有価証券報告書-第71期(平成26年1月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/03/25 15:38
【資料】
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【項目】
72項目

業績等の概要

(1)経営成績に関する分析
当期の経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や金融緩和策を背景に、外需企業を中心に企業収益や雇用情勢の改善が見られ、緩やかな景気回復傾向が続きました。一方、個人消費は、消費税増税の反動や円安による物価上昇などが影響し、消費マインドは低調に推移いたしました。
外食業界におきましては、原材料価格の高騰や電気料金の値上がりに加え、業種を超えた企業間競争などの影響もあり、業界を取り巻く環境は厳しいものとなっております。
このような環境の下、当社は「お客様の感動満足にもとづく会社の成長」と中期的な成長戦略の実現を目指し、「経営資源の最適配分を図る事業構造の改革」、「基盤となる機能・サービスの革新」及び「筋肉質な組織への再構築」の更なるスピード化を図るため、平成26年9月に組織改編を行い、より効率的な事業体制や組織風土の改革に取り組むとともに、食の安心・安全と顧客満足度を目的としたQSC(品質・サービス・クレンリネス)の向上に努めるなど、多様化するお客様のニーズに対応してまいりました。
当事業年度における新規出店及びリニューアルは、専門性を高めた小型の新感覚の鶏業態「とりやき 源氣」、熟成肉と自家製スモークが楽しめるアーリーアメリカン調の肉PUB「THE AGING HOUSE 1795」、東京駅・北町ダイニングで限定醸造ビールが味わえる「THE OLD STATION」、ビストロイタリアン「Café et Bar FORET」、鮮魚酒場「魚盛」、世界的に有名な“ふわふわオムレツ”のカジュアルフレンチレストラン「ラ・メール・プラール」、ゴルフ場及び文化施設内のレストラン並びに寺院敷地内にある飲食施設の運営受託などの計17店舗を新規出店いたしました。
また、既存の6店舗を「MALTBAR WHISKY VOICE」、「ワイン倶楽部」、「鳥どり総本家」、「虎連坊」及び新業態の「HIGHBALL’S」に業態変更する一方、不採算店舗や契約先の事由により10店舗を閉店いたしましたので、当事業年度末の店舗数は251店舗となりました。
当事業年度における業績につきましては、売上面では「倶楽部ダイナック(顧客会員カード)」を軸に、消費環境の変化や年末商戦に向けたさまざまな販売促進策の展開並びに「だい九」ブランドによる「夏ギフト」、「おせち」の販売などにより、売上高は34,791百万円(前事業年度比3.2%増)となりました。
利益面では、原材料価格の高騰や採用活動などの人件費関連費用の増加並びに天候不順の影響もありましたが、より一層の店舗管理コストの最適化に努めたことにより、経常利益は799百万円(前事業年度比12.3%増)となりました。また、特別損失として当事業年度及び翌事業年度の撤退を意思決定した店舗の店舗等撤退損失154百万円や店舗収益の低下による減損損失32百万円を計上し、当期純利益は277百万円(前事業年度比16.3%増)となりました。
当社の事業は外食事業の単一セグメントであり、その事業の形態別概況は以下のとおりです。
レストラン・バーの業績の概況は、ほぼ前述のとおりであり、売上高は31,320百万円(前事業年度比3.0%増)、売上総利益は3,906百万円(前事業年度比4.7%増)となりました。
ケータリングは、東部地区の営業力及び品質管理の強化などを図るため、都内にセントラルキッチンを設置し、新規チャネルへの営業拡大に努め、売上高は903百万円(前事業年度比1.8%増)、売上総利益は63百万円(前事業年度比22.4%減)となりました。
その他は、「道の駅まくらがの里こが」の売店収入が寄与し、売上高は2,567百万円(前事業年度比7.2%増)、売上総利益は365百万円(前事業年度比4.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ6百万円増加の475百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの状況につきましては、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,633百万円(前事業年度は1,377百万円の資金獲得)となりました。これは主に減価償却費731百万円、税引前当期純利益583百万円及び店舗等撤退損失154百万円の計上によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、471万円(前事業年度は467百万円の資金使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出513百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,155百万円(前事業年度は840百万円の資金使用)となりました。これは主に借入金の収入と返済による資金収支1,085百万円によるものです。