有価証券報告書-第54期(平成28年5月21日-平成29年5月20日)

【提出】
2017/07/28 15:02
【資料】
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【項目】
132項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(平成29年7月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針および中長期的な経営戦略等
当社グループは、「お客様のために進化するアスクル」を企業理念とし、オフィスに必要なものやサービスを「迅速かつ確実にお届けする」トータルオフィスサポートサービスにおけるパイオニアとして平成5年の事業開始以来、お客様の声を聞きながら、商品・サービス・システムを絶えず進化させてグローバルな競争に挑む企業やそれを支える中小事業所を始めとするお客様の多様なニーズにお応えし、圧倒的No.1の地位を確立してまいりました。これに加え、情報技術の発展、少子高齢化や女性就業人口の増加といった社会構造・生活環境の変化等により、eコマース(インターネット等を介して行われる電子商取引ビジネス)へのニーズは、一般消費者へも急速に高まっており、当社グループは、このような状況を絶好の成長機会と捉え、平成24年11月20日に一般消費者向けインターネット通信販売サイト「LOHACO」のサービスを開始しました。当社グループでは「いつでも、どこでも、誰にでも、欲しいものを欲しいときにお届けする革新的生活インフラを、最もエコロジーな形で実現します。」というミッションに基づき、オフィス通販No.1から第二世代のeコマースNo.1への変革を目指していきます。また、当社の強みである物流・配送とマーケティング力に加え、プラットフォームのオープン化により企業間連携を強化してまいります。
BtoB事業においては、事業基盤・事業収益のさらなる強化に向けて、戦略分野と位置付けております工場・建設現場・研究所や医療・介護施設などのお客様数の拡大、MRO商材を中心に取扱商材の飛躍的な拡充、ビッグデータ等のテクノロジーを活用したマーケティング施策の実行により、「収穫逓増、全ての仕事場で圧倒的No.1」を目指してまいります。
「LOHACO」においては、働く女性の日常生活をサポートし、ダイバーシティの推進と親世代の高齢化社会への対応を支援します。中期経営戦略の目標指標の一つであるBtoC事業の売上高1,000億円を目指し、早急に「LOHACO」の認知度を高めてまいります。業務・資本提携契約を結ぶヤフー株式会社とノウハウや人的リソースの結集により集客力の向上、「LOHACO ECマーケティングラボ」に参加いただいているメーカーと連携したマーケティング手法の活用による差別化商品の投入や「1時間単位の指定」「30分単位のお届け予定」「10分前の直前お知らせ」の3つの時間を約束する新たな配送サービス「Happy On Time」のエリア拡大等により、あらゆる点において優位性を有するeコマースを構築してまいります。
併せて、BtoB事業と「LOHACO」の売上拡大によるスケールメリットを生かした原価低減や、「LOHACO」のメディア価値の拡大による広告収入の増加等に取組み、収益性の飛躍的な向上を実現してまいります。
また、当社の事業を支えるプラットフォームであり、利益の源泉である物流センターの新設等については、当社の成長・拡大にあわせ継続的に行ってまいりますが、次期(平成30年5月期)においては、平成29年9月にLOHACO専用センターである「ASKUL Value Center 日高(以下、AVC日高)」が本格稼働し、平成30年2月には、最先端設備の導入により生産性を徹底的に追及した、流通業における1社単独の物流施設としては関西最大級となる物流拠点「ASKUL Value Center 関西(以下、AVC関西)」の全面稼働を予定しております。
引き続き、お客様サービス向上や物流効率によるコスト低減を図るため、在庫商品の最適配置や梱包・補充作業の平準化施策に加え、最新鋭設備の導入に伴う省人化により物流生産性の向上を進めてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、事業本来の収益性を重視し、市場シェアの拡大とオリジナル商品・高付加価値商品の拡充による売上総利益率の改善と継続的なコスト構造改革によるローコストオペレーションを同時に実現して売上高営業利益率の向上を目指しております。これに加え、株主重視の経営という観点から企業価値を高めるため、中長期におけるROEの向上に努めております。
当連結会計年度(平成29年5月期)は、「ASKUL Logi PARK 首都圏(以下、ALP首都圏)」火災の影響を大きく受けたものの、連結売上高は着実に成長し、売上総利益率についても改善が図られたことで、火災の影響で発生した一時的な費用や代替センターの賃借料等を吸収し、売上高営業利益率は前連結会計年度の2.7%から横ばいの2.6%を確保することができました。またROEは、火災損失を112億50百万円計上した影響で、前連結会計年度の9.4%から2.1%となりました。
次期(平成30年5月期)においても、火災の影響による物流費用等の高止まりが上期まで続くものと見込まれること、また「AVC関西」の稼働に当たり一時的な費用が発生することから、売上高営業利益率は1.0%、ROEは3.3%となる見通しです。
平成31年5月期には、「AVC日高」の本格稼働によるLOHACOサービスの完全復旧による売上高の伸長や、AVC日高とAVC関西の物流生産性向上が年間を通じて寄与することにより、業績のV字回復を目指してまいります。その結果として、売上高営業利益率、ROEも改善され、中長期的には両指標ともになお一層の向上を目指してまいります。
(3)会社の対処すべき課題
以下の4つのテーマについて、注力して取り組んでまいります。
① 「AVC日高」の立ち上げ
火災の影響を強く受けた「LOHACO」は、火災発生直前と比べ売上高が半減しております。「ALP首都圏」の機能を代行する新物流センターである「AVC日高」が平成29年9月末に本格的な稼働を予定しており、出荷能力の回復と取扱い商材数の拡大により、「LOHACO」の月次売上高は、第3四半期末には火災発生前までの水準へ回復、第4四半期中には、過去最高を達成できるよう取り組んでまいります。
また、「AVC日高」での「LOHACO」出荷量が拡大することにより、火災発生以降に他の物流センターで行っていた夜勤対応の一部が解消され、夜勤対応コスト等の減少が見込まれますので、早期に実現してまいります。
② 最新鋭の「AVC関西」の立ち上げ
平成30年2月に稼働する「AVC関西」は、従来に比べ圧倒的に巨大な物流センターであり、その立ち上げに際し、一過性のコストが発生する見通しです。「AVC関西」は売上の拡大が続いている西日本エリアを支える基幹センターであり、早期安定稼働の実現と、ロボティクスなど新たなテクノロジーを活用した労働生産性の徹底的な追求により、平成30年5月期以降において、西日本エリアの物流費用が最適化され収益性の向上に寄与してまいります。
③ ASKUL Value Centerにおける新たな収益の創出
新たな収益の創出としてASKUL Value Centerはビッグデータを活用したリアルな広告販促の拡大(データセグメントに合わせチラシ・メーカーサンプル同梱)および外部事業者からのフルフィルメント受託による収益拡大を実施することによりコストセンターからプロフィットセンターへの変化を目指してまいります。
④ 自社グループ配送の拡大
「LOHACO」の完全復活と成長にあわせ、当社独自の配送サービスである「Happy On Time」を拡大してまいります。これらによりお客様の配送ニーズにお応えすることで、他のEC事業者とのサービスの差別化が図られ、「LOHACO」の売上拡大に寄与するものと確信しております。
また、国内物流業者による取扱い総量規制等が行われている状況下において、配送ドライバーの増員やグループ会社の活用により、自社グループ配送網の拡大を図ってまいります。
最先端の技術であるAI(人工知能)やビッグデータの活用により、最適なルートを計算し、配送ドライバーの効率配送を支援することで、コストの抑制を実現し、当社独自の持続可能な自社グループ配送体制の強化を図ってまいります。

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