有価証券報告書-第59期(2022/04/01-2023/03/31)
戦略(Strategy)
[組織が識別した、短期・中期・長期の気候関連のリスクと機会について]
[気候関連のリスク及び機会が組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響について]
・製品及びサービスについて
気候変動により温暖化が進行すると、消費者の購買行動に変化が生じ、スーツやコートを始めとした重衣料の需要が減少し、売上が低下するリスクがあります。これらを踏まえ、サステナブルで環境配慮型の商品企画や下取りサービス(リサイクル)などを念頭に、どのような環境下でも快適にビジネスウェアを着用頂けるモノづくりを行うとともに、リユース・リサイクルを中心とした下取りサービスで、有限資源の再利用も推進いたします。また、スーツ・フォーマル等の主要原料であるウール(羊毛)を多用していることで、気候変動の影響や生物多様性保全の観点から、高騰傾向にある羊毛相場に対応すべく、再生ポリエステル等の化学繊維及びスーツなどに利用可能なフェイクウール(ポリエステル等)の原料採用構成を高めてリスク対応し、同時にコスト抑制の機会としても捉えて参ります。
・サプライチェーンについて
気候変動対応として、Scope1(直接排出量)・Scope2(間接排出量)のみならず、Scope3(サプライチェーン排出量)の削減努力が必要だと考えております。将来的なカーボンプライシングを視野に入れながら、今後はSedex登録などの推進によって、環境への対応だけでなく健全な労働環境の確保などを含めたサプライチェーンの透明性を高め、サプライチェーン全体としてのGHG(温室効果ガス:CO2等)の削減機会としても認識しております。
・エネルギー関連の運用について
年間電気使用総量は、1.2億kWh(2021年3月期実績)に上り、エネルギー使用量の95%以上を占めております。電気購入費用は年間約22億円を占め、気温上昇による電気使用量アップがリスクになる半面、空調制御システム(スマート空調)の導入や店舗照明のLED化などにより、コスト削減の機会としても認識しております。
[2℃以下目標等の気候シナリオを考慮した組織戦略の強靭性(レジリエンス)について]
現状は、2℃シナリオを用いた気候関連シナリオ分析やカーボンオフセットを視野に入れた2050年までの長期的戦略の策定には至っていないため、今後はSBT認定なども視野に入れて取組んで参ります。
[組織が識別した、短期・中期・長期の気候関連のリスクと機会について]
| 期間 | リスクの内容 | 影響度 | 潜在的影響額(概算) |
| 中期 | 新たな規制・カーボンプライシングメカニズムのリスク EUで進んでいる炭素税や排出量取引制度などが日本でも新たに実施される場合、温室効果ガス排出量に応じた追加コストが掛かるリスクがある。 (影響額計算式:EUのETS平均炭素価格 50ユーロ × 排出量 約6万t = 約390百万円) ※1ユーロ 130円・平均炭素価格 2020年EU 50ユーロを基準 | 中程度~低 | 390百万円 |
| 期間 | リスクの内容 | 影響度 | 潜在的影響額(概算) |
| 長期 | 慢性の物理的リスク・平均気温上昇 年間電力使用総量1.2億kWh(2021年3月期実績)に対し、気温上昇によって電力使用量が15%程度上昇する場合、約330百万円のコスト増加リスクがある。 (影響額計算式:電力購入費 約22億円 × 15% = 約330百万円) | 中程度~低 | 330百万円 |
| 市場・原材料のコスト増加リスク 売上の約半数を占めているスーツ・ジャケットなどの重衣料において、原材料であるウール価格が、気候変動などの市場変化によって価格上昇し、仮に仕入高コストが5%上がる場合、約890百万円のコスト増加リスクがある。 (影響額計算式:仕入高 約178億円 × 5% = 約890百万円) | やや高い | 890百万円 | |
| 短期 | 最新技術の活用:スマート空調 最新技術を備える空調設備を導入することで、年間電気使用量の削減に繋がれば、エネルギーコストの削減機会になる。仮に年間0.5%~2%の削減効果がある場合、約11~44百万円のコスト削減に繋がる機会となる。 (影響額計算式:電力購入費 約22億円(2021年3月期実績) × 0.5% = 約11百万円) | やや高い | 11~44百万円 |
| リサイクルの活用:下取りサービス 全国の店舗でスーツを始めとした衣類を回収し、リユース・リサイクルに活用している。再流通可能な衣類は、東南アジア・アフリカ諸国で古着としてリユースされており、リサイクルの一部は、災害対策用備蓄毛布として生まれ変わらせ、被災地等に寄付をしている。このように下取り商品をリユース・リサイクル資源として活用しているため、仕入れの直接費用などの減少機会に繋がっている。 (影響額計算式:リユース販売額 約300t(2021年3月期実績) × 約25千円 = 約7.5百万円) | やや高い | 7.5百万円 | |
| 中期 | 低排出量商品及びサービスの開発・拡張 スーツなどのリサイクル活動(下取りサービス)、環境配慮型生地の採用、梱包資材の削減、レジ袋の脱プラスチック活動など、様々な環境活動を積極的に実施している。消費者の環境意識の高まりにより、これら様々な活動が環境配慮企業として消費者に支持され、売上拡大の機会となる。仮に売上高が5%増加する場合、約55億円の売上拡大機会となる。 (影響額計算式:約1,098億円(2022年3月期ビジネスウエア事業売上高)× 5% = 約5,500百万円) | やや高い | 5,500百万円 |
[気候関連のリスク及び機会が組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響について]
・製品及びサービスについて
気候変動により温暖化が進行すると、消費者の購買行動に変化が生じ、スーツやコートを始めとした重衣料の需要が減少し、売上が低下するリスクがあります。これらを踏まえ、サステナブルで環境配慮型の商品企画や下取りサービス(リサイクル)などを念頭に、どのような環境下でも快適にビジネスウェアを着用頂けるモノづくりを行うとともに、リユース・リサイクルを中心とした下取りサービスで、有限資源の再利用も推進いたします。また、スーツ・フォーマル等の主要原料であるウール(羊毛)を多用していることで、気候変動の影響や生物多様性保全の観点から、高騰傾向にある羊毛相場に対応すべく、再生ポリエステル等の化学繊維及びスーツなどに利用可能なフェイクウール(ポリエステル等)の原料採用構成を高めてリスク対応し、同時にコスト抑制の機会としても捉えて参ります。
・サプライチェーンについて
気候変動対応として、Scope1(直接排出量)・Scope2(間接排出量)のみならず、Scope3(サプライチェーン排出量)の削減努力が必要だと考えております。将来的なカーボンプライシングを視野に入れながら、今後はSedex登録などの推進によって、環境への対応だけでなく健全な労働環境の確保などを含めたサプライチェーンの透明性を高め、サプライチェーン全体としてのGHG(温室効果ガス:CO2等)の削減機会としても認識しております。
・エネルギー関連の運用について
年間電気使用総量は、1.2億kWh(2021年3月期実績)に上り、エネルギー使用量の95%以上を占めております。電気購入費用は年間約22億円を占め、気温上昇による電気使用量アップがリスクになる半面、空調制御システム(スマート空調)の導入や店舗照明のLED化などにより、コスト削減の機会としても認識しております。
[2℃以下目標等の気候シナリオを考慮した組織戦略の強靭性(レジリエンス)について]
現状は、2℃シナリオを用いた気候関連シナリオ分析やカーボンオフセットを視野に入れた2050年までの長期的戦略の策定には至っていないため、今後はSBT認定なども視野に入れて取組んで参ります。