有価証券報告書-第44期(平成29年2月21日-平成30年2月28日)

【提出】
2018/05/29 13:25
【資料】
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【項目】
111項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境に改善傾向が続き、緩やかな回復基調が継続するものの、依然として不安定な海外情勢等から、先行きは不透明な状況が続いております。
小売業界におきましては、百貨店等の大型店は、インバウンド需要によって堅調に推移しておりますが、一方で国内需要の動きは鈍く、少子高齢化や人口減少による先行きへの不安感から、個人消費は依然節約志向が続いております。
当社グループにおきましては、当連結会計年度の売上高は、158億11百万円となりました。これは、前連結会計年度に実施した「事業構造改革」により、ホームファッション事業から撤退し、きもの専業会社となったことの影響によるものでありますが、きものの売上高においても、既設店前年比が97.1%と前年を下廻りました。
これは、さが美において上半期に実施された熱海展示販売会が、施設の改修による会場変更の影響によって大きく会場成約高を落とすとともに、高級品の販売が減少したこと。また、夏場の天候不順により、浴衣販売も大きく前年を下廻る状況となったことなどから悪化したものであります。さらに2月の北陸地方を中心とした大雪と引渡の遅れによって、売上高に対する利益率が高い年度末の計画が下廻ったことによります。
営業費においては、ローコスト運営の浸透による削減効果により、当初計画を下廻ったものの、売上高の減少をカバーするにはいたりませんでした。
店舗面におきましては、5店舗の出店と契約の満了や不採算店舗の閉鎖により8店舗を閉鎖しました。これにより、当連結会計年度末の店舗は160店舗となり、内訳は㈱さが美118店舗、㈱東京ますいわ屋42店舗となっております。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高158億11百万円となり、利益面においては、営業損失65百万円、経常損失42百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1億93百万円となりました。
なお、当社グループは、当連結会計年度より事業年度の末日を従来の2月20日から2月末日に変更しております。これにより、当連結会計年度(平成29年2月21日から平成30年2月28日まで)と比較対象となる前連結会計年度(平成28年2月21日から平成29年2月20日まで)の期間が異なるため、業績に関する前連結会計年度比較については記載しておりません。
また、当社はこのような厳しい経営環境と市場環境を踏まえ、平成29年12月21日より、当社グループの企業成長を早期に実現する事を目的に「持株会社体制」に移行いたしました。これにより、経営機能と執行機能を明確に分離し、各事業会社においては、その役割を明確にした上で責任と権限をもって事業活動に専念して成果を上げてまいります。持株会社においては、グループ経営戦略の立案と経営資源の適正配分、人材の育成を図り、グループ企業価値の向上を目指してまいります。
また、決算期を本年度より従来の2月20日より2月末日に変更して、営業のサイクルを世間一般の動きに合わせるとともに、締め日を取引先様と合わせる事で業務の効率化を進めてまいります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より5億16百万円減少し、12億11百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは主に税金等調整前当期純損失1億円があるものの、減価償却費1億12百万円や受取手形及び売掛金1億41百万円の減少などにより、45百万円と前連結会計年度に比べ1億7百万円の増加となりました。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは主に定期預金の払戻しによる収入5億円や、差入保証金の回収による収入1億86百万円などにより、5億2百万円となりましたが、前連結会計年度に比べ12億56百万円の減少となりました。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは主に短期借入金の純減額13億円により、△10億64百万円と前連結会計年度に比べ5億63百万円の減少となりました。