有価証券報告書-第18期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 16:31
【資料】
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【項目】
141項目

(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「徳・体・智」という創業以来の経営理念のもと、「日本の農業の発展」、「国民の健康増進」への貢献を目的に事業を展開しております。
天の恵みである農産物の流通を通じ、農業の発展と人々の健康な生活づくりに貢献すべく、引き続き、「農」と「健康」を繋ぐ創造企業としてお客様、そして株主の皆様の信頼と期待にお応えするように努め、企業価値の一層の向上を目指してまいります。
(2) 当社グループを取り巻く経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、「就農人口の減少と高齢化」、「気候変動による食料調達難」、「食ビジネス環境の変容」、「デジタル技術の急速な発展と普及」等、大きく変化しております。
更に、昨年春からの新型コロナウイルス感染症拡大は、当社グループの主要取引先である外食産業に大きな影響を及ぼし、当社の業績にも影響を与える事となりました。
外食店舗の時短・閉店、インバウンドの激減、大型イベントの自粛、ECビジネス・デリバリー需要の増大等の変化は、新たな生活様式を誕生させ、そうした変化に対応したビジネスモデルの変革も求められております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
このような当社グループを取り巻く経営環境の中、当社グループは、グループの機能を最大限に発揮し新たな成長を遂げるために、2021年5月に新中期経営計画である「Transformation 2024」を公表いたしました。事業環境の変容に伴う事業ポートフォリオの変革をスピーディに実行し、更なる成長モデルを確立すると共に、SDGsの潮流に適応した真に社会に望まれる「農」と「健康」を繋ぐ創造企業へのトランスフォーメーションを果たしてまいります。なお、新中期経営計画の実現のため、「事業ポートフォリオの変革」、「青果物流通インフラの構築」、「サスティナビリティ経営の推進」の3つの基本方針を策定いたしました。
<事業ポートフォリオの変革>① コロナ禍に強い業態への販売拡大
② 販売チャネルの拡大および商品ラインナップの拡充
③ 新規事業への参入
当社グループは、従前より外食産業を主要な顧客として事業を展開してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、当該マーケットでの需要が縮小しております。このような外部環境の変化に対応するため、外食産業の中でも、テイクアウト、ドライブスルー、宅配・デリバリー、専門店等のコロナ禍に強い業態へのアプローチを強化してまいります。更に、スーパー・量販店、コンビニ、給食関連企業、宅配事業者等の外食産業以外の業態への販売も拡大いたします。
加えて、当連結会計年度に設立したデリカフーズ長崎株式会社におけるミールキット事業を推し進めるとともに、自社ブランド「ベジマルシェ」、合弁会社である株式会社青果日和研究所の「青果日和」ブランドによるEコマースビジネスも拡大し、新規事業であるBtoC・DtoC事業の展開を加速してまいります。また、これまでの「ホール野菜」、「カット野菜」、「真空加熱野菜」に加えて、「冷凍野菜」の取り扱いを開始するほか、前述のデリカフーズ長崎株式会社において「たれ・ソース」や「ドレッシング」等の製造も本格化し、商品ラインナップの拡充を図ることで、様々な食の提供企業にあらゆる形で商品を提供してまいります。
<青果物流通インフラの構築>① センター・工場設備の拡充と新エリアへの進出
② 幹線物流網の強化および物流事業への参入
③ イノベーション・DXによる徹底した効率化の推進
当社グループは2019年度に北海道に拠点を設立し、また当連結会計年度には九州に最新鋭の工場である福岡FSセンターを設立するなど、全国規模で物流センターや工場設備の拡充を推し進めてまいりました。今後も物流センターや工場設備の拡充は進めていく予定であり、新中期経営計画においては、3拠点(関東地区、関西地区、中国地区)の増設を図り、全国20拠点でサービスを提供する青果物流通インフラの構築を目指してまいります。さらに新たに取り扱いを開始する「冷凍野菜」に対応した設備も拡充していく予定です。
また、全国への安定供給を実現するために物流部門においては、全国拠点の強みを活かした幹線物流網を拡張し、調達機能としてのネットワークを強化します。物流子会社であるエフエスロジスティックス株式会社においては、北海道~東京~福岡を繋ぐ幹線便の定期運行を実現させると同時に、自社車両での配送比率を上げ、更なる内製化率の向上を図るほか、他社の配送を請け負う物流事業への参入を予定しております。
さらに、AIやRPAによるイノベーション及びDXの推進も加速させてまいります。
<サスティナビリティ経営の推進>① サスティナブル宣言の実行
② SDGsへの貢献
③ リスクマネジメント体制の強化
当社グループは『農と健康を繋ぐ創造企業』を経営方針に掲げ、「サスティナブル宣言」のもと、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献及びESG(環境・社会・企業統治)活動に積極的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献いたします。野菜の価値を高め、1gでも多く野菜の消費を拡大することが当社グループの社会的使命であり、事業モデルの拡大そのものが農地の拡大や二酸化炭素の削減に好影響を与える事業だと認識しております。
また、活力ある人材マネジメントの実践として、若手・女性・外国人等の多様な人材が活躍できる職場環境を実現し、次世代のリーダーを育成する仕組みや人材の積極採用を継続することで、強さと優しさを兼ね備えた『人財』を育成していくほか、ワークライフバランスのとれた職場環境の整備と健康経営を推進してまいります。
さらに、リスクマネジメント体制の強化を図り、高度化する企業リスクに対応し、ガバナンスの向上を図ります。
なお、新中期経営計画最終年度の数値目標につきましては、2024年3月期に売上高450億円、経常利益10億円を計画しております。
(4) 会社の対処すべき課題
当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
依然として新型コロナウイルス終息時期を見通すことが難しく、引き続き厳しい経営環境が継続するものと懸念される状況下、当社グループは前述の通り、グループの機能を最大限に発揮し新たな成長を遂げるために、新中期経営計画「Transformation 2024」を打ち出しました。本計画を着実に遂行すると同時に、グループの対処すべき喫緊の課題を以下の通りとし、更なる成長モデルを確立するとともに、SDGsの潮流に適応した真に社会に望まれる『農と健康を繋ぐ創造企業』 を目指し、果敢に取り組んでまいります。
① 事業ポートフォリオの変革 ~新中期経営計画基本方針
(上述の通り)
② 強固な財務基盤の構築
当社グループでは、青果物流通業において『FSモデル』、『全国に広がる流通網』、『長年に渡り蓄積された研究データ』等を駆使し、安定した収益を獲得してまいりました。また、このような当社グループの収益基盤を評価いただいた結果、安定した資金調達を実現し、新たな地域戦略や設備投資等を進めてまいりました。
しかしながら、今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当連結会計年度は大幅な売上の減少と経常損失の計上に見舞われました。
このような事業環境の変容を重く受け止め、当社グループでは、仕入・在庫の厳格管理、廃棄ロスの徹底削減、物流ルートの再編、時間外労務費の縮小等、徹底した効率化を実施して損益分岐点の低減に努めております。
これらの施策により、当社グループは需要変動等の変化に機動的に対応する「筋肉質な経営基盤」を構築しつつあります。今後も当社の強みである現場力を活かした効率経営を実践することで、より強固な収益基盤の構築を目指すと同時に、財務体質の強化を図ります。
また、財務面に関しては、当連結会計年度に株式会社三菱UFJ銀行との間で締結した総額20億円のコミットメントライン契約は、足元の資金状況の安定を踏まえ、10億円(2021年5月時点)に減額して継続いたしました。引き続き安定した調達パイプを維持しつつ、強固な財務基盤の構築を図ってまいります。
③ サスティナビリティ経営の推進 ~新中期経営計画基本方針
(上述の通り)
④ コーポレートガバナンスの充実
当社グループは、コーポレートガバナンス・コードの精神を尊重し、各原則を実施するための各種施策を実行してまいりました。2020年6月にはコーポレートガバナンス・コードの実施状況に関するコーポレートガバナンス報告書を提出いたしましたが、求められる78項目の原則のうち3項目については原則を実施していないものとして、その理由を説明(エクスプレイン)しており、当該事項の遵守(コンプライ)が今後の課題であると認識しております。また既にコンプライしている各原則についても改めてその内容を見直すことといたします。

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