有価証券報告書-第74期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは住宅建築資材の流通業を主要事業とし、「快適で豊かな住環境の創造」という企業理念の下、より良い住宅資材を、適正価格で、お客様の要望される場所へタイムリーにお届けすることを目標に営業活動を展開しております。また、単にモノを販売するだけでなく、お取引先である建材販売店や工務店などに経営のノウハウを提供することで、お取引先との共存共栄を図る仕組みづくりにも取り組んでおります。
純粋持株会社である当社がグループの経営管理機能を一段と強化し、事業展開の判断の迅速化と経営の透明性の向上に努めるとともに、グループ各社が連携して高い総合力を発揮できる企業グループを形成し、株主価値の更なる向上を目指したグループ経営を推進してまいります。
(2)経営戦略等
中期経営計画の対象期間である2019年度からの3か年及びそれに続く期間は、住宅業界延いてはわが国経済の一つの変わり目とも言うべきときを迎えます。このような認識の下、当社グループは、引き続き成長拡大路線は堅持しつつ、確実な変化に対して着実な打ち手を準備し、できることから実践に移す一方、不確実、不透明な変化に対しては強くしなやかな体質作りをもって臨み、計画期間後をも視野に入れた体質改善にも万全を期することとします。そして、経営環境の変化に迅速に対応し、既存概念を打ち破り勝ち残っていくとの思いを込めて、“Breakthrough 21”を新たなスローガンといたしました。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、成長拡大路線を維持することにしておりますので、経営指標としては、第一に対前年比売上高成長率を重視しております。また、質的な成長を図る指標としては、各段階の利益率、とりわけ各利益のベースとなる売上高総利益率の向上を重視しております。
(4)経営環境
当社グループが属する住宅関連業界におきましては、今後、人口減少等の構造的な要因から需要の縮小が次第に顕在化することが予想されることに加え、足元の新型コロナウイルス感染症の蔓延が消費者や企業の投資マインドに与える影響などもあり、経営環境はより厳しいものとなることが予想されます。
このうち新型コロナウイルス感染症の蔓延が当社グループの業績に与える影響は、2月に一部の住宅設備の欠品が見られたことや生活現場での工事となるリフォーム関連資材が低迷していることを除き、これまでのところは比較的軽微なものにとどまっております。しかし、大手のハウスメーカー等が公表している新設住宅の受注状況を見ますと、3月時点で前年同月比2~3割減とのことであり、また、中核子会社ジャパン建材株式会社のお取引先に対する最新の「需要動向予測調査」(注)によれば、2020年7月~9月の需要予測は、工務店で前年同期比▲67.0ポイント、建材販売店で同▲68.6ポイントと、リーマンショック後に記録した過去ワーストに匹敵する厳しい結果となっております。このようなデータを見ますと、住宅建築資材を供給する当社グループへの影響はこれから本格化することが見込まれます。その一方で、新型コロナウイルス感染症が今後どのような時期に、どのような形で収束するのか、また、収束後の需要はどのような経過を経てどの程度回復するのか、現時点ではまったく不透明な状況にあります。
(注)「需要動向予測調査」とは、中核子会社ジャパン建材株式会社が3,000社以上のお取引先を対象として四半期ごとに実施している調査です。最新の調査は、2020年4月下旬~5月中旬に実施し、3,215社(人)のお取引先から回答をいただき集計したものです。なお、この集計結果の「ポイント」とは、調査対象企業からの回答(調査対象期間の需要動向を前年同期と比べて、①増加、②微増、③前年並、④微減、⑤減少の5つの選択肢から選択)を以下の式に当てはめて算出した指標です。
ポイント=[①及び②の回答社数構成比(%)]-[④及び⑤の回答社数構成比(%)]
人口減少等の構造的な要因に関しては、「量」としての住宅着工が長期的な減少トレンドにあることは否めない一方で、耐震、省エネ・創エネ、バリアフリー、IoT等住まいの「質」に対する要求は今後益々高度化することが予想され、そのようななかで、当社グループの企業理念である「快適で豊かな住環境の創造」を実践することの真価が問われることになると考えております。
また、国産材の利用拡大という国策を背景に、LVL(Laminated Veneer Lumberの 略。単板積層材)に代表されるエンジニアードウッド(木を原材料に工場で二次加工された木質材料で強度特性が計算・評価・保証された製品)などテクノロジーの進展が相まって、非住宅分野の木造建造物の需要が拡大しています。当社グループには、LVLや集成材など素材の製造、物流から設計、施工まで、中・大規模木造建築・内外装木質化に必要なすべての機能があり、中核子会社ジャパン建材株式会社をはじめグループ7社からなる「JK木造建築グループ」を形成し、需要拡大への態勢を整えております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
<中期経営計画(2019年度~2021年度)の取り組み>(4)の経営環境の見通しの下、足元の新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響を受け若干の微調整は加えるものの、(2)の経営戦略の基本は堅持し、以下3本の柱に沿って諸施策を展開してまいります。
① 新たな価値の創造
過去から現在に至る来し方を大事にしつつ、今後の変化に対し迅速に対応するため、各分野において新機軸(新たな商材、サービス、商圏、顧客の開拓)に果敢にチャレンジします。
② 強くしなやかな組織造り
今後の経営環境の変化を見通し、グループ内あるいは各子会社内における組織や人員配置等の体制を見直します。ガバナンスや内部統制についても、当社グループに相応しく、より実効性の高いレベルを目指して体制整備を図ります。また、このために必要なシステムの高度化を逐次実施して参ります。
③ 企業プレゼンスの向上
BtoBの事業ゆえの知名度の低さを克服し、あらゆるステークホルダーとの関係を強化するため、IR、PRを強化するほか、SDGsへの取り組みを具体化する、社会貢献事業を行うなど、企業の社会的責任を意識した活動に注力します。
<新型コロナウイルス感染症への取り組み>新型コロナウイルス感染症の影響がわが国のみならず全世界に拡大し、未だその収束が見通せないなか、当社グループは、従業員やお取引先への新型コロナウイルス感染を未然に防止すること、それと同時にお取引先への住宅建築資材の供給を円滑に行うこと、これら二点を目標として、既に構築済みのBCP(事業継続計画)を発動するとともに、テレワーク(在宅勤務)や変則スライド勤務等の対策を打ってまいりました。
今後も引き続き従業員およびお取引先の安全確保を最優先とした上で、お取引先への住宅建築資材の供給責任を果たすため、グループの知恵と工夫を結集してまいります。また、今般の経験を活かし、今後はBCPをより充実強化するとともに、より柔軟な働き方や組織のあり方を実現すべく環境整備に努めてまいります。
(1)経営方針
当社グループは住宅建築資材の流通業を主要事業とし、「快適で豊かな住環境の創造」という企業理念の下、より良い住宅資材を、適正価格で、お客様の要望される場所へタイムリーにお届けすることを目標に営業活動を展開しております。また、単にモノを販売するだけでなく、お取引先である建材販売店や工務店などに経営のノウハウを提供することで、お取引先との共存共栄を図る仕組みづくりにも取り組んでおります。
純粋持株会社である当社がグループの経営管理機能を一段と強化し、事業展開の判断の迅速化と経営の透明性の向上に努めるとともに、グループ各社が連携して高い総合力を発揮できる企業グループを形成し、株主価値の更なる向上を目指したグループ経営を推進してまいります。
(2)経営戦略等
中期経営計画の対象期間である2019年度からの3か年及びそれに続く期間は、住宅業界延いてはわが国経済の一つの変わり目とも言うべきときを迎えます。このような認識の下、当社グループは、引き続き成長拡大路線は堅持しつつ、確実な変化に対して着実な打ち手を準備し、できることから実践に移す一方、不確実、不透明な変化に対しては強くしなやかな体質作りをもって臨み、計画期間後をも視野に入れた体質改善にも万全を期することとします。そして、経営環境の変化に迅速に対応し、既存概念を打ち破り勝ち残っていくとの思いを込めて、“Breakthrough 21”を新たなスローガンといたしました。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、成長拡大路線を維持することにしておりますので、経営指標としては、第一に対前年比売上高成長率を重視しております。また、質的な成長を図る指標としては、各段階の利益率、とりわけ各利益のベースとなる売上高総利益率の向上を重視しております。
(4)経営環境
当社グループが属する住宅関連業界におきましては、今後、人口減少等の構造的な要因から需要の縮小が次第に顕在化することが予想されることに加え、足元の新型コロナウイルス感染症の蔓延が消費者や企業の投資マインドに与える影響などもあり、経営環境はより厳しいものとなることが予想されます。
このうち新型コロナウイルス感染症の蔓延が当社グループの業績に与える影響は、2月に一部の住宅設備の欠品が見られたことや生活現場での工事となるリフォーム関連資材が低迷していることを除き、これまでのところは比較的軽微なものにとどまっております。しかし、大手のハウスメーカー等が公表している新設住宅の受注状況を見ますと、3月時点で前年同月比2~3割減とのことであり、また、中核子会社ジャパン建材株式会社のお取引先に対する最新の「需要動向予測調査」(注)によれば、2020年7月~9月の需要予測は、工務店で前年同期比▲67.0ポイント、建材販売店で同▲68.6ポイントと、リーマンショック後に記録した過去ワーストに匹敵する厳しい結果となっております。このようなデータを見ますと、住宅建築資材を供給する当社グループへの影響はこれから本格化することが見込まれます。その一方で、新型コロナウイルス感染症が今後どのような時期に、どのような形で収束するのか、また、収束後の需要はどのような経過を経てどの程度回復するのか、現時点ではまったく不透明な状況にあります。
(注)「需要動向予測調査」とは、中核子会社ジャパン建材株式会社が3,000社以上のお取引先を対象として四半期ごとに実施している調査です。最新の調査は、2020年4月下旬~5月中旬に実施し、3,215社(人)のお取引先から回答をいただき集計したものです。なお、この集計結果の「ポイント」とは、調査対象企業からの回答(調査対象期間の需要動向を前年同期と比べて、①増加、②微増、③前年並、④微減、⑤減少の5つの選択肢から選択)を以下の式に当てはめて算出した指標です。
ポイント=[①及び②の回答社数構成比(%)]-[④及び⑤の回答社数構成比(%)]
人口減少等の構造的な要因に関しては、「量」としての住宅着工が長期的な減少トレンドにあることは否めない一方で、耐震、省エネ・創エネ、バリアフリー、IoT等住まいの「質」に対する要求は今後益々高度化することが予想され、そのようななかで、当社グループの企業理念である「快適で豊かな住環境の創造」を実践することの真価が問われることになると考えております。
また、国産材の利用拡大という国策を背景に、LVL(Laminated Veneer Lumberの 略。単板積層材)に代表されるエンジニアードウッド(木を原材料に工場で二次加工された木質材料で強度特性が計算・評価・保証された製品)などテクノロジーの進展が相まって、非住宅分野の木造建造物の需要が拡大しています。当社グループには、LVLや集成材など素材の製造、物流から設計、施工まで、中・大規模木造建築・内外装木質化に必要なすべての機能があり、中核子会社ジャパン建材株式会社をはじめグループ7社からなる「JK木造建築グループ」を形成し、需要拡大への態勢を整えております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
<中期経営計画(2019年度~2021年度)の取り組み>(4)の経営環境の見通しの下、足元の新型コロナウイルス感染症の蔓延の影響を受け若干の微調整は加えるものの、(2)の経営戦略の基本は堅持し、以下3本の柱に沿って諸施策を展開してまいります。
① 新たな価値の創造
過去から現在に至る来し方を大事にしつつ、今後の変化に対し迅速に対応するため、各分野において新機軸(新たな商材、サービス、商圏、顧客の開拓)に果敢にチャレンジします。
② 強くしなやかな組織造り
今後の経営環境の変化を見通し、グループ内あるいは各子会社内における組織や人員配置等の体制を見直します。ガバナンスや内部統制についても、当社グループに相応しく、より実効性の高いレベルを目指して体制整備を図ります。また、このために必要なシステムの高度化を逐次実施して参ります。
③ 企業プレゼンスの向上
BtoBの事業ゆえの知名度の低さを克服し、あらゆるステークホルダーとの関係を強化するため、IR、PRを強化するほか、SDGsへの取り組みを具体化する、社会貢献事業を行うなど、企業の社会的責任を意識した活動に注力します。
<新型コロナウイルス感染症への取り組み>新型コロナウイルス感染症の影響がわが国のみならず全世界に拡大し、未だその収束が見通せないなか、当社グループは、従業員やお取引先への新型コロナウイルス感染を未然に防止すること、それと同時にお取引先への住宅建築資材の供給を円滑に行うこと、これら二点を目標として、既に構築済みのBCP(事業継続計画)を発動するとともに、テレワーク(在宅勤務)や変則スライド勤務等の対策を打ってまいりました。
今後も引き続き従業員およびお取引先の安全確保を最優先とした上で、お取引先への住宅建築資材の供給責任を果たすため、グループの知恵と工夫を結集してまいります。また、今般の経験を活かし、今後はBCPをより充実強化するとともに、より柔軟な働き方や組織のあり方を実現すべく環境整備に努めてまいります。