有価証券報告書-第80期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 11:33
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181項目

有報資料

有価証券報告書に記載の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事業リスクを記載しております。
当社グループは、リスク発生の可能性を認識し、発生の回避に努めるとともに発生した場合は迅速かつ適切な対応に努める方針であります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、当社グループの事業等に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
(1)医薬品卸売業界のリスク
① 法的規制について
<リスク解説>医薬品卸売事業では、全国に営業拠点を設けて、事業を展開しております。
営業拠点の開設及び医薬品等の販売に際しては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)及び関連法令により規制を受けており、営業拠点の所在地の都道府県知事より必要な許可、登録、指定及び免許を受けた後、事業活動を行っております。これらの許可等の状況により、医薬品卸売事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>医薬品卸売事業では、各社の薬事担当部署が中心となり、各営業拠点の新規出店の際には、必要な許可等の要件確認や申請手続きを行っております。また、出店後は従業員に対し継続的な教育指導等を実施し、許可業者として法令を遵守した活動を行っております。
② 医療保険制度改革について
<リスク解説>医薬品卸売事業における主要取扱商品である医療用医薬品は、薬価基準に収載されております。
薬価基準は、「健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法」として厚生労働大臣が告示するもので、保険診療で使用できる医薬品の範囲と医療機関が使用した医薬品の請求価格を定めたものであります。薬価基準は医薬品の実勢納入価格を薬価に反映させることを目的に毎年改定され、大半の品目の薬価が引き下げられております。このため、医薬品卸売事業の業績は、薬価改定後の販売価格低下等の影響を受けることがあります。
国民医療費は高齢化の進展等により増加傾向にあります。政府は全世代型の持続可能な社会保障制度の構築に向け、医療保険制度改革等に取り組んでおり、その内容によっては医薬品卸売事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>薬価の頻回改定の影響を受け、メーカーの経営は厳しくなり、アローアンスが縮小されていることから、当社としては卸機能の適正評価を依頼し、固定的なリベートへの移行を交渉しております。また、高利益品目の販売に注力し、収益性の改善にも努めております。
アローアンスは、製品の拡売から市場調査・疾患啓発等MS行動に対するものに代わっていくと想定されます。当社グループとしては、デジタルで医療機関を結び、当社グループが持つ医療・介護従事者専用ポータルサイトである「コラボポータル」を活用した企画をメーカーに提案することで、アローアンスの減少抑制に取り組んでおります。
③ 特有の商習慣について
a 価格未決定取引について
<リスク解説>医薬品卸売事業では、医薬品を価格未決定のまま医療機関等に納入し、その後医薬品卸売業者と医療機関等の間で価格交渉を始めるという特異な取引形態があります。これは、医薬品が生命関連商品であるがゆえ、納入停滞が許されないという事情から生まれた習慣であります。
医薬品卸売事業においては、期中の決算では合理的な見積りによる決定予測価格で売上計上しております。
決定した価格が当初予測していた価格に比べ低下する場合、医薬品卸売事業の業績に影響を与えるリスクがあります。なお、本決算では該当年度分の価格未決定はありません。
<リスク対応>取引価格の決まっていないお得意さまとの価格交渉については、毎月上長がお得意さまとの交渉状況をシステムを通して確認・指導を行う等の対応を実施しております。
また、取引価格の決定に際しては、決定価格をシミュレーションするシステムを利用することにより、適正な売上、利益確保の状況を上長が確認し、価格水準の適正化を図るとともに、価格決裁プロセスについても明確にしております。
b 割戻金及び販売報奨金について
<リスク解説>当業界では、医薬品メーカーから医薬品卸売業者に割戻金と販売報奨金が支払われます。
割戻金は仕入金額等に対して設定される割戻率によって支払われ、販売報奨金はメーカーと卸間で取り決められた販売数量、納入軒数等の達成によって支払われます。
割戻金及び販売報奨金は、仕入価格の引き下げ効果があり、売上総利益に影響を与えるため、これらの獲得に努めておりますが、メーカーの営業戦略等による割戻金及び販売報奨金の圧縮の進展により、医薬品卸売事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>厚生労働省により策定された「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」を踏まえ、医薬品メーカーと医薬品等の安全かつ安定供給を継続するための流通経費や卸機能の適切な評価に基づいた価格体系の構築に向けて取り組んでおります。
また、当社グループが展開している各事業の経営資源とこれまで提携してきた協業企業とともに、新たな流通チャネル構築等による新しいソリューション開発を加速させることにより、地域医療へ貢献し、医薬品メーカーの課題解決を図るとともに、収益モデルの確立に向けて取り組んでおります。
c 製薬メーカーの取引卸絞込みについて
<リスク解説>製薬メーカーは、薬価防衛の必要性から過度な価格競争の防止、市場実勢価格の下落を抑制、流通コスト(契約管理・物流調整・需給調整等)の削減、スペシャリティ製品への対応(厳格な温度管理・トレーサビリティ確保・適正使用管理)、リベート・アロアンスの整理を行うため、取引卸の絞込みを検討しております。
<リスク対応>流通品質の向上(温度管理・トレーサビリティ・緊急配送体制等)、製品価値(価格)の統制力強化、流通受託事業の確立、サプライチェーンの高度化(在庫平準化・需要予測)を進め、選ばれる卸になるよう努めております。
(2)スズケングループのリスク
① 固定資産の減損について
<リスク解説>当社グループは、事業用の様々な固定資産を保有しており、これらの資産については、今後の収益性の低下、市場価額の著しい下落により、将来キャッシュ・フローが生み出せない場合は、減損損失の計上が必要になり、各事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>設備投資にあたっては、投資によって得られるリターン、発生するコストなど投資回収の採算性を評価し投資の意思決定を行っております。
また、設備投資後は、業績進捗について毎期モニタリングを実施するとともに、業績評価を行い、採算性の悪化が見込まれるため今後のキャッシュ・フローの獲得が期待できない場合には、速やかに業績向上に向けた戦略の立案を実施し、その実行に取り組んでおります。
なお、将来の投資効果が見出せないと判断した場合は、撤退も検討します。
② 債権の貸倒について
<リスク解説>お得意さまに対する債権については、お得意さまの信用状況等に応じて、一般債権は貸倒実績率により、貸倒懸念債権は個別に回収可能性を見積り、貸倒引当金を計上しております。しかし、外国為替相場の変動、電力・エネルギー価格や原材料価格の高騰による物価上昇等の影響によりお得意さまの経営環境が変動した場合には、実際の貸倒額が当初の見積りを上回る可能性があり、その場合、当社グループの各事業の業績および財政状態に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>当社グループでは、各営業拠点に、与信管理および債権管理を担う管理部門を配置しており、当該管理部門は本社管理部門と連携しながら、営業部門から一定の独立性を保った運用を行うことで牽制機能を確保しております。具体的には、信用状況に変化があった際には、アラート機能を活用して営業現場に注意喚起を促すとともに、現場で収集した不安情報については、レポートライン基準に則り、本社管理部門に報告するよう徹底しております。
本社管理部門は、各営業拠点の管理部門への支援・指導を行うバックアップ機能を担っております。
これらの体制に加え、グループ会社の管理部門とも連携した継続的なモニタリングを行うことにより、債権リスクの早期把握および低減に努めております。
③ 新薬の開発について
<リスク解説>医薬品製造事業では、新薬候補品の研究開発には多額の費用と長い年月が必要であり、その過程で当初期待した有効性が証明できなかったり、予期せぬ副作用が発現した等の理由により研究開発を断念・遅延する可能性があります。
また、臨床試験で良好な結果が得られても、新薬が実際に上市となるまでには様々な不確実性が存在します。
その様な理由により当初の期待を達成できなかった場合には、医薬品製造事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>自社創薬のみでなく、開発パイプラインの導出入あるいは他社協業などのアライアンス活動を通じてポートフォリオ管理を図っております。
④ 品質問題について
<リスク解説>医薬品製造事業において、医療用医薬品、体外診断用医薬品及び医療機器は、医薬品医療機器等法その他の国内外の法規制の下で製造しております。しかし、使用する原材料、製造プロセス等で製品の品質に懸念が発生した場合、製品の回収や販売の停止等により、医薬品製造事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>製品の品質を確保するため、原材料、製造プロセスの社内監査等を行い品質保証体制の強化に努めております。
⑤ 副作用問題について
<リスク解説>医薬品製造事業では、医療用医薬品、体外診断用医薬品及び医療機器について、予期せぬ副作用や健康被害等で販売中止、製品回収などの事態に発展する可能性があり、医薬品製造事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>副作用情報等を収集した場合は、速やかに評価、検討し、必要に応じ行政当局へ報告するとともに、必要な安全対策を速やかに実施いたします。
⑥ 保険薬局事業について
<リスク解説>保険薬局事業においては、医療機関が発行する処方箋に基づき、薬歴管理、服薬指導、服薬期間中のフォローアップを含む調剤サービスを提供しております。今後、薬価改定や調剤報酬改定、医療保険制度改革の動向によっては、収益性や事業環境に影響を及ぼし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、調剤過誤防止の徹底に努めておりますが、重大な調剤過誤が発生した場合には、社会的信用の低下や損害賠償請求等により、業績および企業価値に影響を及ぼすリスクがあります。
<リスク対応>当社グループでは、「患者のための薬局ビジョン」の実現に向け、在宅医療への対応強化、医療・介護多職種との連携推進、ジェネリック医薬品の使用促進等を通じ、店舗特性に応じた施策を展開し、調剤報酬改定や医療保険制度改革への対応を進めております。
また、調剤過誤防止に向けて、鑑査システムや自動調剤機器の導入を推進するとともに、インシデント・アクシデント事例の分析および再発防止策の全店舗共有を徹底しております。加えて、医薬品安全使用に関する業務手順書の遵守、医療安全研修の継続実施、高度な薬学的知識の習得に向けた教育体制の強化を通じ、薬剤師の資質向上と安全かつ継続的な薬物療法を支える体制を構築しております。
⑦ システムトラブルについて
<リスク解説>当社グループは、営業活動、商品管理をはじめ、その事業運営は、コンピュータシステム及びそのネットワークに多くを依拠しております。大規模なシステムトラブルが発生した場合、各事業の業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>受注から納品業務に関わる基幹系システムの各種障害対応手順に基づき、トラブル時に対応できる体制をとり、迅速な原因究明と影響度の把握により、早期の復旧に努めてまいります。
また、システム安定稼働のため、定期的にシステムの使用状況と業務量を監視し、必要に応じて予防対策を実施するとともに、障害時に備えた想定訓練を実施しております。
さらに、万が一基幹系システムが停止した場合でも、受注から納品に関わる業務が継続できるように、代替できるシステムを稼働させております。
⑧ 個人情報保護について
<リスク解説>当社グループは、事業活動を通じて顧客情報をはじめとする多数の個人情報を取得・利用しております。これらの個人情報の管理にあたっては、細心の注意を払い情報セキュリティの強化および従業員の情報管理意識の向上に継続的に取り組んでおりますが、万一、個人情報の漏えい、滅失または不正利用等が発生した場合には、社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生、行政指導・罰則等により、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
<リスク対応>当社グループでは、個人情報保護規程および情報セキュリティ管理規程等の社内規程に基づき、個人情報の適切な取扱いと管理体制の整備・運用を徹底しております。具体的には、定期的な従業員教育・研修の実施、社外へのメール送信時における上長確認とシステムによる二重チェック体制の運用、外部からの不正アクセスを防止するためのセキュリティ対策の強化、不審な挙動を検知・遮断する仕組みの導入等を講じております。
今後も、情報セキュリティを取り巻く環境変化やリスクの高度化を踏まえ、管理体制および技術的対策の継続的な見直しと強化を図り、個人情報の保護に万全を期してまいります。
(3)その他のリスク
① 自然災害等について
<リスク解説>当社グループは、大規模な自然災害や事故等により、営業拠点及び物流拠点が深刻な被害を被った場合、当社グループの業績に影響を与えるリスクがあります。
<リスク対応>大規模自然災害が発生した際には、BCP手順書に基づき速やかに災害対策本部を設置し、社員の安否や営業拠点および物流拠点の被災状況を確認するとともに、事業継続のための適切な対応がとれる体制を構築しております。
また、災害時でも安定した医薬品供給体制を維持するために、免震構造を採用した物流センターの構築や本社および主要拠点への非常用発電機の設置、受注から納品に関わる業務が継続できるように、本社以外の拠点にて代替できるシステムを稼働させております。
加えて、グループ会社を含めた安否確認合同訓練やBCP対応訓練等、定期的な訓練を実施し、BCP対応力の向上に努めております。

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