有価証券報告書-第57期(令和3年4月21日-令和4年4月20日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針及び経営環境
当社グループは教育の改善、健康福祉の増進、科学技術の進歩への貢献を通じて地域社会及び国家に奉仕することを経営の基本方針とし、全国の小・中・高等学校など文教分野を中心に、オリジナル商品主体の専門コーディネーターとして独自の事業展開を図っております。祖業である顕微鏡や電源装置などの教育理科機器を始め、実験台・調理台などの施設設備機器、視力計・体重計などの保健設備品といった専門性に特化した幅広い商品ラインナップにより、ユーザーの元へ最適な品質の商品を提供してまいります。
また一方で、全国の自動車教習所、日本赤十字社などに対し、国産唯一となる蘇生法教育人体モデル、人工呼吸用携帯マスクの提供やAED(自動体外式除細動器)の販売、エレクトロニクス関連業界を中心とした一般企業に対し、保温・加熱用電気ヒーターの販売や、連結子会社㈱平山製作所を通じた滅菌器・環境試験装置の製造・販売により、国外市場も含めた民間分野の一層の拡大を図ってまいります。
セグメント別の経営方針、経営環境は以下のとおりであります。
(理科学機器設備)
文教分野では、「主体的・対話的で深い学び」を目指した学習指導要領の改訂が行われ、2020年度の小学校に続き、21年度は中学校、22年度は高等学校にて教科書が刷新されました。GIGAスクール構想に基づく学校現場のICT化は、小中高等学校において環境の整備がほぼ完了しましたが、学校施設の老朽化は課題であり、建物の長寿命化改修の需要は一定程度続くものと見込まれます。また滅菌器の分野においては、国内の新型コロナウイルス感染症対策による特需は一巡したものと見られるものの、国外では東南アジアを中心に、需要は堅調に推移するものと見込まれます。
このような状況のもと、当社グループでは、新たな教科書に準拠した商品展開を積極的に進めるとともに、ITを活用した実験・観察など「教室のデジタル化」への対応強化を図ってまいります。またお客様のニーズに沿った商品開発を進めると共に、学校校舎改修工事に伴う施設設備機器のタイムリーな提案を実現するため、各地域の販売代理店や設計事務所をはじめとした販売チャネルの多層化を進めてまいります。滅菌器の分野においては、買い替え需要や開発途上の国々における感染症対策に対する関連需要の獲得のため、更なる品質向上とサービス体制の強化を図ってまいります。
(保健医科機器)
新型コロナウイルス感染症対策の関連分野においては、予算措置は継続されるものの、一部では整備が行き渡っている地域もあります。またコロナ関連を除いた学校向け保健設備品の市場規模は概ね横ばいで推移しています。AEDを用いた一般市民による除細動の普及(PAD市場)は着実に進展しており、公共施設など官公庁関係では整備が一巡しているものの、耐用期間を迎えた機器の更新需要が高まっております。また一般企業などの民間分野においては更新需要に加えて新規の整備も進んでおり、一層の裾野拡大が見込まれます。
このような状況のもと、当社では、各地域学校現場の養護教諭や関連部会との関係強化により、現場ニーズに即した保健設備品や消耗品の提案活動を進めてまいります。またAEDにおいては、「8年保証安心パック」を軸とした独自の商品提案により、他社との差別化を図るとともに、きめ細かなアフターフォローによる買い替え需要の取り込みと、民間分野も含めた新たなユーザーの獲得を図ってまいります。
(産業用機器)
エレクトロニクス関連産業においては、高速通信規格(5G)やIoT、人工知能(AI)等の技術革新による需要増を背景に、国内外の関連市場は拡大基調が続く一方、新型コロナウイルスの感染再拡大やウクライナ情勢の地政学的リスクにより、設備投資の先行きは不透明な状況が見込まれております。
このような状況のもと、当社グループでは、半導体関連企業をはじめとする主要顧客に対し、引き続き保温・加熱用電気ヒーターの拡販に努めるとともに、新たな顧客、幅広い業界、業種、用途への対応を図ってまいります。また環境試験装置の分野においては、旺盛な設備投資が続く中国向けを中心として、他の試験機メーカーと連携するなど販路の拡大を図るとともに、品質改善による競争力の向上に取り組んでまいります。
(2) 優先的に対処すべき事業上の課題
上記(1)に記載の経営方針を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上の課題は、以下のとおりであります。
(理科学機器設備)
教育理科機器の需要は、理科教育振興法に基づく補助金など国や地方自治体の教育予算がその大半を占めております。科学技術の振興・充実の礎となる理科教育は極めて重要な国の施策である一方、少子化の進行により市場の大きな伸長は見込めない状況となっております。当社におきましては、学校現場に最適な品質の商品提案を通じたブランド力アップによりシェア拡大を図るとともに、幼稚園・保育園や医療系施設、大学・専門学校に対する収納戸棚や調理台の提案など、当社のノウハウや強みが活かせる周辺分野への拡充を進めてまいります。また滅菌器の分野においては、中国製品の台頭に伴い、国内外いずれの市場においても製品の差別化が課題となっております。ネットワーク接続などを念頭にした次世代機の開発とともに国内外共通のグローバルモデル化を進め、特に競争が激化している国内市場においては、きめ細かなアフターサービス体制の整備による顧客満足度の向上と成長が見込まれる食品業界への一層の拡販を目指してまいります。
(保健医科機器)
コロナ禍による感染症対策の需要は継続が一定程度予想されるものの、少子化に伴う小中学校の統廃合が進む中、中長期的には大幅な市場拡大が見込めないうえ、競合他社の参入や学校現場におけるネット通販の進展から、シェアアップは一層重要な課題となっております。当社におきましては、現場ニーズを反映したオリジナルの健康診断機器をはじめ、感染症対策関連商品や多様な消耗品を網羅した総合カタログの提供等を通じて、積極的な営業活動を展開してまいります。
(産業用機器)
保温・加熱用電気ヒーターについては、半導体関連業界の景気動向に左右されにくい収益基盤を確立することが重要な課題と認識しております。新たな顧客、幅広い業界、業種、用途への対応を着実に進めるため、オリジナル商品を含めた商品群の拡充や協力会社との連携強化、社内体制を整備し、商品の安定供給を図ってまいります。環境試験装置については、サプライチェーンの安定化を図るとともに、近年の地政学的リスクを踏まえた動きに合わせ、東アジアなど特定の地域に依存しないための販売網拡充を進めてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は、自己資本利益率(ROE)であります。当該KPIを採用した理由は、収益性ならびに資本効率を高め、経営基盤の強化に資すると判断したためであります。
当社グループは、ROE10%以上の達成を目標としてまいります。
(1) 経営方針及び経営環境
当社グループは教育の改善、健康福祉の増進、科学技術の進歩への貢献を通じて地域社会及び国家に奉仕することを経営の基本方針とし、全国の小・中・高等学校など文教分野を中心に、オリジナル商品主体の専門コーディネーターとして独自の事業展開を図っております。祖業である顕微鏡や電源装置などの教育理科機器を始め、実験台・調理台などの施設設備機器、視力計・体重計などの保健設備品といった専門性に特化した幅広い商品ラインナップにより、ユーザーの元へ最適な品質の商品を提供してまいります。
また一方で、全国の自動車教習所、日本赤十字社などに対し、国産唯一となる蘇生法教育人体モデル、人工呼吸用携帯マスクの提供やAED(自動体外式除細動器)の販売、エレクトロニクス関連業界を中心とした一般企業に対し、保温・加熱用電気ヒーターの販売や、連結子会社㈱平山製作所を通じた滅菌器・環境試験装置の製造・販売により、国外市場も含めた民間分野の一層の拡大を図ってまいります。
セグメント別の経営方針、経営環境は以下のとおりであります。
(理科学機器設備)
文教分野では、「主体的・対話的で深い学び」を目指した学習指導要領の改訂が行われ、2020年度の小学校に続き、21年度は中学校、22年度は高等学校にて教科書が刷新されました。GIGAスクール構想に基づく学校現場のICT化は、小中高等学校において環境の整備がほぼ完了しましたが、学校施設の老朽化は課題であり、建物の長寿命化改修の需要は一定程度続くものと見込まれます。また滅菌器の分野においては、国内の新型コロナウイルス感染症対策による特需は一巡したものと見られるものの、国外では東南アジアを中心に、需要は堅調に推移するものと見込まれます。
このような状況のもと、当社グループでは、新たな教科書に準拠した商品展開を積極的に進めるとともに、ITを活用した実験・観察など「教室のデジタル化」への対応強化を図ってまいります。またお客様のニーズに沿った商品開発を進めると共に、学校校舎改修工事に伴う施設設備機器のタイムリーな提案を実現するため、各地域の販売代理店や設計事務所をはじめとした販売チャネルの多層化を進めてまいります。滅菌器の分野においては、買い替え需要や開発途上の国々における感染症対策に対する関連需要の獲得のため、更なる品質向上とサービス体制の強化を図ってまいります。
(保健医科機器)
新型コロナウイルス感染症対策の関連分野においては、予算措置は継続されるものの、一部では整備が行き渡っている地域もあります。またコロナ関連を除いた学校向け保健設備品の市場規模は概ね横ばいで推移しています。AEDを用いた一般市民による除細動の普及(PAD市場)は着実に進展しており、公共施設など官公庁関係では整備が一巡しているものの、耐用期間を迎えた機器の更新需要が高まっております。また一般企業などの民間分野においては更新需要に加えて新規の整備も進んでおり、一層の裾野拡大が見込まれます。
このような状況のもと、当社では、各地域学校現場の養護教諭や関連部会との関係強化により、現場ニーズに即した保健設備品や消耗品の提案活動を進めてまいります。またAEDにおいては、「8年保証安心パック」を軸とした独自の商品提案により、他社との差別化を図るとともに、きめ細かなアフターフォローによる買い替え需要の取り込みと、民間分野も含めた新たなユーザーの獲得を図ってまいります。
(産業用機器)
エレクトロニクス関連産業においては、高速通信規格(5G)やIoT、人工知能(AI)等の技術革新による需要増を背景に、国内外の関連市場は拡大基調が続く一方、新型コロナウイルスの感染再拡大やウクライナ情勢の地政学的リスクにより、設備投資の先行きは不透明な状況が見込まれております。
このような状況のもと、当社グループでは、半導体関連企業をはじめとする主要顧客に対し、引き続き保温・加熱用電気ヒーターの拡販に努めるとともに、新たな顧客、幅広い業界、業種、用途への対応を図ってまいります。また環境試験装置の分野においては、旺盛な設備投資が続く中国向けを中心として、他の試験機メーカーと連携するなど販路の拡大を図るとともに、品質改善による競争力の向上に取り組んでまいります。
(2) 優先的に対処すべき事業上の課題
上記(1)に記載の経営方針を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上の課題は、以下のとおりであります。
(理科学機器設備)
教育理科機器の需要は、理科教育振興法に基づく補助金など国や地方自治体の教育予算がその大半を占めております。科学技術の振興・充実の礎となる理科教育は極めて重要な国の施策である一方、少子化の進行により市場の大きな伸長は見込めない状況となっております。当社におきましては、学校現場に最適な品質の商品提案を通じたブランド力アップによりシェア拡大を図るとともに、幼稚園・保育園や医療系施設、大学・専門学校に対する収納戸棚や調理台の提案など、当社のノウハウや強みが活かせる周辺分野への拡充を進めてまいります。また滅菌器の分野においては、中国製品の台頭に伴い、国内外いずれの市場においても製品の差別化が課題となっております。ネットワーク接続などを念頭にした次世代機の開発とともに国内外共通のグローバルモデル化を進め、特に競争が激化している国内市場においては、きめ細かなアフターサービス体制の整備による顧客満足度の向上と成長が見込まれる食品業界への一層の拡販を目指してまいります。
(保健医科機器)
コロナ禍による感染症対策の需要は継続が一定程度予想されるものの、少子化に伴う小中学校の統廃合が進む中、中長期的には大幅な市場拡大が見込めないうえ、競合他社の参入や学校現場におけるネット通販の進展から、シェアアップは一層重要な課題となっております。当社におきましては、現場ニーズを反映したオリジナルの健康診断機器をはじめ、感染症対策関連商品や多様な消耗品を網羅した総合カタログの提供等を通じて、積極的な営業活動を展開してまいります。
(産業用機器)
保温・加熱用電気ヒーターについては、半導体関連業界の景気動向に左右されにくい収益基盤を確立することが重要な課題と認識しております。新たな顧客、幅広い業界、業種、用途への対応を着実に進めるため、オリジナル商品を含めた商品群の拡充や協力会社との連携強化、社内体制を整備し、商品の安定供給を図ってまいります。環境試験装置については、サプライチェーンの安定化を図るとともに、近年の地政学的リスクを踏まえた動きに合わせ、東アジアなど特定の地域に依存しないための販売網拡充を進めてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は、自己資本利益率(ROE)であります。当該KPIを採用した理由は、収益性ならびに資本効率を高め、経営基盤の強化に資すると判断したためであります。
当社グループは、ROE10%以上の達成を目標としてまいります。