュリティ対策や自然災害からの早期復旧への対応が課題となる今日において、パートナー企業とも協業し、お客様の事業継続性を向上させる安心安全で高品質なサービスの提供に注力してまいります。
次期の業績については、前期にNEXTGIGAスクール案件の納入があったことから、売上高は前期比31.9%減の115億84百万円、営業利益は前期比1.2%減の14億2百万円と予想しております。
<化学品関連事業>当事業が属する化学品業界においては、原材料価格の変動への対応や安定供給実現の重要性が高まっています。また、脱炭素化の潮流や環境規制強化により、資源のリサイクルや有効活用等、循環型社会の実現に向けた取り組みも引き続き重要な課題となっています。
このような中、当事業では、当社グループの長年の経験とこれまで培ってきた国内外の調達力を活かすとともに、環境との調和を意識した独自技術の開発・確立に取り組んでまいります。さらに、既存顧客およびパートナー企業が有する多様な機能や技術をつなぎ合わせ、顧客課題の解決に向けたイノベーションを創出してまいります。
①国内における化成品販売については、業界再編に伴うサプライチェーン構造の変化を踏まえ、当社グループの強みである調達力を発展させるべく安定供給体制の強化に努めてまいりました。また、この変化に柔軟に対応し、新たな営業基盤を拡大してまいります。さらに、商社機能とメーカー機能の組み合わせによる顧客課題の解決に資する事業機会の創出を進めてまいります。
②医薬品原薬については、品質管理を最優先し、GMP(Good Manufacturing Practice:医薬品の製造管理及び品質管理の基準)遵守に対する監視・牽制体制の維持、GMP教育の徹底、さらにはクオリティカルチャーの醸成や組織風土の改善活動を継続してまいります。
また、連続フロー法については、反応装置を連結することで原料の投入と同時に目的化合物を取り出せる効率性と、製造工程における危険性の高い物質に接触する機会を減らすことのできる作業安全性、加えて、省スペースで化学合成が可能で目的化合物を取り出すまでに必要なエネルギーまでも抑制できる環境調和性に優位性があることから、同製法の適用品目を増やすべく、産学官およびグループ内の他セグメントとの連携を進めるとともに、必要な設備投資を段階的に実施してまいります。
これらの活動により、高品質な医薬品原薬を安定的に供給するというメーカーとしての責務を果たしてまいります。
③機能性素材の受託製造については、当社グループの調達力を活かすことで他社との差別化を図り、優位性を高めてまいります。また、新規開発素材に関する受託案件の獲得に注力し、収益性の向上を目指してまいります。さらに、今後の受注拡大を見据え、ベトナム子会社のAureole Fine Chemical Products Inc.が保有する工場の生産能力増強を進めるとともに、生産体制の強化を図ってまいります。
④環境ビジネスでは、有価金属回収および排水処理について、顧客課題に即した技術の高度化や提案力の強化を通じて、資源循環および環境負荷低減に貢献してまいります。また、リサイクル炭素繊維においては、用途開発を推進することで新たな需要の創出を図ってまいります。
⑤ベトナムにおける化成品販売については、営業エリアの拡大を図り、自社製造の高付加価値品の拡販に努めてまいります。また、日本の化成品ビジネスで培ったノウハウをベトナムにも展開し優位性を高めてまいります。
次期の業績については、中東情勢の影響に伴う顧客の稼働減少が見込まれることから、売上高は前期比2.7%減の435億5百万円、営業利益は前期比13.2%減の8億21百万円と予想しております。
<エネルギー関連事業>エネルギー消費と環境負荷の低減のバランスが求められる現在、災害時における迅速な復旧力や社会全体における負担コストの適切性等、より広い視野に基づいたエネルギー源の選択の重要性が増しています。
このような中、当事業では、「さまざまなエネルギー源の特性を踏まえ、地域における最適なエネルギー供給を実現する」という方針のもと、以下の取り組みを進めてまいります。
①石油製品は、引き続き元売り会社との連携を図り、新規顧客獲得および既存顧客への提案活動を継続してまいります。また、パートナー企業や当社グループ間での協業を通じ、環境負荷の低減を目的としたエネルギー源の最適な組み合わせを提案するとともに、これに関連した機器設備の拡販に取り組んでまいります。
②民生用LPガスは、賃貸住宅オーナーや賃貸管理会社、ハウスメーカー等を対象としたイベントの開催や定期的な情報共有を通じて、さらなる関係の強化を図り、集合住宅および戸建住宅での新規顧客獲得を推進してまいります。また、ガス販売にとどまらず、周辺機器の販売や工事受注の拡大、さらには販売エリアの拡大を図るとともに、独自サービス等を活用した付加価値の高い提案にも取り組んでまいります。
③再生可能エネルギーは、パートナー企業との協業により展開している豊富なバリエーションのソーラーカーポートの全国での販売拡大に向け、展示会への出展や施工協力会社の拡充、当社グループ間での連携を活かした提案活動等、新たな受注獲得につながる取り組みを継続してまいります。
次期の業績については、売上高は前期比2.9%増の79億10百万円、営業利益は前期比13.2%増の4億76百万円と予想しております。
<住宅設備機器関連事業>日本の住宅市場は、人口減少や金利上昇局面への転換、建設コストの上昇を背景に、新築住宅着工数は中長期的に減少傾向にある一方で、都市部を中心に高級住宅市場における需要は底堅い状況にあります。
このような中、当事業では、これまでに培ってきた製品開発力と施工力を最大限に活用することで、既存ビジネスの高付加価値化を図るとともに、高級住宅市場の需要を捉えるブランド戦略を推進してまいります。
当社グループには、高級バスタブの『JAXSON』『HIDEO』、システムキッチン・システム収納の『INTENZA®』、モジュラーファニチャーの『Tesera®』といった住宅設備機器の多様なブランドが存在します。これらブランドを、「美意識は、暮らしの細部に宿る」をコンセプトに、住宅設備機器各々が住空間に調和しつつ、一体として住まい全体の価値向上に寄与するプライムインテリアブランドとして再定義し、統合的なブランド戦略を推進してまいります。また、当コンセプトを体現する場として、昨年8月に石川県野々市市において「sosū select showroom」をオープンしております。当ショールームでは、当社グループをはじめ国内外から厳選したプライム住宅設備機器を展示しており、住空間に溶け込むことで生まれる価値を、実際の空間構成を通じてご確認いただけます。設計初期のインスピレーション創出から製品選定、施工・アフターケアに至るまでを一貫して支援し、プライム住宅設備機器のサプライチェーン構築を進めてまいります。
次期の業績については、売上高は前期比5.3%増の152億46百万円、営業損失は2億90百万円(前期の営業損失は6億98百万円)と予想しております。

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