有価証券報告書-第45期(2024/07/01-2025/06/30)

【提出】
2025/09/25 13:20
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【項目】
201項目
(2)戦略
当社グループは、「“顧客最優先主義”に基づき、変化する顧客や社会に必要とされるビジョナリー・カンパニー」を目指しています。ビジョナリー・カンパニーとは、長期的に成長を遂げる企業であり、その実現には「名前(ブランド)」「店」「商品」「(実現するための)人財」の4つのコアバリューが欠かせないと考えています。特に、主体性を持ち、目標達成への強い執着心で行動する「人財」は、当社グループの最大の強み、成長の原動力です。「源流」を体現する企業文化を醸成し続け、メイト(パート・アルバイト)を含め高い生産性と多様な強みを持つ従業員一人ひとりが失敗を恐れずに挑戦し、イノベーションが常に生まれる活力ある組織をつくり上げることで、企業とともに従業員自身が持続的に成長していくことが最大の責務、社会的使命であると考えています。
<源流実践による人材育成>当社グループでは、源流に基づき、従業員を信じて任せる権限委譲と実力主義のもと、自律的に成長し、挑戦できる環境を整えることを人材育成の基本方針としています。
この方針の背景には、創業以来「個店経営」をとり、商圏ごとに異なる顧客ニーズや世の中の変化へ機動的に対応するため、現場に大胆な裁量を委ねてきた歴史があります。こうした文化の中で、「どうすれば上手くいくか」を従業員自身が考え判断し、挑戦を繰り返すことで経験やスキルを獲得し、社会や市場の変化にも柔軟かつ迅速に対応できる組織力を培ってきました。
経営理念に示される「権限委譲」「実力主義」「失敗への許容」は、企業文化として根付き、日々の業務の中で自然と挑戦を引き出す風土を形成しています。
そのため、当社グループでは「教育」ではなく「成長支援」という考え方を重視し、自らの手挙げ・主体性を尊重した挑戦機会の提供と、成長に必要な武器(知見)の支援を通じて、社員一人ひとりが自らの可能性を切り拓けるよう支援しています。
◆基盤となる源流の浸透に向けた取組
源流の考え方に基づき従業員一人ひとりが自分で考えて行動し、成長し続ける力を重視しており、その基盤となる源流の理念浸透に向けた取組を実施しています。
新卒・中途入社時に源流研修を行うほか、世界中の従業員が共通の視点・方向性で業務に従事することを目的に、源流は日本語のほか複数言語(英語、中国語(簡体字・繁体字)、タイ語)に翻訳しています。源流の理念浸透を図るため、国内・海外ともに年2回の源流一般試験(社員と一部メイトが対象)を行っています。加えて、源流をどれほど体得できているかを確認するため、一定職位・職務を担う従業員を対象に、年2回の源流伝道士認定試験を行っています。
・源流伝道士について
- 源流伝道士は、源流の教えを理解し、日々の業務においてそれを実践し、各所属組織において理念や文化の実現に貢献する人材育成を実施する役割を持った社員
- 伝道士の受験対象者に対しては、上長や源流伝道士がフォローの上、源流の本質の理解や受験対策をサポートするプログラムを実施
- 合格後も年に2回レポートの提出と、自身の実践した点を他の伝道士に発表・共有し、当社グループが目指すビジョナリー・カンパニーに向け、さらなる源流の解釈や体現に向けてレベルアップを図っている
◆実力主義による人事評価と抜擢
職責別に求められる能力や要件を定義し、年齢、性別、国籍など個人の属性は一切評価の対象とせず、仕事の成果や能力を公正に評価しています。半年ごとに評価やフィードバックを実施し、成長に応じて大胆な抜擢を行うことで、従業員のモチベーション向上やさらなる挑戦を引き出し、成長を後押しします。
また、適材適所の人員配置を徹底することで、個々の強みを最大限に活かし、組織全体のパフォーマンス向上につなげています。実力と成果が正しく報われる環境の中で、社員一人ひとりが自律的にキャリアを築ける制度設計を目指しています。
◆従業員の自律的な成長や挑戦をサポートするための取組や制度
従業員が自らの意志で手を挙げ、参加することのできる研修や社内コンクール、公募制度などを通し、自律的な成長やキャリア形成を促す仕組みをとっています。また、新卒社員に対しても、1年次からキャリアアップにつながる研修機会を提供し、早期からのキャリア形成を支援しています。
・全従業員を対象に新たな知識・スキル習得につながる「キヅキスキルアップセミナー(自己成長セミナー)」を開催
・従業員が自身のキャリアアップや経験幅を広げるための「公募.com (社内公募システム)」の活性化
・店舗の優秀人材発掘を目的に、若手を中心にマーケティング思考と陳列の技術を競う社内コンペティションを実施
・経営幹部候補の育成を目的に、公募により選任された社員が支社長として100万人商圏、年商100億円規模の支社を統括する「ミリオンスター制度」の運用
・若手の優秀人材の発掘・成長促進を目的に、若手と幹部社員による編成で営業課題に取組むプロジェクトチームの運営
・社外取締役の監修のもと、次世代の経営幹部育成プログラムを実施
・未来の成長エンジンとなる新規事業の創出を目的にしたコンテスト「創造的破壊選手権」の実施
<グローバル人材の輩出>当社グループは海外に店舗を展開していることと、国内においてもインバウンドのお客さまが多数来店されることから、国内外の様々な部門で活躍するグローバル人材の輩出を目指しています。
そのため、海外志向の若手を中心とした従業員には、海外研修やアジアをはじめとした海外店舗への出向を実施するほか、採用面においては当社グループで働く学生メイトや海外留学中の学生に対してアプローチし、人材の獲得を図っています。
また、国内で働く外国籍従業員に対しては、5言語(英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、ウクライナ語)に対応したデジタル研修ツールを活用し、店舗で働くために必要な基礎知識を習得できるようサポートしています。
<多様性の容認とダイバーシティ型組織の確立>当社グループでは、企業原理に「顧客最優先主義」を掲げ、常に多様なお客さまのニーズに応える店舗運営を目指しています。このような環境下においては、消費者の価値観やライフスタイルが多様化している現代にあって、画一的な視点では真の顧客満足を実現することは困難です。したがって、お客さまの支持を得るためには、企業としても多様性に基づく視点を持つことが不可欠です。
また、店舗運営の現場には、年齢・性別・国籍・価値観などが異なる多様な人材が集まっており、一人ひとりが異なる強みを持っています。こうした人材が互いに尊重し合い、協働できる環境を整えることは、組織の柔軟性と創造性を高め、持続的な成長を支える基盤となります。
このような背景から、企業理念集『源流』においては個人の多様性を尊重し認め合うことを謳っており、真のダイバーシティ型組織の確立を重要な課題の一つと位置づけ、多様な人材が活躍できる職場環境の整備と、インクルージョン(包摂)の推進に取組んでいます。これにより、企業としての競争力を高めるとともに、社会的責任を果たすことを目指します。
◆女性活躍推進
当社グループの店舗をご利用いただくお客さまの半数以上が女性であり、店舗運営や経営において女性視点のアイデアを積極的に取り入れることが、真のダイバーシティ型組織の構築に不可欠であると考えています。最大のマイノリティともいえる女性が活躍できる環境を整えることは、多様性を尊重する組織づくりの出発点であり、結果として、より柔軟で創造的な企業文化の醸成につながります。
このような考えのもと、店舗運営における女性視点の強化や、将来の営業幹部候補の育成・定着を目的に2つの目標を設定しています。目標達成に向けては、①女性従業員自身の意識改革 ②上司や周囲の理解促進 ③働きやすい環境の整備を注力領域と定め、採用・定着・管理職登用といった各ステージにおいてソフト(セミナーなど)・ハード(福利厚生や制度の整備)の両面からの施策を展開しています。これらの施策は定量的な検証を通じて効果を確認し、改善を重ねながら継続しています。
<メイト活躍を支える環境づくり>当社グループでは47,016名(注)のメイトの方が働いています。商品の仕入れも売り方もそれぞれの店舗で決める「個店経営」を採用する当社グループでは、地域やお客さまの特徴を知り尽くし、消費者の代表ともいえるメイトこそが店舗運営の要と考えています。
そのため、メイトが楽しく、やりがいを持って働くことができる制度や環境整備を進めており、当連結会計年度においては、メイト活躍に関わる目標を設定しました。一人ひとりの力を引き出すことに加え、限られた優秀な人材を雇用区分にとらわれずに登用することで、店舗の競争力を高める原動力となり、お客さまに喜ばれ、地域で一番の店となることを目指しています。
(注)当連結会計年度における期中平均臨時雇用者数(1日8時間、1ヵ月22日換算)となります。
<社内環境整備の取組>すべての従業員が安心し、思い切り活躍するためには、なによりも心身ともに健康を維持できる適切な社内環境の整備や、自分らしく働くことのできる制度が必要と考え、以下のような取組を行っています。
◆適正な労働時間の管理
当社グループでは、勤怠システムによる職場と人事部門の労務管理を徹底し、過剰な長時間労働が発生しないような仕組みづくりをしています。具体的には、残業時間や休日・休暇の取得状況の確認を随時行い、その中で特に長時間勤務となりうる社員に対しては、個別の状況確認や必要に応じ産業医・保健師との面談を実施しています。また、一人あたりの業務負荷を減少するための人員配置の工夫を行うなど様々な対策を講じております。
加えて、休職中の収入を補償するGLTD保険へ加入しており、病気やケガなどで会社を休まざるを得なくなった際にも、従業員が安心して休養できる環境を整えています。
◆各種相談窓口の設置
当社グループでは、従業員一人ひとりが安心して自分の悩みを相談できる環境を構築し、エンゲージメントの高い組織づくりに努めています。なお、相談窓口は社内外に設置されており、職場の悩みやコンプライアンスに関わることだけでなく、健康や家庭の悩みなど幅広い点を相談することができ、メイトを含むすべての従業員が利用可能です。寄せられた相談から、個人が抱える問題やグループ全体の労働環境における問題点を把握し、改善に取組むことで、誰もが安心して働ける職場づくりを推進しています。
◆従業員一人ひとりが自分らしく働くための環境整備
当社グループでは、企業理念集『源流』において多様性を認め尊重することを謳っています。多様な個性を認め合うことで、従業員一人ひとりの強みを発揮することによる組織力が当社グループの強みですが、そのためにも自分らしく働ける環境を重視しています。その取組の1つとして、2022年より服装ルールを緩和し、髪色自由化を実施しました。また、性的マイノリティ(LGBTQ+)の従業員に向けた対応として、福利厚生の適用拡大をはじめとした社内制度の改定や従業員の理解促進に取組んでいます。当連結会計年度においては約2万6,000名がLGBTQ+研修を受講し、研修を開始した2021年から延べ約6万8,000名が受講しました。
◆ライフスタイルに合わせて選択可能な就業環境整備
当社グループでは、従業員一人ひとりのライフスタイル・ライフイベントに合わせて働き方を選択できる制度として、地域限定社員制度を導入しています。また、育児と仕事の両立ができるよう、産休・育休取得を後押しする取組の推進に加え、福利厚生によるベビーシッター補助制度や子どもが小学校を卒業するまで勤務時間を短縮できる制度を設けています。
加えて、退職した人材に対し、経験やスキルを発揮して再び当社グループで活躍する機会を提供する、ウェルカムバック採用(アルムナイ採用)の制度を設けています。
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