有価証券報告書-第55期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は「株主の皆様」、「お客様」、「従業員」等の利害関係者がそれぞれ公正な利益を得ることが企業価値の向上並びに企業の健全な成長のためには必要不可欠と考えております。株主の皆様より提供された資本を安全に正しく有効に活用し、食を通じてお客様に喜ばれ、満足していただくことで収益を得ていくことを基本理念としております。
企業の成長を維持していくために、当社は関係者に理解を得られる、透明性が高くまた健全かつ信頼性の高いコーポレート・ガバナンス体制の構築を重要課題と考えております。激しく変化する経営環境に対処し、経営の効率化、意思決定の迅速化や、監督機能を強化した組織体制を目指し、諸施策に取り組んでおります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
2026年6月19日現在の取締役会は取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名(うち社外取締役1名)及び監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)で構成され、毎月会社の経営方針、法令事項等、経営に関する重要事項の意思決定及び職務執行状況の監督等を行います。取締役会の構成員については、後述「(2)役員の状況 ①役員一覧 a.」のとおりです。
取締役会において議決権を行使できる監査等委員である取締役(複数の社外取締役を含む)を選任する監査等委員会設置会社が、当社における監査・監督機能及びコーポレート・ガバナンスの充実に適していると判断しております。
また、取締役の指名・報酬等に関する手続きの公平性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンスのより一層の充実を図ることを目的として、2021年5月より取締役会の任意の諮問機関として指名報酬諮問委員会を設置し、2023年6月より取締役会の任意の諮問機関として特別委員会を設置しております。
当社は、2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名選任の件」及び「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役は取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名(うち社外取締役1名)及び監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)となります。
また、当該定時株主総会後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」が付議される予定です。これらが承認可決された場合の取締役会の構成員については、後述「(2)役員の状況 ①役員一覧 b.」のとおりです。
図表

③ 企業統治に関するその他の事項
イ 内部統制システムの整備状況
当社の内部統制システムと致しましては、以下のとおりであります。
a.当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社の取締役及び使用人は、コンプライアンスポリシー(基本方針及び行動指針)に従い、法令、定款及び社内規程を遵守する。当社は、関係諸法令の徹底を図る為に管理部門が中心となり、コンプライアンス体制の整備を促進し、安全衛生教育を含めたコンプライアンス教育を行い、全体におけるコンプライアンスの遵守を推進する。また、「コンプライアンス規程」を定めコンプライアンスに関する事項を規定するとともに、「内部通報規程」を定め、コンプライアンス上疑義のある行為等について使用人が直接情報提供を行う手段としてホットライン(内部通報制度)を設け運営し、定期的に内部通報制度及び公益通報者保護法に関する周知及び研修を行う。
取締役会が取締役の職務の執行を監督するため、取締役は、会社の業務執行状況を取締役会に報告するとともに、他の取締役の職務執行を相互に監視・監督する。
当社は、反社会的勢力とは一切の関係を持たず、不当な要求に対しては毅然と対応し、その徹底を図る。
b.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役会議事録、株主総会議事録、その他取締役の職務の執行に関する重要な文書(会社法で定められた閲覧請求に対応した備置義務の情報)は、取締役会規則及び文書管理規程に従い適切に保存管理するとともに、取締役及びそれらに指名された使用人はいつでもそれらの情報を閲覧できるものとする。また、取締役は当社の非財務情報を含む重要な情報の適時開示その他の開示を所管する部署及び管理する部署を指名し、開示すべき情報を迅速かつ網羅的に収集した上で、法令に従い適切に開示する。
c.当社の損失の危険に関する規程その他の体制
当社はリスク管理規程を中心に、リスク管理基本方針を定め、経営環境の変化、事業内容及び組織体制等の内外の変化等必要に応じて、リスク管理基本方針を適宜見直す。経営の健全性確保と企業価値の維持・向上を図るべく、リスクを適切に把握し識別された社内外のコンプライアンス、環境、災害、安全衛生、品質、店舗運営、情報セキュリティ等に係る様々なリスクに対応した個別の規程ないし対応手順を定め、当社の損失発生を防ぐとともに、発生時の損失最小化を図る。また、大規模災害、食品事故等、当社全体に大きな影響を与えるリスクに対しては、別途「㈱アトム事業継続計画書(BCP)」を定め、当社全体に周知徹底を図り、リスクの拡大を最小限にとどめる体制をとる。
なお当社のリスク管理体制は、全ての役職員が能動的にリスク管理に取り組むとの認識のもと、3つの防衛線に整理した体制とする。第1の防衛線として、各部門は自らの業務に関するリスクを認識し、規程等を遵守することにより、リスク発生の防止、発見、低減に努める。第2の防衛線として、各部門のリスク管理を統括する管理部門がリスクを適切に管理するための枠組みを策定し、その進捗状況を取締役会に報告する。第3の防衛線である内部統制部門は各部門のリスク管理状況を監査し、その結果を管理部門、代表取締役、監査等委員会へ報告する。取締役会は、リスク管理体制に関して、構築及び運用が適切に行われていることを監督し、監査等委員会は取締役会への報告がなされているかを確認し、取締役会が監督義務を適切に履行しているかを監視し検証する。
また、取締役会は、経営陣・支配株主等の関連当事者と会社との間に生じ得る利益相反を特別委員会等と協働して適切に管理する。
d.当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、中期経営計画に基づき、当該年度の予算(業績目標)を設定し、実施すべき具体的な施策の決定及び効率的な業務遂行体制の構築を行う。それらの進捗については、取締役会及び経営会議等において月次でレビューを行い、進捗状況の管理を行う。経営環境の変化に機動的に対応しつつ取締役会の機能の継続的向上を図る為、取締役(監査等委員である取締役を除く)の員数を10名の枠内で運用し、指名報酬諮問委員会を通じて、取締役としての適格性に対する見直しの頻度を高めるものとする。また、委任型執行役員制度を導入し、取締役の職務の執行が効率的に行われる体制をとるために「執行役員規程」を定め、規程に基づく責任と権限を以て意思決定プロセスの簡素化等により意思決定の迅速化を図るとともに、重要な事項については、経営会議等を設置してより慎重な意思決定を行う。加えて、取締役会の意思決定の妥当性を高めるために、取締役会の3分の1以上は、独立社外取締役とする。
e.財務報告の信頼性を確保する為の体制
財務報告の信頼性を確保する為、「経理規程」を整備するとともに、当社全体で有効かつ適切な内部統制を整備、構築し、継続的な改善と適正な運用を行う。また、金融庁が定める「財務報告に係る内部統制の評価の基準、並びに同実施基準」に基づき、取締役会は内部統制の基本方針を決定し、財務報告に係る内部統制の整備及び運用を監督する。内部統制室は全社的な内部統制の状況及び業務プロセスについて内部統制室が法令に基づき、評価、改善及び文書化を行い、取締役会及び監査等委員会へ報告するとともに、評価の過程でリスクが識別された場合には、評価範囲を再検討し監査法人と適切に協議するなど、把握した財務報告にかかるリスクについて内部統制報告制度の元で関連する内部統制評価を行う。なお、評価基準の決定については、財務報告に対する影響の重要性を考慮した上で、不正に関するリスク等を含め評価範囲を決定する。
f.当社の監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項
監査等委員会から監査等委員会スタッフを置くことの求めがあった場合には、適切な人材を任命し配置する。
g.記載の使用人の当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性及び監査等委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査等委員会の職務を補助すべき使用人の任命、評価、異動及び懲戒は、監査等委員会の事前の同意を得なければならない。監査等委員会より監査業務に必要な命令を受けた社員はその命令に関して、取締役(監査等委員である取締役を除く)の指揮命令を受けないものとし、監査等委員会に係る業務を優先して従事するものとする。
h.取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員及び使用人等が監査等委員会に報告する為の体制
法定の事項に加え、当社に著しい損害を及ぼす恐れがある事実、及び法令・定款に違反する事象が発生した場合には、監査等委員会に報告する。また、取締役(監査等委員である取締役を除く)及び使用人等は、内部監査の実施状況、ホットライン等による通報状況及びその内容を監査等委員会に速やかに報告する。常勤監査等委員は、取締役会のほか重要会議に出席し、重要な意思決定の過程及び業務の進捗状況について報告を受ける体制を確保する。監査等委員は、業務執行に係る重要な事項について、必要に応じ取締役並びに使用人に説明を求め適時報告を受ける。
ⅰ.監査等委員会へ報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する為の体制
監査等委員会に報告を行った取締役及び使用人等に対し、当該報告をしたことを理由として不利な扱いを行うことを禁止し、その旨を取締役及び使用人に周知徹底する。
j.監査等委員の職務上の経費処理方針
監査等委員がその職務の執行について当社に対し費用の前払等の請求をした際には、当該請求に係る費用又は債務が当該職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、速やかに当該費用又は債務の処理を行う。
k.その他当社の監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保する為の体制
監査等委員会の構成は、独立性を確保する為、監査等委員である取締役の員数を5名の枠内とし、その過半数を社外取締役とする。監査等委員会は、会計監査人から会計監査についての説明を受けるとともに、適宜情報の交換を行う。また、その他重要会議に出席する機会を確保するほか、内部監査室とも密接な連携を保ち、必要に応じて取締役及び使用人に必要書類の閲覧、調査及び説明を求めることとし、監査等委員の監査の実効性を高める。加えて、代表取締役との定期的な意見交換会を設置し、適切な意思疎通及び効果的な監査業務の遂行を図る。
l.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社は、反社会的勢力とは一切の関係を持たず、不当な要求に対しては毅然と対応し、その徹底を図る。反社会的勢力排除に向けた整備状況として、「お客様の声」センターを対応窓口として内容によって関係者で対応するほか、企業防衛対策協議会等、弁護士、警察等と連携し積極的な情報収集、管理を行う。
ロ リスク管理体制の整備状況
当社においては、事業を行うにあたり様々なリスクを伴っているため、リスク管理基本方針として、企業理念「すべてはお客様と従業員のために」を実現するために、お客様・従業員の人命及び安全を最優先とすることを基本とし、全ての役職員は、当社におけるさまざまなリスクを適切に把握・管理することで未然防止活動に努めるとともに、万一、リスクが顕在化した場合には、人・社会・企業の損失を最小限に止め、事業の継続や早期復旧を図るべく努力することで、当社の企業価値を保全し、社会的責任を果たしていくことを規定しております。
また、リスク管理基本方針に基づきリスク管理行動指針を以下のとおり規定し、全ての役職員が能動的にリスク管理に取り組む態勢としています。
<リスク管理基本方針>a.全ての組織で1人ひとりがリスクを管理する意識を持ちます。
b.全ての組織で1人ひとりがリスク情報を迅速に報告し共有します。
c.リスクの認識・評価・低減等の活動を日常業務の中で繰返し行い、リスク対応力の向上に努めます。
d.ステークホルダーの利益を損なわないように行動します。
e.緊急事態発生時には、適切で速やかな対処で関係者の被害を最小限にとどめるとともに、早急な復旧を図ります。
f.災害時には、お客様、従業員とその関係者の安全を第一に捉え、そのうえで可能な限り事業の継続を図ります。
リスク管理については、リスク基本方針に基づき経営の健全性確保と企業価値の維持・向上を図るべく、リスクを適切に把握・識別・評価し、低減・是正・改善等のための必要な措置を講じることとしております。当社に大きな影響を及ぼすリスクに対しては、取締役会主導の下、適切な対応を図るべく、組織体制整備の充実に取り組んでおります。具体的には、重要リスクを以下のプロセスで選定し年次評価のうえ、取締役会へ報告しており、これらのリスク管理体制を毎事業年度においてPDCAサイクルを取締役会で監督し、そのPDCAサイクルの適切性に関しては監査等委員会の監査対象とし監視、検証を行っております。
<重要リスクの特定・評価プロセス及び低減実行プロセス>1.期末時点での事業等のリスク評価を実施する(マテリアリティ項目も併せて評価する)
2.執行役は職務分掌に基づき、前期リスク評価を踏まえ、担当職務におけるリスクを抽出する
3.抽出されたリスクから、影響度及び発生可能性リスクマップを作成する
4.重要な管理対象となるリスク群から、重点的に管理すべきリスクを抽出する
5.重点的に管理するリスクを選択し、選択したリスクを取締役会へ提案、取締役会で承認する
6.承認されたリスクへの対応を策定し、リスク対応計画を取締役会で決定する
7.年間を通してモニタリング、評価、改善を実施する(四半期単位で経営会議で報告する)
8.毎年1回取締役会で年次総括報告する(前期評価並びに発生事案の対応)
なお、内部統制は、組織の持続的な成長のために必要不可欠なものであり、ガバナンスや全組織的なリスク管理と一体的に整備及び運用されることが重要であります。内部統制、ガバナンス及び全組織的なリスク管理は、組織及び組織を取り巻く環境に対応して運用されていく中で、常に見直していく体制としております。
ハ 責任限定契約の内容の概要
当社では、取締役が期待される役割を十分に発揮できることを目的として、会社法第426条の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条の取締役(取締役であった者を含む。)の当社に対する損害賠償責任を、同法第425条及び第426条に規定する限度において免除することができる旨を定款で定めております。また、当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、500万円または法令が定める額(最低責任限度額)のいずれか高い額としております。
ニ 役員等賠償責任保険契約の概要
当社は、保険会社との間で、取締役、執行役員を被保険者として会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しております。本議案において各氏の選任が承認可決された場合には、各氏は引き続き被保険者となります。
a.被保険者の実質的な保険料の負担割合
保険料は全額当社が負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。
b.補填の対象とされる保険事故の概要等
被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について、補填致します。
ただし、贈収賄等の犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
ホ 取締役の定数
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は10名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨定款に定めております。
ヘ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また累積投票によらない旨を定款で定めております。
ト 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策が遂行できることを目的として、自己株式の取得について、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款で定めております。
チ 中間配当
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日の株主名簿に記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当をすることができる旨を定款で定めております。これは株主への機動的な利益還元の実施を可能とすることを目的とするものであります。
リ 剰余金の配当の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
ヌ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項の定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
ル 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
(注)代表取締役植田剛史氏、取締役三平昌弘氏及び社外取締役熊王斉子氏は、第54回定時株主総会の選任のため当事業年度の取締役会の出席は総会開催以降となります。
2026年6月19日現在の取締役会は取締役8名で構成され、月1回以上開催し、会社の経営方針、法令事項等、経営に関する重要事項の意思決定および業務遂行状況の管理がなされています。
業務運営につきましては、円滑な運営を行うための組織体制の確立および整備に努め、責任体制を明確にしております。業務に関する重要な事項等は、営業会議および店長会議を通して事業状況の把握と分析、組織全体での情報の共有を行い、適切な運営に努めております。
取締役会における具体的な検討内容としては、会社法で定められた事項及び事業の方針・事業計画に関する事項(経営戦略・計画、年度予算・出退店・業態変更等)、経理・財務に関する事項(事業報告、融資、四半期決算等)、重要な組織・人事に関する事項、内部統制システムの整備に関する事項、サステナビリティに関する事項、規程類の改定等に関して審議し、決議しております。
監査体制につきましては、2026年6月19日現在において内部監査室3名が監査等委員会との協力関係の下、各種規程に基づき、法令遵守、業務執行の健全性も含めて管理面の監査指導を行っております。内部監査室は各店舗を巡回し、業務執行の状況を把握し、指導を行い、監査等委員会および業務執行取締役への報告を行っております。
当社では、定時の取締役会の評価のため、2026年3月期の取締役会の実効性の分析・評価を行いました。具体的には、取締役会の規模・構成・多様性、取締役会・指名報酬諮問委員会の運営、社外取締役に対する情報提供等の項目を中心に質問形式によるアンケート調査を実施致しました。集計結果を踏まえた上で分析・評価をした結果、当社取締役会の実効性は概ね確保されており、内部統制およびリスク管理体制の整備・運用、並びに経営の監督機能については、前事業年度と比較して改善が認められました。特に、取締役会に先立つ意見交換の場の設置や事前説明の充実により、議論の質の向上および意思決定プロセスの透明性が進展しております。
一方で、当社は足元の経営課題への対応を着実に進めている段階にあり、中長期的な企業価値向上に資する戦略的議論のさらなる深化が課題であると認識しております。
内部統制およびリスク管理体制については、整備・運用の両面で改善が進み、監督機能は概ね適切に機能しております。今後は、運用の定着および実効性の向上に加え、指名・報酬に関する審議の早期化や情報共有の充実を図る必要があると認識しております。
経営戦略およびリーダーシップについては、業績回復に向けた取り組みは進展し、一定の成果が見られております。一方で、サステナビリティに関する議論の深度にはさらなる向上の余地があると認識しております。今後は、中長期的な企業価値向上の観点から、取締役会における議論および取り組みの充実を図ってまいります。
取締役会の構成および多様性については、取締役会の構成は一定のバランスが確保されている一方で、スキル・専門性の面でさらなる充実の余地があると認識しております。今後は、当社の経営課題に対応したスキルの強化を図るとともに、取締役会全体としての専門性および多様性の一層の充実を通じて、実効性の向上に取り組んでまいります。
指名報酬諮問委員会は、2026年6月19日現在において社外取締役2名と代表取締役社長で構成し、同委員会は取締役会からの諮問を受け、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案および取締役の個人別の報酬等の内容に係る議案について、取締役会に答申します。
当事業年度にかかる指名報酬諮問委員会は5回開催し、各回ともに委員の出席率は100%となっており、主な活動状況は、取締役の選任・役付及び代表取締役の選定・執行役員委任契約・個人別報酬額・譲渡制限付株式報酬の支給について審議致しました。
ヲ 株式会社の支配に関する基本方針
当社取締役会は、当社株式の買付提案等を受け入れるかどうかは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
一方で、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を侵害するおそれのある大規模な買付を行う者に対しては、適時適切な情報開示に努めるとともに、その時点において適切な対応をしてまいりたいと考えます。
ワ 種類株式の発行
当社は種類株式発行会社であって、株式毎に異なる数の単元株式数を定めており、普通株式の単元株式数は100株としておりますが、B種優先株式(第2回優先株式、第3回優先株式、第4回優先株式)の単元株式数は1株としております。また、普通株式は、株主としての権利内容に制限のない株式でありますが、B種優先株主(第2回優先株式、第3回優先株式、第4回優先株式)は、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会において議決権を有しておりません。これはB種優先株式(第2回優先株式、第3回優先株式、第4回優先株式)を配当金や残余財産の分配について優先権を持つ代わりに議決権がない内容としたものであります。
優先株式の内容は、「第4 提出会社の状況 1.株式等の状況 (1)株式の総数等 ②発行済株式」に記載のとおりであります。
(支配株主との取引を行う際における少数株主保護についての方策)
当社は、全株主にとっての株主価値の最大化を目指し、業績向上による企業価値の増大に努めており、上場会社として一定の独立性を確保し、親会社である株式会社コロワイド及び同社グループ各社との取引においても、一般取引と同様に、他社の提示価格や市場の実勢価格等と比較検討のうえ取引条件を決定し、少数株主に不利益を与えることがないようにしております。
また、当社は、補充原則4-8(3)に基づき、支配株主からの独立性を有する独立社外取締役を3分の1以上選任するとともに、親会社である株式会社コロワイド及び同社グループ各社と少数株主との利益が相反する重要な取引・行為等について審議検討を行う特別委員会を設置しております。同委員会は、取締役会の決議によって選定された独立社外取締役を含む独立性を有する者で構成しており、高い独立性のもと、該当する重要な取引・行為等について、その必要性、合理性、妥当性、公正性等を検証し、取締役会に答申する体制としております。
なお、該当する重要な取引・行為等は、特別委員会規程にて下記のとおり定めております。
(1)支配株主またはその子会社と当社との間の直接取引
(2)支配株主またはその子会社と当社との間の事業譲渡・事業調整
(3)支配株主またはその子会社による当社の完全子会社化
(4)その他取締役会からの諮問があった事項
(5)その他特別委員会が必要と認めた事項
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は「株主の皆様」、「お客様」、「従業員」等の利害関係者がそれぞれ公正な利益を得ることが企業価値の向上並びに企業の健全な成長のためには必要不可欠と考えております。株主の皆様より提供された資本を安全に正しく有効に活用し、食を通じてお客様に喜ばれ、満足していただくことで収益を得ていくことを基本理念としております。
企業の成長を維持していくために、当社は関係者に理解を得られる、透明性が高くまた健全かつ信頼性の高いコーポレート・ガバナンス体制の構築を重要課題と考えております。激しく変化する経営環境に対処し、経営の効率化、意思決定の迅速化や、監督機能を強化した組織体制を目指し、諸施策に取り組んでおります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
2026年6月19日現在の取締役会は取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名(うち社外取締役1名)及び監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)で構成され、毎月会社の経営方針、法令事項等、経営に関する重要事項の意思決定及び職務執行状況の監督等を行います。取締役会の構成員については、後述「(2)役員の状況 ①役員一覧 a.」のとおりです。
取締役会において議決権を行使できる監査等委員である取締役(複数の社外取締役を含む)を選任する監査等委員会設置会社が、当社における監査・監督機能及びコーポレート・ガバナンスの充実に適していると判断しております。
また、取締役の指名・報酬等に関する手続きの公平性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンスのより一層の充実を図ることを目的として、2021年5月より取締役会の任意の諮問機関として指名報酬諮問委員会を設置し、2023年6月より取締役会の任意の諮問機関として特別委員会を設置しております。
当社は、2026年6月23日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名選任の件」及び「監査等委員である取締役3名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、当社の取締役は取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名(うち社外取締役1名)及び監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)となります。
また、当該定時株主総会後に開催が予定されている取締役会の決議事項として「代表取締役選定の件」が付議される予定です。これらが承認可決された場合の取締役会の構成員については、後述「(2)役員の状況 ①役員一覧 b.」のとおりです。
図表

③ 企業統治に関するその他の事項
イ 内部統制システムの整備状況
当社の内部統制システムと致しましては、以下のとおりであります。
a.当社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社の取締役及び使用人は、コンプライアンスポリシー(基本方針及び行動指針)に従い、法令、定款及び社内規程を遵守する。当社は、関係諸法令の徹底を図る為に管理部門が中心となり、コンプライアンス体制の整備を促進し、安全衛生教育を含めたコンプライアンス教育を行い、全体におけるコンプライアンスの遵守を推進する。また、「コンプライアンス規程」を定めコンプライアンスに関する事項を規定するとともに、「内部通報規程」を定め、コンプライアンス上疑義のある行為等について使用人が直接情報提供を行う手段としてホットライン(内部通報制度)を設け運営し、定期的に内部通報制度及び公益通報者保護法に関する周知及び研修を行う。
取締役会が取締役の職務の執行を監督するため、取締役は、会社の業務執行状況を取締役会に報告するとともに、他の取締役の職務執行を相互に監視・監督する。
当社は、反社会的勢力とは一切の関係を持たず、不当な要求に対しては毅然と対応し、その徹底を図る。
b.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役会議事録、株主総会議事録、その他取締役の職務の執行に関する重要な文書(会社法で定められた閲覧請求に対応した備置義務の情報)は、取締役会規則及び文書管理規程に従い適切に保存管理するとともに、取締役及びそれらに指名された使用人はいつでもそれらの情報を閲覧できるものとする。また、取締役は当社の非財務情報を含む重要な情報の適時開示その他の開示を所管する部署及び管理する部署を指名し、開示すべき情報を迅速かつ網羅的に収集した上で、法令に従い適切に開示する。
c.当社の損失の危険に関する規程その他の体制
当社はリスク管理規程を中心に、リスク管理基本方針を定め、経営環境の変化、事業内容及び組織体制等の内外の変化等必要に応じて、リスク管理基本方針を適宜見直す。経営の健全性確保と企業価値の維持・向上を図るべく、リスクを適切に把握し識別された社内外のコンプライアンス、環境、災害、安全衛生、品質、店舗運営、情報セキュリティ等に係る様々なリスクに対応した個別の規程ないし対応手順を定め、当社の損失発生を防ぐとともに、発生時の損失最小化を図る。また、大規模災害、食品事故等、当社全体に大きな影響を与えるリスクに対しては、別途「㈱アトム事業継続計画書(BCP)」を定め、当社全体に周知徹底を図り、リスクの拡大を最小限にとどめる体制をとる。
なお当社のリスク管理体制は、全ての役職員が能動的にリスク管理に取り組むとの認識のもと、3つの防衛線に整理した体制とする。第1の防衛線として、各部門は自らの業務に関するリスクを認識し、規程等を遵守することにより、リスク発生の防止、発見、低減に努める。第2の防衛線として、各部門のリスク管理を統括する管理部門がリスクを適切に管理するための枠組みを策定し、その進捗状況を取締役会に報告する。第3の防衛線である内部統制部門は各部門のリスク管理状況を監査し、その結果を管理部門、代表取締役、監査等委員会へ報告する。取締役会は、リスク管理体制に関して、構築及び運用が適切に行われていることを監督し、監査等委員会は取締役会への報告がなされているかを確認し、取締役会が監督義務を適切に履行しているかを監視し検証する。
また、取締役会は、経営陣・支配株主等の関連当事者と会社との間に生じ得る利益相反を特別委員会等と協働して適切に管理する。
d.当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、中期経営計画に基づき、当該年度の予算(業績目標)を設定し、実施すべき具体的な施策の決定及び効率的な業務遂行体制の構築を行う。それらの進捗については、取締役会及び経営会議等において月次でレビューを行い、進捗状況の管理を行う。経営環境の変化に機動的に対応しつつ取締役会の機能の継続的向上を図る為、取締役(監査等委員である取締役を除く)の員数を10名の枠内で運用し、指名報酬諮問委員会を通じて、取締役としての適格性に対する見直しの頻度を高めるものとする。また、委任型執行役員制度を導入し、取締役の職務の執行が効率的に行われる体制をとるために「執行役員規程」を定め、規程に基づく責任と権限を以て意思決定プロセスの簡素化等により意思決定の迅速化を図るとともに、重要な事項については、経営会議等を設置してより慎重な意思決定を行う。加えて、取締役会の意思決定の妥当性を高めるために、取締役会の3分の1以上は、独立社外取締役とする。
e.財務報告の信頼性を確保する為の体制
財務報告の信頼性を確保する為、「経理規程」を整備するとともに、当社全体で有効かつ適切な内部統制を整備、構築し、継続的な改善と適正な運用を行う。また、金融庁が定める「財務報告に係る内部統制の評価の基準、並びに同実施基準」に基づき、取締役会は内部統制の基本方針を決定し、財務報告に係る内部統制の整備及び運用を監督する。内部統制室は全社的な内部統制の状況及び業務プロセスについて内部統制室が法令に基づき、評価、改善及び文書化を行い、取締役会及び監査等委員会へ報告するとともに、評価の過程でリスクが識別された場合には、評価範囲を再検討し監査法人と適切に協議するなど、把握した財務報告にかかるリスクについて内部統制報告制度の元で関連する内部統制評価を行う。なお、評価基準の決定については、財務報告に対する影響の重要性を考慮した上で、不正に関するリスク等を含め評価範囲を決定する。
f.当社の監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項
監査等委員会から監査等委員会スタッフを置くことの求めがあった場合には、適切な人材を任命し配置する。
g.記載の使用人の当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)からの独立性及び監査等委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査等委員会の職務を補助すべき使用人の任命、評価、異動及び懲戒は、監査等委員会の事前の同意を得なければならない。監査等委員会より監査業務に必要な命令を受けた社員はその命令に関して、取締役(監査等委員である取締役を除く)の指揮命令を受けないものとし、監査等委員会に係る業務を優先して従事するものとする。
h.取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員及び使用人等が監査等委員会に報告する為の体制
法定の事項に加え、当社に著しい損害を及ぼす恐れがある事実、及び法令・定款に違反する事象が発生した場合には、監査等委員会に報告する。また、取締役(監査等委員である取締役を除く)及び使用人等は、内部監査の実施状況、ホットライン等による通報状況及びその内容を監査等委員会に速やかに報告する。常勤監査等委員は、取締役会のほか重要会議に出席し、重要な意思決定の過程及び業務の進捗状況について報告を受ける体制を確保する。監査等委員は、業務執行に係る重要な事項について、必要に応じ取締役並びに使用人に説明を求め適時報告を受ける。
ⅰ.監査等委員会へ報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する為の体制
監査等委員会に報告を行った取締役及び使用人等に対し、当該報告をしたことを理由として不利な扱いを行うことを禁止し、その旨を取締役及び使用人に周知徹底する。
j.監査等委員の職務上の経費処理方針
監査等委員がその職務の執行について当社に対し費用の前払等の請求をした際には、当該請求に係る費用又は債務が当該職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、速やかに当該費用又は債務の処理を行う。
k.その他当社の監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保する為の体制
監査等委員会の構成は、独立性を確保する為、監査等委員である取締役の員数を5名の枠内とし、その過半数を社外取締役とする。監査等委員会は、会計監査人から会計監査についての説明を受けるとともに、適宜情報の交換を行う。また、その他重要会議に出席する機会を確保するほか、内部監査室とも密接な連携を保ち、必要に応じて取締役及び使用人に必要書類の閲覧、調査及び説明を求めることとし、監査等委員の監査の実効性を高める。加えて、代表取締役との定期的な意見交換会を設置し、適切な意思疎通及び効果的な監査業務の遂行を図る。
l.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社は、反社会的勢力とは一切の関係を持たず、不当な要求に対しては毅然と対応し、その徹底を図る。反社会的勢力排除に向けた整備状況として、「お客様の声」センターを対応窓口として内容によって関係者で対応するほか、企業防衛対策協議会等、弁護士、警察等と連携し積極的な情報収集、管理を行う。
ロ リスク管理体制の整備状況
当社においては、事業を行うにあたり様々なリスクを伴っているため、リスク管理基本方針として、企業理念「すべてはお客様と従業員のために」を実現するために、お客様・従業員の人命及び安全を最優先とすることを基本とし、全ての役職員は、当社におけるさまざまなリスクを適切に把握・管理することで未然防止活動に努めるとともに、万一、リスクが顕在化した場合には、人・社会・企業の損失を最小限に止め、事業の継続や早期復旧を図るべく努力することで、当社の企業価値を保全し、社会的責任を果たしていくことを規定しております。
また、リスク管理基本方針に基づきリスク管理行動指針を以下のとおり規定し、全ての役職員が能動的にリスク管理に取り組む態勢としています。
<リスク管理基本方針>a.全ての組織で1人ひとりがリスクを管理する意識を持ちます。
b.全ての組織で1人ひとりがリスク情報を迅速に報告し共有します。
c.リスクの認識・評価・低減等の活動を日常業務の中で繰返し行い、リスク対応力の向上に努めます。
d.ステークホルダーの利益を損なわないように行動します。
e.緊急事態発生時には、適切で速やかな対処で関係者の被害を最小限にとどめるとともに、早急な復旧を図ります。
f.災害時には、お客様、従業員とその関係者の安全を第一に捉え、そのうえで可能な限り事業の継続を図ります。
リスク管理については、リスク基本方針に基づき経営の健全性確保と企業価値の維持・向上を図るべく、リスクを適切に把握・識別・評価し、低減・是正・改善等のための必要な措置を講じることとしております。当社に大きな影響を及ぼすリスクに対しては、取締役会主導の下、適切な対応を図るべく、組織体制整備の充実に取り組んでおります。具体的には、重要リスクを以下のプロセスで選定し年次評価のうえ、取締役会へ報告しており、これらのリスク管理体制を毎事業年度においてPDCAサイクルを取締役会で監督し、そのPDCAサイクルの適切性に関しては監査等委員会の監査対象とし監視、検証を行っております。
<重要リスクの特定・評価プロセス及び低減実行プロセス>1.期末時点での事業等のリスク評価を実施する(マテリアリティ項目も併せて評価する)
2.執行役は職務分掌に基づき、前期リスク評価を踏まえ、担当職務におけるリスクを抽出する
3.抽出されたリスクから、影響度及び発生可能性リスクマップを作成する
4.重要な管理対象となるリスク群から、重点的に管理すべきリスクを抽出する
5.重点的に管理するリスクを選択し、選択したリスクを取締役会へ提案、取締役会で承認する
6.承認されたリスクへの対応を策定し、リスク対応計画を取締役会で決定する
7.年間を通してモニタリング、評価、改善を実施する(四半期単位で経営会議で報告する)
8.毎年1回取締役会で年次総括報告する(前期評価並びに発生事案の対応)
なお、内部統制は、組織の持続的な成長のために必要不可欠なものであり、ガバナンスや全組織的なリスク管理と一体的に整備及び運用されることが重要であります。内部統制、ガバナンス及び全組織的なリスク管理は、組織及び組織を取り巻く環境に対応して運用されていく中で、常に見直していく体制としております。
ハ 責任限定契約の内容の概要
当社では、取締役が期待される役割を十分に発揮できることを目的として、会社法第426条の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条の取締役(取締役であった者を含む。)の当社に対する損害賠償責任を、同法第425条及び第426条に規定する限度において免除することができる旨を定款で定めております。また、当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、500万円または法令が定める額(最低責任限度額)のいずれか高い額としております。
ニ 役員等賠償責任保険契約の概要
当社は、保険会社との間で、取締役、執行役員を被保険者として会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しております。本議案において各氏の選任が承認可決された場合には、各氏は引き続き被保険者となります。
a.被保険者の実質的な保険料の負担割合
保険料は全額当社が負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。
b.補填の対象とされる保険事故の概要等
被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について、補填致します。
ただし、贈収賄等の犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
ホ 取締役の定数
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は10名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨定款に定めております。
ヘ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また累積投票によらない旨を定款で定めております。
ト 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策が遂行できることを目的として、自己株式の取得について、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款で定めております。
チ 中間配当
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日の株主名簿に記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当をすることができる旨を定款で定めております。これは株主への機動的な利益還元の実施を可能とすることを目的とするものであります。
リ 剰余金の配当の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
ヌ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項の定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
ル 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 植 田 剛 史 | 11回 | 11回 |
| 佐 藤 真 一 郎 | 13回 | 13回 |
| 三 平 昌 弘 | 11回 | 11回 |
| 池 田 清 華 | 13回 | 13回 |
| 土 田 正 和 | 13回 | 13回 |
| 大 藏 さ い ら | 13回 | 13回 |
| 山 崎 操 | 13回 | 13回 |
| 熊 王 斉 子 | 10回 | 9回 |
(注)代表取締役植田剛史氏、取締役三平昌弘氏及び社外取締役熊王斉子氏は、第54回定時株主総会の選任のため当事業年度の取締役会の出席は総会開催以降となります。
2026年6月19日現在の取締役会は取締役8名で構成され、月1回以上開催し、会社の経営方針、法令事項等、経営に関する重要事項の意思決定および業務遂行状況の管理がなされています。
業務運営につきましては、円滑な運営を行うための組織体制の確立および整備に努め、責任体制を明確にしております。業務に関する重要な事項等は、営業会議および店長会議を通して事業状況の把握と分析、組織全体での情報の共有を行い、適切な運営に努めております。
取締役会における具体的な検討内容としては、会社法で定められた事項及び事業の方針・事業計画に関する事項(経営戦略・計画、年度予算・出退店・業態変更等)、経理・財務に関する事項(事業報告、融資、四半期決算等)、重要な組織・人事に関する事項、内部統制システムの整備に関する事項、サステナビリティに関する事項、規程類の改定等に関して審議し、決議しております。
監査体制につきましては、2026年6月19日現在において内部監査室3名が監査等委員会との協力関係の下、各種規程に基づき、法令遵守、業務執行の健全性も含めて管理面の監査指導を行っております。内部監査室は各店舗を巡回し、業務執行の状況を把握し、指導を行い、監査等委員会および業務執行取締役への報告を行っております。
当社では、定時の取締役会の評価のため、2026年3月期の取締役会の実効性の分析・評価を行いました。具体的には、取締役会の規模・構成・多様性、取締役会・指名報酬諮問委員会の運営、社外取締役に対する情報提供等の項目を中心に質問形式によるアンケート調査を実施致しました。集計結果を踏まえた上で分析・評価をした結果、当社取締役会の実効性は概ね確保されており、内部統制およびリスク管理体制の整備・運用、並びに経営の監督機能については、前事業年度と比較して改善が認められました。特に、取締役会に先立つ意見交換の場の設置や事前説明の充実により、議論の質の向上および意思決定プロセスの透明性が進展しております。
一方で、当社は足元の経営課題への対応を着実に進めている段階にあり、中長期的な企業価値向上に資する戦略的議論のさらなる深化が課題であると認識しております。
内部統制およびリスク管理体制については、整備・運用の両面で改善が進み、監督機能は概ね適切に機能しております。今後は、運用の定着および実効性の向上に加え、指名・報酬に関する審議の早期化や情報共有の充実を図る必要があると認識しております。
経営戦略およびリーダーシップについては、業績回復に向けた取り組みは進展し、一定の成果が見られております。一方で、サステナビリティに関する議論の深度にはさらなる向上の余地があると認識しております。今後は、中長期的な企業価値向上の観点から、取締役会における議論および取り組みの充実を図ってまいります。
取締役会の構成および多様性については、取締役会の構成は一定のバランスが確保されている一方で、スキル・専門性の面でさらなる充実の余地があると認識しております。今後は、当社の経営課題に対応したスキルの強化を図るとともに、取締役会全体としての専門性および多様性の一層の充実を通じて、実効性の向上に取り組んでまいります。
指名報酬諮問委員会は、2026年6月19日現在において社外取締役2名と代表取締役社長で構成し、同委員会は取締役会からの諮問を受け、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案および取締役の個人別の報酬等の内容に係る議案について、取締役会に答申します。
当事業年度にかかる指名報酬諮問委員会は5回開催し、各回ともに委員の出席率は100%となっており、主な活動状況は、取締役の選任・役付及び代表取締役の選定・執行役員委任契約・個人別報酬額・譲渡制限付株式報酬の支給について審議致しました。
ヲ 株式会社の支配に関する基本方針
当社取締役会は、当社株式の買付提案等を受け入れるかどうかは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
一方で、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を侵害するおそれのある大規模な買付を行う者に対しては、適時適切な情報開示に努めるとともに、その時点において適切な対応をしてまいりたいと考えます。
ワ 種類株式の発行
当社は種類株式発行会社であって、株式毎に異なる数の単元株式数を定めており、普通株式の単元株式数は100株としておりますが、B種優先株式(第2回優先株式、第3回優先株式、第4回優先株式)の単元株式数は1株としております。また、普通株式は、株主としての権利内容に制限のない株式でありますが、B種優先株主(第2回優先株式、第3回優先株式、第4回優先株式)は、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会において議決権を有しておりません。これはB種優先株式(第2回優先株式、第3回優先株式、第4回優先株式)を配当金や残余財産の分配について優先権を持つ代わりに議決権がない内容としたものであります。
優先株式の内容は、「第4 提出会社の状況 1.株式等の状況 (1)株式の総数等 ②発行済株式」に記載のとおりであります。
(支配株主との取引を行う際における少数株主保護についての方策)
当社は、全株主にとっての株主価値の最大化を目指し、業績向上による企業価値の増大に努めており、上場会社として一定の独立性を確保し、親会社である株式会社コロワイド及び同社グループ各社との取引においても、一般取引と同様に、他社の提示価格や市場の実勢価格等と比較検討のうえ取引条件を決定し、少数株主に不利益を与えることがないようにしております。
また、当社は、補充原則4-8(3)に基づき、支配株主からの独立性を有する独立社外取締役を3分の1以上選任するとともに、親会社である株式会社コロワイド及び同社グループ各社と少数株主との利益が相反する重要な取引・行為等について審議検討を行う特別委員会を設置しております。同委員会は、取締役会の決議によって選定された独立社外取締役を含む独立性を有する者で構成しており、高い独立性のもと、該当する重要な取引・行為等について、その必要性、合理性、妥当性、公正性等を検証し、取締役会に答申する体制としております。
なお、該当する重要な取引・行為等は、特別委員会規程にて下記のとおり定めております。
(1)支配株主またはその子会社と当社との間の直接取引
(2)支配株主またはその子会社と当社との間の事業譲渡・事業調整
(3)支配株主またはその子会社による当社の完全子会社化
(4)その他取締役会からの諮問があった事項
(5)その他特別委員会が必要と認めた事項