訂正有価証券届出書(新規公開時)
有報資料
以下において、当行及び当行グループ(当行並びにその連結子会社及び関連会社)の事業その他に関するリスクについて、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載しております。なお、当行は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営戦略に関するリスク
①.当行の経営戦略について
当行グループの中期経営計画は、新中期ビジョン実現のための4つの基本戦略として「融合と連携の進化」「量質転化の追求」「堅牢かつ柔軟な経営基盤」及び「サステナビリティ経営の深化」を掲げております。今後、経営環境、顧客ニーズ、SBIグループ及び当行グループの財務状況等が当初想定と異なる状況となった場合には、新中期ビジョンの達成が困難となり、これらの基本戦略の見直しが必要となる可能性があります。
②.海外業務の拡大によるリスクについて
当行の業務の大部分は日本国内におけるものですが、その他の市場における事業・投資の可能性について選別的に検討しております。
当行が海外において行う業務活動は、以下のような一般的に国際的な業務及び投資に関連するリスク及び課題に直面する可能性があります。
・外貨建資産及び負債に関連する金利及び為替リスク
・外貨資金調達が困難になった場合、外貨資金繰りが不安定化するリスク
・法規制・取引慣行等の相違や事前調査の制約に伴う想定外の事象に対応する費用や課徴金等の発生及び与信関連費用が増加するリスク
・紛争や経済制裁措置の発動等に伴う、当該国でのビジネス機会の縮小・喪失及び対応費用が発生するリスク
・金融サービスの提供及び直接投資に関連する税務及び規制環境の相違
・社会的、政治的及び経済的な状況の変化
・専門人材の不足や確保の困難化による競争力の低下や戦略実行が遅延するリスク
このようなリスクは、当行グループとしての投資経験の浅い資産及び地域に投資する場合に高まる可能性があります。
(2)信用リスク
①.貸倒引当金の十分性について
当行グループは、顧客の状況、差し入れられた担保の価値及び経済全体の見通しに基づいて、貸倒引当金の額を決定しております。実際の貸倒損失は、予測したそれと大きく異なり、引当額を大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、経済状況の悪化による当行の前提及び見通しの変更や、担保価値の下落、又はその他の要因により予測を上回る悪影響が生じた場合には、貸倒引当金を増やす可能性があります。
例えば、利上げによる長期金利の上昇ないしは高止まりを通じた不動産価格の下落に伴う不動産ノンリコースローンの信用リスクの増加や、地政学リスクの発現、昨今の物価・為替・金利等の変動を含む企業内外の経済環境等の変化、大規模自然災害・パンデミックの発生、暗号資産市場の相場急変等を端緒とした世界的な景気後退により、株安、業績不振や雇用悪化が生じ、企業倒産件数や失業者数の増加に伴う貸出金の信用リスクの増加等は、貸倒引当金を増やす可能性があります。これらのリスクに関して、当行はシナリオ分析による想定損失額や自己資本(比率)への影響を把握しており、事象発生時に想定される財務上の影響が、危機的な規模には達せず、自己資本・資金流動性等について一定水準を確保できることを確認しております。不動産市況の悪化のリスクに関しては、国内外の市況・ビジネス動向を定期的に把握し、取組方針レビューを行う取り組みに加え、マクロ経済指標や市場・規制動向等の変化に基づくリスクヒートマップや影響度分析等の予兆管理を実施するとともに、与信制御手段の適切な発動や機動的見直しを行う態勢整備を行っております。
また、当行グループの大口投融資先や与信集中業種については、上記のようなマクロ経済環境以外による信用力悪化にも留意し管理体制の強化を行っております。
当行グループは、現状の貸倒引当金計上額で、当行グループが認識する信用リスクから発生しうる損失を十分にカバーしていると考えておりますが、今後、これら以外に信用リスクからの損失が発生しない保証はありません。
②.ローン・ポートフォリオにおける与信集中について
当行グループの主要な取引先の業績悪化又は当行との関係の著しい変化により、当行及び当行グループの業績及び財政状況が悪影響を受ける可能性があります。
また、当行グループの有する貸出金残高のうち、連結ベースで高い集中度を示しているのは、金融・保険業分野や不動産分野でありますが、これらの分野において、業界全体の低迷や不動産市況の悪化等が生じた場合には、当行及び当行グループの業績及び財政状況が悪影響を受ける可能性があります。
③.自己資本比率規制について
当行は、銀行法及び金融庁長官の告示に基づく自己資本比率規制に服しており、海外に支店等の営業拠点を有しない銀行として、自己資本比率を4.0%以上に保つことが義務づけられておりますが、「事業等のリスク」に記載する各種リスクの顕在化等により、自己資本比率は低下する可能性があります。この最低比率を維持できない場合には、当行は行政処分を受ける可能性があり、間接的に当行の業務遂行能力に影響を受ける可能性があります。当行が将来追加的な資本を必要とする要因としては、以下のようなものがあります。
・将来における重要な事業又は資産の取得:当行は、コンシューマーファイナンス業務等を買収によって拡大してきました。当行が将来、魅力的な機会を見出した場合、当行はこれらの機会を追求するために必要な追加的な資本を必要とする可能性があります。
・バーゼル銀行監督委員会による自己資本に関するバーゼル合意(バーゼルⅢ)に沿った自己資本比率規制では、当行は国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出において基礎的内部格付手法を採用しておりますが、内部格付手法においては債務者の信用状況の悪化等により所要規制資本が増大する可能性があります。
・当行は、2024年3月31日よりバーゼルⅢ規制最終化を適用しており、継続的にビジネスを安定的かつ円滑に展開していくため、バーゼルⅢの規制枠組みの達成を念頭に置いた自己資本の量・質の向上を図ってまいります。
・上記の自己資本比率規制のさらなる高度化や見直しに加えて、レバレッジ比率規制や流動性規制等については、国内基準行には直接的に課されている規制ではありませんが、計測を続けながらモニタリングを行い、異常な動きを検出できる体制は維持してまいります。
また、当行が、かかる状況に対処するため、又は投融資拡大に伴う資本余力の低下によりさらなる追加的な資本増強を必要とした場合に、適切な時期にそれを行えず、又は資本増強が困難な状況に直面した場合、当行によるビジネスチャンスの追求や事業戦略の遂行は制約される可能性があります。
(3)市場リスク
マーケットの変動及び不安定要因による影響について
当行は、債券、株式、デリバティブ商品等の多種の金融商品に対し、日本の国内外において、広く取引・投資活動を行っております。これらの活動による業績は、金利、外国為替、債券及び株式市場の変動等により変動します。例えば、金利の上昇は、一般的に、債券ポートフォリオに悪影響を与えます。さらに、当行のポートフォリオ中の債券に対する信用格付の低下又はデフォルトは、当行業績に悪影響を与える可能性があります。当行が当行の取引・投資に関連して、将来において投資による損失を計上しない保証はありません。
また、実体経済や金融市場の動揺を引き起こす事態が発生した場合、貸出先顧客の破綻による貸倒等の損失の発生、貸出先顧客の信用力低下による信用リスク・アセットの増加、保有有価証券の価値下落による評価損の増加、急激な株式相場の下落や長期金利の上昇に伴う債券価格の下落等による資産の目減り、優良な貸出先顧客の減少等に伴う貸出業務や投資銀行業務等における収益の減少、利鞘の縮小等が予想され、これらが当行グループの資本余力の低下や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)流動性リスク
①.資金調達について
近年、安定的な資金繰り運営を継続することを目的として、資金調達方法の多様化や、調達環境の状況に応じた流動性リスク指標のモニタリングを通じ、適切な流動性リスク管理に努めておりますが、以下のとおり、資金の効率的な調達が困難となるリスクがあります。
・今後、リテールバンキング業務及び同業務にかかる預金の営業基盤・顧客基盤が伸び悩む可能性があります。
・主にコンシューマーファイナンスにおいて、資金調達コストの増加を貸出金利に十分に反映できず、収益力が低下する可能性があります。
・国内の公社債市場の変化や市況動向により、社債又はその他の債券を発行することに制限が生ずる可能性があります。
・日本銀行の金融政策の変更やさらなる政策金利の引き上げを端緒とした金利上昇に伴い、金融市場における資金需給が変化した場合、当行の資金調達は何らかの影響を受ける可能性があります。
・金利の上昇に伴い、預金金利競争が激化することで、法人及び個人預金資金が流出し、追加的な調達コストが発生する可能性があります。
・預金獲得競争が激化することで、資金調達コストが増加し、調達の不安定化が生じる可能性があります。
・地政学リスクの発現や大規模自然災害・パンデミックの発生・暗号資産市場の相場急変等を端緒とした金融市場の混乱や金融経済環境の悪化等により、資金調達の条件悪化を含め、外貨資金調達が不安定化、非効率化する可能性があります。
・人々の認識や市場環境の著しい変化により、資金調達のコストが増加し、又は十分な流動性を確保することが予期に反して困難となる可能性があります。
・内外金利差の縮小(国内金利上昇、海外金利下落)に伴う為替レート変動により、外貨の追加調達が必要になる可能性があります。
②.信用格付の影響について
当行グループでは、収益力強化や財務の健全性向上等を積極的に図るなど、当行の格付水準の維持・向上に取り組んでおりますが、格付機関により信用格付が下げられると、銀行間市場での短期資金調達あるいは資本調達活動等において相手方との取引を有利な条件で実施できず、又は一定の取引を行うことができない可能性があります。そのため、当行の資金調達コスト増加ないし流動性の制約、デリバティブ取引あるいは信託業務上の制約等により当行及び当行グループの損益・財務面が悪影響を受ける可能性があります。
(5)オペレーショナル・リスク
①.事務事故・不正等について
当行グループでは、幅広い金融業務において大量の事務処理を行っております。当行では、事務フローの改善、事務指導、研修の実施、表記方法の見直しによる手続内容の明確化等、事務水準の向上に努めており、具体的な事務管理策として、事務処理状況の定期的な点検等により事務レベルを確認する体制等を整えております。また、お客さま本位の業務運営に反した行為等のコンダクトリスクに対して、ミスコンダクト事案の広範な捕捉やリスク軽減策の実施等の管理体制の高度化にも努めております。しかしながら、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限らず、当行グループや外部委託先の役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こした場合には、損失の発生、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当行グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
②.情報システムへの依存について
当行の業務のうち、とりわけリテールバンキング業務においては、当行の情報システム及びインターネットによるサービスを提供しております。このサービスは費用効率が良い一方で、システムの容量及び信頼性に大きく依存しております。過去に生じた、ATMやインターネットバンキング・サービス、あるいは他行宛送金取引における不具合に対しては、原因の究明及び十分な再発防止策を講じることで同様の不具合を繰り返すことのないよう万全を期しておりますが、顧客数及び取引数の増加やその他の理由により、今後とも不具合やサービスの停止が生じない保証はありません。
当行のハードウェア及びソフトウェアは、人為的なミス、地震等の自然災害、停電、妨害・不正行為、コンピューターウイルス等によるサイバー攻撃、外部委託事業者等が提供するサービスの中断等により、損害を受け、機能しなくなる可能性があります。また、機密情報の漏洩やハッキング・フィッシングを通じた銀行口座やウォレット等での不正利用や不正送金が増加する可能性があります。当行の情報システムは、緊急性・重要性の高い業務についてのバックアップ機能を備えていますが、これらの機能が十分である保証はありません。また、当行のバックアップ・プランは、サービスの大規模な中断時に生じるおそれのあるあらゆる偶発事象に対処できない可能性があります。さらに、外部委託事業者のシステム障害等によって当行のサービス復旧に時間を要することがあります。これらがレピュテーションや営業基盤の棄損等につながり、当行グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③.個人情報等の保護について
近年、企業や金融機関等が保有する個人に関する情報や記録の漏洩又は不正アクセスに関する事件が多発しております。「個人情報の保護に関する法律」(以下、「個人情報保護法」。)に従い、当行としても、個人情報を保有する金融機関として、個人情報保護法に従い個人情報の保護に努めております。しかしながら、万一事故が発生した場合、それに伴う損害に対する補償や、監督機関の処分を受けるといった可能性があります。さらに、当行の営業活動やブランドイメージに悪影響が及ぶおそれがあり、その結果として顧客や市場の当行に対する信用が低下する可能性があります。
④.訴訟について
当行は、当行グループ全体の訴訟について一元的に管理を行い、グループの法務リスクの極小化に努めており、現在のところ経営に重大な影響を及ぼす可能性のある訴訟案件はありません。
しかし、当行グループは銀行業務を中心にコンシューマーファイナンス業務(消費者金融業務、信販業務)、リース業務等の各種金融サービスを提供しており、このような業務遂行の過程で、損害賠償請求訴訟等を提起される、損害に対して補償する等の可能性があります。このような訴訟等の動向によっては、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、2023年5月に公表されたSBI地銀ホールディングス株式会社による当行普通株式に対する公開買付け及び同年10月の株式併合を通じたスクイーズアウトによる当行の非公開化に関連して、スクイーズアウトに反対する当行の元株主12名が当行に対して株式買取請求を行ったうえ、当該買取価格について、公開買付価格及びスクイーズアウトにおける当行普通株式1株当たり(株式併合前)の売却価格と同額である2,800円は公正な価格ではないと主張し、東京地方裁判所に価格決定申立を行っております。当行としては、申立人らの保有していた当行普通株式1株当たりの公正な価格は、公開買付価格及びスクイーズアウトにより端数となった当行普通株式の売却価格と同額の2,800円と決定されることが合理的と考えておりますが、何らかの理由で裁判所がこれと異なる価格を決定した場合には、差額の追加支払が発生する可能性があるほか、当行グループのレピュテーションに何らかの影響を与える可能性があります。
⑤.有能な従業員の雇用について
既存の市場における当行の地位及び顧客基盤を最大限に活かすためには、卓越した商品知識・技術、専門的で豊富な経験や実績を有する従業員を採用し活用することが、事業戦略において重要となります。しかしながら、当行は金融機関のみならず他業種との間でも新卒・中途採用で競合関係にあり、転職市場の活況によって人材の流動化が加速する中、当行の業務遂行のための有能な従業員を採用し定着させられる保証はなく、当行グループの競争力の低下や、業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、人材の流動化による有能な従業員の退職により、内部管理やリスク管理の水準が低下する等、業務運営に及ぼす制約が強まる可能性があります。
⑥.重要な経営陣の退任による事業への影響について
事業を継続的に成功させるためには、当行の業務執行取締役や執行役員等、上級経営陣の高度な業務遂行能力が重要となります。事業拡大に伴い特定の個人に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、上級経営陣のいずれかが将来に退任した場合、当行グループの業務運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)財務面に関するリスク
①.コンシューマーファイナンス子会社における利息返還損失引当金について
利息制限法は年15%から年20%を上限金利と定めている一方、「出資の受け入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(以下、「出資法」。)の上限金利は、2010年施行の改正出資法により年20%に引き下げられたもののかつては年20%を超えていました。これらの差額はいわゆる「グレーゾーン金利」や超過利息と呼ばれております。2010年施行の改正前の貸金業法では、超過利息の支払いが任意になされ、貸金業者が貸付実行及び返済に関する義務を遵守している限り、出資法の上限金利以下であれば、超過利息の支払いは有効であるとされていました(いわゆる「みなし弁済」)が、2006年の最高裁判決では、超過利息の支払いは原則として任意になされたものとはみなされないとされ、2010年施行の改正貸金業法ではみなし弁済に関する条文は削除されました。本来支払義務のある金額を超えて支払われた金額は「過払金」とも呼ばれております。
株式会社アプラス(「事業等のリスク」においては、同社及び同社の傘下の子会社を包括して「アプラス」という。)と新生パーソナルローン株式会社(旧商号:シンキ株式会社、2016年8月社名変更。以下、「新生パーソナルローン」。)は、過払金返還及びそれに関連する貸倒損失について引当金を計上し、現在に至るまで必要に応じて追加引当てを行ってきております。新生フィナンシャル株式会社(旧商号:GEコンシューマー・ファイナンス株式会社。以下、「新生フィナンシャル」。)は、2008年にGEジャパン・ホールディングス株式会社(買収当時。以下、「日本GE」。)から子会社を含めて買収したものですが、買収に際して新生フィナンシャルは利息返還損失引当金を計上しました。2014年には、日本GEから将来の過払金返還等損失の一括払いを受け、利息返還損失引当金を追加計上しました。
近年では、「グレーゾーン金利」に関する取引履歴開示請求の件数や過払金返還額は減少しております。しかし、現在の引当金額が将来の過払金返還請求及び関連する貸倒損失への対応として不十分である場合、将来追加の費用が生じ、当行グループの損益状況や財務状況に影響が生じる可能性があります。現在の引当金額が過払金返還請求によって生じる損失に対処するために十分であるという保証はありません。
②.年金制度及び年金資産に関するリスクについて
当行の年金資産の時価が下落した場合や、将来の退職給付債務の予測計算の基礎に関する事項が変動した場合(年金資産の期待運用収益率が低下する等。)、さらに、退職給付制度が変更された場合、年金費用計上額が増加する可能性があります。また、利子率を巡る環境の変化や他の要因が未積立退職給付債務額や毎年の費用処理額に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)金融諸環境等に関するリスク
①.金融サービス市場における競合について
当行は、魅力的な新しい金融サービスや生成AI等の先端技術の導入、セキュリティ対策の強化及びデジタル分野における戦略策定・業務推進に必要な専門人材の確保の強化に日々努めておりますが、規制緩和、当行を含む国内銀行による収益源の多様化に対する取り組み並びに外国企業及び外国人投資家の参入により、わが国の金融サービス市場は極めて競争の激しいものとなっております。当行は、数多くの金融サービス企業と競争関係にあり、当行より優位に立つ企業もあります。
さらに、金融サービス市場には、特に個人・中小企業向けローン市場を中心に、当行や当行の子会社を含む既存の金融サービス企業及び新規参入企業により、手軽で安価な手数料で行うことを可能とする決済サービス、クラウドファンディング、暗号資産や人工知能(AI)の活用等、お客さまのニーズと先端技術を融合させた新しい金融サービスが導入されており、当行の貸出金残高の縮小及び金利競争による利鞘縮小の可能性があります。生成AI等の先端技術の導入が遅れた場合、当行や当行の子会社が提供するサービスが陳腐化し、他行との競争力が低下する可能性があります。その結果、顧客満足度が低下し、顧客が他行に流出するリスクが高まるおそれがあります。また、当行のセキュリティ対策が不十分となり、金融犯罪やリスク管理上の予見が遅れる等のリスクが高まることにも繋がります。また、先端技術を活用するスタートアップ企業と大手金融機関の連携の流れが加速するなど、技術革新に伴う異業種からの参入により競争が激化することで当行グループの価値共創戦略の優位性が低下する可能性があります。さらには、デジタル分野における戦略策定・業務推進において、必要なスキルを有した専門人材の不足や確保の困難化に起因して競争力が低下する可能性があります。当行の業務にかかる競争は今後も激化を続けることが見込まれ、当行が現在及び将来の競争相手と効果的に競争できない可能性があります。
②.金融機関に対する監督官庁による広範な規制等について
当行は、銀行法第4条第1項の規定に基づき、銀行業を営むことについての免許の交付を受け、預金、為替、貸付業務をはじめとする種々の業務を営んでおります。そのため、当行は銀行業者として銀行法に基づき自己資本比率規制等様々な規制を遵守する必要があるほか、金融庁により広範な監督を受けております。また、有効期間その他の期限は法令等で定められていませんが、銀行法第26条において業務の停止等及び同第27条において免許の取消し等の要件が定められており、当該要件に該当した場合、業務の停止、免許の取消し等の処分を命じられる可能性があります。現時点で、当行はこれらの事由に該当する事実はないと認識しておりますが、将来、何らかの事由により業務の停止、免許の取消し等の処分を命じられた場合には、当行グループの事業、業績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当行グループは業務を行うにあたり、銀行法以外にも、会社法、独占禁止法、金融商品取引法、貸金業法、外国為替及び外国貿易法、犯罪による収益の移転防止に関する法律等並びに外国における同様の法律等の広範な法令上の制限及び監督官庁による監視を受けております。当行及び当行の関係会社は、金融当局による自己資本規制その他の銀行業務規制に加えて、業務範囲についての制限を受けており、これによって、ビジネスチャンスを追求できないことがあります。当行及び当行のいくつかの関係会社は、業務全般及び貸出資産分類に関して、金融庁又はその他の政府機関によりモニタリングを受けております。加えて、金融関連法規・規制をはじめ、その他の適用法規・規制の遵守を怠った場合には、重大なレピュテーショナルリスクに晒されるほか、当行又は当行のそれらの関係会社が銀行法第26条その他の法令の規定に基づく「業務改善命令」や「業務停止命令」といった行政処分やその他の制裁・罰則・損害賠償請求を受けること等により、当行又は当行のそれらの関係会社の業務に制限を受け、評価が悪化し、又は経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、AML/CFT対応や経済制裁などに関連する国内外の法規制が強化されている中で、適切な対応が不足した場合、行政処分や直接的な損失、評判の悪化が生じる可能性があります。
当行並びにその子会社及び関連会社は、コンシューマーファイナンス業務に関する規制、とりわけ貸金業法(並びに出資法及び利息制限法)の規制に服しております。これらの法令に係る裁判所や金融庁による解釈及び2006年12月に成立した改正法により、コンシューマーファイナンス業務は影響を受けてきました。金融庁や他の政府機関によるコンシューマーファイナンス業務に対する規制上の監視強化によって、かかる業務に従事する当行の子会社や関連会社が適用法令の遵守を怠ったことが判明した場合、これらに対する行政措置がとられる可能性があります。
当行を含む銀行がお客さまに対して販売する仕組預金は通常の預金と異なる投資リスクを内包しているため、銀行は各顧客の知識、経験、財産の状況及び契約を締結する目的に応じて仕組預金の性質や詳細について適切な説明をすることを求められます。金融商品取引法には、仕組債やその他の投資商品についての説明義務を強化する規定が盛り込まれており、これに伴って、銀行法上も、デリバティブ預金、外貨預金及び通貨オプション組入型預金等の投資性の強い預金について、広告等に関する規制や契約締結前の書面交付義務、適合性原則等、金融商品取引法上の行為規制が準用されることになっております。これらの新たな規制の導入に伴い、当行は、内部コンプライアンス体制のより一層の強化を図っておりますが、これらの遵守を怠った場合は、民事責任を負い又は行政上の措置を受ける可能性があります。
③.コンシューマーファイナンス業務にかかる法令及び規制等について
当行の子会社は、カードローン等の融資業務(貸金業事業)を行っており、貸金業法、利息制限法、出資法等の法律の適用を受けております。2011年10月に開始した当行本体の個人向け無担保ローン事業も同様であります。2010年施行の改正出資法では、貸付上限金利が年20%と定められ、利息制限法では元本金額に応じた利息の最高限度(元本金額により年利15%乃至20%)が定められ、これを超える部分は無効とされております。
貸金業業界では、契約書記載事項等の不備を理由に、利息の最高限度額を超える部分(超過利息)の返還を求める訴訟が多数提起され、これに対し、最高裁判所は2006年に、特定の条件下で超過利息は任意に支払われたとは認められないとの判断を下しました。
これにより、超過利息について支払いを拒む債務者や、既に支払った超過利息の返還を求める債務者が増加し、貸金業一般に重大な影響を及ぼしました。
さらに、2010年施行の改正貸金業法では、一人の顧客が貸金業者から借り入れることのできる総額についても、原則として年収の3分の1を上限とする新たな規制(総量規制)が課され、貸金業者にとって業務上大きな制約となっております。
一方、銀行による個人向け無担保ローンについては、現状、年収確認義務や年収に対する貸付限度等の規制は対象外となっております。しかし、行き過ぎた広告や過剰融資が一部で問題となり、その後業界の自主規制が図られておりますが、今後の動向次第では、当行本体の個人向け無担保ローン事業や新生フィナンシャルの信用保証業務に影響が生じる可能性もあります。
アプラス、新生パーソナルローン、新生フィナンシャルは、2007年度より新規顧客及び既存顧客の一部に対して、引き下げ後の上限金利を適用して新たな貸付を行ってきました、2010年6月以降、新規貸付は全て利息制限法の範囲内で実施しております。今後、さらなる業務規制が課せられた場合、当行グループのコンシューマーファイナンス業務が影響を受ける可能性があります。
当行グループのコンシューマーファイナンス業務における包括信用購入あっせん事業及び個別信用購入あっせん事業は「割賦販売法」の適用を受けており、これにより様々な事業規制を受けております。2018年6月の同法改正施行では、クレジットカード番号を取り扱うことを認める契約を締結する事業者に対して「加盟店管理」の一層の強化を図る旨の規定が導入され、また、2021年4月の同法改正施行では、業務の全部又は一部の停止を命ずることができる旨の規定が導入されました。当行グループは法令を厳格に遵守しておりますが、万一意図せずに法令に抵触する行為が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当行グループのコンシューマーファイナンス業務が直接適用を受けるものではありませんが、当行グループのコンシューマーファイナンス業務の提携先の中に「特定商取引に関する法律」の適用を受ける提携先があります。提携先の動向によっては、包括信用購入あっせん事業及び個別信用購入あっせん事業に影響を及ぼす可能性があります。
④.法令及び規制等の変更等の影響について
当行は現時点の規制に従って業務を遂行しておりますが、法律、規則、税制、実務慣行、法解釈、財政及び金融その他の政策の変更又は当局との見解の相違並びにそれらによって発生する事態が、当行の業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、どのような影響が発生しうるかについて、その種類・内容・程度等を予測することは困難であり、当行がコントロールしうるものではありません。
⑤.わが国の金融システム全般の不振に伴うリスクについて
当行は金融機関として健全性・収益性の高い業務運営を確保するよう努めておりますが、わが国の金融システムの健全性に懸念が持たれた場合、当行を含む銀行の業務及び財政状態に、以下のような影響を与える可能性があります。
・わが国の金融市場に関する否定的な報道により、預金者からの信頼が損なわれ、当行の企業イメージ又は当行の株価が悪影響を受ける可能性があります。
・国際金融市場において、当行を含む国内金融機関がリスク・プレミアムの要求又は信用規制を受ける可能性があり、それにより、当行の海外での資金運用・調達が影響を受ける可能性があります。
・政府は、社会経済全体の利益を保護する政策を導入する可能性があり、それは個々の銀行の株主の利益とは反する可能性があります。
・金融庁は、当行を含む銀行に対する定期検査又は特別検査の結果、規制、会計等についての政策を変更する可能性があります。
⑥.災害等の発生による悪影響について
当行グループは、国内外において店舗、事務所やデータセンター等の施設等を保有しておりますが、このような施設等は大規模自然災害やテロ・犯罪等の発生による被害を受ける可能性があります。また、地政学リスクの発現やパンデミックの発生により、当行グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。当行グループは、各種緊急事態を想定したコンティンジェンシープランを策定し、緊急時における態勢整備を行っておりますが、被害の程度によっては、当行グループの業務の一部が停止する等、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、地政学リスクの発現や大規模自然災害・パンデミックの発生を端緒とした景気の悪化、多数の企業の経営状態の悪化、株価の下落等が生じる可能性があります。その結果、当行グループの不良債権及び与信関連費用の増加や、保有している金融商品等において売却損や評価損が生じること等により、当行グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦.環境・社会に配慮しない投融資等について
近年、気候変動などの環境課題及び社会課題の顕在化に伴い、国内外での法令及び規制等の対応が厳格化され、金融機関に対しては、資金提供者として、環境・社会のサステナビリティに一層配慮することが期待されております。かかる背景から、環境・社会課題に適切な対応を行わない事業への投融資や関連取引を経営リスクと捉えております。
当行グループにおいては、統合的なリスク管理のフレームワークにおいて、環境問題や社会問題への対応に関するリスクを重要なリスクとして特定し、これらのリスクに対する予兆管理や対応力の強化を継続的に進めております。
しかしながら、ステークホルダーからの期待・目線は日増しに高まっており、当行グループの取り組み、リスク管理態勢の整備、それらの情報開示が期待から大きく乖離した場合等には、当行グループの競争力の低下及びレピュテーションの毀損等により、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)その他
①.リスクマネジメントポリシーの有効性について
当行は、金融機関として健全性・収益性の高い業務運営を確保するために当行グループの抱える様々なリスクをコントロールする必要があるとの認識のもと、そのリスクの総和を把握し、能動的な管理を行うため、リスクについての基本的認識及びリスク管理の基本方針を、リスクマネジメントポリシーとして制定しております。このポリシーのもとで、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、法務・事務・システム等のオペレーショナル・リスク等、各種のリスクの内容に応じて特定の委員会を設置し、リスクを管理する体制を構築しております。
当行は、リスクマネジメントポリシー及びそのための手続に則り、リスク管理の強化に注力しておりますが、急速な業務展開に伴い、かかるポリシー及び手続が、リスクの認識及び管理に際して十分に機能しない可能性があります。当行のリスク管理方法には、過去の市場動向の観測を基準にしているものがあるため、将来のリスク・エクスポージャーを必ずしも正確に予測できない可能性があります。業務上の諸リスク並びに法令及び規制等に対応するためには、多くの取引及び事象の検証に基づいて、ポリシー及び手続を適切に制定、改廃する必要があり、そうした調整が十分に行われるまではこのようなポリシー及び手続は、効果が十分でない可能性があります。また、当行が買収する可能性のある事業については、より広範な統合手続の中の一環として行わなければならないため、リスクマネジメントポリシーの実施及び管理が特に困難なものとなる可能性があります。これらの結果、当行の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②.SBIグループとの関係
・SBIグループとの資本関係等について
SBI地銀ホールディングス株式会社は、当行の親会社および銀行持株会社であり、また、SBIホールディングス株式会社はSBI地銀ホールディングス株式会社の完全親会社であることから当行の親会社であり銀行主要株主であります。
SBIグループは、当行役員の選任・解任、他社との合併等の組織再編、定款の変更等の当行の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。当行は、独立社外取締役により構成され、独立社外取締役が議長を務める指名・報酬委員会を任意に設けることで独立性の担保を図っております。
なお、当行はSBIホールディングス株式会社又はSBI地銀ホールディングス株式会社より役員の派遣を受けておりません。また、当行とSBIホールディングス株式会社又はSBI地銀ホールディングス株式会社との間において、事前承認事項等はございません。
・SBIグループとの取引について
当行グループと、SBIホールディングス株式会社を頂点とするSBIグループ各社は、第三者である他社と同等の条件により、営業取引等を行っております。
当行では、取締役等関連当事者及び親法人等との間の利益相反取引について社内規程を制定し、利益相反性・公平性や少数株主の利益を害する取引でないことを適切に検証・モニタリングする体制を構築しております。具体的には、SBIホールディングス株式会社及びその傘下の子会社・関係会社との取引のうち、親法人等との取引で利益相反が発生するもしくは利益相反のおそれのあるものについて、グループ法務・コンプライアンス担当役員等により構成され、常勤監査役の参加を必須とする特定取引審査会により、内容を審議又は決議しております。
・「SBI」の商標使用について
当行グループは、SBIホールディングス株式会社に対し商標使用を申請しその使用の承諾を得て「SBI」の名称を使用しております。当行が、SBIホールディングス株式会社の子会社・関連会社等でなくなった場合等には、「SBI」の商標を使用できない可能性や使用条件が変更される可能性があります。
・役員・従業員の出向及び兼任について
業務の効率性、事業上の必要性、人材育成及び各職員の将来像を踏まえたキャリアパス形成の観点から、SBIグループ内での積極的な人材交流が行われており、当行グループにおいてもSBIホールディングス株式会社を含めたSBIグループ内他社から出向社員を受け入れております。
当行からSBIホールディングス株式会社を含めたSBIグループ内他社への出向については、上記の観点から必要と判断するもののみ実施しており、その範囲において、今後も継続する方針であります。
・SBIグループ内の他社との競合
現在当行グループの方針決定及び事業展開の決定については、当行グループ独自に決定しており、また、SBIグループ内の他社との競合関係はありません。しかし、SBIグループは世界中でさまざまな事業の運営に関わっており、また、新たな事業や投資の検討を日々行っていることから、今後、当行グループは投資機会の追求にあたりグループ内他社と競合する可能性があります。当行グループとしては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていきますが、当行グループの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。
なお、SBIホールディングス株式会社の連結子会社であるSBIアルヒ株式会社は当行と同じく住宅ローン事業を営んでおりますが、同社は2025年6月2日より当行と銀行代理業務委託契約を締結し、当行が取扱う住宅ローン商品の契約締結の媒介業務を開始しております。
③.M&A及び資本業務提携について
当行グループは、さらなる事業成長を目指し、国内外における同業他社等に対するM&Aや資本業務提携を既存の事業を補完・強化するための有効な手段の一つであると位置づけております。しかしながら、有効な投資機会を見出せない場合や、当初期待した戦略的投資効果を得られない場合には、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループは、M&Aや資本業務提携を行うにあたっては、そのリスクや妥当性を十分に検討しておりますが、M&Aや資本業務提携に見合う効果の創出がなされなかった場合には、M&A等に伴い計上されるのれん等の資産について減損処理を行う必要が生じる等、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④.大規模な公募又は売出しを伴う新規上場に係る特例の適用及び当行普通株式の流動性
当行は、東京証券取引所プライム市場への上場を予定しており、上場に際しては、公募増資及び売出しによって当行普通株式の流動性の確保に努めることとしております。新規上場時における流通株式比率につき、東京証券取引所は新規上場時における株式の公募又は売出しの規模が1,000億円以上の見込みである場合に、「流通株式比率に係る基準に適合するための計画書」を提出することで、上場時に求められる流通株式比率は10%以上の見込みで足りるとされます。当行は新規上場に際して、この「大規模な公募又は売出しを伴う新規上場に係る特例」の適用を受けております。なお、当行普通株式の流通株式比率は新規上場時においてオーバーアロットメントによる売出しを除いて35%を下回る見込みであります。当行は、上場後最初に到来する事業年度の末日の翌日から起算して5年を経過する日までの間に東京証券取引所が定める上場維持基準である流通株式比率35%以上を当行株式の上場維持のため実現するよう企業価値の増大に向けた成長施策の実践を進めていく方針であり、かつ、引き続き当行株式の追加的な売却等の検討と実行を各大株主へ要請してまいりますが、何らかの事情により当該基準を達成することができない場合には、上記特例の適用期間終了後に上場廃止となる、又はプライム市場から他の市場に移行し、当行普通株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当行普通株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
重要なリスク
当行グループでは、経営上重大な影響を及ぼす可能性の高いリスクを「重要なリスク」(トップリスク)とし、定量化が困難な非財務リスクも含めて、グループリスクポリシー委員会等での議論を踏まえて選定しております。現在、与信関連費用の増加のほか、金融市場の急変による保有有価証券の評価損、資金調達コストの増加、人材不足による成長の阻害などを重要なリスクとして選定しております。これらの重要なリスクに対しては、予兆管理の高度化や対応力の強化を重点的に取り組んでおります。
2025年11月現在、以下を重要なリスクとして選定しております。
なお、「事業等のリスク」は、重要なリスクも踏まえて選定しております。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営戦略に関するリスク
①.当行の経営戦略について
当行グループの中期経営計画は、新中期ビジョン実現のための4つの基本戦略として「融合と連携の進化」「量質転化の追求」「堅牢かつ柔軟な経営基盤」及び「サステナビリティ経営の深化」を掲げております。今後、経営環境、顧客ニーズ、SBIグループ及び当行グループの財務状況等が当初想定と異なる状況となった場合には、新中期ビジョンの達成が困難となり、これらの基本戦略の見直しが必要となる可能性があります。
②.海外業務の拡大によるリスクについて
当行の業務の大部分は日本国内におけるものですが、その他の市場における事業・投資の可能性について選別的に検討しております。
当行が海外において行う業務活動は、以下のような一般的に国際的な業務及び投資に関連するリスク及び課題に直面する可能性があります。
・外貨建資産及び負債に関連する金利及び為替リスク
・外貨資金調達が困難になった場合、外貨資金繰りが不安定化するリスク
・法規制・取引慣行等の相違や事前調査の制約に伴う想定外の事象に対応する費用や課徴金等の発生及び与信関連費用が増加するリスク
・紛争や経済制裁措置の発動等に伴う、当該国でのビジネス機会の縮小・喪失及び対応費用が発生するリスク
・金融サービスの提供及び直接投資に関連する税務及び規制環境の相違
・社会的、政治的及び経済的な状況の変化
・専門人材の不足や確保の困難化による競争力の低下や戦略実行が遅延するリスク
このようなリスクは、当行グループとしての投資経験の浅い資産及び地域に投資する場合に高まる可能性があります。
(2)信用リスク
①.貸倒引当金の十分性について
当行グループは、顧客の状況、差し入れられた担保の価値及び経済全体の見通しに基づいて、貸倒引当金の額を決定しております。実際の貸倒損失は、予測したそれと大きく異なり、引当額を大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、経済状況の悪化による当行の前提及び見通しの変更や、担保価値の下落、又はその他の要因により予測を上回る悪影響が生じた場合には、貸倒引当金を増やす可能性があります。
例えば、利上げによる長期金利の上昇ないしは高止まりを通じた不動産価格の下落に伴う不動産ノンリコースローンの信用リスクの増加や、地政学リスクの発現、昨今の物価・為替・金利等の変動を含む企業内外の経済環境等の変化、大規模自然災害・パンデミックの発生、暗号資産市場の相場急変等を端緒とした世界的な景気後退により、株安、業績不振や雇用悪化が生じ、企業倒産件数や失業者数の増加に伴う貸出金の信用リスクの増加等は、貸倒引当金を増やす可能性があります。これらのリスクに関して、当行はシナリオ分析による想定損失額や自己資本(比率)への影響を把握しており、事象発生時に想定される財務上の影響が、危機的な規模には達せず、自己資本・資金流動性等について一定水準を確保できることを確認しております。不動産市況の悪化のリスクに関しては、国内外の市況・ビジネス動向を定期的に把握し、取組方針レビューを行う取り組みに加え、マクロ経済指標や市場・規制動向等の変化に基づくリスクヒートマップや影響度分析等の予兆管理を実施するとともに、与信制御手段の適切な発動や機動的見直しを行う態勢整備を行っております。
また、当行グループの大口投融資先や与信集中業種については、上記のようなマクロ経済環境以外による信用力悪化にも留意し管理体制の強化を行っております。
当行グループは、現状の貸倒引当金計上額で、当行グループが認識する信用リスクから発生しうる損失を十分にカバーしていると考えておりますが、今後、これら以外に信用リスクからの損失が発生しない保証はありません。
②.ローン・ポートフォリオにおける与信集中について
当行グループの主要な取引先の業績悪化又は当行との関係の著しい変化により、当行及び当行グループの業績及び財政状況が悪影響を受ける可能性があります。
また、当行グループの有する貸出金残高のうち、連結ベースで高い集中度を示しているのは、金融・保険業分野や不動産分野でありますが、これらの分野において、業界全体の低迷や不動産市況の悪化等が生じた場合には、当行及び当行グループの業績及び財政状況が悪影響を受ける可能性があります。
③.自己資本比率規制について
当行は、銀行法及び金融庁長官の告示に基づく自己資本比率規制に服しており、海外に支店等の営業拠点を有しない銀行として、自己資本比率を4.0%以上に保つことが義務づけられておりますが、「事業等のリスク」に記載する各種リスクの顕在化等により、自己資本比率は低下する可能性があります。この最低比率を維持できない場合には、当行は行政処分を受ける可能性があり、間接的に当行の業務遂行能力に影響を受ける可能性があります。当行が将来追加的な資本を必要とする要因としては、以下のようなものがあります。
・将来における重要な事業又は資産の取得:当行は、コンシューマーファイナンス業務等を買収によって拡大してきました。当行が将来、魅力的な機会を見出した場合、当行はこれらの機会を追求するために必要な追加的な資本を必要とする可能性があります。
・バーゼル銀行監督委員会による自己資本に関するバーゼル合意(バーゼルⅢ)に沿った自己資本比率規制では、当行は国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出において基礎的内部格付手法を採用しておりますが、内部格付手法においては債務者の信用状況の悪化等により所要規制資本が増大する可能性があります。
・当行は、2024年3月31日よりバーゼルⅢ規制最終化を適用しており、継続的にビジネスを安定的かつ円滑に展開していくため、バーゼルⅢの規制枠組みの達成を念頭に置いた自己資本の量・質の向上を図ってまいります。
・上記の自己資本比率規制のさらなる高度化や見直しに加えて、レバレッジ比率規制や流動性規制等については、国内基準行には直接的に課されている規制ではありませんが、計測を続けながらモニタリングを行い、異常な動きを検出できる体制は維持してまいります。
また、当行が、かかる状況に対処するため、又は投融資拡大に伴う資本余力の低下によりさらなる追加的な資本増強を必要とした場合に、適切な時期にそれを行えず、又は資本増強が困難な状況に直面した場合、当行によるビジネスチャンスの追求や事業戦略の遂行は制約される可能性があります。
(3)市場リスク
マーケットの変動及び不安定要因による影響について
当行は、債券、株式、デリバティブ商品等の多種の金融商品に対し、日本の国内外において、広く取引・投資活動を行っております。これらの活動による業績は、金利、外国為替、債券及び株式市場の変動等により変動します。例えば、金利の上昇は、一般的に、債券ポートフォリオに悪影響を与えます。さらに、当行のポートフォリオ中の債券に対する信用格付の低下又はデフォルトは、当行業績に悪影響を与える可能性があります。当行が当行の取引・投資に関連して、将来において投資による損失を計上しない保証はありません。
また、実体経済や金融市場の動揺を引き起こす事態が発生した場合、貸出先顧客の破綻による貸倒等の損失の発生、貸出先顧客の信用力低下による信用リスク・アセットの増加、保有有価証券の価値下落による評価損の増加、急激な株式相場の下落や長期金利の上昇に伴う債券価格の下落等による資産の目減り、優良な貸出先顧客の減少等に伴う貸出業務や投資銀行業務等における収益の減少、利鞘の縮小等が予想され、これらが当行グループの資本余力の低下や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)流動性リスク
①.資金調達について
近年、安定的な資金繰り運営を継続することを目的として、資金調達方法の多様化や、調達環境の状況に応じた流動性リスク指標のモニタリングを通じ、適切な流動性リスク管理に努めておりますが、以下のとおり、資金の効率的な調達が困難となるリスクがあります。
・今後、リテールバンキング業務及び同業務にかかる預金の営業基盤・顧客基盤が伸び悩む可能性があります。
・主にコンシューマーファイナンスにおいて、資金調達コストの増加を貸出金利に十分に反映できず、収益力が低下する可能性があります。
・国内の公社債市場の変化や市況動向により、社債又はその他の債券を発行することに制限が生ずる可能性があります。
・日本銀行の金融政策の変更やさらなる政策金利の引き上げを端緒とした金利上昇に伴い、金融市場における資金需給が変化した場合、当行の資金調達は何らかの影響を受ける可能性があります。
・金利の上昇に伴い、預金金利競争が激化することで、法人及び個人預金資金が流出し、追加的な調達コストが発生する可能性があります。
・預金獲得競争が激化することで、資金調達コストが増加し、調達の不安定化が生じる可能性があります。
・地政学リスクの発現や大規模自然災害・パンデミックの発生・暗号資産市場の相場急変等を端緒とした金融市場の混乱や金融経済環境の悪化等により、資金調達の条件悪化を含め、外貨資金調達が不安定化、非効率化する可能性があります。
・人々の認識や市場環境の著しい変化により、資金調達のコストが増加し、又は十分な流動性を確保することが予期に反して困難となる可能性があります。
・内外金利差の縮小(国内金利上昇、海外金利下落)に伴う為替レート変動により、外貨の追加調達が必要になる可能性があります。
②.信用格付の影響について
当行グループでは、収益力強化や財務の健全性向上等を積極的に図るなど、当行の格付水準の維持・向上に取り組んでおりますが、格付機関により信用格付が下げられると、銀行間市場での短期資金調達あるいは資本調達活動等において相手方との取引を有利な条件で実施できず、又は一定の取引を行うことができない可能性があります。そのため、当行の資金調達コスト増加ないし流動性の制約、デリバティブ取引あるいは信託業務上の制約等により当行及び当行グループの損益・財務面が悪影響を受ける可能性があります。
(5)オペレーショナル・リスク
①.事務事故・不正等について
当行グループでは、幅広い金融業務において大量の事務処理を行っております。当行では、事務フローの改善、事務指導、研修の実施、表記方法の見直しによる手続内容の明確化等、事務水準の向上に努めており、具体的な事務管理策として、事務処理状況の定期的な点検等により事務レベルを確認する体制等を整えております。また、お客さま本位の業務運営に反した行為等のコンダクトリスクに対して、ミスコンダクト事案の広範な捕捉やリスク軽減策の実施等の管理体制の高度化にも努めております。しかしながら、こうした対策が必ずしも有効に機能するとは限らず、当行グループや外部委託先の役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こした場合には、損失の発生、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当行グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
②.情報システムへの依存について
当行の業務のうち、とりわけリテールバンキング業務においては、当行の情報システム及びインターネットによるサービスを提供しております。このサービスは費用効率が良い一方で、システムの容量及び信頼性に大きく依存しております。過去に生じた、ATMやインターネットバンキング・サービス、あるいは他行宛送金取引における不具合に対しては、原因の究明及び十分な再発防止策を講じることで同様の不具合を繰り返すことのないよう万全を期しておりますが、顧客数及び取引数の増加やその他の理由により、今後とも不具合やサービスの停止が生じない保証はありません。
当行のハードウェア及びソフトウェアは、人為的なミス、地震等の自然災害、停電、妨害・不正行為、コンピューターウイルス等によるサイバー攻撃、外部委託事業者等が提供するサービスの中断等により、損害を受け、機能しなくなる可能性があります。また、機密情報の漏洩やハッキング・フィッシングを通じた銀行口座やウォレット等での不正利用や不正送金が増加する可能性があります。当行の情報システムは、緊急性・重要性の高い業務についてのバックアップ機能を備えていますが、これらの機能が十分である保証はありません。また、当行のバックアップ・プランは、サービスの大規模な中断時に生じるおそれのあるあらゆる偶発事象に対処できない可能性があります。さらに、外部委託事業者のシステム障害等によって当行のサービス復旧に時間を要することがあります。これらがレピュテーションや営業基盤の棄損等につながり、当行グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③.個人情報等の保護について
近年、企業や金融機関等が保有する個人に関する情報や記録の漏洩又は不正アクセスに関する事件が多発しております。「個人情報の保護に関する法律」(以下、「個人情報保護法」。)に従い、当行としても、個人情報を保有する金融機関として、個人情報保護法に従い個人情報の保護に努めております。しかしながら、万一事故が発生した場合、それに伴う損害に対する補償や、監督機関の処分を受けるといった可能性があります。さらに、当行の営業活動やブランドイメージに悪影響が及ぶおそれがあり、その結果として顧客や市場の当行に対する信用が低下する可能性があります。
④.訴訟について
当行は、当行グループ全体の訴訟について一元的に管理を行い、グループの法務リスクの極小化に努めており、現在のところ経営に重大な影響を及ぼす可能性のある訴訟案件はありません。
しかし、当行グループは銀行業務を中心にコンシューマーファイナンス業務(消費者金融業務、信販業務)、リース業務等の各種金融サービスを提供しており、このような業務遂行の過程で、損害賠償請求訴訟等を提起される、損害に対して補償する等の可能性があります。このような訴訟等の動向によっては、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、2023年5月に公表されたSBI地銀ホールディングス株式会社による当行普通株式に対する公開買付け及び同年10月の株式併合を通じたスクイーズアウトによる当行の非公開化に関連して、スクイーズアウトに反対する当行の元株主12名が当行に対して株式買取請求を行ったうえ、当該買取価格について、公開買付価格及びスクイーズアウトにおける当行普通株式1株当たり(株式併合前)の売却価格と同額である2,800円は公正な価格ではないと主張し、東京地方裁判所に価格決定申立を行っております。当行としては、申立人らの保有していた当行普通株式1株当たりの公正な価格は、公開買付価格及びスクイーズアウトにより端数となった当行普通株式の売却価格と同額の2,800円と決定されることが合理的と考えておりますが、何らかの理由で裁判所がこれと異なる価格を決定した場合には、差額の追加支払が発生する可能性があるほか、当行グループのレピュテーションに何らかの影響を与える可能性があります。
⑤.有能な従業員の雇用について
既存の市場における当行の地位及び顧客基盤を最大限に活かすためには、卓越した商品知識・技術、専門的で豊富な経験や実績を有する従業員を採用し活用することが、事業戦略において重要となります。しかしながら、当行は金融機関のみならず他業種との間でも新卒・中途採用で競合関係にあり、転職市場の活況によって人材の流動化が加速する中、当行の業務遂行のための有能な従業員を採用し定着させられる保証はなく、当行グループの競争力の低下や、業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、人材の流動化による有能な従業員の退職により、内部管理やリスク管理の水準が低下する等、業務運営に及ぼす制約が強まる可能性があります。
⑥.重要な経営陣の退任による事業への影響について
事業を継続的に成功させるためには、当行の業務執行取締役や執行役員等、上級経営陣の高度な業務遂行能力が重要となります。事業拡大に伴い特定の個人に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、上級経営陣のいずれかが将来に退任した場合、当行グループの業務運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)財務面に関するリスク
①.コンシューマーファイナンス子会社における利息返還損失引当金について
利息制限法は年15%から年20%を上限金利と定めている一方、「出資の受け入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(以下、「出資法」。)の上限金利は、2010年施行の改正出資法により年20%に引き下げられたもののかつては年20%を超えていました。これらの差額はいわゆる「グレーゾーン金利」や超過利息と呼ばれております。2010年施行の改正前の貸金業法では、超過利息の支払いが任意になされ、貸金業者が貸付実行及び返済に関する義務を遵守している限り、出資法の上限金利以下であれば、超過利息の支払いは有効であるとされていました(いわゆる「みなし弁済」)が、2006年の最高裁判決では、超過利息の支払いは原則として任意になされたものとはみなされないとされ、2010年施行の改正貸金業法ではみなし弁済に関する条文は削除されました。本来支払義務のある金額を超えて支払われた金額は「過払金」とも呼ばれております。
株式会社アプラス(「事業等のリスク」においては、同社及び同社の傘下の子会社を包括して「アプラス」という。)と新生パーソナルローン株式会社(旧商号:シンキ株式会社、2016年8月社名変更。以下、「新生パーソナルローン」。)は、過払金返還及びそれに関連する貸倒損失について引当金を計上し、現在に至るまで必要に応じて追加引当てを行ってきております。新生フィナンシャル株式会社(旧商号:GEコンシューマー・ファイナンス株式会社。以下、「新生フィナンシャル」。)は、2008年にGEジャパン・ホールディングス株式会社(買収当時。以下、「日本GE」。)から子会社を含めて買収したものですが、買収に際して新生フィナンシャルは利息返還損失引当金を計上しました。2014年には、日本GEから将来の過払金返還等損失の一括払いを受け、利息返還損失引当金を追加計上しました。
近年では、「グレーゾーン金利」に関する取引履歴開示請求の件数や過払金返還額は減少しております。しかし、現在の引当金額が将来の過払金返還請求及び関連する貸倒損失への対応として不十分である場合、将来追加の費用が生じ、当行グループの損益状況や財務状況に影響が生じる可能性があります。現在の引当金額が過払金返還請求によって生じる損失に対処するために十分であるという保証はありません。
②.年金制度及び年金資産に関するリスクについて
当行の年金資産の時価が下落した場合や、将来の退職給付債務の予測計算の基礎に関する事項が変動した場合(年金資産の期待運用収益率が低下する等。)、さらに、退職給付制度が変更された場合、年金費用計上額が増加する可能性があります。また、利子率を巡る環境の変化や他の要因が未積立退職給付債務額や毎年の費用処理額に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)金融諸環境等に関するリスク
①.金融サービス市場における競合について
当行は、魅力的な新しい金融サービスや生成AI等の先端技術の導入、セキュリティ対策の強化及びデジタル分野における戦略策定・業務推進に必要な専門人材の確保の強化に日々努めておりますが、規制緩和、当行を含む国内銀行による収益源の多様化に対する取り組み並びに外国企業及び外国人投資家の参入により、わが国の金融サービス市場は極めて競争の激しいものとなっております。当行は、数多くの金融サービス企業と競争関係にあり、当行より優位に立つ企業もあります。
さらに、金融サービス市場には、特に個人・中小企業向けローン市場を中心に、当行や当行の子会社を含む既存の金融サービス企業及び新規参入企業により、手軽で安価な手数料で行うことを可能とする決済サービス、クラウドファンディング、暗号資産や人工知能(AI)の活用等、お客さまのニーズと先端技術を融合させた新しい金融サービスが導入されており、当行の貸出金残高の縮小及び金利競争による利鞘縮小の可能性があります。生成AI等の先端技術の導入が遅れた場合、当行や当行の子会社が提供するサービスが陳腐化し、他行との競争力が低下する可能性があります。その結果、顧客満足度が低下し、顧客が他行に流出するリスクが高まるおそれがあります。また、当行のセキュリティ対策が不十分となり、金融犯罪やリスク管理上の予見が遅れる等のリスクが高まることにも繋がります。また、先端技術を活用するスタートアップ企業と大手金融機関の連携の流れが加速するなど、技術革新に伴う異業種からの参入により競争が激化することで当行グループの価値共創戦略の優位性が低下する可能性があります。さらには、デジタル分野における戦略策定・業務推進において、必要なスキルを有した専門人材の不足や確保の困難化に起因して競争力が低下する可能性があります。当行の業務にかかる競争は今後も激化を続けることが見込まれ、当行が現在及び将来の競争相手と効果的に競争できない可能性があります。
②.金融機関に対する監督官庁による広範な規制等について
当行は、銀行法第4条第1項の規定に基づき、銀行業を営むことについての免許の交付を受け、預金、為替、貸付業務をはじめとする種々の業務を営んでおります。そのため、当行は銀行業者として銀行法に基づき自己資本比率規制等様々な規制を遵守する必要があるほか、金融庁により広範な監督を受けております。また、有効期間その他の期限は法令等で定められていませんが、銀行法第26条において業務の停止等及び同第27条において免許の取消し等の要件が定められており、当該要件に該当した場合、業務の停止、免許の取消し等の処分を命じられる可能性があります。現時点で、当行はこれらの事由に該当する事実はないと認識しておりますが、将来、何らかの事由により業務の停止、免許の取消し等の処分を命じられた場合には、当行グループの事業、業績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当行グループは業務を行うにあたり、銀行法以外にも、会社法、独占禁止法、金融商品取引法、貸金業法、外国為替及び外国貿易法、犯罪による収益の移転防止に関する法律等並びに外国における同様の法律等の広範な法令上の制限及び監督官庁による監視を受けております。当行及び当行の関係会社は、金融当局による自己資本規制その他の銀行業務規制に加えて、業務範囲についての制限を受けており、これによって、ビジネスチャンスを追求できないことがあります。当行及び当行のいくつかの関係会社は、業務全般及び貸出資産分類に関して、金融庁又はその他の政府機関によりモニタリングを受けております。加えて、金融関連法規・規制をはじめ、その他の適用法規・規制の遵守を怠った場合には、重大なレピュテーショナルリスクに晒されるほか、当行又は当行のそれらの関係会社が銀行法第26条その他の法令の規定に基づく「業務改善命令」や「業務停止命令」といった行政処分やその他の制裁・罰則・損害賠償請求を受けること等により、当行又は当行のそれらの関係会社の業務に制限を受け、評価が悪化し、又は経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、AML/CFT対応や経済制裁などに関連する国内外の法規制が強化されている中で、適切な対応が不足した場合、行政処分や直接的な損失、評判の悪化が生じる可能性があります。
当行並びにその子会社及び関連会社は、コンシューマーファイナンス業務に関する規制、とりわけ貸金業法(並びに出資法及び利息制限法)の規制に服しております。これらの法令に係る裁判所や金融庁による解釈及び2006年12月に成立した改正法により、コンシューマーファイナンス業務は影響を受けてきました。金融庁や他の政府機関によるコンシューマーファイナンス業務に対する規制上の監視強化によって、かかる業務に従事する当行の子会社や関連会社が適用法令の遵守を怠ったことが判明した場合、これらに対する行政措置がとられる可能性があります。
当行を含む銀行がお客さまに対して販売する仕組預金は通常の預金と異なる投資リスクを内包しているため、銀行は各顧客の知識、経験、財産の状況及び契約を締結する目的に応じて仕組預金の性質や詳細について適切な説明をすることを求められます。金融商品取引法には、仕組債やその他の投資商品についての説明義務を強化する規定が盛り込まれており、これに伴って、銀行法上も、デリバティブ預金、外貨預金及び通貨オプション組入型預金等の投資性の強い預金について、広告等に関する規制や契約締結前の書面交付義務、適合性原則等、金融商品取引法上の行為規制が準用されることになっております。これらの新たな規制の導入に伴い、当行は、内部コンプライアンス体制のより一層の強化を図っておりますが、これらの遵守を怠った場合は、民事責任を負い又は行政上の措置を受ける可能性があります。
③.コンシューマーファイナンス業務にかかる法令及び規制等について
当行の子会社は、カードローン等の融資業務(貸金業事業)を行っており、貸金業法、利息制限法、出資法等の法律の適用を受けております。2011年10月に開始した当行本体の個人向け無担保ローン事業も同様であります。2010年施行の改正出資法では、貸付上限金利が年20%と定められ、利息制限法では元本金額に応じた利息の最高限度(元本金額により年利15%乃至20%)が定められ、これを超える部分は無効とされております。
貸金業業界では、契約書記載事項等の不備を理由に、利息の最高限度額を超える部分(超過利息)の返還を求める訴訟が多数提起され、これに対し、最高裁判所は2006年に、特定の条件下で超過利息は任意に支払われたとは認められないとの判断を下しました。
これにより、超過利息について支払いを拒む債務者や、既に支払った超過利息の返還を求める債務者が増加し、貸金業一般に重大な影響を及ぼしました。
さらに、2010年施行の改正貸金業法では、一人の顧客が貸金業者から借り入れることのできる総額についても、原則として年収の3分の1を上限とする新たな規制(総量規制)が課され、貸金業者にとって業務上大きな制約となっております。
一方、銀行による個人向け無担保ローンについては、現状、年収確認義務や年収に対する貸付限度等の規制は対象外となっております。しかし、行き過ぎた広告や過剰融資が一部で問題となり、その後業界の自主規制が図られておりますが、今後の動向次第では、当行本体の個人向け無担保ローン事業や新生フィナンシャルの信用保証業務に影響が生じる可能性もあります。
アプラス、新生パーソナルローン、新生フィナンシャルは、2007年度より新規顧客及び既存顧客の一部に対して、引き下げ後の上限金利を適用して新たな貸付を行ってきました、2010年6月以降、新規貸付は全て利息制限法の範囲内で実施しております。今後、さらなる業務規制が課せられた場合、当行グループのコンシューマーファイナンス業務が影響を受ける可能性があります。
当行グループのコンシューマーファイナンス業務における包括信用購入あっせん事業及び個別信用購入あっせん事業は「割賦販売法」の適用を受けており、これにより様々な事業規制を受けております。2018年6月の同法改正施行では、クレジットカード番号を取り扱うことを認める契約を締結する事業者に対して「加盟店管理」の一層の強化を図る旨の規定が導入され、また、2021年4月の同法改正施行では、業務の全部又は一部の停止を命ずることができる旨の規定が導入されました。当行グループは法令を厳格に遵守しておりますが、万一意図せずに法令に抵触する行為が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当行グループのコンシューマーファイナンス業務が直接適用を受けるものではありませんが、当行グループのコンシューマーファイナンス業務の提携先の中に「特定商取引に関する法律」の適用を受ける提携先があります。提携先の動向によっては、包括信用購入あっせん事業及び個別信用購入あっせん事業に影響を及ぼす可能性があります。
④.法令及び規制等の変更等の影響について
当行は現時点の規制に従って業務を遂行しておりますが、法律、規則、税制、実務慣行、法解釈、財政及び金融その他の政策の変更又は当局との見解の相違並びにそれらによって発生する事態が、当行の業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、どのような影響が発生しうるかについて、その種類・内容・程度等を予測することは困難であり、当行がコントロールしうるものではありません。
⑤.わが国の金融システム全般の不振に伴うリスクについて
当行は金融機関として健全性・収益性の高い業務運営を確保するよう努めておりますが、わが国の金融システムの健全性に懸念が持たれた場合、当行を含む銀行の業務及び財政状態に、以下のような影響を与える可能性があります。
・わが国の金融市場に関する否定的な報道により、預金者からの信頼が損なわれ、当行の企業イメージ又は当行の株価が悪影響を受ける可能性があります。
・国際金融市場において、当行を含む国内金融機関がリスク・プレミアムの要求又は信用規制を受ける可能性があり、それにより、当行の海外での資金運用・調達が影響を受ける可能性があります。
・政府は、社会経済全体の利益を保護する政策を導入する可能性があり、それは個々の銀行の株主の利益とは反する可能性があります。
・金融庁は、当行を含む銀行に対する定期検査又は特別検査の結果、規制、会計等についての政策を変更する可能性があります。
⑥.災害等の発生による悪影響について
当行グループは、国内外において店舗、事務所やデータセンター等の施設等を保有しておりますが、このような施設等は大規模自然災害やテロ・犯罪等の発生による被害を受ける可能性があります。また、地政学リスクの発現やパンデミックの発生により、当行グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。当行グループは、各種緊急事態を想定したコンティンジェンシープランを策定し、緊急時における態勢整備を行っておりますが、被害の程度によっては、当行グループの業務の一部が停止する等、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、地政学リスクの発現や大規模自然災害・パンデミックの発生を端緒とした景気の悪化、多数の企業の経営状態の悪化、株価の下落等が生じる可能性があります。その結果、当行グループの不良債権及び与信関連費用の増加や、保有している金融商品等において売却損や評価損が生じること等により、当行グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦.環境・社会に配慮しない投融資等について
近年、気候変動などの環境課題及び社会課題の顕在化に伴い、国内外での法令及び規制等の対応が厳格化され、金融機関に対しては、資金提供者として、環境・社会のサステナビリティに一層配慮することが期待されております。かかる背景から、環境・社会課題に適切な対応を行わない事業への投融資や関連取引を経営リスクと捉えております。
当行グループにおいては、統合的なリスク管理のフレームワークにおいて、環境問題や社会問題への対応に関するリスクを重要なリスクとして特定し、これらのリスクに対する予兆管理や対応力の強化を継続的に進めております。
しかしながら、ステークホルダーからの期待・目線は日増しに高まっており、当行グループの取り組み、リスク管理態勢の整備、それらの情報開示が期待から大きく乖離した場合等には、当行グループの競争力の低下及びレピュテーションの毀損等により、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)その他
①.リスクマネジメントポリシーの有効性について
当行は、金融機関として健全性・収益性の高い業務運営を確保するために当行グループの抱える様々なリスクをコントロールする必要があるとの認識のもと、そのリスクの総和を把握し、能動的な管理を行うため、リスクについての基本的認識及びリスク管理の基本方針を、リスクマネジメントポリシーとして制定しております。このポリシーのもとで、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、法務・事務・システム等のオペレーショナル・リスク等、各種のリスクの内容に応じて特定の委員会を設置し、リスクを管理する体制を構築しております。
当行は、リスクマネジメントポリシー及びそのための手続に則り、リスク管理の強化に注力しておりますが、急速な業務展開に伴い、かかるポリシー及び手続が、リスクの認識及び管理に際して十分に機能しない可能性があります。当行のリスク管理方法には、過去の市場動向の観測を基準にしているものがあるため、将来のリスク・エクスポージャーを必ずしも正確に予測できない可能性があります。業務上の諸リスク並びに法令及び規制等に対応するためには、多くの取引及び事象の検証に基づいて、ポリシー及び手続を適切に制定、改廃する必要があり、そうした調整が十分に行われるまではこのようなポリシー及び手続は、効果が十分でない可能性があります。また、当行が買収する可能性のある事業については、より広範な統合手続の中の一環として行わなければならないため、リスクマネジメントポリシーの実施及び管理が特に困難なものとなる可能性があります。これらの結果、当行の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②.SBIグループとの関係
・SBIグループとの資本関係等について
SBI地銀ホールディングス株式会社は、当行の親会社および銀行持株会社であり、また、SBIホールディングス株式会社はSBI地銀ホールディングス株式会社の完全親会社であることから当行の親会社であり銀行主要株主であります。
SBIグループは、当行役員の選任・解任、他社との合併等の組織再編、定款の変更等の当行の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。当行は、独立社外取締役により構成され、独立社外取締役が議長を務める指名・報酬委員会を任意に設けることで独立性の担保を図っております。
なお、当行はSBIホールディングス株式会社又はSBI地銀ホールディングス株式会社より役員の派遣を受けておりません。また、当行とSBIホールディングス株式会社又はSBI地銀ホールディングス株式会社との間において、事前承認事項等はございません。
・SBIグループとの取引について
当行グループと、SBIホールディングス株式会社を頂点とするSBIグループ各社は、第三者である他社と同等の条件により、営業取引等を行っております。
当行では、取締役等関連当事者及び親法人等との間の利益相反取引について社内規程を制定し、利益相反性・公平性や少数株主の利益を害する取引でないことを適切に検証・モニタリングする体制を構築しております。具体的には、SBIホールディングス株式会社及びその傘下の子会社・関係会社との取引のうち、親法人等との取引で利益相反が発生するもしくは利益相反のおそれのあるものについて、グループ法務・コンプライアンス担当役員等により構成され、常勤監査役の参加を必須とする特定取引審査会により、内容を審議又は決議しております。
・「SBI」の商標使用について
当行グループは、SBIホールディングス株式会社に対し商標使用を申請しその使用の承諾を得て「SBI」の名称を使用しております。当行が、SBIホールディングス株式会社の子会社・関連会社等でなくなった場合等には、「SBI」の商標を使用できない可能性や使用条件が変更される可能性があります。
・役員・従業員の出向及び兼任について
業務の効率性、事業上の必要性、人材育成及び各職員の将来像を踏まえたキャリアパス形成の観点から、SBIグループ内での積極的な人材交流が行われており、当行グループにおいてもSBIホールディングス株式会社を含めたSBIグループ内他社から出向社員を受け入れております。
当行からSBIホールディングス株式会社を含めたSBIグループ内他社への出向については、上記の観点から必要と判断するもののみ実施しており、その範囲において、今後も継続する方針であります。
・SBIグループ内の他社との競合
現在当行グループの方針決定及び事業展開の決定については、当行グループ独自に決定しており、また、SBIグループ内の他社との競合関係はありません。しかし、SBIグループは世界中でさまざまな事業の運営に関わっており、また、新たな事業や投資の検討を日々行っていることから、今後、当行グループは投資機会の追求にあたりグループ内他社と競合する可能性があります。当行グループとしては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていきますが、当行グループの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。
なお、SBIホールディングス株式会社の連結子会社であるSBIアルヒ株式会社は当行と同じく住宅ローン事業を営んでおりますが、同社は2025年6月2日より当行と銀行代理業務委託契約を締結し、当行が取扱う住宅ローン商品の契約締結の媒介業務を開始しております。
③.M&A及び資本業務提携について
当行グループは、さらなる事業成長を目指し、国内外における同業他社等に対するM&Aや資本業務提携を既存の事業を補完・強化するための有効な手段の一つであると位置づけております。しかしながら、有効な投資機会を見出せない場合や、当初期待した戦略的投資効果を得られない場合には、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループは、M&Aや資本業務提携を行うにあたっては、そのリスクや妥当性を十分に検討しておりますが、M&Aや資本業務提携に見合う効果の創出がなされなかった場合には、M&A等に伴い計上されるのれん等の資産について減損処理を行う必要が生じる等、当行グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④.大規模な公募又は売出しを伴う新規上場に係る特例の適用及び当行普通株式の流動性
当行は、東京証券取引所プライム市場への上場を予定しており、上場に際しては、公募増資及び売出しによって当行普通株式の流動性の確保に努めることとしております。新規上場時における流通株式比率につき、東京証券取引所は新規上場時における株式の公募又は売出しの規模が1,000億円以上の見込みである場合に、「流通株式比率に係る基準に適合するための計画書」を提出することで、上場時に求められる流通株式比率は10%以上の見込みで足りるとされます。当行は新規上場に際して、この「大規模な公募又は売出しを伴う新規上場に係る特例」の適用を受けております。なお、当行普通株式の流通株式比率は新規上場時においてオーバーアロットメントによる売出しを除いて35%を下回る見込みであります。当行は、上場後最初に到来する事業年度の末日の翌日から起算して5年を経過する日までの間に東京証券取引所が定める上場維持基準である流通株式比率35%以上を当行株式の上場維持のため実現するよう企業価値の増大に向けた成長施策の実践を進めていく方針であり、かつ、引き続き当行株式の追加的な売却等の検討と実行を各大株主へ要請してまいりますが、何らかの事情により当該基準を達成することができない場合には、上記特例の適用期間終了後に上場廃止となる、又はプライム市場から他の市場に移行し、当行普通株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当行普通株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
重要なリスク
当行グループでは、経営上重大な影響を及ぼす可能性の高いリスクを「重要なリスク」(トップリスク)とし、定量化が困難な非財務リスクも含めて、グループリスクポリシー委員会等での議論を踏まえて選定しております。現在、与信関連費用の増加のほか、金融市場の急変による保有有価証券の評価損、資金調達コストの増加、人材不足による成長の阻害などを重要なリスクとして選定しております。これらの重要なリスクに対しては、予兆管理の高度化や対応力の強化を重点的に取り組んでおります。
2025年11月現在、以下を重要なリスクとして選定しております。
| リスクシナリオ | 内容・影響 |
| 1.与信関連費用の増加 | ●長期金利の上昇ないしは高止まり、地政学リスクの発現、大規模自然災害・パンデミックの発生、暗号資産市場の相場急変等を端緒とした世界的な景気後退や不動産担保価格の下落に伴う、与信関連費用の増加。 ●大口投融資先や与信集中業種の信用力悪化に伴う、与信関連費用の増加。 |
| 2.金融市場の急変による保有有価証券の評価損 | ●各国中央銀行の金融政策の変更やさらなる政策金利の引き上げを端緒とした金利上昇に伴う、保有有価証券の価値下落。 ●保有有価証券の価値下落により資本余力が低下し、事業計画が実行できなくなるリスク。 |
| 3.資金調達コストの増加 | ●預金獲得競争の激化による資金調達コスト増加や調達の不安定化により、事業計画が実行できなくなるリスク。 ●主にコンシューマーファイナンスにおいて調達コスト増加を貸出金利に十分反映できずに収益力が低下するリスク。 ●金利上昇下での預金金利競争の激化により、法人預金の資金流出、個人預金の粘着性低下による資金流出、追加的な調達コストが発生。 ●地政学リスクの発現や大規模自然災害・パンデミックの発生・暗号資産市場の相場急変等を端緒とした金融市場の混乱に伴う、外貨流動性の低下及び外貨調達コストの増加。 |
| 4.人材不足による成長の阻害 | ●人材獲得競争の激化を背景とする新卒・中途採用の困難化に起因した、戦略分野及び基幹分野における競争力の低下。 ●人材流動化の加速を背景とする中堅・ベテラン層の退職者の増加に起因した、内部管理上の問題の顕在化及び業務運営上の制約の強まり。 |
| 5.サイバー攻撃・システム障害による業務停止・顧客の離反・損害 | ●サイバー攻撃による顧客情報の流出・決済機能等の停止や、サイバー金融犯罪による不正利用・不正送金の発生に伴う、直接的な損失の発生及び評判の悪化。 ●システム障害の発生による顧客情報の流出や決済機能等の停止に伴う、直接的な損失の発生及び評判の悪化。 ●外部委託先起因の障害により、復旧までの時間が想定外にかかり、顧客からの評判が悪化。 |
| 6.法令違反等による評判悪化・行政処分 | ●役職員等による法令違反や社会的規範から逸脱した不適切な行為・不作為に起因した、直接的な損失の発生及び評判の悪化。 ●AML/CFT対応、経済制裁等に係る国内外の法規制強化に伴う対応の不備に起因した、行政処分及び直接的な損失、評判の悪化。 |
| 7.海外情勢の変化による事業推進力の低下・専門人材不足による競争力の低下 | ●海外事業の企画・推進・管理に必要な専門人材の不足に伴う、競争力の低下や戦略実行の遅延。 ●海外における法規制・取引慣行等の相違や事前調査の制約に伴う、想定外の事象に対する対応費用・課徴金等の発生及び与信関連費用の増加。 |
| 8.環境・社会問題対応の不備による評判悪化 | ●環境問題(気候関連問題を含む。)や社会問題への対応に関する法規制等の厳格化。 ●当行グループの環境・社会問題への対応が不十分とみなされることに起因した、競争力の低下及び評判の悪化。 ●環境・社会問題に対する対応が不十分な投融資先の業況悪化に伴う、与信関連費用の増加。 |
| 9.資本余力の低下によるリスクテイクの制限 | ●投融資拡大に伴う資本余力の低下・リスク・アセットの増加を背景に、資本運営上の制約が高まり、計画通りのリスクテイクができなくなるリスク、あるいは戦略変更を余儀なくされるリスク。 |
| 10.技術進歩への対応の遅れによる競争力低下 | ●生成AI等の先端技術の導入が遅れることで、他行に対する競争力の低下、顧客満足度の低下、金融犯罪やリスク管理上の予見が遅れる等のリスク。 ●技術革新に伴う異業種からの参入により競争が激化。 |
なお、「事業等のリスク」は、重要なリスクも踏まえて選定しております。