有価証券報告書-第58期(平成29年3月1日-平成30年2月28日)

【提出】
2018/05/25 16:09
【資料】
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【項目】
116項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境が改善する中、緩やかな回復基調が続きました。
当外食産業におきましては、業種や業態の垣根を越えた顧客獲得競争の激化に加え、労働力不足による人件費の上昇等から引き続き厳しい事業環境が続きました。
このような状況の中、当社グループにおきましては、商品力の強化、効果的な販売促進活動の展開、店舗のQSC(品質、接客、清潔感)向上に努めると共に、収益力の向上、フランチャイズ展開の推進を図り、さらなる事業基盤の強化に注力しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,457億9百万円(前期比3.4%増)、営業利益は49億79百万円(前期比30.8%減)、経常利益は52億61百万円(前期比31.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億51百万円(前期比41.7%減)となりました。売上高につきましては、既存店売上高が前期実績を下回ったものの、宮島醤油フレーバー株式会社など前期末以降に連結の範囲に含めたグループ会社の売上や、新規出店により店舗数が増加したことが要因で前期実績を上回りました。営業利益及び経常利益につきましては、為替等による仕入コストの低減や効率的な広告宣伝内容への見直しでコストの効率化に努めましたが、為替等による仕入コストの低減効果は上期でほぼ一巡し、既存店売上高の減少や、ID-POS導入コストの発生で前期実績を下回りました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前述の影響に加え、店舗の固定資産に係る減損損失の増加により前期実績を下回りました。
[国内における店舗展開の状況]
前連結会計
年度末
新規出店退店当連結会計
年度末
改装・移転
ほっともっと2,661店97店35店2,723店133店
やよい軒329店27店5店351店12店
MKレストラン32店2店1店33店4店
合計3,022店126店41店3,107店149店

(注)都市型の持ち帰り弁当店「BizLunch(ビズランチ)」は、平成29年8月末をもって全店舗退店しました。
[海外における店舗展開の状況]
展開エリア前連結会計
年度末
新規出店退店当連結会計
年度末
ほっともっと中国4店2店4店2店
韓国8店5店1店12店
オーストラリア1店--1店
やよい軒タイ157店15店5店167店
シンガポール7店1店-8店
オーストラリア3店1店-4店
台湾9店3店-12店
米国2店1店-3店
フィリピン1店1店-2店
マレーシア-1店-1店
合計-192店30店10店212店


セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期実績の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
[ほっともっと事業]
定番商品である「のり弁当」が平日昼限定で290円となるサービスや、人気メニューを週替わりでお得な価格でご購入いただける「週刊ほっともっと」、スマートフォンを利用した新会員サービス「My Hotto Motto」をスタートするなど、お客様の来店頻度向上に注力すると共に、コミュニケーションアプリLINEのほっともっと公式アカウントから、キャンペーン、新商品などの情報やクーポンを配信する等、新たな販促活動にも取り組みました。また、定番メニューの「から揚弁当」を食感、味付けにこだわってリニューアルし、390円へ価格変更を行うなど、より魅力的でお求めやすい商品の提供に努めました。
一方で、収益力の一層の強化を図るため、引き続きコストの効率化を図ると共に、コンパクトでより生産性の高い店舗での出店を進めました。また、店舗の改装・移転を積極的に行いました。さらに、より精緻な顧客のデータを蓄積するための、ID-POSの導入を行いました。
フランチャイズ展開につきましては、「ユニットFC制度」を利用して、引き続き新規オーナーの獲得及び既存オ
ーナーの多店舗化に積極的に取り組みました。
以上の結果、売上高は1,055億58百万円(前期比1.8%減)、営業利益は39億76百万円(前期比33.8%減)となりました。売上高につきましては、新店による売上増加があったものの、既存店売上高の減少(前期比2.8%減)が要因で、前期実績を下回りました。営業利益につきましては、効率的な広告宣伝内容への見直しや上期までの為替等による仕入コストの低減効果があったものの、既存店売上高の減少や、ID-POS導入コストの発生により、前年実績を下回りました。
[やよい軒事業]
素材や手づくり感にこだわった定食メニューをお手頃な価格で提供することを基本に、たっぷりの野菜を食べられるバランスの良い「若鶏と野菜の黒酢あん定食」や、期間限定の鍋定食など、季節感を取り入れた商品を適宜販売し、お客様の幅広いニーズへの対応を図りました。また、お客様に快適にご利用いただけるよう、店舗のQSC向上に努めると共に、テレビCMの放映を効果的に実施し、お客様の来店の促進を図りました。
フランチャイズ展開につきましては、「ユニットFC制度」を利用して、引き続き新規オーナーの獲得に積極的に取り組みました。
以上の結果、売上高は293億11百万円(前期比0.1%増)、営業利益は14億65百万円(前期比17.9%増)となりました。売上高につきましては、既存店売上高の減少(前期比2.1%減)、直営店の加盟店への移管があったものの、新規出店により店舗数が増加したことが要因で、前期実績を上回りました。営業利益につきましても、為替等による仕入コストの低減や直営店舗原価の改善により、前期実績を上回りました。
[MKレストラン事業]
豊富な具材と個性豊かなスープが選べるしゃぶしゃぶに、季節限定のスープや特選具材を取り揃えるなど、商品力の強化に努めました。また、お手頃価格の「鶏しゃぶしゃぶ食べ放題」、期間限定で「トマト鍋スープ」を販売するなど幅広いお客様のニーズへの対応も図りました。加えて、店舗のQSC向上に努めると共に、テレビCMの放映やメール会員向けのキャンペーンを実施し、お客様の来店の促進を図りました。
以上の結果、売上高は34億48百万円(前期比1.4%増)、営業利益は1億33百万円(前期比52.9%減)となりました。売上高につきましては、既存店売上高が前期実績を下回ったものの(前期比2.5%減)、新規出店により店舗数が増加したことが要因で、前期実績を上回りました。営業利益につきましては、人件費やイニシャルコストの増加等により、前期実績を下回りました。
[海外事業]
第1四半期連結会計期間から、連結子会社北京好麦道餐飲管理有限公司(中国)、Plenus Global Pte.Ltd.(シンガポール)、Plenus, Inc.(米国)に加え、PLENUS AusT PTY. LTD.(オーストラリア)を連結対象としております。
当連結会計年度におきましては、事業の黒字化を目指して売上の拡大とコストの最適化に努めると共に、出店を進めて事業の拡大を行いました。
以上の結果、売上高は19億73百万円(前期比131.6%増)、営業損失は5億75百万円(前期は、営業損失2億59百万円)と
なりました。
[その他]
宮島醤油フレーバー株式会社は調味料・加工食品のOEM(相手先ブランド名製造)を主な事業としております。既存顧客への新商品提案を積極的に行うと共に、新規顧客獲得のための営業活動を実施しました。また、当社グループ店舗で使用する調味料等の開発も行っております。
以上の結果、売上高は54億17百万円となりました。利益面につきましては、のれん代の償却があり、結果としては営業利益34百万円となりました。
なお、同社につきましては、発行済株式総数の55%を、前連結会計年度末をみなし取得日として取得し、子会社化
いたしました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ42億44百万円減少し、111億81百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、64億66百万円(前連結会計年度に得られた資金は116億4百万円)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益42億91百万円、減価償却費55億72百万円、減損損失6億91百万円、のれん償却額2億20百万円、売上債権の減少額2億55百万円、たな卸資産の増加額10億30百万円、法人税等の支払額33億13百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、84億32百万円(前連結会計年度に使用した資金は110億11百万円)となりました。主な内訳は、定期預金の預入による支出100億46百万円及び払戻による収入150億36百万円、有形固定資産の取得による支出123億52百万円、無形固定資産の取得による支出5億35百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、23億83百万円(前連結会計年度に使用した資金は22億99百万円)となりました。主な内訳は、配当金の支払いによる支出22億97百万円であります。