有価証券報告書-第160期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 9:05
【資料】
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【項目】
168項目
②戦略
当行では、気候変動関連のリスク及び機会を短期(~5年)、中期(5年~10年)、長期(10年~20年)の時間軸にて1.5℃と4.0℃の2つのシナリオを用いて定性的、定量的に分析しています。気候変動リスクについては、脱炭素社会への移行における規制強化に伴う「移行リスク」と、気候変動による自然災害がもたらす水害等の発生を対象とした「物理的リスク」が、当行及び当行の投融資先のお客さまへもたらす影響を認識しています。
◆リスク及び機会
リスク/機会要因事業への影響時間軸財務影響
移行リスク市場リスク市場の変化脱炭素化に向けた産業の変化に伴う保有株式、債券の価値低下中期~長期
レピュテーショナルリスク顧客からの評価気候変動関連に対する取組みや情報開示の対応不足に対するステークホルダーからの批判短期~長期
信用リスク炭素税の導入、規制の強化脱炭素に関する規制や税制、取引先からの要請強化による融資先の費用負担増加及び業績悪化中期~長期
物理的リスク有形資産リスク自然災害の激甚化・頻発化風水災等の被災に伴う自行資産の毀損・修繕費用発生短期~長期
有形資産リスク自然災害の激甚化・頻発化風水災等の被災に伴う自行の事業の中断短期~長期
信用リスク自然災害の激甚化・頻発化風水災等の発生に伴う自行不動産担保の価値毀損短期~長期
信用リスク自然災害の激甚化・頻発化風水災等に伴う融資先の直接的な損害やサプライチェーンの間接的な損害による事業の中断および復旧費用負担増加による業績悪化短期~長期
信用リスク平均気温の上昇海面上昇による融資先の直接的な損害やサプライチェーンの間接的な損害による事業の中断および復旧費用負担増加による業績悪化長期
機会資源効率省エネ需要の増加省エネルギー化等による自行の事業コストの低減短期~長期
製品及びサービス再エネ需要の増加再生可能エネルギー関連融資を含むサステナブルファイナンスの取組みによる収益増加短期~長期
脱炭素支援の市場拡大脱炭素支援に関するコンサルティング実施による収益増加短期~長期
インフラ強化の需要増加災害対策や事業継続目的のためのインフラ投資に基づく資金需要拡大による収益増加短期~長期
レジリエンス社会的評価の向上気候変動対応強化と積極的な開示による企業価値・社会的価値の向上中期~長期


◆リスク及び機会への当行の対応
取組み取組内容
CO2排出量の算定・情報開示当行グループのCO2排出量の削減に取組むとともに気候変動への当行の取組みを開示しています。
・CO2排出量を算定、削減目標の開示
・CO2排出量の削減策の実施
・気候変動に関する情報収集
脱炭素経営支援お客さまの脱炭素経営を支援しています。
・CO2排出量の可視化
・省エネ診断、省エネ・再エネ設備の導入
・Jクレジットの仲介
・脱炭素経営に関連したセミナーの実施 など
サステナブルファイナンスお客さまのサステナブル経営を資金面から支援しています。
・グリーンローン
・ソーシャルローン
・サステナビリティ・リンク・ローン

◆気候変動に関するシナリオ分析
・移行リスク
移行リスクは、当行の融資ポートフォリオにおいて気候変動リスクの影響度が高い「電力」、「ガス」、「石油」セクターを対象にIEAが公表する1.5℃シナリオのもとで、炭素税の導入による個社の財務への影響に起因した当行の与信コストについて分析しました。
・物理的リスク
物理的リスクは、当行の担保物件、与信先企業に与える水害被害を対象とし、担保毀損影響及び与信先企業の業務停止・停滞に伴う売上減少の影響に起因した当行の与信コストについて分析しました。
移行リスク物理的リスク
シナリオ1.5℃シナリオ:IEA“NZE Scenario”
※IEA:International Energy Agency(国際エネルギー機関)
4.0℃シナリオ:IPCC“RCP8.5”
※IPCC:Intergovermental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)
セクター電力、ガス、石油セクター鳥取県内の当行融資先(法人)
分析手法IEAの”NZE Scenario”における炭素税データを基に投融資先の業績・財務状況について推計し、債務者区分の変化による与信コストの増加額を分析洪水発生時の浸水規模に応じて担保毀損額および業務の停止・停滞に伴う売上減少額について推計し、与信コストの増加額を分析
分析期間2050年まで2050年まで
分析結果13億円程度9億円程度

◆炭素関連資産の状況
当行では、TCFD提言を踏まえた気候変動に及ぼす影響の高いセクターへの貸出金について、気候変動リスクを定量的に把握するため炭素関連資産をモニタリングしております。2022年度より2021年10月のTCFD提言の改定を踏まえ、炭素関連資産とする対象セクターを「エネルギー(水道事業、再生可能エネルギー発電事業を除く)」、「運輸」、「素材・建築物」、「農業・食糧・林産物」の4セクターに拡大しました。2023年度の貸出金に占める割合は16.9%(2023年度末)となっています。なお、従来の炭素関連資産の定義に基づく炭素関連セクター向け貸出金の、当行の貸出金に占める割合は1.6%です。当行貸出金残高に占める4つのセクターの割合は以下の通りです。
炭素関連
セクター
エネルギー運輸素材・建築物農業、食品、林産物合計
割合1.6%1.6%11.3%2.4%16.9%

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