有価証券報告書-第19期(2023/03/01-2024/02/29)

【提出】
2024/05/29 12:05
【資料】
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【項目】
177項目
② 戦略
1.TCFD提言に基づいたシナリオ分析
<経緯>当社グループは、2019年度~2021年度、営業利益の6割を占める(2019年当時)国内コンビニエンスストア事業を対象としたシナリオ分析を実施、コンビニエンスストア事業の固有リスクにつき一定の示唆を得ることができました。2022年度、地理的条件を同じくする国内事業として、スーパーストア事業のシナリオ分析を実施しました。2023年度、国内事業におけるシナリオ分析の結果を海外事業の分析に有効活用し、より効果的・効率的に7-Eleven, Inc. のシナリオ分析を実施しております。
*金融関連事業の株式会社セブン銀行においては、2022年より同社のウェブサイト及び有価証券報告書にて気候変動への取り組みを開示しています。
<分析の前提>
シナリオ脱炭素シナリオ(1.5℃~2℃)・温暖化進行シナリオ(2.7℃~4℃)
*IEA(国際エネルギー機関)「World Energy Outlook」で示されているSTEPS、APS、NZE2050などのシナリオをはじめとして、政府や国際機関が発行した将来予測に関するレポートを参考に2つのシナリオを設定。
分析手法店舗が直接受ける物理的な影響に加え、店舗運営に伴って発生するコスト、店舗運営に大きな影響を与える商品のサプライチェーン(原材料・商品製造工場・商品配送)やお客様の行動について分析
対象年国内コンビニエンスストア事業、スーパーストア事業:2030年時点の影響
海外コンビニエンスストア事業:短期(0~5年)・中期(5~10年)・長期(10~30年)

<対象の事業体>・国内コンビニエンスストア事業:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
・スーパーストア事業:株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル
・海外コンビニエンスストア事業:7-Eleven, Inc.
<事業環境>●脱炭素シナリオ
1.5℃目標達成に向けてさまざまな法律や規制の導入が進み、その対応コストによる店舗運営コストの上昇や
ポートフォリオの多様化が求められる世界を想定しております。またこのシナリオでは、消費者のサステナブル商品やサービスへの関心、電気自動車への関心が高まり、それに応える商品を販売することが事業成長につながると見込んでおります。
●温暖化進行シナリオ
自然災害の発生増加や激甚化、気象パターンの変化が顕著に表れ、店舗などへの損害や原材料調達への影響、また、気温上昇による店舗での冷房コストの増加が予測されるシナリオを想定しております。
<分析結果>1. 認識した気候変動関連のリスクと機会
気候変動関連のリスクと機会及び対応策について、当社グループ共通事項と一部固有事項を認識しております。
*事業体ごとの詳細な分析結果については、当社サステナビリティデータブック2023(2023年2月期実績)内「TCFD提言への対応」を以下のURLからご参照ください。
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/sustainability/pdf/2023_10_01.pdf
認識した重要なリスクと機会対応策
脱炭素
シナリオ
<リスク>・世界的な排出量規制や炭素税などのカーボンプライシング導入により、店舗運営にかかるCO₂排出量に対してのコスト負担や、サプライチェーンでのコスト増加による商品等への影響が発生(炭素税の財務影響予測については、後記「2.事業インパクト」をご参照ください。)
・電力小売価格上昇で電気料金支払い増加
・(海外CVS事業)消費者の嗜好の変化、新技術の採用、燃料効率の改善により、特に脱炭素シナリオにおいて
石油系燃料の需要が減少し、石油系燃料からの収益が減少(長期)
・(海外CVS事業)製品廃棄物規制による拡大生産者責任(EPR)関連コストの増加(中期)
・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』に基づいたCO₂排出量削減の各施策推進(2013年度比で2030年50%削減、2050年に実質ゼロを目指す)
・店舗における省エネやエネルギー効率の改善に向けて、取り組みや投資の推進
・店舗での再生可能エネルギー比率の積極的な拡大
・サステナブルな商品やサービスの拡充
(低炭素商品、環境配慮型容器包装、ペットボトル回収・リサイクル、認証商品など)
・店舗でのEV充電サービスの拡大(海外CVS事業:電気自動車用急速充電ネットワーク「7Charge」のEV用急速充電ポートを、今後、米国とカナダ全土で配備拡大予定)
・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』プラスチック対策に基づいた、製品パッケージにおける各施策推進
・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』食品ロス・食品リサイクル対策に基づいた、食品廃棄物の発生量削減施策を推進(焼却処分量の削減)
<機会>・消費者のサステナブル商品やサービスへの関心が増加
・規制の強化や消費者の嗜好の変化により、EV充電の需要増加
・(海外CVS事業)エネルギー効率化対策に投資することで、エネルギー使用量を全体的に削減(中期)
温暖化進行
シナリオ
<リスク>・深刻な自然災害の発生頻度や強度が強まり、店舗被害や商品損害、サプライチェーンの混乱、店舗へのアクセス遮断、休業による売上損失、またその復旧費の発生等で損害額が増加
・降水、気象パターンの変化により、商品原材料の収穫量減少に伴う商品原価上昇や水ストレス、サプライチェーンの混乱などが発生
・世界的な高温の増加に伴う冷房運転コスト上昇
・洪水や暴風雨などの悪天候時に取るべき危機管理計画の策定
・災害時の情報収集と早期復旧の体制構築(「セブンVIEW」など)
・野菜工場や陸上養殖などの調達拡大による安定的な仕入の確保
・店舗における省エネ推進、省エネ設備の導入
・お届け事業、ECサービスの拡大
<機会>・夏季の高温によりお客様の外出頻度が低下し、お届け事業・ECサービスの需要が増加

2. 事業インパクト
・炭素税の影響(2030年)
項目事業インパクト
国内コンビニエンスストア事業126億円
スーパーストア事業74億円
事業インパクトの合計金額200億円

<前提>・炭素税額 :135ドル/トン-CO₂(IEA「World Energy Outlook2022」の最大金額)
・為替レート:131.62円/ドル(23年2月期決算時に使用したレートに合わせています)
IEA「World Energy Outlook 2022」を参考に2030年時点の炭素税額を135ドル/トン-CO₂と設定し、最大金額でインパクトを試算。環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』に掲げる目標に基づいた取り組みを進めることで2030年の炭素税額を大幅に削減でき、更に、2050年目標であるCO₂排出量実質ゼロを実現することで、最終的に炭素税の影響はなくなると見込んでおります。

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