有価証券報告書-第61期(2023/05/21-2024/05/20)

【提出】
2024/07/30 15:00
【資料】
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【項目】
207項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2024年7月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針および中長期的な経営戦略等
当社は1992年のアスクル創業以来、オフィスに必要なものやサービスを「迅速かつ確実にお届けする」トータルオフィスサポートサービスにおけるパイオニアとして、お客様の声を聞きながら、商品・サービス・システムを絶えず進化させて中小事業所から中堅大企業までのあらゆる企業の多様なニーズにお応えし、着実な成長を実現してまいりました。 これに加え、eコマース(インターネット等を介して行われる電子商取引ビジネス)へのニーズは、一般消費者へも急速に高まり、当社グループは、このような状況を絶好の成長機会と捉え、2012年11月20日に一般消費者向けインターネット通信販売サイト「LOHACO」のサービスを開始しました。 一方で新型コロナウイルス感染症を起因とした新しい生活様式へのシフトやテクノロジーの急速な進化等により、当社を取り巻く事業環境は劇的に変化し、eコマース市場規模およびeコマース化率は拡大を続けているものの、他方で、競争は激化しており、この激化する競争に勝ち抜くため2022年5月期から2025年5月期の4年間の経営方針として中期経営計画を策定しました。 中期経営計画の基本方針として、「サステナブル経営」、「お客様価値最大化」、「高収益モデルへの転換」の3つを掲げており、環境保全や社会課題の解決を考えたサービス「エシカルeコマース」の実践により、環境課題の解決を事業と一体化して実現してまいります。この方針のもと、当社グループが有する多様なお客様基盤・ビッグデータ、全国に当日翌日配送を可能とする高度に自動化された独自の物流基盤、長年蓄積してきたオリジナル商品開発力等、これらの優位性を活かしながら、グループの総力を結集して、オフィス通販からすべての仕事場とくらしを支えるインフラ企業へとトランスフォーメーションを図ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、中期経営計画の最終年度である2025年5月期には、連結売上高5,500億円、連結営業利益率5%、連結株主資本利益率(ROE)20%を計画しておりました。
新アスクルWEBサイト(システム)の投資額増加に伴う償却費負担の増加およびオープン化効果の計画未達や、商材拡大(アイテム数)偏重による新規投入商品の低稼働、黒字化優先による「LOHACO」の売上計画未達、「ASKUL関東DC」立ち上げによる固定費増により、中期経営計画の数値計画は未達となりましたが、一方で、高い目標を設定したことで成長は加速し、売上高、営業利益ともに過去最高を更新しております。
新中期経営計画は2025年5月期中の策定・公表を目指しております。引き続き「オフィス通販からのトランスフォーメーション」の目標は継続し、すべての仕事場とくらしを支えるインフラ企業になるため物販以外の領域への参入を推進し、下記「(3)会社の対処すべき課題」に掲げる3つのテーマに注力して取り組んでまいります。
当連結会計年度(2024年5月期)は、新型コロナウイルス感染対策商品の特需の減少やオフィス用品需要の低下を注力分野である生活用品・MRO商材の売上拡大でカバーし増収、さらなる物流効率化と「LOHACO」の収益構造改善に取組み、売上高は4,716億円、売上高営業利益率は3.6%、ROEは26.9%となりました。
来期(2025年5月期)においては、「ASKUL関東DC」、基幹システムリプレイス等のプラットフォーム構築の固定費増を吸収し、過去最高の売上高・利益を目指してまいります。ASKUL事業はデータドリブンで各施策の精度を高め成長率を引き上げ売上高、営業利益ともに高い成長率を実現してまいります。一方、LOHACO事業は、黒字を継続し、品揃え強化、UI/UXの改善・進化、LINEヤフー株式会社との販促連携し再成長を実現してまいります。その結果、売上高は5,000億円、売上高営業利益率は3.6%、ROEは13.9%となる見通しです。
(3)会社の対処すべき課題
当社グループは、来期(2025年5月期)においては、以下3つのテーマに注力して取り組んでまいります。
① データドリブンで各施策の精度を高め成長率を引き上げる
ASKUL事業は、データドリブンな意思決定による商品採用・価格決定業務等のスピード向上のためのマーチャンダイジングDXを進めると同時にマーケティングラボの開始、サプライヤーとの連携によるデータ活用等により品揃えを強化してまいります。
また、データ活用により優良化しやすいお客様をターゲティングした開拓手法の強化や登録後の定着施策の実施によるお客様の開拓手法や定着率向上施策の見直し、レコメンドエンジン最適化等による販促精度の向上、検索のアルゴリズム最適化とお客様の声に基づいた機能改善によりサイト進化を図りUI/UXを強化してまいります。
② 東西で高頻度品の高速出荷とロングテール品の出荷を実現する拠点戦略へ
ロングテール商品の在庫集約による配送効率向上を目指し、2026年5月期期初に「ASKUL関東DC」の稼働を予定しております。本センターは、東日本の大規模物流センターという位置づけで、ロングテール商品の在庫を集約することで様々な商品を1箱でお届けし、一箱あたり売上単価を向上させることで売上高配送費比率の低減を図ってまいります。また、現在「AVC関西」から出荷しているロングテール商品の出荷を当センターに切り替えることで、東日本のお客様への配送距離を短縮し、ロングテール商品も“明日(あす)来る”サービスの実現を目指します。
さらに、当社物流センターへの納品が「ASKUL関東DC」に集約されることで、物理的な輸送距離が短縮され、サプライヤーや配送パートナーの環境負荷低減を図ってまいります。
③ 非連続な成長へ向けた財務戦略の転換
健全な財務体質の維持・向上を継続し、さらなる成長投資(M&A等の非連続な成長投資含む)を支えると同時に株主還元も充実、資本効率向上を図ってまいります。積極的なM&A実現のためキャピタルアロケーションの方針を定め、成長投資枠を最大1,000億円確保し、非連続な成長を実現してまいります。

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