有価証券報告書-第61期(2023/05/21-2024/05/20)

【提出】
2024/07/30 15:00
【資料】
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【項目】
207項目
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
1.組織・人員および監査手続きについて
当社の監査役については、当有価証券報告書提出日現在3名であり、うち2名が社外監査役、また2名ともに独立役員であります。また、監査役のうち1名は常勤監査役であります。当社の監査役候補については、適切な経験・能力および必要な財務・会計・法務に関する知識を有している者を選任条件の一つとしており、また、監査役のうち1名以上は、財務・会計に関する十分な知見を有している者を含めるとしております。現在の監査役会の構成は、監査役会議長は常勤監査役の今村俊郎氏が務めており、当社グループにおける豊富な業務経験と経営に関する豊富な経験を有するとともに、業務執行の監督機能として相応しい経験と知見を有しております。社外監査役の浅枝芳隆氏は公認会計士の資格を有しており、財務および会計に関する相当程度の知見と、豊富な監査実務経験を有しております。また、社外監査役の中川深雪氏は法曹界で要職を歴任され、豊富な経験と弁護士としてコンプライアンスおよび危機管理分野における専門的な知見を有しております。監査役監査の手続きは以下のとおりです。
計画……前年度における監査役監査結果および新年度の事業計画等を踏まえて、新監査年度における監査役監査方針および監査役監査計画を監査役会で協議の上、決定しております。
実施……監査役監査計画に基づき、重要な会議に出席し職務の執行状況を把握するとともに、当社の代表取締役社長、取締役、執行役員等の幹部社員、および当社の主な子会社の代表取締役を対象に面談を実施し、監査を行っております。また、内部監査部門および会計監査人との積極的な連携を図るため、定期的な意見交換を実施し、監査の有効性および効率性を高めております。
報告等…期末監査終了後、会計監査人から監査報告書を受領し意見交換を行い、監査報告書を作成して、代表取締役社長に提出しております。また、定時株主総会に出席して監査報告を行っております。期中監査の実施過程で把握した問題点は、その都度取締役および関連部署の執行役員等に指摘し改善を求めております。また、代表取締役社長、会計監査人との間で、それぞれ定期的な意見交換を実施しております。
2.監査役会の活動状況
監査役会は、原則的には取締役会開催後に月次で定例開催しているほか、必要に応じて臨時開催しております。当事業年度は臨時開催2回を含め合計15回開催し、出席率は監査役全員が100%でした。
当事業年度の監査役会における具体的な検討内容は、重点監査項目として(1)内部統制システム(リスク管理体制およびガバナンス体制)の整備・運用状況(2)コンプライアンス体制(3)情報セキュリティシステムの整備・運用状況(4)グループ会社管理(5)事業計画の進捗および投資案件の状況(6)働き方改革への対応状況および労務管理(7)利益相反取引への監視(8)会計監査人の監査の方法、監査結果の相当性およびKAM選定の相当性の評価等を設定し、確認を行いました。
また、会計監査人および内部監査部門との定期的な意見交換を実施し、積極的な連携により、監査の有効性および効率性を高めております。会計監査人とは期初の会計監査計画説明会(年1回、全監査役出席)と期末の会計監査結果報告会(年1回、全監査役出席)および各四半期会計監査レビュー(年3回、全監査役出席)を通して意見交換および連携を図っております。また、内部監査部門とは監査役監査の計画および実績の共有のほか、内部監査実施計画説明(年1回、全監査役出席)および内部監査実施進捗報告(年4回、全監査役出席)を監査役会で行うことに加え、毎月の連携ミーティング(月次、常勤監査役出席)によって意見交換および連携を図っております。
3.監査役の主な活動
当社の監査役は、期初に監査役会で決議する監査役監査方針、監査役監査計画および業務の分担等に従い、監査活動を行います。すべての監査役は取締役会に出席し、取締役の職務の執行状況を把握するとともに、議事運営および決議内容等を監査し、競業取引および利益相反取引を監視するとともに、必要に応じて意見表明を行っております。当事業年度の取締役会は16回開催され、出席率は監査役全員が100%でした。
常勤監査役は経営会議(原則月2回)等の社内の重要な会議にも出席しており、重要な決裁書類等の閲覧も行っております。期末には、会計監査人の実施する棚卸実査に常勤監査役が立会い、棚卸資産管理が適切に行われていることを確認しております。また、業務の適正を確保するための体制の整備状況の監視を日常的に行い、グループ会社の監査役との意思疎通および情報交換も適宜図っており、必要に応じて社外監査役とも共有しております。
監査役全員により、当社の代表取締役社長(年2回)、取締役(年1回)および執行役員(年1回)等の幹部社員との面談を行うほか、主なグループ会社の代表取締役(年1回)との面談を実施しており、内部統制システムの整備・運用状況、事業計画の進捗状況、投資案件の状況、働き方改革への対応状況および労務管理等の確認および意見交換を行い、必要に応じた提言を行っております。また、社外取締役各々との面談(年1回)を通して意見交換および連携を図っております。
また、監査役各々が、取締役会のガバナンス機能を補完するサステナビリティ委員会(今村俊郎 常勤監査役および浅枝芳隆 社外監査役、月1回)、リスク・コンプライアンス委員会(中川深雪 社外監査役、月1回)および労働安全衛生委員会(今村俊郎 常勤監査役、月1回)のアドバイザーを担い、より監査の有効性と効率性を図る活動を行っております。
② 内部監査の状況
内部監査につきましては、代表取締役社長直轄の独立した部署である内部監査部門で責任者1名を含む4名により構成されております。内部監査部門において、コンプライアンスおよびリスク管理の観点を踏まえ、各部門および子会社における業務遂行状況、ならびに部門横断的な業務プロセスの監査を実施するとともに、内部統制の有効性を評価しております。内部監査の手続きは以下のとおりです。
計画……前年度における内部監査結果および新年度の事業計画等を踏まえて、新監査年度における内部監査計画を代表取締役社長承認の上、決定しております。決定した内部監査計画に基づき、重点監査目標、監査範囲および監査スケジュールを立案し、監査業務の分担を行うとともに、監査対象部門および子会社、監査項目および監査日程等を決定しております。
実施……決定した内部監査計画に基づき、監査対象部門および子会社における業務遂行状況、ならびに部門横断的な業務プロセスを把握の上、承認申請書・契約書および取引記録等の書類の閲覧、責任者へのヒアリング等を行い、監査を実施しております。また、実地棚卸等の立会による監査も行っております。
報告等…内部監査実施後に、監査報告書を作成し、代表取締役社長、取締役および監査役へ提出しております。内部監査実施過程で把握した問題点は、その都度、監査対象部門および子会社の責任者に指摘し、改善報告書の提出を求め、内部監査部門で当該改善報告書の確認の後に代表取締役社長、取締役および監査役へ提出しております。また、代表取締役社長(年4回)、取締役会(年2回)、監査役会(年4回)および常勤監査役(年12回)に対し、内部監査の実施により把握した問題点、その改善計画および進捗等の報告を直接行い、内部監査の実効性を確保しております。また、監査役会(年4回)と連携し、監査役監査および内部監査相互の監査計画ならびに実績の共有および意見交換を行うとともに、会計監査人とも期中および期末に連携および意見交換を行うことにより、監査の有効性および効率性を高めております。
③ 会計監査の状況
a. 監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
b. 継続監査期間
2年間
c. 業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 小林 弘幸
指定有限責任社員 業務執行社員 服部 理
d. 監査業務に係る補助者の構成
公認会計士6名 公認会計士試験合格者3名 その他16名
e. 監査法人の選定方針と理由
当社の監査役会による監査法人の選定については、当社の事業内容を熟知していることに加え、日本監査役協会が公表する「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」等を参考に、品質管理体制、独立性、専門性、監査報酬、監査役・経営者とのコミュニケーションおよび不正リスクへの対応等を総合的に勘案し、選定をしております。 また、監査役会は会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合には、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任します。 監査役会は会計監査人の職務執行状況等の評価を行うなかで、適切な執行に支障があると認められる場合、その他必要があると判断した場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案を決定します。
f. 監査役および監査役会による監査法人の評価
当社の監査役会は上述監査法人の選定方針に掲げた基準の適否に加え、会計監査人の監査体制および職務遂行状況等を総合的に評価しております。
g. 監査法人の異動
当社の監査法人は次のとおり異動しております。
第59期(自 2021年5月21日 至 2022年5月20日 連結・個別) 有限責任 あずさ監査法人
第60期(自 2022年5月21日 至 2023年5月20日 連結・個別) 有限責任監査法人トーマツ
なお、臨時報告書(2022年7月1日提出)に記載した事項は次のとおりであります。
(1)当該異動に係る監査公認会計士等の名称
① 選任する監査公認会計士等の名称
有限責任監査法人トーマツ
② 退任する監査公認会計士等の名称
有限責任 あずさ監査法人
(2)当該異動の年月日
2022年8月4日(第59回定時株主総会開催日)
(3)退任する監査公認会計士等が監査公認会計士等となった年月日
1998年5月15日
(4)退任する監査公認会計士等が直近3年間に作成した監査報告書等における意見等に関する事項
該当事項はありません。
(5)当該異動の決定または当該異動に至った理由および経緯
当社の会計監査人である有限責任 あずさ監査法人は、2022年8月4日開催予定の第59回定時株主総会の終結の時をもって任期満了となります。監査役会は、現会計監査人の監査継続年数を考慮し、有限責任監査法人トーマツを起用することにより、新たな視点での監査が期待できること、また、当社のその他の関係会社であるZホールディングス株式会社と会計監査人を統一することによりグループ全体での監査の効率化が期待できることに加え、同法人の監査体制、独立性、専門性等について監査役会が定める「会計監査人の選定および評価基準」に基づき検討を行った結果、適任であると判断いたしました。
(6)上記(5)の理由および経緯に対する意見
① 退任する監査公認会計士等の意見
特段の意見はない旨の回答を得ております。
② 監査役会の意見
妥当であると判断しております。
④ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬の内容
区分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
提出会社5343
連結子会社
5343

(注)上記以外に、前連結会計年度において、デューデリジェンス支援業務21百万円を前任会計監査人である有限責任 あずさ監査法人に対して支払っております。
b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬の内容(a.を除く)
該当事項はありません。
c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d. 監査報酬の決定方針
監査公認会計士等の監査計画、監査の実施状況、および報酬見積りの算出根拠等を十分に考慮し、監査役会の同意を得て適切に決定しております。
e. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画、監査の実施状況および報酬見積りの算出根拠等を確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等について同意を行っております。