有価証券報告書-第63期(令和2年2月1日-令和3年1月31日)
(重要な後発事象)
東急株式会社による当社の完全子会社化に関する株式交換契約締結
当社と東急株式会社(以下「東急」といいます。)は、それぞれ、2021年3月16日付の取締役会決議により、東急を株式交換完全親会社とし、当社を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を行うことを決定し、同日、当社は東急と株式交換契約(以下「本株式交換契約」といいます。)を締結いたしました。
なお、本株式交換契約は、2021年4月21日開催の定時株主総会において承認されております。
本株式交換は、東急においては、会社法第796条第2項本文の規定に基づく簡易株式交換の手続により株主総会の決議による承認を受けずに、2021年6月1日を効力発生日として行う予定です。
また、本株式交換の効力発生日(2021年6月1日予定)に先立ち、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)JASDAQスタンダード市場において、2021年5月28日に上場廃止(最終売買日は2021年5月27日)となる予定です。
また、東急とその完全子会社である株式会社東急百貨店(以下「東急百貨店」といいます。)は、それぞれ、2021年3月16日付の取締役会決議により、本株式交換に先立ち、東急百貨店が所有する当社の株式の全部を東急が取得(以下「本株式取得」といい、本株式交換と本株式取得を総称して、以下「本件取引」といいます。)することを決定し、同日、東急と東急百貨店の間で株式譲渡契約(以下「本株式譲渡契約」といいます。)が締結されております。
1.本株式交換を行う理由
東急グループ(東急を中核企業とした228社5法人(2020年9月末時点)で構成する企業グループ)は、「美しい時代へ―東急グループ」というスローガンのもと、人々の多様な価値観に対応した「美しい生活環境の創造」をグループ理念として掲げ、信頼され愛される東急ブランドの確立を目指しております。このグループ理念のもと、東急は創業以来「持続的なまちづくり」を通じた社会課題の解決に取り組んでまいりましたが、昨今の社会環境は過去に類を見ないほど大きく変化しております。そのような環境変化を踏まえ、「グループ経営体制の高度化」にスピード感を持って取り組むとともに、2030年までの経営スタンス及び成長戦略を「長期経営構想」として掲げ、交通事業、不動産事業、生活サービス事業、ホテル・リゾート事業の各事業戦略をエリア戦略と組み合わせて展開し、サステナブル経営を推進するべく社会課題の解決と事業成長の両立を目指しております。
一方、当社は、1958年に株式会社丸善銀座屋として創業して以来、地域の皆さまの生活に寄り添う地元密着型企業として事業を展開し、現在、地域一番店の「ながの東急百貨店」と子会社の「株式会社北長野ショッピングセンター」にて「ながの東急ライフ」の運営を行っております。1991年8月には、株式公開による資本調達の円滑化と企業信用の拡大を目的に日本証券業協会に店頭登録銘柄として株式の店頭登録を行い、その後、2004年12月に株式会社ジャスダック証券取引所(現東京証券取引所JASDAQスタンダード市場)に上場を果たし、同年、東急が当社の親会社である東急百貨店を連結子会社化したことにより、当社は東急の連結子会社となりました。当社は地域の皆さまの生活に寄り添う地元密着型の企業グループとして、「生活全般にお応えできるバランスの良い品揃え」の追求、ファッション感度の向上、新しい「モノ」や「コト」の提案、洗練されたサービスの提供等、「長野になくてはならない店」の実現に向けて様々な施策を進めております。
一方で、昨今の百貨店を取り巻く経済情勢や事業環境は厳しさを増しております。インターネットやSNS等の利用拡大に伴い消費者意識や価値観、消費行動が大きく変化しており、各事業者は小売領域においても顕著となりつつあるデジタルシフトを含む変化への対応を求められております。さらに足元では消費税増税による影響の長期化や新型コロナウイルス感染症の拡大・再拡大が百貨店の商況に大きな影を落としており、各事業者は不確実性の高い環境下での事業運営を余儀なくされております。
特に地方百貨店業界においては、上記のような変化・影響に加え、少子高齢化等によるマーケットの縮小が懸念され、事業者の経営環境は今後も厳しい状況が継続するものと予想されます。こうした急激な環境変化の中にあっては、経営リソースを適切に配分し、ビジネスモデルの変革を伴う抜本的な事業構造改革が必要になるものと考えております。
しかしながら、そのような抜本的な事業構造改革は、中長期的にはメリットが見込まれ、当社の企業価値向上に資すると考えられるものの、短期的には初期費用・投資が先行することから、東急は、本件取引の実行により当社を直接の完全子会社とし、柔軟かつ迅速な意思決定体制を構築することで、急激な環境変化に対応する事業構造改革が実現可能であると判断いたしました。加えて、本件取引の実行により、当社の上場コストの削減及びシナジーの実現等のメリットも期待されることから、本件取引の実行が東急及び当社の両社にとって最適な選択肢であると考えるに至り、2020年12月21日に東急から当社に対して本件取引の提案を行いました。
一方、当社においても、競合店出店による地域での競争激化などによる売上高の長期漸減傾向が続くなか、強固な収益基盤の構築と業績回復及び安定化に向けて、効率的な店舗経営による収益力向上と、自社カードの新規会員獲得をはじめとしたカード戦略による顧客の拡大に取り組んでまいりましたが、今後も大型ショッピングセンターの近隣地域への出店等が予定されており、経営環境がますます厳しくなることが予想されることから、中長期的な視点から事業構造改革に取り組み、安定した収益を確保できる事業収益構造への転換を図ることが急務であり、そのためには、東急グループのノウハウやネットワークの更なる活用等により、抜本的な事業構造改革を推進する必要があると認識しております。
かかる状況の中、当社は、東急からの提案について慎重に検討を進め、東急及び当社の間においても複数回にわたり協議を重ねました。その結果、当社は、本株式交換により当社が東急の完全子会社となることで実現される、グループシナジーの更なる創出、非上場となることで短期的な株式市場からの評価にとらわれない機動的な意思決定が可能となることによる経営の柔軟性向上、グループ上場解消に伴う経費削減による経営効率の向上等の様々なメリットから、本株式交換が当社の企業価値の長期的な向上に加え、東急グループ全体の企業価値の向上にも資するという認識を持つに至りました。また、企業信用や現株主への影響などの上場廃止に伴い想定されるデメリットについても検討いたしましたが、株式交換後も、従前と同じく東急グループの親会社のもと、「ながの東急百貨店」の屋号による従来どおりの営業を継続するとともに、当社の株主の皆さまには、本株式交換の対価である東急の株式の交付を通じて、本株式交換によるシナジーの利益を提供することが可能であることから、本株式交換を行うことを決定いたしました。
以上の結果、東急及び当社は、本件取引の実行により、東急が当社の直接の完全親会社となり、柔軟かつ迅速な意思決定体制を構築した上で当社の事業構造改革を推進していくことが望ましいと判断したことから、それぞれ2021年3月16日付取締役会決議により、本件取引の実行を決定するに至りました。
本件取引の実施後は、当社の経営体制を基本的には維持しつつ、東急と当社の連携をより一層強化し、東急及び東急グループの他事業との連携やノウハウの共有等を通じたシナジーの実現を目指してまいります。具体的には、当社における、東急の交通・不動産・生活サービス等の分野における都市経営ノウハウやネットワークを最大限活用した有力テナント誘致・生活サービスの導入、東急グループの他事業との機動的な連携によるコト・トキ・イミ消費等新たな需要の取り込み、一般管理部門の効率化・一元化によるオペレーションコストの削減等を想定しております。加えて、事業構造改革に伴う資金調達、人材の受け入れ・派遣等においても東急による従来以上のサポートが行われることで、さらに踏み込んだ諸施策の実行が可能になるものと考えております。
特に、本株式交換後に東急グループのヘッドクオーターである東急が当社の直接の完全親会社となることで、両社の関係がより緊密なものとなるとともに、東急グループの全体最適視点による投資・リソース配分が実現され、グループ全体での競争力向上を図ることが期待されます。当社において、上述したデジタルシフトへの対応をはじめとして、事業環境の変化に伴う大型の投資が必要とされる中、東急グループのサポートによる大規模な事業構造改革が可能になるものと考えております。
2.本株式交換契約の内容
当社が東急との間で2021年3月16日付で締結した本株式交換契約の内容は次のとおりです。
株式交換契約書(写)
東急株式会社(以下「甲」という。)及び株式会社ながの東急百貨店(以下「乙」という。)は、2021年3月16日(以下「本締結日」という。)付で、次のとおり合意し、株式交換契約(以下「本契約」という。)を締結する。
第1条 (株式交換)
甲及び乙は、本契約に定めるところに従い、甲を株式交換完全親会社、乙を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」という。)を行い、甲は、乙の発行済株式(但し、甲が所有する乙の株式を除く。)の全部を取得する。
第2条 (株式交換完全親会社及び株式交換完全子会社の商号及び住所)
甲及び乙の商号及び住所は、以下のとおりである。
(1) 甲(株式交換完全親会社)
商号:東急株式会社
住所:東京都渋谷区南平台町5番6号
(2) 乙(株式交換完全子会社)
商号:株式会社ながの東急百貨店
住所:長野県長野市南千歳一丁目1番地1
第3条 (本株式交換に際して交付する株式及びその割当て)
1.甲は、本株式交換に際して、本株式交換により甲が乙の発行済株式(但し、甲が所有する乙の株式を除く。)の全部を取得する時点の直前時(以下「基準時」という。)における乙の株主(但し、第8条に基づく乙の自己株式の消却後の株主をいうものとし、甲を除く。以下本条において同じ。)に対し、その所有する乙の普通株式に代わり、その所有する乙の普通株式の数の合計に1.14を乗じて得た数の甲の普通株式を交付する。
2.甲は、本株式交換に際して、基準時における乙の株主に対して、その所有する乙の普通株式に代わり、その所有する乙の普通株式1株につき、甲の普通株式1.14の割合をもって、甲の普通株式を割り当てる。
3.前二項の規定に従い甲が乙の株主に対し割り当てるべき甲の普通株式の数に1株に満たない端数がある場合には、甲は、会社法第234条その他の関連法令の規定に従い処理する。
第4条 (甲の資本金及び準備金の額に関する事項)
本株式交換に際して増加する甲の資本金及び準備金の額は、会社計算規則第39条の規定に従い、甲が別途適当に定める金額とする。
第5条 (効力発生日)
本株式交換がその効力を生ずる日(以下「効力発生日」という。)は、2021年6月1日とする。但し、本株式交換の手続の進行上の必要性その他の事由により必要があるときは、甲乙協議の上、これを変更することができる。
第6条 (株式交換承認手続)
1.甲は、会社法第796条第2項本文の規定に基づき、本契約について会社法第795条第1項に定める株主総会の承認を受けることなく本株式交換を行う。但し、会社法第796条第3項の規定に基づき甲の株主総会の決議による本契約の承認が必要となった場合には、甲は、効力発生日の前日までに、株主総会において本契約の承認及び本株式交換に必要なその他の事項に関する決議を行う。
2.乙は、効力発生日の前日までに、会社法第783条第1項に定める株主総会において、本契約の承認及び本株式交換に必要なその他の事項に関する決議を行う。
第7条 (会社財産の管理等)
1.甲及び乙は、自ら又はその子会社をして、本締結日から効力発生日に至るまで、善良なる管理者としての注意をもってそれぞれの業務の執行及び財産の管理、運営を行うものとし、その財産若しくは権利義務に重大な影響を及ぼすおそれのある行為又は本株式交換の実行若しくは本株式交換の条件に重大な影響を及ぼす行為を行おうとする場合には、事前に相手方と協議し合意の上、これを行うものとする。
2.乙は、本締結日から効力発生日までの間、剰余金の配当を行わない。
第8条 (自己株式の消却)
乙は、効力発生日の前日までに開催される乙の取締役会の決議により、基準時において乙が保有する自己株式(本株式交換に際して行使される会社法第785条第1項に定める反対株主の株式買取請求に応じて取得する自己株式を含む。)の全部を基準時において消却する。
第9条 (本株式交換の条件の変更及び本契約の解除)
1.甲及び乙は、本締結日から効力発生日に至るまでの間において、天災地変その他の事由により、甲又は乙の財産若しくは経営状態に重要な変動が生じた場合、本株式交換の実行に重大な支障となる事態が発生した場合等、本契約の目的の達成が困難となった場合には、甲乙協議の上、本株式交換の条件その他本契約の内容を変更し、又は本契約を解除することができる。
2.甲及び乙は、本締結日から効力発生日までの間に、相手方が本契約の条項に違反した場合には、相当の期間を定めて相手方に履行を催告の上、その期間内に履行がないときは、本契約を解除することができる。
第10条 (本契約の効力)
本契約は、以下の各号のいずれかの場合には、その効力を失う。
(1) 第6条第1項但し書きの規定に基づき甲の株主総会の決議による承認が必要となった場合において、効力発生日の前日までに、甲の株主総会において本契約又は本株式交換に必要な事項に関する承認が得られなかった場合
(2) 効力発生日の前日までに、第6条第2項に定める乙の株主総会において、本契約又は本株式交換に必要な事項に関する承認が得られなかった場合
(3) 本株式交換について、法令に基づき、効力発生日までに必要な関係官庁等からの許可、承認等の取得、又は関係官庁等に対する届出手続が完了しない場合
(4) 前条の規定に従い本契約が解除された場合
第11条 (準拠法)
本契約ならびに本契約に基づき又はこれに関連して生じる本契約当事者の一切の権利及び義務は、日本国の法律に準拠し、それに従い解釈される。
第12条 (管轄裁判所)
本契約ならびに本契約に基づき又はこれに関連して生じる本契約当事者の一切の権利及び義務に関する訴訟は、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第13条 (協議事項)
本契約に定める事項のほか、本株式交換に必要な事項は、本契約の趣旨に則り、甲乙誠実に協議の上、これを定めるものとし、本契約の内容について解釈上の疑義が生じた場合又は変更の必要が生じた場合は、甲乙誠実に協議の上、必要な措置を決定するものとする。
本契約締結の証として、本契約書2通を作成し、甲乙記名押印の上、各1通を保有する。
2021年3月16日
甲:東京都渋谷区南平台町5番6号 東急株式会社 取締役社長 髙橋 和夫 ㊞
乙:長野県長野市南千歳一丁目1番地1 株式会社ながの東急百貨店 取締役社長 平石 直哉 ㊞
(株式交換契約書は以上)
3.交換対価の相当性に関する事項
(1) 本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項
① 本株式交換に係る割当ての内容
(注1)本株式交換に係る割当比率
東急は、当社株式1株に対して、東急の普通株式(以下「東急株式」といいます。)1.14株を割当交付いたします。ただし、基準時(以下に定義します。)において東急が所有する当社株式については、本株式交換による株式の割当ては行いません。なお、上記表に記載の本株式交換に係る割当比率(以下「本株式交換比率」といいます。)は、算定の根拠となる諸条件に重大な変更が生じた場合、東急及び当社が協議した上で、合意により変更されることがあります。
(注2)本株式交換により交付する東急株式数
東急は、本株式交換に際して、東急が当社の発行済株式の全部(ただし、東急が所有する当社株式を除きます。)を取得する時点の直前時(以下「基準時」といいます。)当社の株主の皆さま(ただし、下記の自己株式の消却が行われた後の株主をいうものとし、東急を除きます。)に対して、その所有する当社株式に代えて、本株式交換比率に基づいて算出した数の東急株式を割当交付する予定ですが、交付する東急株式は、東急が所有する自己株式467,500株を充当する予定であり、新株式の発行は行わない予定です。
なお、当社は、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、本総会において本株式交換契約が承認され、本株式交換契約が解除されておらず、かつ、本株式交換契約の効力を失わせる事由が生じていないことを条件として、基準時の直前の時点において所有している自己株式(本株式交換に際して会社法第785条第1項の規定に基づいて行使される株式買取請求に係る株式の買取りによって当社が取得する自己株式を含みます。)の全部を、基準時の直前の時点をもって消却する予定です。本株式交換により割当交付される東急株式の総数については、当社による自己株式の取得・消却等の理由により、今後修正される可能性があります。
(注3)単元未満株式の取扱い
本株式交換により、東急の単元未満株式(100株未満の株式)を所有することとなる当社の株主の皆さまにおかれましては、東急株式に関する以下の制度をご利用いただくことができます。なお、金融商品取引所市場においては単元未満株式を売却することはできません。
(ⅰ)単元未満株式の買増制度(1単元(100株)への買増し)
会社法第194条第1項及び東急の定款の規定に基づき、東急の単元未満株式を所有する株主の皆さまが、東急に対し、自己の所有する単元未満株式とあわせて1単元(100株)となる数の東急株式を売り渡すことを請求し、これを買い増すことができる制度です。
(ⅱ)単元未満株式の買取制度(1単元(100株)未満株式の売却)
会社法第192条第1項の規定に基づき、東急の単元未満株式を所有する株主の皆さまが、東急に対し、自己の所有する単元未満株式の買取りを請求することができる制度です。
(注4)1株に満たない端数の処理
本株式交換に伴い、東急株式1株に満たない端数の割当交付を受けることとなる当社の株主の皆さまに対しては、会社法第234条その他の関連法令の定めに従い、その端数の合計数(合計数に1株に満たない端数がある場合は、これを切り捨てるものとします。)に相当する数の東急株式を売却し、かかる売却代金をその端数に応じて交付いたします。
② 本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠等
(ⅰ) 割当ての内容の根拠及び理由
東急及び当社は、本株式交換を含む資本政策に関して、2020年12月初旬から協議を行っておりましたが、それを踏まえて、上記1.「本株式交換を行う理由」に記載のとおり、2020年12月21日に東急から当社に対して本株式交換について申し入れ、両社の間で真摯に協議・交渉を重ねた結果、本件取引の実行により、東急が当社の直接の完全親会社となり、柔軟かつ迅速な意思決定体制を構築した上で当社の事業構造改革を推進していくことが望ましいと判断するに至りました。なお、当社は2020年12月2日に、前年比減収減益となる内容の2021年1月期通期の連結業績予想を開示しておりますが、当該開示は、当該時点において新型コロナウイルス感染症の影響をある程度見通すことができるようになったために、新型コロナウイルス感染症の影響を適切に織り込んだ内容として、当社の取締役会の審議を経て決議した上で開示したものであり、当該開示の内容及び時期は本株式交換の検討とは関係のないものです。また、当社は、東急及び当社との間で利害関係を有しない独立した委員から構成される特別委員会(詳細については、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」の③「当社における利害関係を有しない特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおりです。)からも、上記のような当社の説明に何ら不自然な点は認められないこと等に鑑みると、当該開示が意図的に当社の株価を異常値とすることを目的に行われたとは考え難い旨の意見を入手しています。
東急及び当社は、上記①「本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率その他本株式交換の公正性・妥当性を確保するため、それぞれ個別に、両社から独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼することとし、東急は、野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)を、当社は、SMBC日興証券株式会社(以下「SMBC日興証券」といいます。)を、それぞれの第三者算定機関として選定し、また、東急はアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業(以下「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」といいます。)を、当社は中村・角田・松本法律事務所を、それぞれリーガル・アドバイザーとして選定いたしました。
両社は、それぞれ、当該第三者算定機関に対し、本株式交換に用いられる株式交換比率の算定を依頼し、当該第三者算定機関による算定結果、リーガル・アドバイザーからの助言を参考に、かつ相手方に対して実施したデューディリジェンスの結果等を踏まえて慎重に検討し、それぞれの財務の状況、資産の状況、将来の見通し等の要因を総合的に勘案した上で、両社の間で、株式交換比率について複数回にわたり慎重に協議・交渉を重ねてまいりました。東急においては、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」に記載のとおり、第三者算定機関である野村證券から取得した株式交換比率に関する算定書、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所からの助言及び東急が当社に対して実施したデューディリジェンスの結果等を踏まえて、慎重に協議・検討した結果、本株式交換比率は妥当であり、東急の株主の皆さまの利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。
当社においては、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」に記載のとおり、第三者算定機関であるSMBC日興証券から取得した株式交換比率に関する算定書、リーガル・アドバイザーである中村・角田・松本法律事務所からの助言、当社が東急に対して実施したデューディリジェンスの結果、並びに東急及び当社との間で利害関係を有しない独立した委員から構成される特別委員会(詳細については、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」の③「当社における利害関係を有しない特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおりです。)から受領した答申書等を踏まえ、慎重に協議・検討いたしました。その結果、当社は、本株式交換比率は妥当であり、当社の株主の皆さまの利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。
このように、両社は、本株式交換比率は東急及び当社のそれぞれの株主の皆さまの利益に資するとの判断に至ったため、それぞれ2021年3月16日付取締役会決議により、本株式交換比率により本株式交換を行うことを決定しました。 なお、本株式交換比率は、算定の根拠となる諸条件に重大な変更が生じた場合、東急及び当社が協議した上で、合意により変更されることがあります。
(ⅱ) 算定に関する事項
(ア) 算定機関の名称及び両社との関係
東急の第三者算定機関である野村證券及び当社の第三者算定機関であるSMBC日興証券は、いずれも、東急及び当社から独立した算定機関であり、東急及び当社の関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。
(イ) 算定の概要
野村證券は、東急については、同社が金融商品取引所に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価平均法を採用して算定を行いました。
市場株価平均法においては、株式市場の状況等の諸事情を勘案し、算定基準日である2021年3月15日を基準日として、東急株式の東京証券取引所市場第一部における基準日の終値、2021年3月9日から基準日までの直近5営業日の終値単純平均値、2021年2月16日から基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2020年12月16日から基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値及び2020年9月16日から基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用いたしました。
当社については、同社が金融商品取引所に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価平均法を、また、当社には比較可能な上場類似会社が複数存在し、類似会社比較法による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、それに加えて将来の事業活動の状況を評価に反映するため、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)を、それぞれ採用して算定を行いました。
市場株価平均法においては、株式市場の状況等の諸事情を勘案し、算定基準日である2021年3月15日を基準日として、当社株式の東京証券取引所JASDAQスタンダード市場における基準日の終値、2021年3月9日から基準日までの直近5営業日の終値単純平均値、2021年2月16日から基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2020年12月16日から基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値及び2020年9月16日から基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用いたしました。
DCF法では、当社について、当社が作成した2022年1月期から2026年1月期の財務予測に基づく将来キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって算定いたしました。なお、算定の前提とした利益計画には、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2021年1月期は新型コロナウイルス感染症拡大により大幅な減益を余儀なくされるものの、2022年1月期からは最悪期を脱し、回復に転じると見込んでいることから、2022年1月期においては、営業利益38百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。また2023年1月期においては、主に改装工事及び売場の賃貸化による売場面積の縮小により営業利益3百万円と前年比で大幅な減益となることを見込んでおります。さらに2024年1月期においては、主に人件費及び販売費の削減により営業利益267百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。なお、当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としておりません。
上記の各評価方法による東急株式の1株当たりの株式価値を1とした場合の株式交換比率の算定結果は以下のとおりとなります。
野村證券は、株式交換比率の算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っておりません。東急、当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。当社の財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)については、当社の経営陣により現時点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。野村證券の算定は、2021年3月15日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反映したものです。なお、野村證券の算定は、東急の業務執行を決定する機関が株式交換比率を検討するための参考に資することを唯一の目的としております。
他方、SMBC日興証券は、東急については、同社が金融商品取引所に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価法を用いて算定を行いました。
市場株価法においては2021年3月15日を算定基準日として、東京証券取引所市場第一部における1ヶ月間、3ヶ月間及び6ヶ月間の各期間の終値の単純平均値を採用しております。
当社については、金融商品取引所に上場しており市場株価が存在することから、市場株価法を、また将来の事業活動の状況を評価に反映するためにDCF法を採用して算定を行いました。
市場株価法においては2021年3月15日を算定基準日として、東京証券取引所JASDAQスタンダード市場における1ヶ月間、3ヶ月間及び6ヶ月間の各期間の終値の単純平均値を採用しております。
DCF法では、当社について、同社が作成した2022年1月期から2026年1月期までの財務予測に基づく将来キャッシュ・フロー等を、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって企業価値を評価しております。なお、算定の前提とした利益計画には、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2021年1月期は新型コロナウイルス感染症拡大により大幅な減益を余儀なくされるものの、2022年1月期からは最悪期を脱し、回復に転じると見込んでいることから、2022年1月期においては、営業利益38百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。また2023年1月期においては、主に改装工事及び売場の賃貸化による売場面積の縮小により営業利益3百万円と前年比で大幅な減益となることを見込んでおります。さらに2024年1月期においては、主に人件費及び販売費の削減により営業利益267百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。また、当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としておりません。DCF法における継続価値の算定については永久成長法を採用し、算出しております。具体的には割引率は4.62%~5.11%を使用しており、永久成長率は-0.25%~0.25%として算出しております。
なお、各評価方法による当社の普通株式1株に対する東急の普通株式の割当株数の算定レンジは、以下のとおりとなります。
SMBC日興証券は、株式交換比率の算定に際して、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま使用し、採用したそれらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであり、株式交換比率の算定に重大な影響を与える可能性がある事実でSMBC日興証券に対して未開示の事実はないこと等を前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、両社及びその子会社・関連会社の資産又は負債(偶発債務を含みます。)について、個別の各資産及び各負債の分析及び評価を含め、独自の評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。また、かかる算定において参照した当社の財務予測については、当社の経営陣により現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としていること、並びにかかる算定は2021年3月15日現在までの情報と経済情勢を反映したものであります。また、SMBC日興証券による株式交換比率の算定結果は、本株式交換における株式交換比率の公正性について意見を表明するものではありません。
(2) 本株式交換の対価として東急株式を選択した理由
東急及び当社は、本株式交換の対価として、株式交換完全親会社である東急株式を選択しました。東急株式は東京証券取引所市場第一部に上場されており、本株式交換の効力発生日以降も同市場において取引機会が確保されていること、また、当社株主の皆さまが本株式交換に伴うシナジーを享受することも期待できることから、上記の選択は適切であると考えております。
本株式交換により、その効力発生日である2021年6月1日(予定)をもって、当社は東急の完全子会社となることから、当社株式は、東京証券取引所JASDAQスタンダード市場の上場廃止基準に従い、所定の手続きを経て、2021年5月28日に上場廃止(最終売買日は2021年5月27日)となる予定です。上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所JASDAQスタンダード市場において取引することはできなくなります。当社株式が上場廃止になった後も、本株式交換の対価として交付される東急株式は、東京証券取引所市場第一部に上場されており、本株式交換の効力発生日以降も東京証券取引所市場第一部において取引が可能であることから、基準時において当社株式を88株以上所有し、本株式交換により東急の単元株式数である100株以上の東急株式の割当てを受ける株主の皆さまは、その所有する当社株式の数に応じて一部単元株式数に満たない東急株式の割当てを受ける可能性はあるものの、1単元以上の東急株式については引き続き東京証券取引所市場第一部において取引が可能であり、株式の流動性を確保できるものと考えております。
ただし、基準時において88株未満の当社株式を所有する株主の皆さまには、単元株式数に満たない東急株式が割り当てられます。単元未満株式については、東京証券取引所市場第一部において売却することはできませんが、株主の皆さまのご希望により、東急の単元未満株式の買増制度又は単元未満株式の買取制度をご利用いただくことが可能です。これらの取扱いの詳細については、上記(1)「本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項」の①「本株式交換に係る割当ての内容」の(注3)「単元未満株式の取扱い」をご参照ください。
また、本株式交換に伴い、1株に満たない端数が生じた場合における端数の取扱いの詳細については、上記(1)「本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項」の①「本株式交換に係る割当ての内容」の(注4)「1株に満たない端数の処理」をご参照ください。
なお、当社の株主の皆さまは、最終売買日である2021年5月27日(予定)までは、東京証券取引所市場JASDAQスタンダード市場において、その所有する当社株式を従来どおり取引することができるほか、基準時まで会社法その他関係法令に定める適法な権利を行使することができます。
(3) 当社の株主の利益を害さないように留意した事項
東急及び当社は、東急の完全子会社である東急百貨店が、2021年3月16日現在、当社株式538,131株(2020年1月31日現在の発行済株式総数964,521株に占める割合(以下「所有割合」といいます。)にして55.79%(議決権比率57.03%。所有割合及び議決権比率の計算においては小数点以下第三位を四捨五入しております。)を所有しており、当社は東急の連結子会社に該当することから、本株式交換の公正性を担保する必要があると判断し、以下のとおり公正性を担保するための措置(利益相反を回避するための措置を含みます。)を実施しております。
① 独立した第三者算定機関からの算定書の取得
東急は野村證券を、当社はSMBC日興証券を第三者算定機関として選定し、それぞれ株式交換比率に関する算定書を取得いたしました。なお、野村證券に対する報酬には、本件取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。また、SMBC日興証券に対する報酬には、本件取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。算定書の概要については、上記(1)「本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項」の②「本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠等」の(ⅱ)「算定に関する事項」をご参照ください。 なお、東急及び当社は、いずれも、各第三者算定機関から本株式交換比率が財務的見地から妥当又は公正である旨の意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。
② 独立した法律事務所からの助言
東急は、リーガル・アドバイザーとして、アンダーソン・毛利・友常法律事務所を選定し、同事務所より、本株式交換の諸手続き及び東急の意思決定の方法・過程等について、法的助言を受けております。なお、アンダーソン・毛利・友常法律事務所は、東急及び当社から独立しており、東急及び当社との間に重要な利害関係を有しておりません。
一方、当社は、リーガル・アドバイザーとして、中村・角田・松本法律事務所を選定し、同事務所より、本株式交換の諸手続き及び当社の意思決定の方法・過程等について、法的助言を受けております。なお、中村・角田・松本法律事務所は、東急及び当社から独立しており、東急及び当社との間に重要な利害関係を有しておりません。
③ 当社における利害関係を有しない特別委員会からの答申書の取得
(ⅰ) 設置の経緯
当社は2020年12月21日に東急から本株式交換の提案を受けた後、直ちに、東急及び当社から独立した立場で、当社の企業価値の向上及び当社の少数株主(当社の株主のうち東急及びその子会社(東急百貨店を含む。)以外の者をいいます。以下同じです。)の利益の確保の観点から本株式交換に係る検討・交渉等を行う体制の構築を開始し、東京証券取引所への届出に基づき独立役員として指定されており東急及び東急百貨店との間で利害関係がなく、当社の社外取締役監査等委員として当社の事業内容や経営課題等について相当程度の知見がある者として、本株式交換の検討を行う適格性を有すると判断される鷲澤幸一氏(炭平コーポレーション株式会社代表取締役社長、当社社外取締役監査等委員)、東急及び東急百貨店との間で利害関係がなく、M&A業務に携わる弁護士として本株式交換の検討を行う専門性・適格性を有すると判断される後藤高志氏(弁護士、潮見坂綜合法律事務所)、並びに、東急及び東急百貨店との間で利害関係がなく、M&Aアドバイザリー業務に携わる公認会計士として本株式交換の検討を行う専門性・適格性を有すると判断される寺田芳彦氏(公認会計士、トラスティーズ・アドバイザリー株式会社)の3名を特別委員会の委員の候補として選定いたしました。なお、委員の候補の選定に当たっては、東京証券取引所への届出に基づき独立役員として指定されており東急及び東急百貨店との間で利害関係がない、当社の社外取締役監査等委員である北村正博氏の確認を経るとともに、中村・角田・松本法律事務所から特別委員会の委員に求められる独立性・適格性に関する助言を得ております。
その上で、当社は、2021年1月7日開催の当社の取締役会によって、上記の3名から構成される特別委員会を設置するとともに、特別委員会に対し、(A)本件取引が当社の企業価値の向上に資するか、(B)当社における本件取引についての決定(具体的には、本株式交換に係る株式交換契約の締結)が当社の少数株主にとって不利益なものでないか(その際は、少数株主の利益を図る観点から、本件取引の条件(本株式交換に係る株式交換比率を含む。)の妥当性及び交渉過程等の手続の公正性についての検討を踏まえるものとする。)について、意見を述べること(以下「本諮問事項」といいます。)を諮問しました。また、当社の取締役会は、①当社の取締役会における本株式交換に関する意思決定については特別委員会の判断内容を最大限尊重して行うこと、及び②特別委員会が株式交換比率その他の本株式交換の条件が妥当でないと判断した場合には、当社の取締役会は本株式交換契約を締結しないものとすることを決議するとともに、③本件取引に係る交渉は当社の取締役会が行うものの、当社の取締役会は、特別委員会に適時に交渉状況の報告を行い、重要な局面で意見を聴取し、特別委員会からの指示や要請を勘案して交渉を行うなど、特別委員会が取引条件に関する交渉過程に実質的に影響を与え得る状況を確保すること、及び④特別委員会は、本株式交換に係る当社に係るアドバイザーを利用することができるほか、必要に応じて、特別委員会独自のアドバイザーへの委託をすることができるものとすること(その場合の当該委託に係る合理的な費用は、当社が負担するものとされております。)を決議しております。
なお、特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、時間報酬又は固定報酬を支払うものとされております。
(ⅱ) 検討の経緯
特別委員会は、2021年1月7日より同年3月15日までの間に合計10回、合計11時間にわたって開催されたほか、各会日間においても電子メールを通じて報告・情報共有、審議及び意思決定を行う等して、本諮問事項について、慎重に協議及び検討を行いました。
具体的には、特別委員会は、まず、各委員の独立性について相互に確認を行った上で、当社のリーガル・アドバイザーである中村・角田・松本法律事務所、及び当社のファイナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関であるSMBC日興証券についてその独立性及び専門性に問題がないことを確認の上、その選任を承認しました。また、特別委員会は、中村・角田・松本法律事務所からの法的助言を受けつつ、当社が社内に構築した本株式交換の検討体制(本株式交換に係る検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)に独立性の観点から問題がないことを確認しております。
その上で、当社の執行陣から、事業内容、現在の経営環境、経営環境を踏まえた経営課題・施策、株式交換比率の算定の前提となる当社の事業計画(以下「本事業計画」といいます。)の作成手続・内容、本件取引のメリット・デメリット、本件取引の代替手段、本件取引の検討体制、東京共同会計事務所が実施した東急に対する財務・税務デューディリジェンスの結果等について説明を受けるとともに質疑応答を行い、本事業計画の合理性を確認しました。また、特別委員会は、東急から、当社との現在の関係、現在の当社の経営課題に関する認識、本件取引のメリット・デメリット、本件取引の検討経緯、本件取引のスキーム、本件取引実行後の経営方針、及び本事業計画の作成への関与の有無等について説明を受けるとともに、質疑応答を行いました。
さらに、特別委員会は、中村・角田・松本法律事務所から、本件取引のプロセス・スキーム・スケジュール、本件取引に関する意思決定過程、意思決定方法その他本件取引に関する意思決定にあたっての留意点に関する法的助言の内容、本件取引の検討過程において公正性を担保するために取られた措置、東急に対して実施した法務デューディリジェンスの結果等について説明を受けるとともに、質疑応答を行いました。また、特別委員会は、SMBC日興証券から、本件取引のプロセス・スキーム・スケジュールの説明を受け、質疑応答を行うとともに、算定資料の開示を受け、算定方法の選択理由、各算定方法における算定過程(本事業計画の内容及び算定の前提条件等を含む。)、算定結果の分析、近時の類似事例におけるプレミアム水準、直近株価に関する分析等について説明を受け、質疑応答を行いました。
また、特別委員会は、東急からの株式交換比率の提案の内容等の交渉経緯についても、SMBC日興証券から適時に報告を受け、重要な局面においては、交渉の際に提案すべき具体的な株式交換比率を含む交渉方針について意見を述べ、又は指示や要請を行うなどして、東急との間の株式交換比率等の条件の交渉に実質的に関与しました。
(ⅲ) 答申の概要
(A)本件取引が当社の企業価値の向上に資するか
当社は、長野駅前において55年間に渡り地元唯一の百貨店として地域に密着した営業を継続している。その背景には、駅前立地及び大規模駐車場の併設といった利便性の高さ、「東急ブランド」への信頼、百貨店ならではの「目利き力」、「編集力」、「販売力」とこれを支える人材・ノウハウといった強みがあり、これらを礎として「地元になくてはならない存在」となっている。
現在の親会社である東急グループとの関係について見ると、企業価値の源泉である「東急ブランド」を構成する「東急・TOKYU」の名称(商標・商号・屋号など)の使用許諾を始めとする様々な便益を受けると共に、人材交流等を通じて、東急グループとの連携を強化している。
近時の経営環境について見ると、百貨店業界全体が長期縮小トレンドにあることは論を俟たず、地方百貨店では人口減少による市場の縮小や郊外型大型SC等の出店による競争激化等も相俟って縮小傾向は顕著である。直近でも2019年の消費税増税による影響の長期化、インターネットやSNS等の利用拡大に伴う消費者意識や価値観、消費行動の大きな変化等によって、従来の店舗中心型ビジネスは厳しい競争環境に置かれており、新型コロナウイルス感染症の拡大がこれに追い打ちをかける状況となっている。当社もその例外ではなく、長野県における人口減少傾向、近隣における競合施設との競争激化、大規模な台風災害の発生、新型コロナウイルス感染症等の影響も受けている。
このような経営環境下にあって2021年1月期を最終年度とする中期経営計画は未達となった。
中長期の将来に目を転じても、上述のダウントレンドは継続し、更なる競争激化が見込まれる一方で新型コロナウイルス感染症の影響度合いが不透明であるため、当社の中長期における将来の見通しは決して明るいとは言えない状況にある。
このような経営環境等を踏まえて当社は、避けがたい減収トレンドにあっても一定の利益を確保可能な収益構造に転換することが喫緊の経営課題であると認識している。
当社及び東急は、当社を取り巻く事業環境及び経営課題についての共通認識をもとに、本件取引実行後における当社の事業運営について、具体的な施策の実行による定性的なシナジー効果について具体的に検討している。
これらの各施策は、当社の経営課題を的確に捉えており、避けがたい減収トレンドにあっても一定の利益を確保可能な収益構造に転換するという当社の中期方針とも整合的である。また、当社と東急グループの関係、東急グループの業務内容・実績等を踏まえると、その実現可能性を否定するに足る事情もない。
これらを踏まえると、本件取引を実行することにより、東急グループとのグループシナジーの更なる創出、短期的な株式市場からの評価にとらわれない機動的な意思決定が可能となることによる経営の柔軟性向上、グループ上場解消に伴う経費削減による経営効率の向上等の様々なメリットから、当社の企業価値の長期的な向上に加え、東急グループの企業価値の向上にも資するとの当社の判断内容は、合理的なものとして首肯し得るところである。 他方で、本件取引に関して想定し得るデメリットについても、現実に相応の具体的な検討がなされており、その検討内容に特段不合理な点は認められないところ、その検討結果によれば、少なくとも前述したメリットを明らかに上回るデメリットが本件取引によって生じるとは認められない。また、当社の企業価値向上の観点において、本件取引に優る有効な代替手段が存在すると認めるに足る事情も見当たらない。
以上の次第であるから、本件取引は当社の企業価値の向上に資するものと思料する。
(B)当社における本件取引についての決定(具体的には、本株式交換に係る株式交換契約の締結)が当社の少数株主にとって不利益なものでないか
ⅰ.交渉過程等の手続の公正性
本件取引では、当委員会の設置(当委員会の実効性を高める実務上の工夫の実施を含む。)、独立した外部専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー)の早期登用並びに専門的助言及び株式交換比率に関する算定書の取得、本件取引の検討・交渉・決議における利害関係者の排除、少数株主への情報提供の充実を通じたプロセスの透明性の向上といった各種の公正性担保措置が履践されている。
本件取引の具体的状況に照らすと、当該公正性担保措置の内容は、(ⅰ)取引条件の形成過程における独立当事者間取引と同視し得る状況の確保及び(ⅱ)少数株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会の確保といういずれの視点からしても、必要十分な内容・組合せであり、かつ、現実にも実効性をもって運用されたと思料する。
よって、本件取引においては、公正な手続を通じて当社の少数株主の利益への十分な配慮がなされていると認められる。
ⅱ.本件取引の条件の妥当性
本件取引では、(ⅰ)本株式交換比率が形成される過程において、当委員会の設置及び関与を含む公正性担保措置の履践を通じて独立当事者間取引と同視し得る状況が確保されており、現に当事者間で真摯な交渉を経て合意されたこと、(ⅱ)株式交換比率に関する算定書は、我が国において多数の実績を有する大手事業者であって、当社、東急及び東急百貨店から独立した第三者機関により作成されており、かつ、算定基礎となる財務予測や前提条件等に不合理な点は見受けられず、その算定方法及び算定結果は合理的なものと認められるところ、本株式交換比率は市場株価法のレンジ上限値とDCF法レンジ中央値を超える水準となっていること、(ⅲ)同種案件と比較して遜色のないプレミアム水準が確保されていると評価できることを総合的に考慮すれば、当社の少数株主は、本件取引において本株式交換比率に基づく東急株式の交付を受けることにより、「本件取引を行わなくても実現可能な価値」のみならず「想定される本件取引による企業価値増加効果」も相当程度享受することを推認させる。
また、スキームその他の取引条件についてみても、本件取引の方法及び対価は、当社の少数株主にとって不利益ではないため、妥当性が認められる。
よって、本件取引の条件には妥当性が認められる。
以上のとおり、本件取引においては、(ⅰ)公正な手続を通じて当社の少数株主の利益への十分な配慮がなされていると認められ、かつ、(ⅱ)本件取引の条件には妥当性が認められるから、当社の取締役会における本件取引についての決定が、当社の少数株主にとって不利益なものではないと思料する。
④ 当社における利害関係を有する取締役を除く取締役全員(監査等委員を含む)の承認
本株式交換に関する議案を決議した2021年3月16日開催の当社の取締役会においては、当社の取締役10名のうち、大石次則取締役、雨宮主取締役及び山川貴史取締役は、東急百貨店(山川貴史取締役については東急を含みます。)の役職員を兼務しているため、利益相反を回避する観点から、大石次則取締役、雨宮主取締役及び山川貴史取締役を除く7名の取締役において審議の上、その全員一致により上記の決議を行っております。なお、大石次則取締役、雨宮主取締役及び山川貴史取締役は、上記取締役会における本株式交換に関する審議には参加しておらず、当社の立場において本株式交換に係る協議及び交渉に参加しておりません。
なお、2021年3月16日開催の当社の取締役会の決議に加わった7名の取締役のうち、平石直哉取締役社長、小泉忠行取締役及び窪田俊治取締役監査等委員(以下「対象取締役」といいます。)については、東急百貨店の業務の執行や経営への関与はないものの、東急百貨店における従業員としての籍を保有していることに鑑み、利益相反の可能性を排除する観点から、当社は、東急百貨店より、①対象取締役は、東急百貨店の業務の執行や経営への関与はなく、東急百貨店における任務はないこと、②本株式交換に関して、東急百貨店と対象取締役との間で本株式交換に関する連絡・情報交換を行わないこと等を確認する確認書を、2020年12月24日付で取得しております。これを受けて、当社は、対象取締役が本株式交換について当社の立場で審議・決議に参加することに支障はないと判断しておりますが、利益相反の可能性を可能な限り排除する観点から、念のため、上記取締役会においては、(ⅰ)対象取締役を除く4名の取締役で審議し、全員の賛成により決議を行った上で、(ⅱ)取締役会の定足数の確保の観点も踏まえ、対象取締役を加えた7名の取締役において改めて審議し、全員の賛成により決議を行うという二段階の手続を経ております。
また、2021年3月16日開催の当社の取締役会の決議に加わった7名の取締役のうち小林基司取締役については、2017年3月1日より、当社の役職員の地位を保有したまま、東急に兼務出向をしておりましたが、2018年3月1日以降は東急における業務に直接的には従事していないため、当社は、同氏については本株式交換に関する利益相反はなく、本株式交換について当社の立場で審議・決議に参加することに支障はないと判断しております。もっとも、当社としては、利益相反の有無をより明確にすることが本株式交換の手続の公正性の観点からは望ましいと考え、2021年2月1日付で小林基司取締役の東急への兼務出向を解消しております。また当社は、兼務出向の解消に当たり、東急と小林基司取締役との間で本株式交換に関する連絡・情報交換が行われていないことを確認しております。
(4) 株式交換完全親会社となる東急の資本金及び準備金の額の相当性に関する事項
本株式交換により、東急の増加する資本金及び準備金の額は、会社計算規則第39条の規定に従い、東急が別途適当に定める金額であります。
当社は、かかる内容は、東急の財務状況、資本政策その他事情を総合的に考慮・検討し、法令の範囲内で決定されたものであり、相当であると判断しております。
東急株式会社による当社の完全子会社化に関する株式交換契約締結
当社と東急株式会社(以下「東急」といいます。)は、それぞれ、2021年3月16日付の取締役会決議により、東急を株式交換完全親会社とし、当社を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を行うことを決定し、同日、当社は東急と株式交換契約(以下「本株式交換契約」といいます。)を締結いたしました。
なお、本株式交換契約は、2021年4月21日開催の定時株主総会において承認されております。
本株式交換は、東急においては、会社法第796条第2項本文の規定に基づく簡易株式交換の手続により株主総会の決議による承認を受けずに、2021年6月1日を効力発生日として行う予定です。
また、本株式交換の効力発生日(2021年6月1日予定)に先立ち、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)JASDAQスタンダード市場において、2021年5月28日に上場廃止(最終売買日は2021年5月27日)となる予定です。
また、東急とその完全子会社である株式会社東急百貨店(以下「東急百貨店」といいます。)は、それぞれ、2021年3月16日付の取締役会決議により、本株式交換に先立ち、東急百貨店が所有する当社の株式の全部を東急が取得(以下「本株式取得」といい、本株式交換と本株式取得を総称して、以下「本件取引」といいます。)することを決定し、同日、東急と東急百貨店の間で株式譲渡契約(以下「本株式譲渡契約」といいます。)が締結されております。
1.本株式交換を行う理由
東急グループ(東急を中核企業とした228社5法人(2020年9月末時点)で構成する企業グループ)は、「美しい時代へ―東急グループ」というスローガンのもと、人々の多様な価値観に対応した「美しい生活環境の創造」をグループ理念として掲げ、信頼され愛される東急ブランドの確立を目指しております。このグループ理念のもと、東急は創業以来「持続的なまちづくり」を通じた社会課題の解決に取り組んでまいりましたが、昨今の社会環境は過去に類を見ないほど大きく変化しております。そのような環境変化を踏まえ、「グループ経営体制の高度化」にスピード感を持って取り組むとともに、2030年までの経営スタンス及び成長戦略を「長期経営構想」として掲げ、交通事業、不動産事業、生活サービス事業、ホテル・リゾート事業の各事業戦略をエリア戦略と組み合わせて展開し、サステナブル経営を推進するべく社会課題の解決と事業成長の両立を目指しております。
一方、当社は、1958年に株式会社丸善銀座屋として創業して以来、地域の皆さまの生活に寄り添う地元密着型企業として事業を展開し、現在、地域一番店の「ながの東急百貨店」と子会社の「株式会社北長野ショッピングセンター」にて「ながの東急ライフ」の運営を行っております。1991年8月には、株式公開による資本調達の円滑化と企業信用の拡大を目的に日本証券業協会に店頭登録銘柄として株式の店頭登録を行い、その後、2004年12月に株式会社ジャスダック証券取引所(現東京証券取引所JASDAQスタンダード市場)に上場を果たし、同年、東急が当社の親会社である東急百貨店を連結子会社化したことにより、当社は東急の連結子会社となりました。当社は地域の皆さまの生活に寄り添う地元密着型の企業グループとして、「生活全般にお応えできるバランスの良い品揃え」の追求、ファッション感度の向上、新しい「モノ」や「コト」の提案、洗練されたサービスの提供等、「長野になくてはならない店」の実現に向けて様々な施策を進めております。
一方で、昨今の百貨店を取り巻く経済情勢や事業環境は厳しさを増しております。インターネットやSNS等の利用拡大に伴い消費者意識や価値観、消費行動が大きく変化しており、各事業者は小売領域においても顕著となりつつあるデジタルシフトを含む変化への対応を求められております。さらに足元では消費税増税による影響の長期化や新型コロナウイルス感染症の拡大・再拡大が百貨店の商況に大きな影を落としており、各事業者は不確実性の高い環境下での事業運営を余儀なくされております。
特に地方百貨店業界においては、上記のような変化・影響に加え、少子高齢化等によるマーケットの縮小が懸念され、事業者の経営環境は今後も厳しい状況が継続するものと予想されます。こうした急激な環境変化の中にあっては、経営リソースを適切に配分し、ビジネスモデルの変革を伴う抜本的な事業構造改革が必要になるものと考えております。
しかしながら、そのような抜本的な事業構造改革は、中長期的にはメリットが見込まれ、当社の企業価値向上に資すると考えられるものの、短期的には初期費用・投資が先行することから、東急は、本件取引の実行により当社を直接の完全子会社とし、柔軟かつ迅速な意思決定体制を構築することで、急激な環境変化に対応する事業構造改革が実現可能であると判断いたしました。加えて、本件取引の実行により、当社の上場コストの削減及びシナジーの実現等のメリットも期待されることから、本件取引の実行が東急及び当社の両社にとって最適な選択肢であると考えるに至り、2020年12月21日に東急から当社に対して本件取引の提案を行いました。
一方、当社においても、競合店出店による地域での競争激化などによる売上高の長期漸減傾向が続くなか、強固な収益基盤の構築と業績回復及び安定化に向けて、効率的な店舗経営による収益力向上と、自社カードの新規会員獲得をはじめとしたカード戦略による顧客の拡大に取り組んでまいりましたが、今後も大型ショッピングセンターの近隣地域への出店等が予定されており、経営環境がますます厳しくなることが予想されることから、中長期的な視点から事業構造改革に取り組み、安定した収益を確保できる事業収益構造への転換を図ることが急務であり、そのためには、東急グループのノウハウやネットワークの更なる活用等により、抜本的な事業構造改革を推進する必要があると認識しております。
かかる状況の中、当社は、東急からの提案について慎重に検討を進め、東急及び当社の間においても複数回にわたり協議を重ねました。その結果、当社は、本株式交換により当社が東急の完全子会社となることで実現される、グループシナジーの更なる創出、非上場となることで短期的な株式市場からの評価にとらわれない機動的な意思決定が可能となることによる経営の柔軟性向上、グループ上場解消に伴う経費削減による経営効率の向上等の様々なメリットから、本株式交換が当社の企業価値の長期的な向上に加え、東急グループ全体の企業価値の向上にも資するという認識を持つに至りました。また、企業信用や現株主への影響などの上場廃止に伴い想定されるデメリットについても検討いたしましたが、株式交換後も、従前と同じく東急グループの親会社のもと、「ながの東急百貨店」の屋号による従来どおりの営業を継続するとともに、当社の株主の皆さまには、本株式交換の対価である東急の株式の交付を通じて、本株式交換によるシナジーの利益を提供することが可能であることから、本株式交換を行うことを決定いたしました。
以上の結果、東急及び当社は、本件取引の実行により、東急が当社の直接の完全親会社となり、柔軟かつ迅速な意思決定体制を構築した上で当社の事業構造改革を推進していくことが望ましいと判断したことから、それぞれ2021年3月16日付取締役会決議により、本件取引の実行を決定するに至りました。
本件取引の実施後は、当社の経営体制を基本的には維持しつつ、東急と当社の連携をより一層強化し、東急及び東急グループの他事業との連携やノウハウの共有等を通じたシナジーの実現を目指してまいります。具体的には、当社における、東急の交通・不動産・生活サービス等の分野における都市経営ノウハウやネットワークを最大限活用した有力テナント誘致・生活サービスの導入、東急グループの他事業との機動的な連携によるコト・トキ・イミ消費等新たな需要の取り込み、一般管理部門の効率化・一元化によるオペレーションコストの削減等を想定しております。加えて、事業構造改革に伴う資金調達、人材の受け入れ・派遣等においても東急による従来以上のサポートが行われることで、さらに踏み込んだ諸施策の実行が可能になるものと考えております。
特に、本株式交換後に東急グループのヘッドクオーターである東急が当社の直接の完全親会社となることで、両社の関係がより緊密なものとなるとともに、東急グループの全体最適視点による投資・リソース配分が実現され、グループ全体での競争力向上を図ることが期待されます。当社において、上述したデジタルシフトへの対応をはじめとして、事業環境の変化に伴う大型の投資が必要とされる中、東急グループのサポートによる大規模な事業構造改革が可能になるものと考えております。
2.本株式交換契約の内容
当社が東急との間で2021年3月16日付で締結した本株式交換契約の内容は次のとおりです。
株式交換契約書(写)
東急株式会社(以下「甲」という。)及び株式会社ながの東急百貨店(以下「乙」という。)は、2021年3月16日(以下「本締結日」という。)付で、次のとおり合意し、株式交換契約(以下「本契約」という。)を締結する。
第1条 (株式交換)
甲及び乙は、本契約に定めるところに従い、甲を株式交換完全親会社、乙を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」という。)を行い、甲は、乙の発行済株式(但し、甲が所有する乙の株式を除く。)の全部を取得する。
第2条 (株式交換完全親会社及び株式交換完全子会社の商号及び住所)
甲及び乙の商号及び住所は、以下のとおりである。
(1) 甲(株式交換完全親会社)
商号:東急株式会社
住所:東京都渋谷区南平台町5番6号
(2) 乙(株式交換完全子会社)
商号:株式会社ながの東急百貨店
住所:長野県長野市南千歳一丁目1番地1
第3条 (本株式交換に際して交付する株式及びその割当て)
1.甲は、本株式交換に際して、本株式交換により甲が乙の発行済株式(但し、甲が所有する乙の株式を除く。)の全部を取得する時点の直前時(以下「基準時」という。)における乙の株主(但し、第8条に基づく乙の自己株式の消却後の株主をいうものとし、甲を除く。以下本条において同じ。)に対し、その所有する乙の普通株式に代わり、その所有する乙の普通株式の数の合計に1.14を乗じて得た数の甲の普通株式を交付する。
2.甲は、本株式交換に際して、基準時における乙の株主に対して、その所有する乙の普通株式に代わり、その所有する乙の普通株式1株につき、甲の普通株式1.14の割合をもって、甲の普通株式を割り当てる。
3.前二項の規定に従い甲が乙の株主に対し割り当てるべき甲の普通株式の数に1株に満たない端数がある場合には、甲は、会社法第234条その他の関連法令の規定に従い処理する。
第4条 (甲の資本金及び準備金の額に関する事項)
本株式交換に際して増加する甲の資本金及び準備金の額は、会社計算規則第39条の規定に従い、甲が別途適当に定める金額とする。
第5条 (効力発生日)
本株式交換がその効力を生ずる日(以下「効力発生日」という。)は、2021年6月1日とする。但し、本株式交換の手続の進行上の必要性その他の事由により必要があるときは、甲乙協議の上、これを変更することができる。
第6条 (株式交換承認手続)
1.甲は、会社法第796条第2項本文の規定に基づき、本契約について会社法第795条第1項に定める株主総会の承認を受けることなく本株式交換を行う。但し、会社法第796条第3項の規定に基づき甲の株主総会の決議による本契約の承認が必要となった場合には、甲は、効力発生日の前日までに、株主総会において本契約の承認及び本株式交換に必要なその他の事項に関する決議を行う。
2.乙は、効力発生日の前日までに、会社法第783条第1項に定める株主総会において、本契約の承認及び本株式交換に必要なその他の事項に関する決議を行う。
第7条 (会社財産の管理等)
1.甲及び乙は、自ら又はその子会社をして、本締結日から効力発生日に至るまで、善良なる管理者としての注意をもってそれぞれの業務の執行及び財産の管理、運営を行うものとし、その財産若しくは権利義務に重大な影響を及ぼすおそれのある行為又は本株式交換の実行若しくは本株式交換の条件に重大な影響を及ぼす行為を行おうとする場合には、事前に相手方と協議し合意の上、これを行うものとする。
2.乙は、本締結日から効力発生日までの間、剰余金の配当を行わない。
第8条 (自己株式の消却)
乙は、効力発生日の前日までに開催される乙の取締役会の決議により、基準時において乙が保有する自己株式(本株式交換に際して行使される会社法第785条第1項に定める反対株主の株式買取請求に応じて取得する自己株式を含む。)の全部を基準時において消却する。
第9条 (本株式交換の条件の変更及び本契約の解除)
1.甲及び乙は、本締結日から効力発生日に至るまでの間において、天災地変その他の事由により、甲又は乙の財産若しくは経営状態に重要な変動が生じた場合、本株式交換の実行に重大な支障となる事態が発生した場合等、本契約の目的の達成が困難となった場合には、甲乙協議の上、本株式交換の条件その他本契約の内容を変更し、又は本契約を解除することができる。
2.甲及び乙は、本締結日から効力発生日までの間に、相手方が本契約の条項に違反した場合には、相当の期間を定めて相手方に履行を催告の上、その期間内に履行がないときは、本契約を解除することができる。
第10条 (本契約の効力)
本契約は、以下の各号のいずれかの場合には、その効力を失う。
(1) 第6条第1項但し書きの規定に基づき甲の株主総会の決議による承認が必要となった場合において、効力発生日の前日までに、甲の株主総会において本契約又は本株式交換に必要な事項に関する承認が得られなかった場合
(2) 効力発生日の前日までに、第6条第2項に定める乙の株主総会において、本契約又は本株式交換に必要な事項に関する承認が得られなかった場合
(3) 本株式交換について、法令に基づき、効力発生日までに必要な関係官庁等からの許可、承認等の取得、又は関係官庁等に対する届出手続が完了しない場合
(4) 前条の規定に従い本契約が解除された場合
第11条 (準拠法)
本契約ならびに本契約に基づき又はこれに関連して生じる本契約当事者の一切の権利及び義務は、日本国の法律に準拠し、それに従い解釈される。
第12条 (管轄裁判所)
本契約ならびに本契約に基づき又はこれに関連して生じる本契約当事者の一切の権利及び義務に関する訴訟は、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第13条 (協議事項)
本契約に定める事項のほか、本株式交換に必要な事項は、本契約の趣旨に則り、甲乙誠実に協議の上、これを定めるものとし、本契約の内容について解釈上の疑義が生じた場合又は変更の必要が生じた場合は、甲乙誠実に協議の上、必要な措置を決定するものとする。
本契約締結の証として、本契約書2通を作成し、甲乙記名押印の上、各1通を保有する。
2021年3月16日
甲:東京都渋谷区南平台町5番6号 東急株式会社 取締役社長 髙橋 和夫 ㊞
乙:長野県長野市南千歳一丁目1番地1 株式会社ながの東急百貨店 取締役社長 平石 直哉 ㊞
(株式交換契約書は以上)
3.交換対価の相当性に関する事項
(1) 本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項
① 本株式交換に係る割当ての内容
| 東急 (株式交換完全親会社) | 当社 (株式交換完全子会社) | |
| 本株式交換に係る 割当比率 | 1 | 1.14 |
| 本株式交換により交付する 株式数 | 東急の普通株式:467,500株(予定) | |
(注1)本株式交換に係る割当比率
東急は、当社株式1株に対して、東急の普通株式(以下「東急株式」といいます。)1.14株を割当交付いたします。ただし、基準時(以下に定義します。)において東急が所有する当社株式については、本株式交換による株式の割当ては行いません。なお、上記表に記載の本株式交換に係る割当比率(以下「本株式交換比率」といいます。)は、算定の根拠となる諸条件に重大な変更が生じた場合、東急及び当社が協議した上で、合意により変更されることがあります。
(注2)本株式交換により交付する東急株式数
東急は、本株式交換に際して、東急が当社の発行済株式の全部(ただし、東急が所有する当社株式を除きます。)を取得する時点の直前時(以下「基準時」といいます。)当社の株主の皆さま(ただし、下記の自己株式の消却が行われた後の株主をいうものとし、東急を除きます。)に対して、その所有する当社株式に代えて、本株式交換比率に基づいて算出した数の東急株式を割当交付する予定ですが、交付する東急株式は、東急が所有する自己株式467,500株を充当する予定であり、新株式の発行は行わない予定です。
なお、当社は、本株式交換の効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、本総会において本株式交換契約が承認され、本株式交換契約が解除されておらず、かつ、本株式交換契約の効力を失わせる事由が生じていないことを条件として、基準時の直前の時点において所有している自己株式(本株式交換に際して会社法第785条第1項の規定に基づいて行使される株式買取請求に係る株式の買取りによって当社が取得する自己株式を含みます。)の全部を、基準時の直前の時点をもって消却する予定です。本株式交換により割当交付される東急株式の総数については、当社による自己株式の取得・消却等の理由により、今後修正される可能性があります。
(注3)単元未満株式の取扱い
本株式交換により、東急の単元未満株式(100株未満の株式)を所有することとなる当社の株主の皆さまにおかれましては、東急株式に関する以下の制度をご利用いただくことができます。なお、金融商品取引所市場においては単元未満株式を売却することはできません。
(ⅰ)単元未満株式の買増制度(1単元(100株)への買増し)
会社法第194条第1項及び東急の定款の規定に基づき、東急の単元未満株式を所有する株主の皆さまが、東急に対し、自己の所有する単元未満株式とあわせて1単元(100株)となる数の東急株式を売り渡すことを請求し、これを買い増すことができる制度です。
(ⅱ)単元未満株式の買取制度(1単元(100株)未満株式の売却)
会社法第192条第1項の規定に基づき、東急の単元未満株式を所有する株主の皆さまが、東急に対し、自己の所有する単元未満株式の買取りを請求することができる制度です。
(注4)1株に満たない端数の処理
本株式交換に伴い、東急株式1株に満たない端数の割当交付を受けることとなる当社の株主の皆さまに対しては、会社法第234条その他の関連法令の定めに従い、その端数の合計数(合計数に1株に満たない端数がある場合は、これを切り捨てるものとします。)に相当する数の東急株式を売却し、かかる売却代金をその端数に応じて交付いたします。
② 本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠等
(ⅰ) 割当ての内容の根拠及び理由
東急及び当社は、本株式交換を含む資本政策に関して、2020年12月初旬から協議を行っておりましたが、それを踏まえて、上記1.「本株式交換を行う理由」に記載のとおり、2020年12月21日に東急から当社に対して本株式交換について申し入れ、両社の間で真摯に協議・交渉を重ねた結果、本件取引の実行により、東急が当社の直接の完全親会社となり、柔軟かつ迅速な意思決定体制を構築した上で当社の事業構造改革を推進していくことが望ましいと判断するに至りました。なお、当社は2020年12月2日に、前年比減収減益となる内容の2021年1月期通期の連結業績予想を開示しておりますが、当該開示は、当該時点において新型コロナウイルス感染症の影響をある程度見通すことができるようになったために、新型コロナウイルス感染症の影響を適切に織り込んだ内容として、当社の取締役会の審議を経て決議した上で開示したものであり、当該開示の内容及び時期は本株式交換の検討とは関係のないものです。また、当社は、東急及び当社との間で利害関係を有しない独立した委員から構成される特別委員会(詳細については、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」の③「当社における利害関係を有しない特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおりです。)からも、上記のような当社の説明に何ら不自然な点は認められないこと等に鑑みると、当該開示が意図的に当社の株価を異常値とすることを目的に行われたとは考え難い旨の意見を入手しています。
東急及び当社は、上記①「本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率その他本株式交換の公正性・妥当性を確保するため、それぞれ個別に、両社から独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼することとし、東急は、野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)を、当社は、SMBC日興証券株式会社(以下「SMBC日興証券」といいます。)を、それぞれの第三者算定機関として選定し、また、東急はアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業(以下「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」といいます。)を、当社は中村・角田・松本法律事務所を、それぞれリーガル・アドバイザーとして選定いたしました。
両社は、それぞれ、当該第三者算定機関に対し、本株式交換に用いられる株式交換比率の算定を依頼し、当該第三者算定機関による算定結果、リーガル・アドバイザーからの助言を参考に、かつ相手方に対して実施したデューディリジェンスの結果等を踏まえて慎重に検討し、それぞれの財務の状況、資産の状況、将来の見通し等の要因を総合的に勘案した上で、両社の間で、株式交換比率について複数回にわたり慎重に協議・交渉を重ねてまいりました。東急においては、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」に記載のとおり、第三者算定機関である野村證券から取得した株式交換比率に関する算定書、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所からの助言及び東急が当社に対して実施したデューディリジェンスの結果等を踏まえて、慎重に協議・検討した結果、本株式交換比率は妥当であり、東急の株主の皆さまの利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。
当社においては、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」に記載のとおり、第三者算定機関であるSMBC日興証券から取得した株式交換比率に関する算定書、リーガル・アドバイザーである中村・角田・松本法律事務所からの助言、当社が東急に対して実施したデューディリジェンスの結果、並びに東急及び当社との間で利害関係を有しない独立した委員から構成される特別委員会(詳細については、下記(3)「当社の株主の利益を害さないように留意した事項」の③「当社における利害関係を有しない特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおりです。)から受領した答申書等を踏まえ、慎重に協議・検討いたしました。その結果、当社は、本株式交換比率は妥当であり、当社の株主の皆さまの利益に資するとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うことが妥当であると判断いたしました。
このように、両社は、本株式交換比率は東急及び当社のそれぞれの株主の皆さまの利益に資するとの判断に至ったため、それぞれ2021年3月16日付取締役会決議により、本株式交換比率により本株式交換を行うことを決定しました。 なお、本株式交換比率は、算定の根拠となる諸条件に重大な変更が生じた場合、東急及び当社が協議した上で、合意により変更されることがあります。
(ⅱ) 算定に関する事項
(ア) 算定機関の名称及び両社との関係
東急の第三者算定機関である野村證券及び当社の第三者算定機関であるSMBC日興証券は、いずれも、東急及び当社から独立した算定機関であり、東急及び当社の関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。
(イ) 算定の概要
野村證券は、東急については、同社が金融商品取引所に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価平均法を採用して算定を行いました。
市場株価平均法においては、株式市場の状況等の諸事情を勘案し、算定基準日である2021年3月15日を基準日として、東急株式の東京証券取引所市場第一部における基準日の終値、2021年3月9日から基準日までの直近5営業日の終値単純平均値、2021年2月16日から基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2020年12月16日から基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値及び2020年9月16日から基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用いたしました。
当社については、同社が金融商品取引所に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価平均法を、また、当社には比較可能な上場類似会社が複数存在し、類似会社比較法による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、それに加えて将来の事業活動の状況を評価に反映するため、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)を、それぞれ採用して算定を行いました。
市場株価平均法においては、株式市場の状況等の諸事情を勘案し、算定基準日である2021年3月15日を基準日として、当社株式の東京証券取引所JASDAQスタンダード市場における基準日の終値、2021年3月9日から基準日までの直近5営業日の終値単純平均値、2021年2月16日から基準日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値、2020年12月16日から基準日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値及び2020年9月16日から基準日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値を採用いたしました。
DCF法では、当社について、当社が作成した2022年1月期から2026年1月期の財務予測に基づく将来キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって算定いたしました。なお、算定の前提とした利益計画には、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2021年1月期は新型コロナウイルス感染症拡大により大幅な減益を余儀なくされるものの、2022年1月期からは最悪期を脱し、回復に転じると見込んでいることから、2022年1月期においては、営業利益38百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。また2023年1月期においては、主に改装工事及び売場の賃貸化による売場面積の縮小により営業利益3百万円と前年比で大幅な減益となることを見込んでおります。さらに2024年1月期においては、主に人件費及び販売費の削減により営業利益267百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。なお、当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としておりません。
上記の各評価方法による東急株式の1株当たりの株式価値を1とした場合の株式交換比率の算定結果は以下のとおりとなります。
| 採用手法 | 株式交換比率の算定結果 |
| 市場株価平均法 | 0.86~1.01 |
| 類似会社比較法 | 0.34~0.94 |
| DCF法 | 0.14~1.19 |
野村證券は、株式交換比率の算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っておりません。東急、当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。当社の財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)については、当社の経営陣により現時点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。野村證券の算定は、2021年3月15日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反映したものです。なお、野村證券の算定は、東急の業務執行を決定する機関が株式交換比率を検討するための参考に資することを唯一の目的としております。
他方、SMBC日興証券は、東急については、同社が金融商品取引所に上場しており、市場株価が存在することから、市場株価法を用いて算定を行いました。
市場株価法においては2021年3月15日を算定基準日として、東京証券取引所市場第一部における1ヶ月間、3ヶ月間及び6ヶ月間の各期間の終値の単純平均値を採用しております。
当社については、金融商品取引所に上場しており市場株価が存在することから、市場株価法を、また将来の事業活動の状況を評価に反映するためにDCF法を採用して算定を行いました。
市場株価法においては2021年3月15日を算定基準日として、東京証券取引所JASDAQスタンダード市場における1ヶ月間、3ヶ月間及び6ヶ月間の各期間の終値の単純平均値を採用しております。
DCF法では、当社について、同社が作成した2022年1月期から2026年1月期までの財務予測に基づく将来キャッシュ・フロー等を、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって企業価値を評価しております。なお、算定の前提とした利益計画には、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2021年1月期は新型コロナウイルス感染症拡大により大幅な減益を余儀なくされるものの、2022年1月期からは最悪期を脱し、回復に転じると見込んでいることから、2022年1月期においては、営業利益38百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。また2023年1月期においては、主に改装工事及び売場の賃貸化による売場面積の縮小により営業利益3百万円と前年比で大幅な減益となることを見込んでおります。さらに2024年1月期においては、主に人件費及び販売費の削減により営業利益267百万円と前年比で大幅な増益となることを見込んでおります。また、当該財務予測は、本株式交換の実施を前提としておりません。DCF法における継続価値の算定については永久成長法を採用し、算出しております。具体的には割引率は4.62%~5.11%を使用しており、永久成長率は-0.25%~0.25%として算出しております。
なお、各評価方法による当社の普通株式1株に対する東急の普通株式の割当株数の算定レンジは、以下のとおりとなります。
| 採用手法 | 株式交換比率の算定結果 |
| 市場株価法 | 0.90~1.01 |
| DCF法 | 0.36~1.47 |
SMBC日興証券は、株式交換比率の算定に際して、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま使用し、採用したそれらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであり、株式交換比率の算定に重大な影響を与える可能性がある事実でSMBC日興証券に対して未開示の事実はないこと等を前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、両社及びその子会社・関連会社の資産又は負債(偶発債務を含みます。)について、個別の各資産及び各負債の分析及び評価を含め、独自の評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。また、かかる算定において参照した当社の財務予測については、当社の経営陣により現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としていること、並びにかかる算定は2021年3月15日現在までの情報と経済情勢を反映したものであります。また、SMBC日興証券による株式交換比率の算定結果は、本株式交換における株式交換比率の公正性について意見を表明するものではありません。
(2) 本株式交換の対価として東急株式を選択した理由
東急及び当社は、本株式交換の対価として、株式交換完全親会社である東急株式を選択しました。東急株式は東京証券取引所市場第一部に上場されており、本株式交換の効力発生日以降も同市場において取引機会が確保されていること、また、当社株主の皆さまが本株式交換に伴うシナジーを享受することも期待できることから、上記の選択は適切であると考えております。
本株式交換により、その効力発生日である2021年6月1日(予定)をもって、当社は東急の完全子会社となることから、当社株式は、東京証券取引所JASDAQスタンダード市場の上場廃止基準に従い、所定の手続きを経て、2021年5月28日に上場廃止(最終売買日は2021年5月27日)となる予定です。上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所JASDAQスタンダード市場において取引することはできなくなります。当社株式が上場廃止になった後も、本株式交換の対価として交付される東急株式は、東京証券取引所市場第一部に上場されており、本株式交換の効力発生日以降も東京証券取引所市場第一部において取引が可能であることから、基準時において当社株式を88株以上所有し、本株式交換により東急の単元株式数である100株以上の東急株式の割当てを受ける株主の皆さまは、その所有する当社株式の数に応じて一部単元株式数に満たない東急株式の割当てを受ける可能性はあるものの、1単元以上の東急株式については引き続き東京証券取引所市場第一部において取引が可能であり、株式の流動性を確保できるものと考えております。
ただし、基準時において88株未満の当社株式を所有する株主の皆さまには、単元株式数に満たない東急株式が割り当てられます。単元未満株式については、東京証券取引所市場第一部において売却することはできませんが、株主の皆さまのご希望により、東急の単元未満株式の買増制度又は単元未満株式の買取制度をご利用いただくことが可能です。これらの取扱いの詳細については、上記(1)「本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項」の①「本株式交換に係る割当ての内容」の(注3)「単元未満株式の取扱い」をご参照ください。
また、本株式交換に伴い、1株に満たない端数が生じた場合における端数の取扱いの詳細については、上記(1)「本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項」の①「本株式交換に係る割当ての内容」の(注4)「1株に満たない端数の処理」をご参照ください。
なお、当社の株主の皆さまは、最終売買日である2021年5月27日(予定)までは、東京証券取引所市場JASDAQスタンダード市場において、その所有する当社株式を従来どおり取引することができるほか、基準時まで会社法その他関係法令に定める適法な権利を行使することができます。
(3) 当社の株主の利益を害さないように留意した事項
東急及び当社は、東急の完全子会社である東急百貨店が、2021年3月16日現在、当社株式538,131株(2020年1月31日現在の発行済株式総数964,521株に占める割合(以下「所有割合」といいます。)にして55.79%(議決権比率57.03%。所有割合及び議決権比率の計算においては小数点以下第三位を四捨五入しております。)を所有しており、当社は東急の連結子会社に該当することから、本株式交換の公正性を担保する必要があると判断し、以下のとおり公正性を担保するための措置(利益相反を回避するための措置を含みます。)を実施しております。
① 独立した第三者算定機関からの算定書の取得
東急は野村證券を、当社はSMBC日興証券を第三者算定機関として選定し、それぞれ株式交換比率に関する算定書を取得いたしました。なお、野村證券に対する報酬には、本件取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。また、SMBC日興証券に対する報酬には、本件取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。算定書の概要については、上記(1)「本株式交換の対価の総数の相当性に関する事項」の②「本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠等」の(ⅱ)「算定に関する事項」をご参照ください。 なお、東急及び当社は、いずれも、各第三者算定機関から本株式交換比率が財務的見地から妥当又は公正である旨の意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。
② 独立した法律事務所からの助言
東急は、リーガル・アドバイザーとして、アンダーソン・毛利・友常法律事務所を選定し、同事務所より、本株式交換の諸手続き及び東急の意思決定の方法・過程等について、法的助言を受けております。なお、アンダーソン・毛利・友常法律事務所は、東急及び当社から独立しており、東急及び当社との間に重要な利害関係を有しておりません。
一方、当社は、リーガル・アドバイザーとして、中村・角田・松本法律事務所を選定し、同事務所より、本株式交換の諸手続き及び当社の意思決定の方法・過程等について、法的助言を受けております。なお、中村・角田・松本法律事務所は、東急及び当社から独立しており、東急及び当社との間に重要な利害関係を有しておりません。
③ 当社における利害関係を有しない特別委員会からの答申書の取得
(ⅰ) 設置の経緯
当社は2020年12月21日に東急から本株式交換の提案を受けた後、直ちに、東急及び当社から独立した立場で、当社の企業価値の向上及び当社の少数株主(当社の株主のうち東急及びその子会社(東急百貨店を含む。)以外の者をいいます。以下同じです。)の利益の確保の観点から本株式交換に係る検討・交渉等を行う体制の構築を開始し、東京証券取引所への届出に基づき独立役員として指定されており東急及び東急百貨店との間で利害関係がなく、当社の社外取締役監査等委員として当社の事業内容や経営課題等について相当程度の知見がある者として、本株式交換の検討を行う適格性を有すると判断される鷲澤幸一氏(炭平コーポレーション株式会社代表取締役社長、当社社外取締役監査等委員)、東急及び東急百貨店との間で利害関係がなく、M&A業務に携わる弁護士として本株式交換の検討を行う専門性・適格性を有すると判断される後藤高志氏(弁護士、潮見坂綜合法律事務所)、並びに、東急及び東急百貨店との間で利害関係がなく、M&Aアドバイザリー業務に携わる公認会計士として本株式交換の検討を行う専門性・適格性を有すると判断される寺田芳彦氏(公認会計士、トラスティーズ・アドバイザリー株式会社)の3名を特別委員会の委員の候補として選定いたしました。なお、委員の候補の選定に当たっては、東京証券取引所への届出に基づき独立役員として指定されており東急及び東急百貨店との間で利害関係がない、当社の社外取締役監査等委員である北村正博氏の確認を経るとともに、中村・角田・松本法律事務所から特別委員会の委員に求められる独立性・適格性に関する助言を得ております。
その上で、当社は、2021年1月7日開催の当社の取締役会によって、上記の3名から構成される特別委員会を設置するとともに、特別委員会に対し、(A)本件取引が当社の企業価値の向上に資するか、(B)当社における本件取引についての決定(具体的には、本株式交換に係る株式交換契約の締結)が当社の少数株主にとって不利益なものでないか(その際は、少数株主の利益を図る観点から、本件取引の条件(本株式交換に係る株式交換比率を含む。)の妥当性及び交渉過程等の手続の公正性についての検討を踏まえるものとする。)について、意見を述べること(以下「本諮問事項」といいます。)を諮問しました。また、当社の取締役会は、①当社の取締役会における本株式交換に関する意思決定については特別委員会の判断内容を最大限尊重して行うこと、及び②特別委員会が株式交換比率その他の本株式交換の条件が妥当でないと判断した場合には、当社の取締役会は本株式交換契約を締結しないものとすることを決議するとともに、③本件取引に係る交渉は当社の取締役会が行うものの、当社の取締役会は、特別委員会に適時に交渉状況の報告を行い、重要な局面で意見を聴取し、特別委員会からの指示や要請を勘案して交渉を行うなど、特別委員会が取引条件に関する交渉過程に実質的に影響を与え得る状況を確保すること、及び④特別委員会は、本株式交換に係る当社に係るアドバイザーを利用することができるほか、必要に応じて、特別委員会独自のアドバイザーへの委託をすることができるものとすること(その場合の当該委託に係る合理的な費用は、当社が負担するものとされております。)を決議しております。
なお、特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、時間報酬又は固定報酬を支払うものとされております。
(ⅱ) 検討の経緯
特別委員会は、2021年1月7日より同年3月15日までの間に合計10回、合計11時間にわたって開催されたほか、各会日間においても電子メールを通じて報告・情報共有、審議及び意思決定を行う等して、本諮問事項について、慎重に協議及び検討を行いました。
具体的には、特別委員会は、まず、各委員の独立性について相互に確認を行った上で、当社のリーガル・アドバイザーである中村・角田・松本法律事務所、及び当社のファイナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関であるSMBC日興証券についてその独立性及び専門性に問題がないことを確認の上、その選任を承認しました。また、特別委員会は、中村・角田・松本法律事務所からの法的助言を受けつつ、当社が社内に構築した本株式交換の検討体制(本株式交換に係る検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)に独立性の観点から問題がないことを確認しております。
その上で、当社の執行陣から、事業内容、現在の経営環境、経営環境を踏まえた経営課題・施策、株式交換比率の算定の前提となる当社の事業計画(以下「本事業計画」といいます。)の作成手続・内容、本件取引のメリット・デメリット、本件取引の代替手段、本件取引の検討体制、東京共同会計事務所が実施した東急に対する財務・税務デューディリジェンスの結果等について説明を受けるとともに質疑応答を行い、本事業計画の合理性を確認しました。また、特別委員会は、東急から、当社との現在の関係、現在の当社の経営課題に関する認識、本件取引のメリット・デメリット、本件取引の検討経緯、本件取引のスキーム、本件取引実行後の経営方針、及び本事業計画の作成への関与の有無等について説明を受けるとともに、質疑応答を行いました。
さらに、特別委員会は、中村・角田・松本法律事務所から、本件取引のプロセス・スキーム・スケジュール、本件取引に関する意思決定過程、意思決定方法その他本件取引に関する意思決定にあたっての留意点に関する法的助言の内容、本件取引の検討過程において公正性を担保するために取られた措置、東急に対して実施した法務デューディリジェンスの結果等について説明を受けるとともに、質疑応答を行いました。また、特別委員会は、SMBC日興証券から、本件取引のプロセス・スキーム・スケジュールの説明を受け、質疑応答を行うとともに、算定資料の開示を受け、算定方法の選択理由、各算定方法における算定過程(本事業計画の内容及び算定の前提条件等を含む。)、算定結果の分析、近時の類似事例におけるプレミアム水準、直近株価に関する分析等について説明を受け、質疑応答を行いました。
また、特別委員会は、東急からの株式交換比率の提案の内容等の交渉経緯についても、SMBC日興証券から適時に報告を受け、重要な局面においては、交渉の際に提案すべき具体的な株式交換比率を含む交渉方針について意見を述べ、又は指示や要請を行うなどして、東急との間の株式交換比率等の条件の交渉に実質的に関与しました。
(ⅲ) 答申の概要
(A)本件取引が当社の企業価値の向上に資するか
当社は、長野駅前において55年間に渡り地元唯一の百貨店として地域に密着した営業を継続している。その背景には、駅前立地及び大規模駐車場の併設といった利便性の高さ、「東急ブランド」への信頼、百貨店ならではの「目利き力」、「編集力」、「販売力」とこれを支える人材・ノウハウといった強みがあり、これらを礎として「地元になくてはならない存在」となっている。
現在の親会社である東急グループとの関係について見ると、企業価値の源泉である「東急ブランド」を構成する「東急・TOKYU」の名称(商標・商号・屋号など)の使用許諾を始めとする様々な便益を受けると共に、人材交流等を通じて、東急グループとの連携を強化している。
近時の経営環境について見ると、百貨店業界全体が長期縮小トレンドにあることは論を俟たず、地方百貨店では人口減少による市場の縮小や郊外型大型SC等の出店による競争激化等も相俟って縮小傾向は顕著である。直近でも2019年の消費税増税による影響の長期化、インターネットやSNS等の利用拡大に伴う消費者意識や価値観、消費行動の大きな変化等によって、従来の店舗中心型ビジネスは厳しい競争環境に置かれており、新型コロナウイルス感染症の拡大がこれに追い打ちをかける状況となっている。当社もその例外ではなく、長野県における人口減少傾向、近隣における競合施設との競争激化、大規模な台風災害の発生、新型コロナウイルス感染症等の影響も受けている。
このような経営環境下にあって2021年1月期を最終年度とする中期経営計画は未達となった。
中長期の将来に目を転じても、上述のダウントレンドは継続し、更なる競争激化が見込まれる一方で新型コロナウイルス感染症の影響度合いが不透明であるため、当社の中長期における将来の見通しは決して明るいとは言えない状況にある。
このような経営環境等を踏まえて当社は、避けがたい減収トレンドにあっても一定の利益を確保可能な収益構造に転換することが喫緊の経営課題であると認識している。
当社及び東急は、当社を取り巻く事業環境及び経営課題についての共通認識をもとに、本件取引実行後における当社の事業運営について、具体的な施策の実行による定性的なシナジー効果について具体的に検討している。
これらの各施策は、当社の経営課題を的確に捉えており、避けがたい減収トレンドにあっても一定の利益を確保可能な収益構造に転換するという当社の中期方針とも整合的である。また、当社と東急グループの関係、東急グループの業務内容・実績等を踏まえると、その実現可能性を否定するに足る事情もない。
これらを踏まえると、本件取引を実行することにより、東急グループとのグループシナジーの更なる創出、短期的な株式市場からの評価にとらわれない機動的な意思決定が可能となることによる経営の柔軟性向上、グループ上場解消に伴う経費削減による経営効率の向上等の様々なメリットから、当社の企業価値の長期的な向上に加え、東急グループの企業価値の向上にも資するとの当社の判断内容は、合理的なものとして首肯し得るところである。 他方で、本件取引に関して想定し得るデメリットについても、現実に相応の具体的な検討がなされており、その検討内容に特段不合理な点は認められないところ、その検討結果によれば、少なくとも前述したメリットを明らかに上回るデメリットが本件取引によって生じるとは認められない。また、当社の企業価値向上の観点において、本件取引に優る有効な代替手段が存在すると認めるに足る事情も見当たらない。
以上の次第であるから、本件取引は当社の企業価値の向上に資するものと思料する。
(B)当社における本件取引についての決定(具体的には、本株式交換に係る株式交換契約の締結)が当社の少数株主にとって不利益なものでないか
ⅰ.交渉過程等の手続の公正性
本件取引では、当委員会の設置(当委員会の実効性を高める実務上の工夫の実施を含む。)、独立した外部専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー)の早期登用並びに専門的助言及び株式交換比率に関する算定書の取得、本件取引の検討・交渉・決議における利害関係者の排除、少数株主への情報提供の充実を通じたプロセスの透明性の向上といった各種の公正性担保措置が履践されている。
本件取引の具体的状況に照らすと、当該公正性担保措置の内容は、(ⅰ)取引条件の形成過程における独立当事者間取引と同視し得る状況の確保及び(ⅱ)少数株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会の確保といういずれの視点からしても、必要十分な内容・組合せであり、かつ、現実にも実効性をもって運用されたと思料する。
よって、本件取引においては、公正な手続を通じて当社の少数株主の利益への十分な配慮がなされていると認められる。
ⅱ.本件取引の条件の妥当性
本件取引では、(ⅰ)本株式交換比率が形成される過程において、当委員会の設置及び関与を含む公正性担保措置の履践を通じて独立当事者間取引と同視し得る状況が確保されており、現に当事者間で真摯な交渉を経て合意されたこと、(ⅱ)株式交換比率に関する算定書は、我が国において多数の実績を有する大手事業者であって、当社、東急及び東急百貨店から独立した第三者機関により作成されており、かつ、算定基礎となる財務予測や前提条件等に不合理な点は見受けられず、その算定方法及び算定結果は合理的なものと認められるところ、本株式交換比率は市場株価法のレンジ上限値とDCF法レンジ中央値を超える水準となっていること、(ⅲ)同種案件と比較して遜色のないプレミアム水準が確保されていると評価できることを総合的に考慮すれば、当社の少数株主は、本件取引において本株式交換比率に基づく東急株式の交付を受けることにより、「本件取引を行わなくても実現可能な価値」のみならず「想定される本件取引による企業価値増加効果」も相当程度享受することを推認させる。
また、スキームその他の取引条件についてみても、本件取引の方法及び対価は、当社の少数株主にとって不利益ではないため、妥当性が認められる。
よって、本件取引の条件には妥当性が認められる。
以上のとおり、本件取引においては、(ⅰ)公正な手続を通じて当社の少数株主の利益への十分な配慮がなされていると認められ、かつ、(ⅱ)本件取引の条件には妥当性が認められるから、当社の取締役会における本件取引についての決定が、当社の少数株主にとって不利益なものではないと思料する。
④ 当社における利害関係を有する取締役を除く取締役全員(監査等委員を含む)の承認
本株式交換に関する議案を決議した2021年3月16日開催の当社の取締役会においては、当社の取締役10名のうち、大石次則取締役、雨宮主取締役及び山川貴史取締役は、東急百貨店(山川貴史取締役については東急を含みます。)の役職員を兼務しているため、利益相反を回避する観点から、大石次則取締役、雨宮主取締役及び山川貴史取締役を除く7名の取締役において審議の上、その全員一致により上記の決議を行っております。なお、大石次則取締役、雨宮主取締役及び山川貴史取締役は、上記取締役会における本株式交換に関する審議には参加しておらず、当社の立場において本株式交換に係る協議及び交渉に参加しておりません。
なお、2021年3月16日開催の当社の取締役会の決議に加わった7名の取締役のうち、平石直哉取締役社長、小泉忠行取締役及び窪田俊治取締役監査等委員(以下「対象取締役」といいます。)については、東急百貨店の業務の執行や経営への関与はないものの、東急百貨店における従業員としての籍を保有していることに鑑み、利益相反の可能性を排除する観点から、当社は、東急百貨店より、①対象取締役は、東急百貨店の業務の執行や経営への関与はなく、東急百貨店における任務はないこと、②本株式交換に関して、東急百貨店と対象取締役との間で本株式交換に関する連絡・情報交換を行わないこと等を確認する確認書を、2020年12月24日付で取得しております。これを受けて、当社は、対象取締役が本株式交換について当社の立場で審議・決議に参加することに支障はないと判断しておりますが、利益相反の可能性を可能な限り排除する観点から、念のため、上記取締役会においては、(ⅰ)対象取締役を除く4名の取締役で審議し、全員の賛成により決議を行った上で、(ⅱ)取締役会の定足数の確保の観点も踏まえ、対象取締役を加えた7名の取締役において改めて審議し、全員の賛成により決議を行うという二段階の手続を経ております。
また、2021年3月16日開催の当社の取締役会の決議に加わった7名の取締役のうち小林基司取締役については、2017年3月1日より、当社の役職員の地位を保有したまま、東急に兼務出向をしておりましたが、2018年3月1日以降は東急における業務に直接的には従事していないため、当社は、同氏については本株式交換に関する利益相反はなく、本株式交換について当社の立場で審議・決議に参加することに支障はないと判断しております。もっとも、当社としては、利益相反の有無をより明確にすることが本株式交換の手続の公正性の観点からは望ましいと考え、2021年2月1日付で小林基司取締役の東急への兼務出向を解消しております。また当社は、兼務出向の解消に当たり、東急と小林基司取締役との間で本株式交換に関する連絡・情報交換が行われていないことを確認しております。
(4) 株式交換完全親会社となる東急の資本金及び準備金の額の相当性に関する事項
本株式交換により、東急の増加する資本金及び準備金の額は、会社計算規則第39条の規定に従い、東急が別途適当に定める金額であります。
当社は、かかる内容は、東急の財務状況、資本政策その他事情を総合的に考慮・検討し、法令の範囲内で決定されたものであり、相当であると判断しております。