有価証券報告書-第37期(2024/04/01-2025/03/31)
3. 戦略
シナリオ分析方法
当社グループは、気候変動がもたらす事業リスクと成長機会を的確に把握し、持続可能な成長を実現するために、TCFD提言に基づくシナリオ分析を実施しています。今回の分析では、「コンテンツ&デジタル事業」と「アミューズメント機器事業」の2事業を対象とし、気候変動の進行や脱炭素政策が当社グループの事業環境に及ぼす影響を評価しました。
シナリオ分析においては、1.5℃シナリオと4℃シナリオの2つを採用しました。1.5℃シナリオでは、炭素税の導入強化やエネルギーコストの上昇等、脱炭素化への移行リスクが事業活動に与える影響を評価しました。一方、4℃シナリオでは、気温上昇による異常気象の増加やインフラ被害等、物理的リスクが事業運営に及ぼす影響を分析しました。
この分析には、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)とIEA(国際エネルギー機関)のシナリオを活用し、2030年時点の影響を想定しました。今後も、気候変動に関するリスク・機会の評価を継続し、持続可能な事業活動を推進するとともに、ステークホルダーの皆様に対して透明性のある情報開示を行って参ります。
シナリオ分析結果
コンテンツ&デジタル事業
1.5℃シナリオでは、環境への配慮に関する要請が高まり、炭素税導入や排出量取引が活発化することが予測されます。企業として環境への取組を進めなければ大きなリスク(企業の信用度やブランド価値の毀損等)があります。4℃シナリオでは、気候変動が甚大化することにより、台風・大雨や酷暑で外出機会が減少すると想定されます。結果として、物販やイベントの営業機会を損失するリスクがある一方、デジタルコンテンツや屋内・オンラインイベントの需要は増加すると見込んでいます。
※ 2030年のセグメント営業利益予測に対して
小:財務への影響が3%未満
中:財務への影響が3%以上10%未満
大:財務への影響が10%以上
アミューズメント機器事業
1.5℃シナリオでは、環境への配慮に関する要請が高まり、炭素税導入や排出量取引が活発化することが予測されます。遊技機においても、省エネ・リサイクルに対応した製品の開発への要求が高まることが想定されます。4℃シナリオでは、気候変動の甚大化により、製造拠点・営業拠点・店舗(パーラー)の物理リスクが高まることが想定されます。加えて、大雨・台風や酷暑により店舗集客・売上が減少し、取引先であるパーラーの購買力が低下する恐れがあります。自社においては、BCP強化等の物理リスク低減に努めつつ、パーラーに対しては、気候変動に適応した新たな運営形態・サービスの支援を行うことが考えられます。
※2030年のセグメント営業利益予測に対して
小:財務への影響が3%未満
中:財務への影響が3%以上10%未満
大:財務への影響が10%以上
シナリオ分析方法
当社グループは、気候変動がもたらす事業リスクと成長機会を的確に把握し、持続可能な成長を実現するために、TCFD提言に基づくシナリオ分析を実施しています。今回の分析では、「コンテンツ&デジタル事業」と「アミューズメント機器事業」の2事業を対象とし、気候変動の進行や脱炭素政策が当社グループの事業環境に及ぼす影響を評価しました。
シナリオ分析においては、1.5℃シナリオと4℃シナリオの2つを採用しました。1.5℃シナリオでは、炭素税の導入強化やエネルギーコストの上昇等、脱炭素化への移行リスクが事業活動に与える影響を評価しました。一方、4℃シナリオでは、気温上昇による異常気象の増加やインフラ被害等、物理的リスクが事業運営に及ぼす影響を分析しました。
この分析には、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)とIEA(国際エネルギー機関)のシナリオを活用し、2030年時点の影響を想定しました。今後も、気候変動に関するリスク・機会の評価を継続し、持続可能な事業活動を推進するとともに、ステークホルダーの皆様に対して透明性のある情報開示を行って参ります。
| シナリオ概要 | 参照シナリオ | |
| 1.5℃シナリオ | 現状よりも厳しい気候変動対策が取られ、世界の平均気温上昇が1.5℃に抑制されるシナリオ | ・IPCCによるSSP1-1.9 ・IEAによるNZE(一部SDSを基に試算) |
| 4℃シナリオ | 現状を上回る気候変動対策が取られず、世界の平均気温が4℃程度上昇するシナリオ | ・IPCCによるSSP5-8.5(RCP 8.5) ・IEAによるSTEPS |
シナリオ分析結果
コンテンツ&デジタル事業
1.5℃シナリオでは、環境への配慮に関する要請が高まり、炭素税導入や排出量取引が活発化することが予測されます。企業として環境への取組を進めなければ大きなリスク(企業の信用度やブランド価値の毀損等)があります。4℃シナリオでは、気候変動が甚大化することにより、台風・大雨や酷暑で外出機会が減少すると想定されます。結果として、物販やイベントの営業機会を損失するリスクがある一方、デジタルコンテンツや屋内・オンラインイベントの需要は増加すると見込んでいます。
| 項目 | 2030年 財務インパクト | 対応策 | ||||
| 4℃ | 1.5℃ | |||||
| リスク | 移行リスク | 炭素価格の賦課 | Scope1と2に対する炭素税の導入により、運営コストが増大し営業利益を圧迫する可能性がある | ― | 小 | 炭素排出量削減の取組強化 |
| 情報開示に係るコスト増加 | サステナビリティに関する情報開示や管理の費用が増加する | ― | 小 | 情報開示ツールの活用、開示体制の効率化 | ||
| 電気料金高騰による販管費増加 | 電気料金の高騰により販管費が増加する | 小 | 小 | 省エネによる電気使用量の削減 | ||
| 環境負荷の低いグッズ製作に係るコスト増加 | 環境負荷の低い代替材等を用いることにより、材料の調達コストが増加する | ― | 中 | 材料調達網の強化 | ||
| 環境対応の劣後によるブランドイメージ毀損 | 顧客行動における環境への配慮の有無の重要性が高まり、環境対応への取組が劣後することで、取引減少等に繋がる恐れがある | ― | 中 | 環境配慮に関する取組推進 | ||
| 物理リスク | グッズ製作に係るコスト増加 | 原材料価格の高騰や供給の不安定化により、グッズ製作のコストが増加する | 中 | ― | 材料調達網の強化 | |
| 台風・洪水等による事業停止・機会損失 | 水被害や浸水リスクが発生し、事業活動が停止する恐れがある。加えて、自社拠点における防災・復旧コストが増加する | 中 | ― | 屋内を活用した撮影・映像制作 | ||
| 気候変動によるイベント集客の減少 | 平均気温上昇により、夏季の外出意欲が低下し、イベント集客が減少する | 小 | ― | デジタルコンテンツへの自社IP提供を強化 | ||
| 機会 | デジタルコンテンツの需要拡大 | 外出頻度の低下に伴い、室内で楽しめるデジタルコンテンツの需要が増加する | 中 | 小 | ― | |
※ 2030年のセグメント営業利益予測に対して
小:財務への影響が3%未満
中:財務への影響が3%以上10%未満
大:財務への影響が10%以上
アミューズメント機器事業
1.5℃シナリオでは、環境への配慮に関する要請が高まり、炭素税導入や排出量取引が活発化することが予測されます。遊技機においても、省エネ・リサイクルに対応した製品の開発への要求が高まることが想定されます。4℃シナリオでは、気候変動の甚大化により、製造拠点・営業拠点・店舗(パーラー)の物理リスクが高まることが想定されます。加えて、大雨・台風や酷暑により店舗集客・売上が減少し、取引先であるパーラーの購買力が低下する恐れがあります。自社においては、BCP強化等の物理リスク低減に努めつつ、パーラーに対しては、気候変動に適応した新たな運営形態・サービスの支援を行うことが考えられます。
| 項目 | 2030年 財務インパクト | 対応策 | ||||
| 4℃ | 1.5℃ | |||||
| リスク | 移行リスク | 炭素価格の賦課 | Scope1と2に対する炭素税の導入により、運営コストが増大し営業利益を圧迫する可能性がある | ― | 小 | 炭素排出量削減の取組強化 |
| 情報開示に係るコスト増加 | サステナビリティに関する情報開示や管理の費用が増加する | ― | 小 | 情報開示ツールの活用、開示体制の効率化 | ||
| 電気料金高騰による販管費増加 | 電気料金の高騰により販管費が増加する | 小 | 小 | 省エネによる電気使用量の削減 | ||
| 環境への配慮が遅れることによる人材コスト増加 | 環境への配慮に関する取組が遅れることで、人材獲得コストが増加する | ― | 小 | 環境への配慮に関する取組推進 | ||
| ガソリン料金高騰による販管費増加 | ガソリン料金の高騰により、営業活動のコストが増加する | 小 | ― | 営業の効率化によるコスト削減 | ||
| 環境負荷の低い遊技機製造に係るコスト増加 | 環境負荷の低い代替材等を用いることにより、材料の調達コストが増加する | ― | 大 | 省エネ・リサイクルに対応した製品の開発強化 | ||
| 物理リスク | 原材料、エネルギーの高騰による製造コスト増加 | 原材料価格の高騰や供給の不安定化により、遊技機製造のコストが増加する | 大 | ― | 材料調達網の強化 | |
| 猛暑による集客減少に伴うパーラーの購買力低下 | 平均気温上昇により、夏季の外出意欲が低下し、パーラーの集客が減少する。結果としてパーラーの購買力が低下し、当社の取引に影響を与える | 中 | ― | 気候変動による影響を加味したパーラーの運営形態・提供サービスの推進 | ||
| 水害や浸水リスクの発生による補修費用 | 水被害や浸水リスクが発生し、事業活動が停止する恐れがある。加えて、自社拠点における防災・復旧コストが増加する | 中 | ― | BCP(事業化継続計画)の策定 各拠点における非常時/緊急時に備えた訓練の実施 | ||
| 機会 | 省エネ・リサイクルに対応した製品の開発・取扱強化 | 電力使用量を低減する省エネ対応、リサイクル可能な遊技機の開発・取扱を強化する | 中 | 小 | ― | |
| パーラーの空間づくり提案 | 低排出エネルギーへの切替等、気候変動の影響を加味した新たなパーラーの運営形態・サービスが求められる | 小 | ― | ― | ||
※2030年のセグメント営業利益予測に対して
小:財務への影響が3%未満
中:財務への影響が3%以上10%未満
大:財務への影響が10%以上