有価証券報告書-第51期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「私たちは、食を通じて社会に貢献します」をフィロソフィー(企業哲学)としており、人々が生きていく上で最も大切な「食」を事業の柱とし、潤いのある、楽しい食事の機会を提供することにより、豊かな暮らしを実現することをめざし、地域になくてはならない企業として、「最も顧客に信頼されるレストランの実現」を基本方針としております。
(2) 中期的な会社の経営戦略
基本方針である「最も顧客に信頼されるレストランの実現」に向け、経営ビジョンとして「100年企業として必要不可欠な社会インフラになること」を掲げております。
この経営ビジョンを実現するための中期的な経営戦略は、次のとおりであります。
①社会的変化ならびにお客様のニーズの変化に対応することを目的とした既存業態のバリューアップ、収益性の改善、プレゼンス強化
②人件費の高騰に対応し、必要人材の安定確保を可能にする未来オペレーション開発
③得意な地域でのプレゼンス確保、ドミナントエリアでの効率化、ボリュームメリット追求のためのアライアンス、M&A
④社会的変化に対応できる新業態開発へのチャレンジ
⑤海外での本格展開へ、チャレンジの継続
これらの5つを経営戦略の骨子として、さまざまな経営課題に取り組んでまいります。
(3) 目標とする経営指標
わが国の社会情勢としましては、女性の社会進出の加速と共働き世帯・単身世帯・高齢単独世帯の増加、少子高齢化の進展など、社会全般の環境変化が進展しており、外食産業においては、人件費・原材料価格の更なる高騰や、ITを使いこなせる層の拡大やAI進展、インバウンド需要の増大、中食市場の拡大に伴う競争激化など、当社を取り巻く環境変化は加速度的に進んでおります。
当社グループでは、これらの変化に対応するため、2014年に発表しました中期経営計画に替え、2018年5月に新しい中期経営計画<プロジェクトMIRAI>を策定しました。
この中期経営計画の中で、売上高、経常利益、出店数の目標を設定しております。具体的な目標数値につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。
(4) グループ全体の今後の取組み
わが国経済の今後の見通しにつきましては、米中の通商問題や英国のEU離脱問題等の海外経済の減速リスクの高まりにより、引き続き不透明な状況が続くと予想されます。当社グループを取り巻く環境におきましても、異業種との競争激化、労働需給の逼迫による人件費の高騰や10月に予定されている消費増税及び軽減税率の導入による消費低迷等により、引き続き厳しい状況が続くと思われます。
このような状況の中、当社グループは、経営方針である「最も顧客に信頼されるレストランの実現」を目指し、前期よりスタートした「中期経営計画~プロジェクトMIRAI~」の達成に向けて、以下のような諸施策に取り組んでまいります。
(出店施策)
「和食さと」業態3店舗、「天丼・天ぷら本舗 さん天」業態2店舗、「なべいち」業態1店舗、「にぎり長次郎」業態5店舗、「にぎり忠次郎」業態2店舗、「宮本むなし」業態2店舗、「かつや」業態3店舗(内、FC2店舗)、「からやま」業態2店舗、海外では台湾にて「和食さと」業態5店舗、タイにて5店舗、シンガポールにて1店舗、国内外合計31店舗の出店を計画しております。
(営業施策)
「和食さと」業態では、核商品であるしゃぶしゃぶ、すき焼き食べ放題「さとしゃぶ・さとすき」のブラッシュアップを継続するとともに、セルフ式アルコールバー・ドリンクバー「さとバル」・「さとカフェ」を組み込んだメニュー開発を続け、生産性の改善を図りながら、より多くのお客様に楽しんでいただけるファミリーレストランを目指します。また、10月からの消費増税や軽減税率への対応策として、デリバリーサービス業者を利用した宅配による販売や、WEBサイトにて予約を受注できる仕組みを全店に導入し、お客様の利便性を追求した、新たな販売チャネルの開拓を進めてまいります。
「さん天」業態では、前期同様、商品力向上・プロモーション強化・販売システム改良等により、「さん天」業態を進化させると共に、デリバリーサービス業者を利用した宅配による新たな販売チャネルを創出し、収益性を向上させ、新規出店を再開してまいります。また、自動発注システムの導入や洗い場ロボの実験を進め、省人化施策を加速させてまいります。
「にぎり長次郎」業態では、関西地区での出店を継続する一方で、新たな商勢圏である中部地区での拡大も進めながら、「にぎり長次郎」業態での海外初出店となるシンガポールでのFC事業に取り組んでまいります。
「宮本むなし」業態では、店舗の改装や期間限定メニューの投入を継続し、既存店の収益力強化を進める一方、さらなる生産性の向上を目指して、新フォーマット店舗の開発や業務量低減のための自動発注システムの導入を計画しております。
「かつや」業態では、関西地区での直営・FCでの継続的な出店を行いながら、既存店のさらなる収益力向上に取り組んでまいります。
(その他諸施策)
当社グループ全体の課題としまして、生産性の向上と労務管理の徹底を両立するべく、労働集約型からの脱却による効率的な店舗運営実現のために、人的資源をより生産性の高い業務に集約させながら、AI・ロボットが生み出す付加価値と、人が提供するサービスの融合による、新たな付加価値の創造に取り組みます。具体的には、AI・ロボットの導入による洗い場作業の効率化や自動発注システムの導入、入店から注文、決済までの流れを効率化するアプリの開発を目指し、順次実験を進めてまいります。また、次期につきましても引き続き、労働環境整備を図るとともに、マネジメントの向上により需要予測に基づいた適正な投入計画を行い、法令順守の徹底とともに収益性の改善も図ります。
さらに、競合が激化する外食産業において、関西・中部を中心とした更なるプレゼンスの拡大と顧客の囲い込みを実現すべく、アライアンス・M&Aについて検討を継続してまいります。
(5) 株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社は、『私たちは、食を通じて社会に貢献します。』という当社のフィロソフィー(企業哲学)並びにこれに基づき築きあげられた企業価値は、当社が中長期的に発展する基礎となるべきものと考えています。
また、当社の経営にあたっては、外食産業に関する永年に亘る技術の蓄積と経験並びに当社のお取引先及び従業員等のステークホルダーのみならず、当社が事業を行っている地域におけるお客様との間に築かれた信頼関係への理解が不可欠であり、これらに関する充分な理解なくしては、当社の企業価値を適正に判断することはできないものと考えております。
さらに、当社は、地域社会において潤いのある、楽しい食事の機会を提供するという地道な努力・実績の積み重ねこそが企業価値の拡大を導くものと考えており、とりわけ、短期的な目先の利益追求ではなく、腰を据えて社会の繁栄に役立つ様々な事業活動の推進等の中長期的に企業価値向上に取組む経営こそが、株主の皆様全体の利益の拡大に繫がるものと考えております。
当社が携わる外食産業は、人びとが生きていく上で不可欠な「食」を担うものであり、食の安全を充分に意識して取組んでいく必要があります。このような取組みと実績の積み重ねは、当社の更なる飛躍の基礎であり、当社の企業価値の源泉であると考えております。
当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であり、当社の財務及び事業の方針の決定は、このような認識を基礎として判断される必要があると考えます。
したがって、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であるべきと考えております。
もとより、当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。したがって、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大規模買付行為は、それが成就すれば、当社の事業及び経営の方針に直ちに大きな影響を与えうるものであるところ、大規模買付行為の中には、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為の中には、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主共同の利益を著しく損なうものもないとは言えません。
以上を考慮した結果、当社取締役会は、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合に、当社取締役会や株主の皆様がその条件等について検討し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保するべきであり、その判断のために、大規模な買付行為を行う買付者において、当社が設定し事前に開示する一定のルールに従って、必要かつ十分な情報が事前に提供される必要があるという結論に至りました。また、明らかに濫用目的による買付行為に対しては、当社取締役会が適切と考える方策をとることも、当社株主共同の利益を守るために必要であると考えております。
② 基本方針の実現に資する取組み(企業価値及び株主利益向上に向けた取組み)
当社は、当社創業者が昭和33年11月に法善寺横丁に飲食店「すし半」を開店し、すしと素材盛り沢山の鍋を安価で提供することにより「働く者の鍋屋」として絶大なご支持を頂いたことに始まります。
以来、今日まで、お客様の食生活への貢献を企業目的として、和食チェーン「和食さと」を中心にして取組んでまいりました。
当社は、『私たちは、食を通じて社会に貢献します。』というフィロソフィー(企業哲学)の下『DREAM[夢見る]パートナーと共に、夢の実現をめざします。』、『ENJOY[楽しむ]カスタマーと共に楽しさを分かち合います。』、『LOVE[愛する]コミュニティーを愛し、人びとと共に生きます。』という3つの経営理念を掲げています。
飲食店としてお客様をはじめ地域社会に親しまれる経営を心がけるとともに、従業員との協働を通じて、食を通じた社会への貢献を実現するべく、日々の企業活動の担い手である従業員との信頼関係の構築に努めており、かかるフィロソフィー(企業哲学)の下、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるべく日々経営努力を重ねております。
具体的には、以下のような施策に取組んでおり、その詳細を記載した「Sato Report」を発行し、当社ホームページ(http://srs-holdings.co.jp/)上の「CSR情報」でも同様の内容を公開しております。
ア 安全・安心へのこだわり
当社は、お客様の健康を願い、安心してお食事をお召し上がりいただけるよう、食材の鮮度管理はもちろんのこと、その調達にあたり国の定める基準に準拠し、チェックを行っております。
イ 環境問題への取組み
環境・社会と経済が調和した「持続可能な社会」の実現に貢献するため、当社「企業倫理憲章」には「環境問題への取組みは、企業の存在と活動に必須の条件であると認識し行動する」と定められており、「地球温暖化防止・エネルギー使用の合理化」や「食品廃棄物等の発生抑制・リサイクル」などを重点課題としております。
ウ 地域・社会への貢献
当社は、地域になくてはならない企業たるべく、適正な利益を確保しつつも、社会の繁栄に貢献するべく各種活動を実施しております。「食育」を通じた健全な次世代の育成支援を目的とし、地元中学生の「店舗体験学習」への協力や「キッザニア甲子園内、すし屋パビリオン」への出展を実施しております。また、「ハンドルキーパー運動」などの飲酒運転根絶活動、各自治体による「災害時帰宅困難者支援活動」、社外団体の募金活動にも協力しております。
エ 働きやすい職場環境の整備
当社は、互いの人権・人格・価値観を尊重し、安全で働きやすい職場環境の整備に努めており、その前提に立って、経営理念にも謳われている「夢を実現できる会社」を実現するべく、各種人事・教育制度を採用・実施しております。
今後もこれらの取組みの積み重ねにより、「最も顧客に信頼されるレストラン」の実現を図り、社会から真に必要とされる企業を目指し成長を続ける所存です。
さらに、当店をご利用頂くお客様に、より当店への理解と愛着を深めて頂き、ひいては、当社の株主としてのご支援を頂くことを念頭に、個人株主の形成に向けて株主優待をはじめとする株主への利益還元にも取組んでおります。
③ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、平成29年5月12日の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)の継続を決議し、平成29年6月29日開催の第49期定時株主総会において承認をいただいております。本プランの有効期間は、令和4年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとなっております。
④ 本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて
当社は、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置しており、その委員は、3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役及び外部の有識者のいずれかに該当する者の中から選任しております。当社取締役会は、対抗措置の発動を検討する際に、独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は、当社取締役会に対し対抗措置の発動の是非について勧告を行います。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会の勧告を最大限尊重することといたします。
この枠組みにより、対抗措置を発動するか否かについての当社取締役会の判断の合理性、公正性、客観性が担保されていると考えております。
本プランは、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または、当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合、本プランはその時点で廃止させることが可能です。
また、当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は1年となっていますので、たとえ本プランの有効期間中であっても、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の選任を通じて株主の皆様のご意向を示していただくことが可能です。
当社取締役会は、会社法等の関係法令の改正、司法判断の動向及び金融商品取引所そのほかの公的機関の対応等を踏まえ、当社企業価値及び当社株主共同の利益に資するか否かの観点から、必要に応じ、本プランを見直してまいります。
こうしたことから、当社取締役会は、上記③の取組みが当社の上記①の基本方針に沿うものであり、企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
⑤ 株主・投資家に与える影響等
本プランは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、さらには、当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としています。これにより、当社株主の皆様は、適切な情報のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社株主全体の利益の保護につながるものと考えます。従いまして、本プランの設定は、当社株主及び投資家の皆様が適切な投資判断を行う前提となるものであり、当社株主及び投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。
大規模買付者が本プランを遵守しなかった場合または、大規模買付者の買付提案が当社の企業価値または株主共同の利益を害すると認められる場合には、当社取締役会は、当社及び当社株主全体の利益を守ることを目的として、当該大規模買付行為に対し、会社法その他の法律及び当社定款により認められている対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組上当社株主の皆様(大規模買付者を除きます。)が法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。
ただし、例えば、対抗措置として新株予約権の無償割当を選択した際に、新株予約権の無償割当をうけるべき株主の方々が確定した後において、当社が新株予約権の無償割当を中止し、または、無償割当された新株予約権を無償取得する場合には、1株当たりの株式の価値の希釈化は生じませんので、1株当たりの株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により相応の損害を被る可能性があります。
当社取締役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令及び証券取引所規則に従って適時適切な開示を行います。
なお、対抗措置として考えられる新株予約権の発行につきましては、新株予約権の行使により新株を取得するために所定の期間内に一定の金額の払込みをしていただく必要があります。かかる手続きの詳細につきましては、実際に新株予約権を発行することになった際に、法令に基づき別途お知らせいたします。
なお、名義書換未了の当社株主の皆様に関しましては、新株予約権を取得するためには、別途当社取締役会が決定し公告する新株予約権の割当期日までに、名義書換を完了していただく必要があります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「私たちは、食を通じて社会に貢献します」をフィロソフィー(企業哲学)としており、人々が生きていく上で最も大切な「食」を事業の柱とし、潤いのある、楽しい食事の機会を提供することにより、豊かな暮らしを実現することをめざし、地域になくてはならない企業として、「最も顧客に信頼されるレストランの実現」を基本方針としております。
(2) 中期的な会社の経営戦略
基本方針である「最も顧客に信頼されるレストランの実現」に向け、経営ビジョンとして「100年企業として必要不可欠な社会インフラになること」を掲げております。
この経営ビジョンを実現するための中期的な経営戦略は、次のとおりであります。
①社会的変化ならびにお客様のニーズの変化に対応することを目的とした既存業態のバリューアップ、収益性の改善、プレゼンス強化
②人件費の高騰に対応し、必要人材の安定確保を可能にする未来オペレーション開発
③得意な地域でのプレゼンス確保、ドミナントエリアでの効率化、ボリュームメリット追求のためのアライアンス、M&A
④社会的変化に対応できる新業態開発へのチャレンジ
⑤海外での本格展開へ、チャレンジの継続
これらの5つを経営戦略の骨子として、さまざまな経営課題に取り組んでまいります。
(3) 目標とする経営指標
わが国の社会情勢としましては、女性の社会進出の加速と共働き世帯・単身世帯・高齢単独世帯の増加、少子高齢化の進展など、社会全般の環境変化が進展しており、外食産業においては、人件費・原材料価格の更なる高騰や、ITを使いこなせる層の拡大やAI進展、インバウンド需要の増大、中食市場の拡大に伴う競争激化など、当社を取り巻く環境変化は加速度的に進んでおります。
当社グループでは、これらの変化に対応するため、2014年に発表しました中期経営計画に替え、2018年5月に新しい中期経営計画<プロジェクトMIRAI>を策定しました。
この中期経営計画の中で、売上高、経常利益、出店数の目標を設定しております。具体的な目標数値につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。
(4) グループ全体の今後の取組み
わが国経済の今後の見通しにつきましては、米中の通商問題や英国のEU離脱問題等の海外経済の減速リスクの高まりにより、引き続き不透明な状況が続くと予想されます。当社グループを取り巻く環境におきましても、異業種との競争激化、労働需給の逼迫による人件費の高騰や10月に予定されている消費増税及び軽減税率の導入による消費低迷等により、引き続き厳しい状況が続くと思われます。
このような状況の中、当社グループは、経営方針である「最も顧客に信頼されるレストランの実現」を目指し、前期よりスタートした「中期経営計画~プロジェクトMIRAI~」の達成に向けて、以下のような諸施策に取り組んでまいります。
(出店施策)
「和食さと」業態3店舗、「天丼・天ぷら本舗 さん天」業態2店舗、「なべいち」業態1店舗、「にぎり長次郎」業態5店舗、「にぎり忠次郎」業態2店舗、「宮本むなし」業態2店舗、「かつや」業態3店舗(内、FC2店舗)、「からやま」業態2店舗、海外では台湾にて「和食さと」業態5店舗、タイにて5店舗、シンガポールにて1店舗、国内外合計31店舗の出店を計画しております。
(営業施策)
「和食さと」業態では、核商品であるしゃぶしゃぶ、すき焼き食べ放題「さとしゃぶ・さとすき」のブラッシュアップを継続するとともに、セルフ式アルコールバー・ドリンクバー「さとバル」・「さとカフェ」を組み込んだメニュー開発を続け、生産性の改善を図りながら、より多くのお客様に楽しんでいただけるファミリーレストランを目指します。また、10月からの消費増税や軽減税率への対応策として、デリバリーサービス業者を利用した宅配による販売や、WEBサイトにて予約を受注できる仕組みを全店に導入し、お客様の利便性を追求した、新たな販売チャネルの開拓を進めてまいります。
「さん天」業態では、前期同様、商品力向上・プロモーション強化・販売システム改良等により、「さん天」業態を進化させると共に、デリバリーサービス業者を利用した宅配による新たな販売チャネルを創出し、収益性を向上させ、新規出店を再開してまいります。また、自動発注システムの導入や洗い場ロボの実験を進め、省人化施策を加速させてまいります。
「にぎり長次郎」業態では、関西地区での出店を継続する一方で、新たな商勢圏である中部地区での拡大も進めながら、「にぎり長次郎」業態での海外初出店となるシンガポールでのFC事業に取り組んでまいります。
「宮本むなし」業態では、店舗の改装や期間限定メニューの投入を継続し、既存店の収益力強化を進める一方、さらなる生産性の向上を目指して、新フォーマット店舗の開発や業務量低減のための自動発注システムの導入を計画しております。
「かつや」業態では、関西地区での直営・FCでの継続的な出店を行いながら、既存店のさらなる収益力向上に取り組んでまいります。
(その他諸施策)
当社グループ全体の課題としまして、生産性の向上と労務管理の徹底を両立するべく、労働集約型からの脱却による効率的な店舗運営実現のために、人的資源をより生産性の高い業務に集約させながら、AI・ロボットが生み出す付加価値と、人が提供するサービスの融合による、新たな付加価値の創造に取り組みます。具体的には、AI・ロボットの導入による洗い場作業の効率化や自動発注システムの導入、入店から注文、決済までの流れを効率化するアプリの開発を目指し、順次実験を進めてまいります。また、次期につきましても引き続き、労働環境整備を図るとともに、マネジメントの向上により需要予測に基づいた適正な投入計画を行い、法令順守の徹底とともに収益性の改善も図ります。
さらに、競合が激化する外食産業において、関西・中部を中心とした更なるプレゼンスの拡大と顧客の囲い込みを実現すべく、アライアンス・M&Aについて検討を継続してまいります。
(5) 株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社は、『私たちは、食を通じて社会に貢献します。』という当社のフィロソフィー(企業哲学)並びにこれに基づき築きあげられた企業価値は、当社が中長期的に発展する基礎となるべきものと考えています。
また、当社の経営にあたっては、外食産業に関する永年に亘る技術の蓄積と経験並びに当社のお取引先及び従業員等のステークホルダーのみならず、当社が事業を行っている地域におけるお客様との間に築かれた信頼関係への理解が不可欠であり、これらに関する充分な理解なくしては、当社の企業価値を適正に判断することはできないものと考えております。
さらに、当社は、地域社会において潤いのある、楽しい食事の機会を提供するという地道な努力・実績の積み重ねこそが企業価値の拡大を導くものと考えており、とりわけ、短期的な目先の利益追求ではなく、腰を据えて社会の繁栄に役立つ様々な事業活動の推進等の中長期的に企業価値向上に取組む経営こそが、株主の皆様全体の利益の拡大に繫がるものと考えております。
当社が携わる外食産業は、人びとが生きていく上で不可欠な「食」を担うものであり、食の安全を充分に意識して取組んでいく必要があります。このような取組みと実績の積み重ねは、当社の更なる飛躍の基礎であり、当社の企業価値の源泉であると考えております。
当社取締役会は、当社の企業価値及び株主共同の利益を最大化していくためには、中長期的な観点から、このような当社の企業価値を生み出す源泉を育て、強化していくことが最も重要であり、当社の財務及び事業の方針の決定は、このような認識を基礎として判断される必要があると考えます。
したがって、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であるべきと考えております。
もとより、当社は、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合、その判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。したがって、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大規模買付行為は、それが成就すれば、当社の事業及び経営の方針に直ちに大きな影響を与えうるものであるところ、大規模買付行為の中には、その目的、態様等からみて企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくなく、当社の企業価値及び株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を内包しております。また、株式の大規模買付行為の中には、当該買付行為が明らかに濫用目的によるものと認められ、その結果として当社株主共同の利益を著しく損なうものもないとは言えません。
以上を考慮した結果、当社取締役会は、当社株式の大規模買付行為や買収提案がなされた場合に、当社取締役会や株主の皆様がその条件等について検討し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保するべきであり、その判断のために、大規模な買付行為を行う買付者において、当社が設定し事前に開示する一定のルールに従って、必要かつ十分な情報が事前に提供される必要があるという結論に至りました。また、明らかに濫用目的による買付行為に対しては、当社取締役会が適切と考える方策をとることも、当社株主共同の利益を守るために必要であると考えております。
② 基本方針の実現に資する取組み(企業価値及び株主利益向上に向けた取組み)
当社は、当社創業者が昭和33年11月に法善寺横丁に飲食店「すし半」を開店し、すしと素材盛り沢山の鍋を安価で提供することにより「働く者の鍋屋」として絶大なご支持を頂いたことに始まります。
以来、今日まで、お客様の食生活への貢献を企業目的として、和食チェーン「和食さと」を中心にして取組んでまいりました。
当社は、『私たちは、食を通じて社会に貢献します。』というフィロソフィー(企業哲学)の下『DREAM[夢見る]パートナーと共に、夢の実現をめざします。』、『ENJOY[楽しむ]カスタマーと共に楽しさを分かち合います。』、『LOVE[愛する]コミュニティーを愛し、人びとと共に生きます。』という3つの経営理念を掲げています。
飲食店としてお客様をはじめ地域社会に親しまれる経営を心がけるとともに、従業員との協働を通じて、食を通じた社会への貢献を実現するべく、日々の企業活動の担い手である従業員との信頼関係の構築に努めており、かかるフィロソフィー(企業哲学)の下、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるべく日々経営努力を重ねております。
具体的には、以下のような施策に取組んでおり、その詳細を記載した「Sato Report」を発行し、当社ホームページ(http://srs-holdings.co.jp/)上の「CSR情報」でも同様の内容を公開しております。
ア 安全・安心へのこだわり
当社は、お客様の健康を願い、安心してお食事をお召し上がりいただけるよう、食材の鮮度管理はもちろんのこと、その調達にあたり国の定める基準に準拠し、チェックを行っております。
イ 環境問題への取組み
環境・社会と経済が調和した「持続可能な社会」の実現に貢献するため、当社「企業倫理憲章」には「環境問題への取組みは、企業の存在と活動に必須の条件であると認識し行動する」と定められており、「地球温暖化防止・エネルギー使用の合理化」や「食品廃棄物等の発生抑制・リサイクル」などを重点課題としております。
ウ 地域・社会への貢献
当社は、地域になくてはならない企業たるべく、適正な利益を確保しつつも、社会の繁栄に貢献するべく各種活動を実施しております。「食育」を通じた健全な次世代の育成支援を目的とし、地元中学生の「店舗体験学習」への協力や「キッザニア甲子園内、すし屋パビリオン」への出展を実施しております。また、「ハンドルキーパー運動」などの飲酒運転根絶活動、各自治体による「災害時帰宅困難者支援活動」、社外団体の募金活動にも協力しております。
エ 働きやすい職場環境の整備
当社は、互いの人権・人格・価値観を尊重し、安全で働きやすい職場環境の整備に努めており、その前提に立って、経営理念にも謳われている「夢を実現できる会社」を実現するべく、各種人事・教育制度を採用・実施しております。
今後もこれらの取組みの積み重ねにより、「最も顧客に信頼されるレストラン」の実現を図り、社会から真に必要とされる企業を目指し成長を続ける所存です。
さらに、当店をご利用頂くお客様に、より当店への理解と愛着を深めて頂き、ひいては、当社の株主としてのご支援を頂くことを念頭に、個人株主の形成に向けて株主優待をはじめとする株主への利益還元にも取組んでおります。
③ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、平成29年5月12日の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)の継続を決議し、平成29年6月29日開催の第49期定時株主総会において承認をいただいております。本プランの有効期間は、令和4年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとなっております。
④ 本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて
当社は、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置しており、その委員は、3名以上とし、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役及び外部の有識者のいずれかに該当する者の中から選任しております。当社取締役会は、対抗措置の発動を検討する際に、独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は、当社取締役会に対し対抗措置の発動の是非について勧告を行います。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会の勧告を最大限尊重することといたします。
この枠組みにより、対抗措置を発動するか否かについての当社取締役会の判断の合理性、公正性、客観性が担保されていると考えております。
本プランは、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または、当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合、本プランはその時点で廃止させることが可能です。
また、当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は1年となっていますので、たとえ本プランの有効期間中であっても、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の選任を通じて株主の皆様のご意向を示していただくことが可能です。
当社取締役会は、会社法等の関係法令の改正、司法判断の動向及び金融商品取引所そのほかの公的機関の対応等を踏まえ、当社企業価値及び当社株主共同の利益に資するか否かの観点から、必要に応じ、本プランを見直してまいります。
こうしたことから、当社取締役会は、上記③の取組みが当社の上記①の基本方針に沿うものであり、企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
⑤ 株主・投資家に与える影響等
本プランは、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、さらには、当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としています。これにより、当社株主の皆様は、適切な情報のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社株主全体の利益の保護につながるものと考えます。従いまして、本プランの設定は、当社株主及び投資家の皆様が適切な投資判断を行う前提となるものであり、当社株主及び投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。
大規模買付者が本プランを遵守しなかった場合または、大規模買付者の買付提案が当社の企業価値または株主共同の利益を害すると認められる場合には、当社取締役会は、当社及び当社株主全体の利益を守ることを目的として、当該大規模買付行為に対し、会社法その他の法律及び当社定款により認められている対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組上当社株主の皆様(大規模買付者を除きます。)が法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。
ただし、例えば、対抗措置として新株予約権の無償割当を選択した際に、新株予約権の無償割当をうけるべき株主の方々が確定した後において、当社が新株予約権の無償割当を中止し、または、無償割当された新株予約権を無償取得する場合には、1株当たりの株式の価値の希釈化は生じませんので、1株当たりの株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により相応の損害を被る可能性があります。
当社取締役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令及び証券取引所規則に従って適時適切な開示を行います。
なお、対抗措置として考えられる新株予約権の発行につきましては、新株予約権の行使により新株を取得するために所定の期間内に一定の金額の払込みをしていただく必要があります。かかる手続きの詳細につきましては、実際に新株予約権を発行することになった際に、法令に基づき別途お知らせいたします。
なお、名義書換未了の当社株主の皆様に関しましては、新株予約権を取得するためには、別途当社取締役会が決定し公告する新株予約権の割当期日までに、名義書換を完了していただく必要があります。