有価証券報告書-第17期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/29 9:24
【資料】
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【項目】
149項目

対処すべき課題

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「北海道に根ざした総合ヘルスケア企業グループとして健康を願う人々を支えつづけます」を基本理念としております。医薬品卸売事業と医療機器卸売事業の二つの事業をコアとして「予防・診断・治療・調剤・リハビリ・介護」という地域における健康ネットワーク全体の円滑な活動を支えて、患者様とご家族の満足の実現をめざします。
② 中長期的な会社の経営方針
わが国は、急速な少子高齢化社会による人口構成の変化と人口の減少が予測される中で、高齢者ができる限り住み慣れた地域で医療・介護・福祉のサービスを享受するための「地域包括ケアシステム」の実現へ向けた取り組みが進められております。この事業環境の大きな変革を迎えて、当社グループは「ホールディングスはひとつ」を合言葉に、存在感のある企業グループをめざしての「次の一手」を推進してまいります。
a.お得意先との新たな関係作り
「コミュニケーション№1」を合言葉に、グループ企業の競争力の強化に努め、お得意先とのコミュニケーションレベルを高めて、求められる新たな機能やサービスの開発・提案をもって、新しい時代にふさわしい関係作りに取り組んでまいります。
b.地域包括ケアシステムへの対応
当社グループは、「地域包括ケア」構築へと進む流れにあって、医薬品卸売事業と医療機器卸売事業、薬局事業、介護事業、ICT事業などヘルスケア全体を網羅する事業を営む企業群で構成されております。この総合ヘルスケア企業グループとして、事業相互間の連携による利便性の高い機能の開発と柔軟なサービス体制の構築をもって、お得意先や患者様の多様なヘルスケアに関するニーズの変化にお応えしてまいります。
c.ソリューション営業の推進
お得意先の経営改善の一助となる提案を含む医薬品・医療材料の物品管理業務などをはじめ、経営課題解決へ向けた様々なサービスをご提供してまいります。
d.IT戦略
お得意先の情報化推進のためのIT基盤開発や諸システムのご提案などを推進しております。またグループ内部の効率性と生産性向上のために、基幹システム統合や情報システム整備も積極的に行ってまいります。
e.人材育成
グループ各社の事業の相互理解を深め、総合ヘルスケア企業グループにふさわしい人材育成のためにグループ間の人事交流を積極的に行っています。当社の事業活動のすべては、お得意先ごとのニーズにこたえる「顧客満足度の追求」からはじまります。個別のニーズに応じて社員一人ひとりが、グループ各社が持つ専門ノウハウと経営資源を最大限に活用できる人材を育成します。
f.収益の改善
各企業における個別コストの削減に加えて、グループ間の共通業務の集約と効率化をすすめ、経費効率の改善を行います。

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症は感染症法上の5類に移行したものの、当社グループでは引き続き感染予防と事業継続を目的に社内体制を整え企業活動を継続し感染予防に最大限努める必要があります。
また、社会保障の制度改革や北海道地域医療構想を進める中で、当社グループが総合ヘルスケア企業として各地域で思い描く地域包括ケアシステムでは、誰もが住み慣れた地域において安心して暮らし続けられる仕組みづくりに対応するために各事業の機能強化に加え、各地域の価値観を共有し地域医療連携と地域において当社グループの協業シナジーを核に、BtoBとBtoC事業モデルの開発・展開を具体化する必要があります。さらに地域のコミュニケーションを強化し、ワンストップサービスと総合ヘルスケア企業としてシームレスな医療と介護と福祉の提供体制の確立が必要となります。新しい働き方改革の定着や新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた対応を推進いたしました。自然災害や疫病など企業活動に予測しえない様々な危機が起こりますことから引き続きBCP(事業継続計画)対策とITサービスの組み合わせの構築が課題となります。