臨時報告書

【提出】
2018/06/18 9:00
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提出理由

当社(以下「ヤマダ電機」といいます。)は、平成30年6月15日開催の臨時取締役会において、平成30年9月1日を効力発生日として、ヤマダ電機を株式交換完全親会社、株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム(以下「エスバイエル」といいます。)を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を行うことを決議し、両社間で本株式交換に関する株式交換契約(以下「本株式交換契約」といいます。)を締結いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第6号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

株式交換の決定

(1)本株式交換の相手会社についての事項
①商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容
商号株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム
本店の所在地群馬県高崎市栄町1番1号
代表者の氏名代表取締役社長 宮原 年明
資本金の額9,068百万円(平成30年2月28日現在)
純資産の額(連結)1,348百万円(平成30年2月28日現在)
(単体)643百万円(平成30年2月28日現在)
総資産の額(連結)31,705百万円(平成30年2月28日現在)
(単体)30,681百万円(平成30年2月28日現在)
事業の内容住宅事業、リフォーム事業、不動産賃貸事業、その他(リース事業等)

②最近3年間に終了した各事業年度の売上高、営業利益、経常利益及び純利益
(連結)
(単位:百万円)
決算期平成28年2月期平成29年2月期平成30年2月期
売上高47,72343,68649,185
営業利益又は営業損失(△)452△60△961
経常利益又は経常損失(△)423△74△948
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)278△290△2,758

(単体)
(単位:百万円)
決算期平成28年2月期平成29年2月期平成30年2月期
売上高45,76541,50446,734
営業利益又は営業損失(△)8△358△1,223
経常利益又は経常損失(△)174△240△1,083
当期純利益又は当期純損失(△)114△404△2,812

③大株主の名称及び発行済株式の総数に占める大株主の持株数の割合
(平成30年2月28日現在)
大株主の名称発行済株式の総数に占める
大株主の持株数の割合
株式会社ヤマダ電機51.78%
キシシタ建資株式会社1.28%
株式会社LIXIL1.25%
ゴールドマンサックスインターナショナル
(常任代理人)ゴールドマン・サックス証券株式会社
1.14%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)1.01%

④提出会社との間の資本関係、人的関係及び取引関係
資本関係ヤマダ電機は、エスバイエルの発行済株式総数の51.78%の株式を保有しており、同社の親会社であります。
人的関係ヤマダ電機の取締役2名及び監査役1名がエスバイエルの取締役又は監査役に就任しております。また、ヤマダ電機は、エスバイエルより2名を出向者として受け入れております。
取引関係エスバイエルは、ヤマダ電機から家電製品等の仕入れ、住宅建築受託及びリフォーム工事の請負等を行っております。また、エスバイエルは、ヤマダ電機より長期資金の借入を行っており、金融機関からの借入についてヤマダ電機が債務保証及び担保提供を行っております。

(2)本株式交換の目的
ヤマダ電機は、昭和48年に個人電気店として創業して以来、家電専門小売業として「創造と挑戦」及び「感謝と信頼」の経営理念のもと、絶えずイノベーションを発揮しながら成長してまいりました。ヤマダ電機は、これまで革新的な発想で業界の常識を覆し、一歩先を見据えた積極的な経営、着実な資本政策の実行による財務体質の強化、経営資源の基盤強化により拡大を続け、現在、日本最大の家電量販店として唯一全都道府県に店舗を展開し、家電量販店としての新たなビジネスモデルを構築してまいりました。また、ヤマダ電機は、日本最大級のネットワーク・サービスのIoT企業として、6,000万件を超す各種会員のビッグデータの分析と活用により、「ゆりかごから墓場まで」の新たなサービス展開による「モノ(商品)からコト(サービス)、モノ+コト」の提案を強化し、将来における持続的成長・発展のため、様々な挑戦を続けております。ヤマダ電機は、平成29年6月より、『「家電から快適な住空間」をトータルコーディネート提案する店』をコンセプトに「家まるごと」のサービスを提供できる新業態店舗である「家電住まいる館」のオープン、エスバイエルや株式会社ヤマダ・ウッドハウス(以下「ウッドハウス」といいます。)を通じたスマートハウスの提案及び住設機器メーカーである株式会社ハウステックのヤマダ電機店舗内ショールームの展開を通じたB to B及びB to Cの新たな需要の拡大等、ヤマダ電機グループの経営資源を最大限に活かした取組みを積極的に行っております。
エスバイエルは従来の戸建住宅メーカーの枠に捉われない柔軟な発想で顧客のニーズに対応しており、その創造的な経営方針とヤマダ電機の従来の家電量販店の枠に捉われない「創造と挑戦」の理念が一致し、ヤマダ電機が推進しているスマートハウスビジネスの展開加速のためにエスバイエルの戸建住宅のノウハウが有用であること、また、エスバイエルにとってもヤマダ電機と提携することで信用力が向上し営業力の強化につながることから、ヤマダ電機及びエスバイエルは、両社が強固なパートナーとなることが両社グループの一層の企業価値の向上に資するものであるとの判断に至り、ヤマダ電機は、エスバイエル株式に対する公開買付けにより平成23年10月4日にエスバイエル株式67,400,000株を取得し、また、第三者割当増資の引き受けにより平成23年10月12日にエスバイエル株式35,000,000株を取得することにより、エスバイエル株式102,400,000株(発行済株式総数に対する割合:50.19%)を保有する同社の親会社となり、さらに、ヤマダ電機及びエスバイエルは、平成23年11月8日には両社の間で業務提携契約を締結いたしました。その後、ヤマダ電機は、平成25年3月21日に市場外取引によりエスバイエル株式3,250,000株を取得し、合計でエスバイエル株式105,650,000株(発行済株式総数に対する割合:51.78%)を保有するに至っております。
上記資本関係の構築・業務提携契約の締結後、両社は、テレビコマーシャルやチラシ掲載等の共同販促、ヤマダ電機グループ一体での集中購買等の実施を通じて、ヤマダ電機グループ全体としての競争力の向上及び経営効率の改善を図ることによる企業価値向上を目指してまいりました。また、ヤマダ電機グループは、家電をコアに住宅・リフォーム・家具雑貨関係、金融、不動産、保険等、住まいに関する全てが一体となったソリューション提案ができる店舗として、「家電住まいる館」を平成30年5月末現在30店舗オープンさせており、かかる取り組みは、同店舗の近隣にあるエスバイエル又はウッドハウスの展示場への送客効果を生むなど、ヤマダ電機グループにおける来店客数の増加及び顧客獲得に繋がっております。
しかしながら、家電小売業界においては、少子高齢化、人口減、ネット社会の浸透等、時代背景や社会ニーズが目まぐるしく変化する市場環境にあること、国内住宅業界においては、長期的な人口減やそれに伴う新設住宅着工戸数の逓減が想定されており、また、住宅事業が雇用状況、地価・金利の動向、住宅関連政策・住宅税制等に起因する個人の消費動向の影響を強く受けることを踏まえると、ヤマダ電機としては、家電事業をコアに住宅事業のインフラ活用によるシナジーの可能性を追求した事業戦略を更に推し進めていくこと、また、エスバイエルにおいては、従来の新築重視から空家対策・リフォーム等の既存の住宅の有効活用を図るストック重視へのシフト等のビジネスモデルの変革や多角化、機動的に対応できる迅速な意思決定体制等を構築することが急務であると考えております。
かかる状況の下、エスバイエルをヤマダ電機の完全子会社とすることにより、ヤマダ電機グループ内のスピーディーかつ柔軟な意思決定や方針徹底の実現、ヤマダ電機が持つ各種ソリューションビジネスを最大限活用することによる更に強固な協業体制の構築、上場廃止による、親子上場に係る潜在的な利益相反の可能性の排除に伴う柔軟な経営体制の構築及び経費削減等、様々なメリットが見込まれることから、ヤマダ電機は、同社が住宅事業において持続的に成長戦略を実現していくためには本株式交換が最善の策であると判断し、エスバイエルに対して平成29年12月に本株式交換の申し入れを行いました。
また、エスバイエルは、平成23年のヤマダ電機との業務提携後、ヤマダ電機グループの一員として、事業戦略及び方針を共有し、積極的に営業展開を図りながら、創業者である小堀林衛氏起草の「住まいの哲学」の精神を連綿と受け継ぎ、伝統・個性・先進性を調和させたこだわりの住まいをお届けしてまいりました。
さらに、エスバイエルは、「住まいの哲学」の精神に加え、ヤマダ電機の「創造と挑戦」の精神を盛り込んだ、「常にお客様目線で技術の研鑽に努め、創造と挑戦の精神をもって豊かで快適な住まいづくりに貢献します。」との企業理念を掲げ、企業価値の向上に努めております。
しかしながら、住宅業界の環境は、国土交通省建築着工統計調査報告によれば平成21年度に100万戸を割った住宅着工戸数は若干回復したものの、少子高齢化及び人口減少といった背景から更なる回復は期待できず、厳しい状況が続くことが予想されます。そのような環境のもと、エスバイエルにおいては、ヤマダ電機との業務提携後、営業力強化のため社員の積極採用、分譲用土地の仕入れ強化、住宅展示場の建替えや改装、及び新規出展等を実施し、売上高は概ね回復傾向で推移するなど改革の成果は出てきておりますが、先行投資負担等の影響により、利益水準は改善するに至っておりません。
エスバイエルは、今後の住宅市場において、エスバイエルが継続して発展していくためには、これまでの新築重視の価値観を打破し、ストック重視へと戦略の転換を図るなど、これまで以上の柔軟な対応が求められており、経営資源の有効活用、多彩な販売チャネルの開拓、新たなビジネスモデルの構築等をスピーディーかつ柔軟に実行していくことが必要であると考えています。これらを実行していくためには、自社の経営資源だけに留まらず、ヤマダ電機グループ全体の経営資源やネットワークを最大限活用し、ヤマダ電機グループ内の柔軟な資金調達手段を活用した効果的な営業活動の推進を目的とする大規模投資(住宅展示場の新規出展・改装、採用活動の強化等)を実施するなど、中長期的な観点での戦略、経営判断、グループシナジー(家電住まいる館による集客強化、資材の共同購買や業者開拓等)をより強く発揮することが必要と判断しました。
そして、エスバイエルは、このような状況を考慮し、今後エスバイエルが持続的に成長していくため、非上場となることで短期的な株式市場からの評価にとらわれない機動的な意思決定が可能になることによる経営の柔軟性向上、グループ戦略のより一層の強化、親子上場解消に伴う経費削減による経営の効率向上等の様々なメリット、業績悪化に伴い逼迫した財政状況を勘案し、本株式交換による完全子会社化が最善の策であると判断しました。
こうした認識の下、両社は、複数回にわたり協議を重ね、この度、ヤマダ電機がエスバイエルを株式交換により完全子会社とすることに合意いたしました。両社は、本株式交換により、ヤマダ電機グループの経営資源を最大限に活用した事業戦略の推進及び両社が持つ機能別子会社等のグループ内で分散している経営資源の集約によるバリューチェーンの最適化と最大化を図り、グループ間の連携をより一層強化することで両社の収益力と競争力の更なる向上を進めてまいります。また、本株式交換は、ヤマダ電機及びエスバイエルの両社の企業価値を向上させるものであり、両社の株主の皆様にとっても有益な組織再編になると考えております。
今回のヤマダ電機によるエスバイエルの完全子会社化後も、エスバイエルは、エスバイエルグループのブランドを維持し、長年にわたり高級注文住宅を中心に展開してまいりました「小堀」ブランドも継続することで市場に更に浸透させるべく努めるとともに、両社は、ヤマダ電機グループの経営理念である「創造と挑戦」及び「感謝と信頼」のもと、日本最大級のネットワーク・サービスのIoT企業としてのグループシナジーを最大化し、収益力及び企業価値の向上に取り組んでまいります。
(3)本株式交換の方法、本株式交換に係る割当ての内容その他の本株式交換契約の内容
①本株式交換の方法
本株式交換は、ヤマダ電機を株式交換完全親会社とし、エスバイエルを株式交換完全子会社とする株式交換になります。本株式交換は、ヤマダ電機においては、会社法第796条第2項に基づき、株主総会の承認を必要としない簡易株式交換の手続により、また、エスバイエルにおいては、平成30年8月9日に開催予定のエスバイエルの臨時株主総会において本株式交換契約の承認を受けた上で、平成30年9月1日を効力発生日として行われる予定です。
②本株式交換に係る割当ての内容
ヤマダ電機
(株式交換完全親会社)
エスバイエル
(株式交換完全子会社)
本株式交換に係る割当比率10.132
本株式交換により交付する株式数ヤマダ電機の普通株式:12,973,022株(予定)

(注1)株式の割当比率
エスバイエル株式1株に対して、ヤマダ電機の普通株式(以下「ヤマダ電機株式」といいます。)0.132株を割当て交付いたします。ただし、ヤマダ電機が保有するエスバイエル株式(平成30年6月15日現在105,650,000株)については、本株式交換による株式の割当ては行いません。なお、上記表に記載の本株式交換に係る割当比率(以下「本株式交換比率」といいます。)は、本株式交換契約に従い、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合には、両社合意の上、変更されることがあります。
(注2)本株式交換により交付するヤマダ電機株式の数
ヤマダ電機株式の数:12,973,022株(予定)
上記株式数は、平成30年2月28日時点におけるエスバイエル株式の発行済株式総数(204,018,184株)及び自己株式数(87,714株)並びに平成30年6月15日現在におけるヤマダ電機が保有するエスバイエル株式(105,650,000株)に基づいて算出しております。
ヤマダ電機は、本株式交換に際して、本株式交換によりヤマダ電機がエスバイエルの発行済株式(ただし、ヤマダ電機が保有するエスバイエル株式を除きます。)の全部を取得する時点の直前時(以下「基準時」といいます。)におけるエスバイエルの株主の皆様(ただし、ヤマダ電機を除きます。)に対し、その保有するエスバイエル株式に代えて、本株式交換比率に基づいて算出した数のヤマダ電機株式を割当て交付いたします。ヤマダ電機は、本株式交換により交付する株式として、その保有する自己株式を充当する予定であり、本株式交換における割当てに際して新たに株式を発行する予定はありません。なお、エスバイエルは、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、エスバイエルが保有する全ての自己株式(平成30年2月28日現在87,714株)及び基準時までにエスバイエルが保有することとなる全ての自己株式(本株式交換に際して行使される会社法第785条第1項に基づく反対株主の株式買取請求に応じてエスバイエルが取得する自己株式を含みます。)を、基準時をもって消却する予定です。
本株式交換により割当て交付する株式数については、エスバイエルによる自己株式の取得・消却等の理由により今後修正される可能性があります。
(注3)単元未満株式の取扱い
本株式交換により、ヤマダ電機の単元未満株式(100株未満の株式)を保有する株主が新たに生じることが見込まれます。特に、保有されているエスバイエル株式が758株未満であるエスバイエルの株主の皆様は、ヤマダ電機の単元未満株式のみを保有することとなる見込みであり、金融商品取引所市場においては、単元未満株式を売却することはできません。ヤマダ電機の単元未満株式を保有することとなる株主の皆様は、ヤマダ電機株式に関する以下の制度をご利用いただくことができます。
・単元未満株式の買取制度(1単元(100株)未満株式の売却)
会社法第192条第1項の規定に基づき、ヤマダ電機の単元未満株式を保有する株主の皆様が、ヤマダ電機に対して、その保有する単元未満株式を買い取ることを請求し、これを売却することができる制度です。
・単元未満株式の買増制度(1単元(100株)への買増し)
会社法第194条第1項及びヤマダ電機の定款の規定に基づき、ヤマダ電機の単元未満株式を保有する株主の皆様が、ヤマダ電機に対して、その保有する単元未満株式の数と併せて1単元となる数の普通株式を売り渡すことを請求し、これを買い増すことができる制度です。
(注4)1株に満たない端数の処理
本株式交換に伴い、ヤマダ電機株式1株に満たない端数の割当て交付を受けることとなるエスバイエルの株主の皆様に対しては、会社法第234条その他の関連法令の定めに従い、その端数の合計数(合計数に1株に満たない端数がある場合は、これを切り捨てるものとします。)に相当する数のヤマダ電機株式を売却し、かかる売却代金をその端数に応じて交付いたします。
③その他の本株式交換契約の内容
本株式交換契約の内容は以下のとおりです。
株 式 交 換 契 約 書
株式会社ヤマダ電機(以下「甲」という。)及び株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム(以下「乙」という。)は、以下のとおり、平成30年6月15日(以下「本契約締結日」という。)付で、株式交換契約(以下「本契約」という。)を締結する。
第1条(株式交換)
甲及び乙は、本契約に定めるところに従い、甲を株式交換完全親会社とし、乙を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」という。)を行い、甲は、本株式交換により、乙の発行済株式(ただし、甲が保有する乙の株式を除く。以下同じ。)の全部を取得する。
第2条(当事会社の商号及び住所)
甲及び乙の商号及び住所は以下のとおりである。
甲    商号:株式会社ヤマダ電機
        住所:群馬県高崎市栄町1番1号
乙    商号:株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム
        住所:群馬県高崎市栄町1番1号
第3条(本株式交換に際して交付する株式の数及びその割当てに関する事項)
1.  甲は、本株式交換に際して、本株式交換により甲が乙の発行済株式の全部を取得する時点の直前時(以下「基準時」という。)における乙の株主(ただし、甲を除く。以下「本割当対象株主」という。)に対して、その保有する乙の普通株式に代わり、その保有する乙の普通株式の数の合計数に0.132を乗じて得た数の甲の普通株式を交付する。
2.  甲は、本株式交換に際して、本割当対象株主に対して、その保有する乙の普通株式1株につき、甲の普通株式0.132株の割合をもって割り当てる。
3.  前二項の規定に従って本割当対象株主に対して割り当てるべき甲の普通株式の数に1に満たない端数がある場合には、甲は、会社法第234条その他の関係法令の規定に従って処理する。
第4条(資本金及び準備金の額)
本株式交換により増加する甲の資本金及び準備金の額は、会社計算規則第39条の規定に従い甲が別途適当に定める金額とする。
第5条(本株式交換の効力発生日)
本株式交換がその効力を生ずる日(以下「効力発生日」という。)は、平成30年9月1日とする。ただし、本株式交換の手続進行上の必要性その他の事由により必要な場合には、甲及び乙は、協議し合意の上、効力発生日を変更することができる。
第6条(株式交換契約の承認)
1.  甲は、会社法第796条第2項本文の規定により、本契約につき会社法第795条第1項に定める株主総会の決議による承認を受けることなく本株式交換を行う。ただし、会社法第796条第3項の規定により、本契約につき株主総会の決議による承認が必要となった場合には、甲は、効力発生日の前日までに、本契約につき株主総会の決議による承認を求める。
2.  乙は、効力発生日の前日までに、本契約につき会社法第783条第1項に定める株主総会の決議による承認を求める。
第7条(自己株式の消却)
乙は、基準時において乙が保有する自己株式(本株式交換に際して行使される会社法第785条第1項に基づく反対株主の株式買取請求により乙が取得する自己株式を含む。)の全部を、効力発生日の前日までに開催する乙の取締役会の決議により、基準時において消却する。
第8条(会社財産の管理)
甲及び乙は、本契約締結日から効力発生日の前日までの間、それぞれ善良なる管理者の注意をもって自己の業務の執行並びに財産の管理及び運営を行い、その財産又は権利義務について重大な影響を及ぼすおそれのある行為を行おうとする場合には、事前に相手方と協議し合意の上、これを行う。
第9条(本契約の解除)
本契約締結日から効力発生日の前日までの間に、甲又は乙の財産状態又は経営状態に重大な変動が生じた場合、本株式交換の実行に重大な支障となる事態が生じ又は明らかとなった場合その他本契約の目的の達成が困難となった場合には、甲及び乙は、協議し合意の上、本株式交換の条件その他本契約の内容を変更し、又は本契約を解除することができる。
第10条(本契約の効力)
本契約は、次の各号のいずれかに該当する場合にはその効力を失う。
(1) 第6条第1項ただし書の規定による甲の株主総会の決議による承認が必要となった場合において、効力発生日の前日までに、本契約につき甲の株主総会の決議による承認が得られなかったとき
(2) 効力発生日の前日までに、本契約につき第6条第2項に定める乙の株主総会の決議による承認が得られなかった場合
(3) 本株式交換に関し、法令に基づき効力発生日までに必要な関係官庁等からの許可、承認等の取得、又は関係官庁等に対する届出等が完了しなかった場合
(4) 前条に基づき本契約が解除された場合
第11条(裁判管轄)
本契約に関連する甲乙間の一切の紛争は、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第12条(誠実協議)
本契約に定めのない事項又は本契約の解釈に関する事項につき疑義が生じた場合は、甲及び乙は、相互に誠実に協議して解決に努める。
以上の合意を証するため、本契約書の正本2通を作成し、甲及び乙は、それぞれ記名押印の上、各1通を保有する。
平成30年6月15日
甲:群馬県高崎市栄町1番1号
株式会社ヤマダ電機
代表取締役社長 桑野 光正
乙:群馬県高崎市栄町1番1号
株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム
代表取締役社長 宮原 年明
(4)本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠
①割当ての内容の根拠及び理由
ヤマダ電機及びエスバイエルは、上記(2)「本株式交換の目的」に記載のとおり、平成29年12月にヤマダ電機からエスバイエルに対して本株式交換について申し入れ、両社の間で真摯に協議・交渉を重ねた結果、ヤマダ電機がエスバイエルを完全子会社とすることが、ヤマダ電機及びエスバイエルの企業価値向上にとって最善の判断と考えるに至りました。
ヤマダ電機及びエスバイエルは、本株式交換に用いられる上記(3)②「本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率その他本株式交換の公正性・妥当性を確保するため、ヤマダ電機は野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)を、エスバイエルはみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)をそれぞれ第三者算定機関として選定し、また、ヤマダ電機は西村あさひ法律事務所を、エスバイエルは霞が関パートナーズ法律事務所をそれぞれリーガル・アドバイザーとして選定し、本格的な検討を開始しました。
ヤマダ電機は、本株式交換に用いられる株式交換比率の算定を依頼した野村證券から受領した株式交換比率算定書、西村あさひ法律事務所からの助言、ヤマダ電機がエスバイエルに対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえて、慎重に協議・検討した結果、本株式交換比率はそれぞれの株主にとって妥当であるものと判断しました。
エスバイエルは、本株式交換に用いられる株式交換比率の算定を依頼したみずほ証券から平成30年6月14 日付で受領した株式交換比率算定書、霞ヶ関パートナーズ法律事務所からの助言、エスバイエル及びその支配株主であるヤマダ電機との間で利害関係を有しない独立した外部の有識者である、江尻隆氏(弁護士、名取法律事務所)、井上寅喜氏(公認会計士、株式会社アカウンティングアドバイザリー)、及びエスバイエルの社外監査役・独立役員である山嵜一夫氏の3名によって構成される第三者委員会から平成30年6月14日付で受領した本株式交換の目的は正当かつ合理的であり、本株式交換の条件は公正であり、本株式交換の交渉過程の手続は公正であり、エスバイエルの取締役会が本株式交換を行うとの決議を行うことが、エスバイエルの少数株主にとって不利益なものではない旨の答申書、ヤマダ電機に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえて、本株式交換比率により本株式交換を行うことについて慎重に協議・検討しました。そして、本株式交換比率は、下記③「算定の概要」に記載のとおり、みずほ証券から受領した株式交換比率の算定結果のうち、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)の算定レンジの範囲内であり、また、市場株価基準法の算定レンジの範囲内であることから合理的な水準にあり、エスバイエルの少数株主の皆様にとって不利益なものではないとの判断に至ったことから、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断しました。
このように、ヤマダ電機及びエスバイエルは、それぞれの第三者算定機関から得た株式交換比率の算定結果及び助言並びにそれぞれのリーガル・アドバイザーからの助言を参考に、両社それぞれが相手方に対して実施したデュー・ディリジェンスの結果等を踏まえて慎重に検討し、両社の財務状況、業績動向、株価動向等を総合的に勘案した上、両社間で株式交換比率について慎重に交渉を複数回にわたり重ねた結果、本株式交換比率はそれぞれの株主にとって妥当であるものとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うこととし、平成30年6月15 日、両社の取締役会決議により、両社間で本株式交換契約を締結することを決定しました。
なお、本株式交換比率は、本株式交換契約に従い、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合には、両社合意の上、変更されることがあります。
②算定機関の名称及び上場会社との関係
ヤマダ電機の第三者算定機関である野村證券及びエスバイエルの第三者算定機関であるみずほ証券は、いずれも、ヤマダ電機及びエスバイエルからは独立した算定機関であり、ヤマダ電機及びエスバイエルの関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有しません。
③算定の概要
野村證券は、ヤマダ電機及びエスバイエルの株式がそれぞれ金融商品取引所に上場しており、それぞれ市場株価が存在することから、市場株価平均法(算定基準日である平成30年6月14日を基準日として、東京証券取引所における算定基準日の株価終値、平成30年6月8日から算定基準日までの直近5営業日の終値平均値、平成30年5月15日から算定基準日までの直近1ヶ月間の終値平均値、平成30年3月15日から算定基準日までの直近3ヶ月間の終値平均値、平成29年12月15日から算定基準日までの直近6ヶ月間の終値平均値を採用しております。)を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映するためDCF法を、それぞれ採用して算定を行いました。
各評価方法によるヤマダ電機の1株当たりの株式価値を1とした場合のエスバイエルの評価レンジは、以下のとおりとなります。
採用手法株式交換比率の算定結果
市場株価平均法0.124~0.132
DCF法0.097~0.133

野村證券は、上記株式交換比率の算定に際して、両社から提供を受けた情報、一般に公開された情報等を使用し、それらの資料、情報等が全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、ヤマダ電機、エスバイエル及びそれらの関係会社の資産又は負債(偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。野村證券の株式交換比率の算定は、算定基準日現在までの情報及び経済条件を反映したものであり、また、両社の各々の財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)については、両社の経営陣により現時点で得られる最善の予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。
野村證券がDCF法による算定の前提としたヤマダ電機の利益計画においては、大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、平成30年3月期においては新業態店舗(家電住まいる館)への業態変更(改装)を考慮した在庫の入れ替え、部門間在庫バランスの適正化による仕入絶対額の大幅な減少や政策的在庫処分を戦略的に行った結果、売上総利益が縮減したこと、またエスバイエルにおける大幅減益が生じたこと等の一過性の要因が生じたものの、平成31年3月期においては売上と連動した仕入に伴う売上総利益の正常化、新業態店舗(家電住まいる館)への業態変更に伴う利益貢献、エスバイエルにおける業績回復、エスバイエルの上場維持コストの削減、平成30年3月期に実施した株式会社ナカヤマの子会社化及び合併に伴う利益貢献が見込まれることにより、対前事業年度と比較し営業利益33,359百万円の増加を見込んでおります。なお、当該事業計画は、ヤマダ電機より提供された本株式交換の実施を前提としたものです。
一方、野村證券がDCF法による算定の前提としたエスバイエルの利益計画においては、大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、平成31年2月期は前事業年度と比較し営業利益1,299百万円の増加を見込んでおり、これは展示場出展や採用強化及び家電住まいる館との連携強化などのヤマダ電機とのグループシナジーを活かした営業体制強化に伴い売上高の増加が見込まれること、エスバイエルの上場維持コストの削減が見込まれること、また、リフォーム事業において、前事業年度に受注した特殊大型案件(延べ1万室の原状回復工事)の適正な利益の確保が見込まれることによるものです。平成32年2月期は前事業年度と比較し営業利益937百万円の増加、平成33年2月期は前事業年度と比較し営業利益793百万円の増加を見込んでおり、これらは前述の展示場出展や採用強化及び家電住まいる館との連携強化などのヤマダ電機とのグループシナジーを活かした営業体制強化に伴い売上高の増加が見込まれること、エスバイエルの上場維持コストの削減が見込まれること、住宅関連子会社における間接部門の集約に伴うコスト削減が見込まれることによるものです。なお、当該事業計画は、エスバイエルより提供されヤマダ電機により確認された本株式交換の実施を前提としたものです。
他方、みずほ証券は、ヤマダ電機及びエスバイエルの株式が金融商品取引所に上場しており、それぞれ市場株価が存在することから、市場株価基準法を、また両社の将来の事業活動の状況を評価に反映するため、DCF法を用いて算定を行っております。
みずほ証券は、市場株価基準法においては、平成30年6月14日を算定基準日として、ヤマダ電機については、東京証券取引所における算定基準日の株価終値、算定基準日から遡る直近5営業日までの期間、1ヶ月間、3ヶ月間及び6ヶ月間の各期間の終値単純平均値を採用しております。エスバイエルについては、東京証券取引所における算定基準日の株価終値、算定基準日から遡る直近5営業日までの期間、1ヶ月間、3ヶ月間及び6ヶ月間の各期間の終値単純平均値を採用しております。DCF法においては、みずほ証券は、ヤマダ電機について、ヤマダ電機が作成した平成31年3月期から平成34年3月期までの財務予測に基づく将来キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって企業価値や株式価値を評価しております。割引率は4.6%~5.6%を採用しており、継続価値の算定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長法では永久成長率として-0.5%~+0.5%を採用しております。なお、みずほ証券がDCF法の採用に当たり前提とした、ヤマダ電機の事業計画において、大幅な増益を見込んでいる事業年度があります。具体的には、平成30年3月期においては新業態店舗(家電住まいる館)への業態変更(改装)を考慮した在庫の入れ替え、部門間在庫バランスの適正化による仕入絶対額の大幅な減少や政策的在庫処分を戦略的に行った結果、売上総利益が縮減したこと、またエスバイエルにおける大幅減益が生じたこと等の一過性の要因が生じたものの、平成31年3月期においては売上と連動した仕入に伴う売上総利益の正常化、新業態店舗(家電住まいる館)への業態変更に伴う利益貢献、エスバイエルにおける業績回復、平成30年3月期に実施した株式会社ナカヤマの子会社化及び合併に伴う利益貢献により、対前事業年度と比較し営業利益33,236百万円の増加を見込んでおります。また、当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としておりません。他方、エスバイエルについては、エスバイエルが作成した平成31年2月期から平成34年2月期までの財務予測に基づく将来キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって企業価値や株式価値を評価しております。割引率は4.2%~5.2%を採用しており、継続価値の算定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長法では永久成長率として-0.5%~+0.5%を採用しております。なお、みずほ証券がDCF法の採用に当たり前提とした、エスバイエルの事業計画において、大幅な増益を見込んでいる事業年度があります。平成31年2月期は前事業年度と比較し、営業利益1,275百万円増を見込んでおります。これは、展示場出展や採用強化、及び家電住まいる館との連携強化などのヤマダ電機とのグループシナジーを活かした営業体制強化に伴い、売上高の増加が見込まれることによるものです。また、リフォーム事業において、前事業年度に受注した特殊大型案件(延べ1万室の原状回復工事)の適正な利益の確保が見込まれることによるものです。平成32年2月期は前事業年度と比較し、営業利益394百万円増、平成33年2月期は前事業年度と比較し、営業利益586百万円増、平成34年2月期は前事業年度と比較し、営業利益491百万円増を見込んでおります。これは、前述の展示場出展や採用強化、及び家電住まいる館との連携強化などのヤマダ電機とのグループシナジーを活かした営業体制強化に伴い、売上高の増加が見込まれることによるものです。また、当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としておりません。
各評価方法によるエスバイエル株式1株に対するヤマダ電機株式の割当株数の適正レンジに関する算定結果は、以下のとおりとなります。
採用手法株式交換比率の算定結果
市場株価基準法0.112~0.146
DCF法0.054~0.143

みずほ証券は、上記株式交換比率の算定に際して、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、すべて正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、両社並びにその子会社及び関連会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)について、個別の各資産及び各負債の分析及び評価を含め独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて両社の将来の経営成績、事業見通し及び財務状況予測については、両社の経営陣により現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的にかつ適切な手段に従って準備・作成されていることを前提としております。
また、みずほ証券が提出した株式交換比率の算定結果は、本株式交換における株式交換比率の公平性について意見を表明するものではありません。
(5)本株式交換の後の株式交換完全親会社となる会社の商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額及び事業の内容
商号株式会社ヤマダ電機
本店の所在地群馬県高崎市栄町1番1号
代表者の氏名代表取締役社長 三嶋 恒夫(注1)
資本金の額71,058百万円
純資産の額現時点では確定しておりません。
総資産の額現時点では確定しておりません。
事業の内容家庭電化製品小売

(注1)平成30年6月28日開催予定のヤマダ電機の定時株主総会にて取締役として選任いただく予定です。
以上