有価証券報告書-第80期(2025/04/01-2026/03/31)
② 戦略
当社グループは、サステナビリティ委員会の下部組織として「サステナビリティ検討部会」を設置し、気候変動対応に伴う事業運営上のリスクと機会・戦略の検討について当部会に属する「営業推進ワーキンググループ」「環境活動ワーキンググループ」で議論を行っております。両ワーキンググループにおいては今後の中長期的環境変化を見据えた戦略の妥当性や課題を把握すべく、事業活動及び資源の固有の状況や、物理的リスクについて想定される事業活動・期間・資産の耐用年数などを考慮したシナリオ分析を行っております。
また、移行リスクについては法制化、技術開発、市況に係わる潜在的なシナリオに基づき評価し、事業活動に与える気候関連のリスクと機会を抽出し、対応しております。
<主な移行リスク>[影響]世界的には炭素税の導入が検討されていますが、日本においては2026年度から一定以上の排出量の企業に対し排出量取引制度が導入され、今後対象企業の拡大やその他環境規制によるコスト増加の可能性があります。
[対応]当社グループにおける中核事業は建築資材の卸売業・小売業であるものの、電力使用に付随したGHG排出量の相対的に多い製造業を有することから、環境規制による財務影響は大きいものと認識しております。当社グループ全体として省エネ設備への入れ替えや、太陽光パネル等の創エネ設備の導入、効率的な物流網構築を推進することにより、当社グループにおけるGHG排出量を削減し、この影響をできるだけ早期に減らしていく考えであります。
[影響]当社グループが主力商材とする木材、合板等において、輸入材では各国の森林保護政策強化、国内材においては、林業の課題でもある、再造林コスト上昇や再造林率の低下によって、将来的に出材の減少や木材調達コスト増加の可能性があります。
[対応]当社グループは木材を原材料とする合板・集成材の製造販売及びそれら製品の流通を全国的に実施しております。また、木材流通の川上である原木調達、森林経営サポート機能を持つ事業会社物林株式会社があります。上記国内の林業課題に対処していくために、2025年1月当社と子会社物林株式会社が森林所有者及び民間企業とともに組成した、有限責任事業組合(LLP)「鮎貝きずなの森」は、対象地において協働する造林スキーム「フレンドシップ造林」によって資源循環型の持続可能な林業モデルの実証を行っております。これら川上におけるサプライヤーとの協業・提携による量・価格ともに安定した木材の調達を実施していく考えであります。
<主な物理的リスク>[影響]全国規模での災害激甚化により、当社グループで保有、運営する工場・営業所などの事業拠点に加え、生産設備・車両が罹災し、事業継続リスクが発生します。またこれら資産の災害に起因した補修・交換のための大きなコストが発生する可能性があります。また、当社グループの中核事業が建築資材の卸売業・小売業であることから、気象災害によるサプライチェーン寸断は事業継続を不安定なものとする可能性があります。
[対応]当社グループは日本全国で事業展開をしていますが、当社グループの中核企業であり、国内約100拠点の事業所を構えるジャパン建材株式会社においては一部エリアで災害が発生した場合、被害のないエリアがサポートすべく、事業継続のBCPプランを策定済みです。さらに、中期経営計画にて掲げる「持続可能な経営基盤構築」の一環として、災害時における他グループ会社も含めた速やかな連携・相互サポートの仕組みづくりを推進していく考えであります。
[影響]当社が扱う製品は森林資源を活用しております。干ばつや森林火災、豪雨災害など、気候変動に起因する自然災害が森林資源へ深刻な影響を及ぼしております。日本国内においても、近年、森林火災や豪雨災害の発生頻度が増加しており、林業の持続性や国産材の安定調達に影響を及ぼすリスクが高まっております。これらのリスクに対して適切な対策を講じない場合、将来的な木材資源の確保が困難となり、事業機会の喪失につながる可能性があります。
[対応]当社グループは、こうした課題に対する戦略として、森林整備や林業への関与を通じた森林循環型事業を推進し、国産材の活用拡大を図っています。物林株式会社は被災木の有効活用と森林再生を目的としたプロジェクト「TEAM森林再生大船渡」に参画しております。本プロジェクトは、地域の林業関係者等と連携して進められ、山林火災により発生した被災木の有効活用と森林の再生を一体的に推進する取組です。こうした取組は、木材利用による炭素固定の促進や、再造林によるCO2吸収源の維持・拡大にも寄与します。
<主な機会>[影響]環境負荷低減を目的として日本政府は2030年以降に新築される全ての建物でZEH水準以上の省エネルギー性能を求める考えであり、当社グループが主力マーケットとする持家住宅においても、断熱性能の向上をはじめとする住宅の高性能化が期待されます。また、一部地域においては一定条件の下、住宅における太陽光パネルが設置義務化されるなど、建築資材のマーケットにおいて需要が拡大することが予測されます。これら住宅の高性能化により、当社グループにおける建築資材取扱量の増加のみならず、販売商品の高付加価値化に伴う販売単価の上昇が予測されます。
[対応]当社グループは2,000社を超える建材メーカーを仕入先として持ち、これら仕入先との協業を通じ、ジャパン建材株式会社サポートセンターが提供する「高性能住宅サポート」と連携した高性能建材のパッケージ商品の提案拡大を推し進めていきます。また、木質系建材卸に捉われずに新規需要を獲得するべく、同社においてはエアコン・太陽光・照明機器を取り扱う電材課を設立済みであり、太陽光設備の販売においては、初期費用の負担を抑えた導入が可能となるPPA(電力購入契約)モデルへの展開を進めております。これは一般住宅への再生可能エネルギー導入の裾野拡大に寄与します。またこれに伴う環境価値(Jクレジット)の創出事業を検討しております。当社グループは、PPAモデルを通じて再生可能エネルギーの普及と環境価値創出、更なる環境活動への再投資を行う「価値循環事業モデル」への転換を模索してまいります。
[影響]世界のCO2排出全体において建築分野が占める割合は37%といわれており、建築物のライフサイクル全体でのCO2排出量の把握と削減が求められ、国内においても2028年度以降、建築物LCAの制度化が予定されております。当社は特に木材製品の製造から施工のアップフロントカーボンに関わっており、製品単位での環境負荷及び環境貢献の算定を事業機会と捉え、具体的取組を進めてまいります。
[対応]子会社の株式会社キーテックは、製造する木質製品について、LCCO2(ライフサイクルカーボン)の算定に取組んでおります。これにより、製品の環境性能を客観的に示し、設計段階から選ばれる製品としての競争優位性を確立してまいります。
[影響]一部の公共物件では林野庁の「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」に基づき炭素貯蔵量が開示されております。今後建築物LCA制度においてこの炭素貯蔵量表示制度の有効的な活用が期待されます。
[対応]ジャパン建材株式会社は、2023年11月より、環境貢献度の“見える化”の一環として、一部の木質商品について、商品ごとの炭素貯蔵量を伝票等に表示しております。この機能が建築物LCA制度において活用されることにより、木材の利用促進につながる施策を推進してまいります。
当社グループは、サステナビリティ委員会の下部組織として「サステナビリティ検討部会」を設置し、気候変動対応に伴う事業運営上のリスクと機会・戦略の検討について当部会に属する「営業推進ワーキンググループ」「環境活動ワーキンググループ」で議論を行っております。両ワーキンググループにおいては今後の中長期的環境変化を見据えた戦略の妥当性や課題を把握すべく、事業活動及び資源の固有の状況や、物理的リスクについて想定される事業活動・期間・資産の耐用年数などを考慮したシナリオ分析を行っております。
また、移行リスクについては法制化、技術開発、市況に係わる潜在的なシナリオに基づき評価し、事業活動に与える気候関連のリスクと機会を抽出し、対応しております。
<主な移行リスク>[影響]世界的には炭素税の導入が検討されていますが、日本においては2026年度から一定以上の排出量の企業に対し排出量取引制度が導入され、今後対象企業の拡大やその他環境規制によるコスト増加の可能性があります。
[対応]当社グループにおける中核事業は建築資材の卸売業・小売業であるものの、電力使用に付随したGHG排出量の相対的に多い製造業を有することから、環境規制による財務影響は大きいものと認識しております。当社グループ全体として省エネ設備への入れ替えや、太陽光パネル等の創エネ設備の導入、効率的な物流網構築を推進することにより、当社グループにおけるGHG排出量を削減し、この影響をできるだけ早期に減らしていく考えであります。
[影響]当社グループが主力商材とする木材、合板等において、輸入材では各国の森林保護政策強化、国内材においては、林業の課題でもある、再造林コスト上昇や再造林率の低下によって、将来的に出材の減少や木材調達コスト増加の可能性があります。
[対応]当社グループは木材を原材料とする合板・集成材の製造販売及びそれら製品の流通を全国的に実施しております。また、木材流通の川上である原木調達、森林経営サポート機能を持つ事業会社物林株式会社があります。上記国内の林業課題に対処していくために、2025年1月当社と子会社物林株式会社が森林所有者及び民間企業とともに組成した、有限責任事業組合(LLP)「鮎貝きずなの森」は、対象地において協働する造林スキーム「フレンドシップ造林」によって資源循環型の持続可能な林業モデルの実証を行っております。これら川上におけるサプライヤーとの協業・提携による量・価格ともに安定した木材の調達を実施していく考えであります。
<主な物理的リスク>[影響]全国規模での災害激甚化により、当社グループで保有、運営する工場・営業所などの事業拠点に加え、生産設備・車両が罹災し、事業継続リスクが発生します。またこれら資産の災害に起因した補修・交換のための大きなコストが発生する可能性があります。また、当社グループの中核事業が建築資材の卸売業・小売業であることから、気象災害によるサプライチェーン寸断は事業継続を不安定なものとする可能性があります。
[対応]当社グループは日本全国で事業展開をしていますが、当社グループの中核企業であり、国内約100拠点の事業所を構えるジャパン建材株式会社においては一部エリアで災害が発生した場合、被害のないエリアがサポートすべく、事業継続のBCPプランを策定済みです。さらに、中期経営計画にて掲げる「持続可能な経営基盤構築」の一環として、災害時における他グループ会社も含めた速やかな連携・相互サポートの仕組みづくりを推進していく考えであります。
[影響]当社が扱う製品は森林資源を活用しております。干ばつや森林火災、豪雨災害など、気候変動に起因する自然災害が森林資源へ深刻な影響を及ぼしております。日本国内においても、近年、森林火災や豪雨災害の発生頻度が増加しており、林業の持続性や国産材の安定調達に影響を及ぼすリスクが高まっております。これらのリスクに対して適切な対策を講じない場合、将来的な木材資源の確保が困難となり、事業機会の喪失につながる可能性があります。
[対応]当社グループは、こうした課題に対する戦略として、森林整備や林業への関与を通じた森林循環型事業を推進し、国産材の活用拡大を図っています。物林株式会社は被災木の有効活用と森林再生を目的としたプロジェクト「TEAM森林再生大船渡」に参画しております。本プロジェクトは、地域の林業関係者等と連携して進められ、山林火災により発生した被災木の有効活用と森林の再生を一体的に推進する取組です。こうした取組は、木材利用による炭素固定の促進や、再造林によるCO2吸収源の維持・拡大にも寄与します。
<主な機会>[影響]環境負荷低減を目的として日本政府は2030年以降に新築される全ての建物でZEH水準以上の省エネルギー性能を求める考えであり、当社グループが主力マーケットとする持家住宅においても、断熱性能の向上をはじめとする住宅の高性能化が期待されます。また、一部地域においては一定条件の下、住宅における太陽光パネルが設置義務化されるなど、建築資材のマーケットにおいて需要が拡大することが予測されます。これら住宅の高性能化により、当社グループにおける建築資材取扱量の増加のみならず、販売商品の高付加価値化に伴う販売単価の上昇が予測されます。
[対応]当社グループは2,000社を超える建材メーカーを仕入先として持ち、これら仕入先との協業を通じ、ジャパン建材株式会社サポートセンターが提供する「高性能住宅サポート」と連携した高性能建材のパッケージ商品の提案拡大を推し進めていきます。また、木質系建材卸に捉われずに新規需要を獲得するべく、同社においてはエアコン・太陽光・照明機器を取り扱う電材課を設立済みであり、太陽光設備の販売においては、初期費用の負担を抑えた導入が可能となるPPA(電力購入契約)モデルへの展開を進めております。これは一般住宅への再生可能エネルギー導入の裾野拡大に寄与します。またこれに伴う環境価値(Jクレジット)の創出事業を検討しております。当社グループは、PPAモデルを通じて再生可能エネルギーの普及と環境価値創出、更なる環境活動への再投資を行う「価値循環事業モデル」への転換を模索してまいります。
[影響]世界のCO2排出全体において建築分野が占める割合は37%といわれており、建築物のライフサイクル全体でのCO2排出量の把握と削減が求められ、国内においても2028年度以降、建築物LCAの制度化が予定されております。当社は特に木材製品の製造から施工のアップフロントカーボンに関わっており、製品単位での環境負荷及び環境貢献の算定を事業機会と捉え、具体的取組を進めてまいります。
[対応]子会社の株式会社キーテックは、製造する木質製品について、LCCO2(ライフサイクルカーボン)の算定に取組んでおります。これにより、製品の環境性能を客観的に示し、設計段階から選ばれる製品としての競争優位性を確立してまいります。
[影響]一部の公共物件では林野庁の「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」に基づき炭素貯蔵量が開示されております。今後建築物LCA制度においてこの炭素貯蔵量表示制度の有効的な活用が期待されます。
[対応]ジャパン建材株式会社は、2023年11月より、環境貢献度の“見える化”の一環として、一部の木質商品について、商品ごとの炭素貯蔵量を伝票等に表示しております。この機能が建築物LCA制度において活用されることにより、木材の利用促進につながる施策を推進してまいります。