有価証券報告書-第69期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、創業以来「最大の企業たらんより最良の企業たれ」を社是とし、豊かな感性と大胆な発想によって時代の変化に対応した様々なシャツファッションを提案し、生活文化の向上に寄与することを基本理念としております。
また、「株主・顧客・社員・取引先から信頼される企業」を行動指針とし、収益の向上とともに共存共栄を図ってまいります。
(2)中長期的なグループ経営戦略
当社グループは、2019年度から2021年度までの中期3ヵ年経営計画に基づき、国内販売事業を中心に事業改革を進めており、計画初年度である2020年3月期においては、売上高153億55百万円、営業利益94百万円、親会社株主に帰属する当期純利益76百万円を計上し、売上、利益は計画未達も黒字化を果たしました。しかし、計画2期目の2021年3月期においては、新型コロナウイルス感染症の影響から、売上高103億33百万円(前年同期比32.7%減)、営業損失12億93百万円、親会社株主に帰属する当期純損失14億91百万円を計上しております。このような状況を解消すべく、中期3ヵ年経営計画の最終年度である2022年3月期において、経営環境の変化、ライフスタイルの変化、国内小売市場の変化を、次なる成長戦略への体制にシフトするChance(好機)と捉え、Challenge(挑戦)して、Change(変化)していくことをスローガンに、様々な施策に継続的に取り組んでおります。
・消費者直接対応の小売型販売管理体制へシフト
より消費者に近い目線・消費者との接点からの発想など、消費者直接対応の小売型販売管理体制にシフトしていきます。消費者直接対応の小売型販売管理体制の具体的な強化策としては、百貨店の既製ドレスシャツ売場およびオーダーシャツ売場にCHOYA SHIRT(チョーヤシャツ)ブランドのコーナーを設け、1社化に向けて店頭の売上管理、在庫管理などの管理体制も構築してまいります。
また、量販店では当社オリジナルブランドSHIRT HOUSE(シャツハウス)のコンセ店舗を展開しており、現在80店舗から、将来は150店舗まで店舗を拡大する目標で進めております。
実店舗と同様にネット販売も強化するため、山喜公式サイトのリニューアルを2021年3月に行い、インターネットで発注しやすいシンプルな画面の設計、ネット販売専用のオリジナルブランドの商品開発を強化しました。前述のCHOYA SHIRT(チョーヤシャツ)、SHIRT HOUSE(シャツハウス)とのオムニチャネル化を進め、売上・利益の拡大を図ってまいります。
・更なるメーカー機能強化(企画・業務・生産)体制へのシフト
ビジネススタイルのカジュアル化に伴い、スーツからジャケットやシャツが主役となるニュー・ワーク・スタイルに変化していることから、カジュアル化に対応したシャツジャケット・シャツワンピース・カットソーアイテムの企画・生産・業務の強化を図ってまいります。国内自社4工場の高付加価値生産体制へのシフトとしては、長崎工場、郡山工場(福島)、鹿児島工場、信州工場(長野)の連携を強化しながら、既製品・オーダーシャツの裁断・縫製ラインの見直しを行い、収益を改善すると同時に、当社の技術力を活かしたシャツジャケット・シャツワンピース・エコバックハンカチーフ・官公庁の制服等、新しいアイテムの生産にもチャレンジしてまいります。
海外生産工場につきましては、バングラデシュの協力工場とも連携して、低価格の商品に対応していくと同時に、塩城山喜(中国)、タイ山喜、ラオ山喜(ラオス)の各自社工場の特色を活かし、より付加価値の高い商品が縫製できる生産工場へシフトしていきます。
また、持続可能な社会の形成としてドレスシャツのプラスチック製付属品を2030年までに全廃する取り組みを始めており、環境省の「脱プラスチック・プラスチックスマート」運動にも登録し、活動を強化してまいります。
・新規事業領域へのチャレンジ
新型コロナウイルスの感染拡大で不足している医療用ガウンや感染予防マスク等の受注生産により、自社工場の生産機能の更なる強化と、長年シャツビジネスで培った紡績や合繊メーカーとの素材開発機能を生かし、カジュアル事業、レディース事業、ユニフォーム事業はもちろんのこと、生活雑貨・ファッショングッズ等を扱うライフスタイル事業まで企画・生産・販売の営業活動を拡げ、新しいビジネスモデルの構築に向けて、事業領域を拡げてまいります。
・海外販売強化体制へのシフト
中国では上海の生産管理子会社を、販売会社にシフトし、中国国内でのオーダーシャツおよびODM・OEMの受注強化と、CHOYAブランドを海外販売の足掛かりにしていきます。また、アセアン・オセアニア地区では、タイ山喜とラオ山喜を中心に、販売体制の強化を更に図ってまいります。欧米での販売につきましては、イタリア素材メーカーとの連携によるODM・OEMの受注を強化してまいります。
(3)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
国内アパレル業界をめぐる環境は、景気の先行きが極めて不透明なことから、消費者の衣料品にかける支出は減少傾向で、併せて低価格志向が更に強まっており、依然として非常に厳しい経営環境が続いております。
国内の小売市場も、今後ますます市場の変化が進むと考えています。小売店の競争環境の変化に伴い、地方百貨店の閉鎖、専門店の寡占化、中堅量販店の業態転換など、衣料品売場の縮小が今後も進むと思われます。
また、原材料価格の上昇や生産拠点における人件費の高騰、国内におきましても労働需給の逼迫による人件費、物流費上昇などにより、製造原価や販売・流通コストは上昇傾向にあり、引き続き厳しい経営環境下において、特に、上海工場(上海山喜)の人件費高騰が著しく、中国国内での生産ラインの再編成を行い、上海山喜の生産ラインを閉鎖しました。
今後につきましては、百貨店、量販店のドレスシャツ売場での当社オリジナル商品のシェア拡大と取引条件の改善、山喜公式サイトを中心にしたネット販売の売上拡大、品質、コスト競争力によるアパレル、セレクトショップ、シャツ専門店でのプライベートブランドのシェア拡大、差別化商品の企画開発力の強化による専門店、量販店のストアブランドの受注拡大、小ロット短サイクルの生産の構築と、それに伴うカジュアル事業、レディース事業での新規受注拡大、自家工場におけるドレスシャツ以外のアイテム生産における技術開発力強化により、ユニフォーム事業での官公庁や企業の制服等の新規受注拡大など、継続的に進めている各施策を更に強化していくことで、売上回復、収益回復に努めてまいります。
現状では新型コロナウイルス感染症の影響が今暫く続くと思われますが、国民へのワクチン接種が行き渡る段階で、同感染症の勢いも徐々に弱まり、前述のような各施策に対する効果が表れ、中期3ヵ年経営計画の最終年度である2022年3月期の業績は改善するものと見込んでおります。しかし新型コロナウイルスの変異種の動向や脅威から、国内外の経済活動が停滞するリスクがあり、感染症の影響がさらに長期化した場合は、収益が減少する可能性があります。そのような状況下におきましても、コストダウンや経費削減等の対策を継続し、利益の減少を最小限に抑えるよう努めてまいります。
また、同感染症の感染拡大とその長期化に対する備えとして、取引金融機関とシンジケート型のタームローンを2021年3月に契約し、手元流動性の高い現金及び預金を確保するとともに、コミットメントラインの融資枠および当座貸越枠の継続を予定しておりますので、短期間での手元流動性に問題は生じないと考えております。取引金融機関とは緊密な関係を維持していることから、今後も継続的な支援が得られるものと考えております。さらに、キャッシュ・フローの改善策の一環として、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減を実行していくことで、有利子負債の削減にも努めてまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、長期的には株主資本の効率化を追究した経営を重視する観点から、株主資本利益率(ROE)5%以上を目標としております。2019年度から2021年度までの新中期経営計画を策定しておりますが、転換期を迎えているアパレル業界において、事業戦略の見直しや新規事業を検討するなど、2022年度から2024年度の次なる中期3ヵ年経営計画を2021年9月末までに策定し、同感染症収束後を見据えた次なる成長の対策を講じて、収益基盤の構築と業績の安定化に努めてまいります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、創業以来「最大の企業たらんより最良の企業たれ」を社是とし、豊かな感性と大胆な発想によって時代の変化に対応した様々なシャツファッションを提案し、生活文化の向上に寄与することを基本理念としております。
また、「株主・顧客・社員・取引先から信頼される企業」を行動指針とし、収益の向上とともに共存共栄を図ってまいります。
(2)中長期的なグループ経営戦略
当社グループは、2019年度から2021年度までの中期3ヵ年経営計画に基づき、国内販売事業を中心に事業改革を進めており、計画初年度である2020年3月期においては、売上高153億55百万円、営業利益94百万円、親会社株主に帰属する当期純利益76百万円を計上し、売上、利益は計画未達も黒字化を果たしました。しかし、計画2期目の2021年3月期においては、新型コロナウイルス感染症の影響から、売上高103億33百万円(前年同期比32.7%減)、営業損失12億93百万円、親会社株主に帰属する当期純損失14億91百万円を計上しております。このような状況を解消すべく、中期3ヵ年経営計画の最終年度である2022年3月期において、経営環境の変化、ライフスタイルの変化、国内小売市場の変化を、次なる成長戦略への体制にシフトするChance(好機)と捉え、Challenge(挑戦)して、Change(変化)していくことをスローガンに、様々な施策に継続的に取り組んでおります。
・消費者直接対応の小売型販売管理体制へシフト
より消費者に近い目線・消費者との接点からの発想など、消費者直接対応の小売型販売管理体制にシフトしていきます。消費者直接対応の小売型販売管理体制の具体的な強化策としては、百貨店の既製ドレスシャツ売場およびオーダーシャツ売場にCHOYA SHIRT(チョーヤシャツ)ブランドのコーナーを設け、1社化に向けて店頭の売上管理、在庫管理などの管理体制も構築してまいります。
また、量販店では当社オリジナルブランドSHIRT HOUSE(シャツハウス)のコンセ店舗を展開しており、現在80店舗から、将来は150店舗まで店舗を拡大する目標で進めております。
実店舗と同様にネット販売も強化するため、山喜公式サイトのリニューアルを2021年3月に行い、インターネットで発注しやすいシンプルな画面の設計、ネット販売専用のオリジナルブランドの商品開発を強化しました。前述のCHOYA SHIRT(チョーヤシャツ)、SHIRT HOUSE(シャツハウス)とのオムニチャネル化を進め、売上・利益の拡大を図ってまいります。
・更なるメーカー機能強化(企画・業務・生産)体制へのシフト
ビジネススタイルのカジュアル化に伴い、スーツからジャケットやシャツが主役となるニュー・ワーク・スタイルに変化していることから、カジュアル化に対応したシャツジャケット・シャツワンピース・カットソーアイテムの企画・生産・業務の強化を図ってまいります。国内自社4工場の高付加価値生産体制へのシフトとしては、長崎工場、郡山工場(福島)、鹿児島工場、信州工場(長野)の連携を強化しながら、既製品・オーダーシャツの裁断・縫製ラインの見直しを行い、収益を改善すると同時に、当社の技術力を活かしたシャツジャケット・シャツワンピース・エコバックハンカチーフ・官公庁の制服等、新しいアイテムの生産にもチャレンジしてまいります。
海外生産工場につきましては、バングラデシュの協力工場とも連携して、低価格の商品に対応していくと同時に、塩城山喜(中国)、タイ山喜、ラオ山喜(ラオス)の各自社工場の特色を活かし、より付加価値の高い商品が縫製できる生産工場へシフトしていきます。
また、持続可能な社会の形成としてドレスシャツのプラスチック製付属品を2030年までに全廃する取り組みを始めており、環境省の「脱プラスチック・プラスチックスマート」運動にも登録し、活動を強化してまいります。
・新規事業領域へのチャレンジ
新型コロナウイルスの感染拡大で不足している医療用ガウンや感染予防マスク等の受注生産により、自社工場の生産機能の更なる強化と、長年シャツビジネスで培った紡績や合繊メーカーとの素材開発機能を生かし、カジュアル事業、レディース事業、ユニフォーム事業はもちろんのこと、生活雑貨・ファッショングッズ等を扱うライフスタイル事業まで企画・生産・販売の営業活動を拡げ、新しいビジネスモデルの構築に向けて、事業領域を拡げてまいります。
・海外販売強化体制へのシフト
中国では上海の生産管理子会社を、販売会社にシフトし、中国国内でのオーダーシャツおよびODM・OEMの受注強化と、CHOYAブランドを海外販売の足掛かりにしていきます。また、アセアン・オセアニア地区では、タイ山喜とラオ山喜を中心に、販売体制の強化を更に図ってまいります。欧米での販売につきましては、イタリア素材メーカーとの連携によるODM・OEMの受注を強化してまいります。
(3)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
国内アパレル業界をめぐる環境は、景気の先行きが極めて不透明なことから、消費者の衣料品にかける支出は減少傾向で、併せて低価格志向が更に強まっており、依然として非常に厳しい経営環境が続いております。
国内の小売市場も、今後ますます市場の変化が進むと考えています。小売店の競争環境の変化に伴い、地方百貨店の閉鎖、専門店の寡占化、中堅量販店の業態転換など、衣料品売場の縮小が今後も進むと思われます。
また、原材料価格の上昇や生産拠点における人件費の高騰、国内におきましても労働需給の逼迫による人件費、物流費上昇などにより、製造原価や販売・流通コストは上昇傾向にあり、引き続き厳しい経営環境下において、特に、上海工場(上海山喜)の人件費高騰が著しく、中国国内での生産ラインの再編成を行い、上海山喜の生産ラインを閉鎖しました。
今後につきましては、百貨店、量販店のドレスシャツ売場での当社オリジナル商品のシェア拡大と取引条件の改善、山喜公式サイトを中心にしたネット販売の売上拡大、品質、コスト競争力によるアパレル、セレクトショップ、シャツ専門店でのプライベートブランドのシェア拡大、差別化商品の企画開発力の強化による専門店、量販店のストアブランドの受注拡大、小ロット短サイクルの生産の構築と、それに伴うカジュアル事業、レディース事業での新規受注拡大、自家工場におけるドレスシャツ以外のアイテム生産における技術開発力強化により、ユニフォーム事業での官公庁や企業の制服等の新規受注拡大など、継続的に進めている各施策を更に強化していくことで、売上回復、収益回復に努めてまいります。
現状では新型コロナウイルス感染症の影響が今暫く続くと思われますが、国民へのワクチン接種が行き渡る段階で、同感染症の勢いも徐々に弱まり、前述のような各施策に対する効果が表れ、中期3ヵ年経営計画の最終年度である2022年3月期の業績は改善するものと見込んでおります。しかし新型コロナウイルスの変異種の動向や脅威から、国内外の経済活動が停滞するリスクがあり、感染症の影響がさらに長期化した場合は、収益が減少する可能性があります。そのような状況下におきましても、コストダウンや経費削減等の対策を継続し、利益の減少を最小限に抑えるよう努めてまいります。
また、同感染症の感染拡大とその長期化に対する備えとして、取引金融機関とシンジケート型のタームローンを2021年3月に契約し、手元流動性の高い現金及び預金を確保するとともに、コミットメントラインの融資枠および当座貸越枠の継続を予定しておりますので、短期間での手元流動性に問題は生じないと考えております。取引金融機関とは緊密な関係を維持していることから、今後も継続的な支援が得られるものと考えております。さらに、キャッシュ・フローの改善策の一環として、仕入抑制と在庫販売の強化による製品在庫の削減を実行していくことで、有利子負債の削減にも努めてまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、長期的には株主資本の効率化を追究した経営を重視する観点から、株主資本利益率(ROE)5%以上を目標としております。2019年度から2021年度までの新中期経営計画を策定しておりますが、転換期を迎えているアパレル業界において、事業戦略の見直しや新規事業を検討するなど、2022年度から2024年度の次なる中期3ヵ年経営計画を2021年9月末までに策定し、同感染症収束後を見据えた次なる成長の対策を講じて、収益基盤の構築と業績の安定化に努めてまいります。