有価証券報告書-第123期(2025/04/01-2026/03/31)
⑤ 戦略
イ 人材育成方針
A 全体方針
経営理念の実現に向け、長期ビジョンで掲げている「No.1の課題解決力で持続的に成長する広域地方銀行」を実現するため、社内外で通用する高い専門性を有す人材の育成に取り組みます。そのために、質の高い成長機会を提供するなど、人材へ積極的に投資を行い、従業員一人ひとりの自律的なキャリア形成をサポートします。
B 取組方針
(A) 多様な人材の確保・戦力化
新卒採用におけるコース別採用(デジタルコース新設)の活用やリファラル採用・キャリアリターン制度など経験者採用チャネルの拡充・多様化に取り組んでいます。また、スペシャリストが専門性を追求し続けることができるキャリアパスの明確化や高度プロフェッショナル運用(市場価値や成果に応じた個別決定の報酬制度)の活用などにより、性別・年齢・国籍を問わず、多様な人材を積極的に採用しています。
(B) 体系化した育成カリキュラムに基づく育成
コンサル分野(法人コンサル、アセットコンサル、融資・外為、ローン、窓口サービス)及びデジタル分野の専門人材育成に向けた当行独自の認定制度を導入しています。各分野で人物像を設定のうえ、人物像に対してスキルチェックリストを整備し、タレントマネジメントシステムによりスキルの可視化を図っています。認定に際しては、スキルのほか、実績・成果物や実務経験など総合的に判定しています。また、認定者数を主要KPIとして設定し、体系的かつ計画的に専門性の向上に取り組むことにより、専門人材育成を図っています。
[業務分野、レベル毎の人物像]

(C) 質の高い成長機会の拡充
一人ひとりの成長を加速させるためには、実践の場である「良質な育成機会」を増やすことが重要との考えのもと、融資部や山陽・関西ブロック店舗への法人営業担当者短期派遣研修やコンタクトセンター派遣研修など、実践力を学ぶ機会を拡充しています。また、行外研修への派遣や、他組織への短期・長期出向等行内外の専門人材との交流を通じた成長機会を提供しています。
(D) 自律的なキャリア形成をサポート
・個々人の能力の可視化を通じて、一人ひとりのレベルに沿った効果的かつ効率的なOJT、研修、自己啓発
に取り組むことができる体制整備を進めています。
・従業員一人ひとりが作成するキャリア開発シートをもとにキャリア面談を実施し、個々人のキャリアプラン
に沿った配置や自律的な学びの機会の提供など従業員一人ひとりの主体的なキャリア形成をサポートするこ
とにより、モチベーションの維持・向上に取り組んでいます。
[参考指標]
※キャリアアップ手当(自己研鑽を後押しすることを目的として2023年7月に新設)、行内研修・
セミナー・勉強会、eラーニングに係る費用、行外研修参加費用、自己啓発奨励金、研修に係る
旅費、研修受講時の人件費、内部研修講師の人件費、研修出向者の人件費を含んでおります。
[顧客向けサービス業務利益]

[1人あたり資金利益・役務取引等利益] [コンサル案件 収益金額と件数の推移]

ロ 社内環境整備方針
A 全体方針
当行グループは、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できるウェルビーイングな職場環境を実現します。
・高いエンゲージメントの実現
従業員と一体となり双方の成長に貢献し合う関係を構築することにより、従業員一人ひとりの働きがいを創出し、高いエンゲージメントの実現を図ります。
・心身の健康の実現
全ての従業員が安心して働き続けることができるよう、心身両面での健康サポートを行います。
・ダイバーシティ&インクルージョンの実現
性別や年齢、障がいの有無等にとらわれず、従業員一人ひとりの価値観や適性を尊重し、かつ従業員が柔軟で働きやすい職場環境を実現します。
B 取組方針
(A) 高いエンゲージメントの実現
当行グループは、2022年度より全従業員を対象に「従業員エンゲージメントサーベイ」を実施し、組織のエンゲージメント状況の把握と課題の可視化に取り組んでいます。銀行業界や同規模企業との比較を通じて、当行グループ全体及び各職場の強みと課題を明確化し、その結果を踏まえて職場環境の改善に向けた取組を継続しています。これらの取組により、グループ全体でエンゲージメント向上を図っています。

[参考:離職率推移]
専門性の蓄積や顧客接点の品質向上に重要な影響を与える30歳未満の離職率は、近年改善が進んでいます。今後もエンゲージメント向上施策などを通じて、離職率の低水準維持とさらなる改善に取り組みます。
(B) 心身の健康の実現
・当行グループは、2018年9月に「健康経営宣言」を策定し、頭取を健康づくりの責任者として、従業員の心身の健康保持・増進に向けた取組を推進しています。
・従業員の生活習慣改善を目的に、運動・食事・睡眠等の管理が可能な健康増進アプリを導入し、アプリを活用したウォーキングイベントなどを開催しています。また、毎月22日を「禁煙の日」とし受動喫煙防止施策を強化するとともに、メンタルヘルスケア動画や健康セミナーの提供を通じ、ヘルスリテラシー向上に取り組んでいます。
・これらの取組が評価され、経済産業省及び日本健康会議による「健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500」に8年連続で認定され、グループ会社8社も「中小規模法人部門」の認定を受けています。また、全従業員の健康管理に戦略的に取り組んでいる企業として、スポーツ庁の「スポーツエールカンパニー」にも2年連続で認定されました。
・従業員のファイナンシャル・ウェルネス向上に向けて、従業員持株会の奨励金引上げや対象企業へのグループ会社各社の追加に加え、確定拠出年金(DC)及びiDeCoの制度周知など、金融教育の強化を進めています。確定拠出年金では、対象者の約8割がマッチング拠出を活用しています。さらに、2025年度には通常の賞与に加え当行株式等を給付する「従業員向け株式報酬制度」を導入しました。今後も金融教育の充実などを通じ、従業員の経済的安定を支援していきます。
(C) ダイバーシティ&インクルージョンの実現
当行グループは、一人ひとりのライフステージに応じた柔軟な働き方を整備し、ワーク・ライフ・バランスの向上を図ることで、多様な人材が属性にかかわらず活躍し続けることができる職場環境の整備を進めています。
<推進体制>2024年4月に人事部内へダイバーシティ推進グループを設置し、同グループが中心となって女性活躍推進や育児・介護と仕事の両立支援等に関する各種施策を展開しています。こうした取組の進展が評価され、2024年度には女性活躍推進企業として最高評価である「プラチナえるぼし」に認定され、2025年度には「なでしこ銘柄」に3年連続で選定されました。
<女性活躍推進>a.女性管理職比率の向上
性別にかかわらず能力に応じた登用を進めており、女性管理職比率は継続的に上昇しています。2024年 度は、従業員アンケートを踏まえた女性活躍推進チームの提言に基づき、キャリア意識向上や人的ネットワーク構築を目的とした「女性役員との座談会(全営業エリア13ブロックで開催、参加者323名)」や「女性管理職向け研修」等を実施しました。また、2024年度から2025年度にかけて、地域における女性活躍の機運醸成と会社を越えたネットワーク構築に向けて「女性活躍推進交流会(山陰7会場で開催、参加者延べ517名)」を開催しました。管理職向けには「ダイバーシティセミナー」や「所属長向け人材育成力強化研修」を実施し、管理職のマネジメント力強化と意識醸成に取り組んでいます。
引き続き、多様なキャリアパスやロールモデルを提示し、女性が管理職へ挑戦しやすい職場環境の整備を進めてまいります。なお、こうした取組は、多様性の向上とともに採用競争力の強化にも寄与するものと認識しています。
[参考:女性活躍推進チームからの提言施策]
女性活躍の先進企業を目指す取組の一環として、2022年11月に従業員の発案による「女性活躍推進チーム」を設置しました。公募メンバー32名がアンケート結果を基に、女性の採用・育成・登用に関する重点施策を検討し、2023年9月に経営へ提言を行いました。
[本人の意識改革]
・全員の意識の底上げ ~キャリア形成に向けた支援~
キャリアプラン構築研修実施、人脈ネットワーク創出及び視野を広げる場の提供、行内インターンシップ制度導入
・管理職・役員登用に向けた育成 ~メンター制度の導入~
[管理職の意識改革]
・管理職向け多様性のある組織運営を学ぶセミナーの実施
・キャリア面談の定着化・レベルアップ
《職位別の女性比率(連結)》
※1…部長、支店長、プラザ長等
※2…女性活躍推進法の規定に基づき算出。労働基準法上の「管理監督者」及び同等の権限を有する者
(部店長等の所属長、副部店長、グループ長、次長など)
※3…女性活躍推進法の規定に基づき算出。「係長」及び同等の権限を有する者(部店長代理、本部副企
画役などの役職者)
b.男女間の賃金差異の改善
・同一労働における男女間の賃金格差はありません。一方で、正規労働者については、平均年齢や勤続年数、年代別の女性比率、管理職比率の違いに加え、転居を伴う転勤を許容する者に支給するフリー手当(定例給与の10%相当額)や赴任手当の受給者割合の差異などが、男女間の賃金差に影響を与えています。[参考指標1に記載]
・全労働者における男女間の賃金差異については、女性の非正規労働者が全労働者に占める割合が約3割となっており、雇用形態の違いによる賃金水準の差も相まって、こうした人員構成が賃金差異の一因となっています。[参考指標2に記載]
・キャリア形成支援をはじめとする女性活躍推進施策の効果により、女性の平均勤続年数が伸長し、女性管理職比率も上昇しています。これらの進展に伴い、男女間の賃金差異は縮小傾向にあります。
・年代別の女性比率の差異や非正規労働者における女性比率の高さについては、家事・育児・介護等との両立に関する社会的背景などが影響していると考えています。当行グループは、性別にかかわらず能力を発揮できる環境づくりを進めるため、働き方やキャリア形成を支える制度の充実と運用改善に取り組んでいます。
《男女間の賃金差異(連結)》
男女間の賃金差異は、近年着実に縮小しています。
[参考指標1]
《男女別の平均年齢・勤続年数(連結)》 ※正社員のみ
女性の平均勤続年数は、新卒採用強化により全体の勤続年数が低下傾向の中でも伸長しており、男女間の賃金差異の縮小に寄与しています。
《年代別女性比率(連結)》 ※正社員のみ
平均賃金が相対的に低い10~30代の層において女性比率が高いことが、人員構成上の要因として男女間の賃金差異に影響しています。一方、中堅層や50代以上における女性比率が上昇しており、こうした人員構成の変化が、近年の男女間の賃金差異の縮小に寄与しています。さらに、こうした変化は将来的な管理職の増加につながり、賃金差異の一層の縮小要因となることが想定されます。
《女性の管理職比率(連結)》
女性管理職比率の上昇が、男女間の賃金差異の縮小に寄与しています。
《男女別のフリー手当及び赴任手当受給者割合(単体)》
フリー手当及び赴任手当受給者割合における男女差が男女間の賃金差異に影響を与えています。
転居を伴う異動を許容する人材にはフリー手当(定例給与の10%相当)を支給しています。この受給者割合は、男性が70~80%台で推移する一方、女性は約10%にとどまっており、受給者構成に大きな差があります。また、基本居住地を離れて、社宅等に入居し勤務する従業員には月額40,000円~150,000円の赴任手当を支給していますが、こちらも男性の受給者割合が約35%に対し、女性は7%以下と男女差が生じています。これら手当の受給状況の違いは、広域な店舗ネットワークを有する当行の業務特性によるものであり、正社員における男女間の賃金差異の約4分の1を構成する要因となっています。
<フリー手当受給者割合><赴任手当受給者割合>
[参考指標2]
《雇用形態別人員割合(連結)》 ※年間の平均人員にて算出
全従業員に占める非正規雇用者(女性)の割合が高く、非正規雇用の賃金水準が相対的に低いことが、全労働者における男女間の賃金差異の一因となっています。

c.男性労働者の育児休業等取得率の向上
当行グループは、育児や家事に関する役割分担の固定的な意識を是正し、女性活躍を一層推進するため、男性労働者の育児休業取得を促進しています。
育児休業を子が3歳の誕生日の前日まで取得可能とする制度を設けるなど、制度面の充実を図っています。
また、男性労働者が育児休業を取得しやすい職場環境の整備や意識啓発に取り組むことで、制度利用の促進及び取得日数の長期化を目指し、男女がともに育児に参画できる環境づくりを進めています。
《男性の育児休業等取得率(連結)》

※1…当該年度に育児休業等を取得した従業員を対象に算出
<多様な人材の活躍>・性別・年齢・国籍を問わず、多様な人材の採用を進めており、1級建築士や弁護士、中小企業診断士、情報処理安全確保支援士など金融に限らず幅広い人材を採用しています。新卒採用環境の厳しさも踏まえ、リファラル採用制度やキャリアリターン制度など採用チャネルを拡充し、経験者採用を積極的に推進しています。
また、2022年4月には市場価値や成果に応じて個別に報酬を決定する高度プロフェッショナル運用を導入し、専門性の高い人材の確保にも努めています。
・当行は、障がいのある方の専門的な就労支援を目的として、松江市(2007年開設)と鳥取市(2017年開設)の2か所で事業所を運営しており、計37名(2025年度末現在)が在籍しています。絵画制作を通じて創出される経済価値を地域の障がい者就労支援事業へ間接的に還流させる取組や、ITスキルを活用した事務サポート・業務効率化など多様な業務で活躍しています。今後も、地域における自立支援の取組を継続し、障がい者雇用の拡大を図っていきます。
・同性パートナーを持つ従業員に対し、法律上の配偶者と同等の福利厚生や規程を適用する「パートナーシップ制度」を導入するなど、従業員の多様な価値観を尊重し、誰もが働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。
<シニア人材の活躍の場の拡大>・2025年7月に、役職定年を55歳から60歳へ、定年を60歳から65歳へそれぞれ延長しました。併せて、中高年層が専門分野で活躍できる機会を拡充することで、「モチベーションを維持しながら継続的に活躍できる仕組みの整備」と「年齢によらず豊富な知識・能力を発揮できる組織づくり」を進めています。
<ワーク・ライフ・バランスの充実>・働く場所や時間を柔軟に選択できる環境を整備し、従業員一人ひとりのワーク・ライフ・バランス向上に取り組んでいます。
・2024年度には、成長意欲のある従業員が在籍しながら学び直しやスキル向上に取り組める環境や、配偶者の海外赴任などライフイベントにも柔軟に対応できる環境を整えるため「キャリア休職制度」を導入しました。多様な働き方の実現によるエンゲージメント向上や優秀な人材の定着、キャリア自律の促進を目的として個々のキャリアに応じた働き方の選択肢を拡充しています。
・休暇制度を従業員のニーズに応じて継続的に拡充し、有給休暇を取得しやすい環境づくりを進めています。
・従業員が安心して働き続けられるよう、育児休業・介護休業制度の充実を図り、家庭と仕事の両立を支援しています。
・2024年には、不妊治療と仕事の両立支援に積極的に取り組む企業として、厚生労働省より「プラチナくるみんプラス」の認定を受けました。
※1…法定労働時間(1日8時間)を超えて労働した時間を基に算出しています。
イ 人材育成方針
A 全体方針
経営理念の実現に向け、長期ビジョンで掲げている「No.1の課題解決力で持続的に成長する広域地方銀行」を実現するため、社内外で通用する高い専門性を有す人材の育成に取り組みます。そのために、質の高い成長機会を提供するなど、人材へ積極的に投資を行い、従業員一人ひとりの自律的なキャリア形成をサポートします。
B 取組方針
(A) 多様な人材の確保・戦力化
新卒採用におけるコース別採用(デジタルコース新設)の活用やリファラル採用・キャリアリターン制度など経験者採用チャネルの拡充・多様化に取り組んでいます。また、スペシャリストが専門性を追求し続けることができるキャリアパスの明確化や高度プロフェッショナル運用(市場価値や成果に応じた個別決定の報酬制度)の活用などにより、性別・年齢・国籍を問わず、多様な人材を積極的に採用しています。
(B) 体系化した育成カリキュラムに基づく育成
コンサル分野(法人コンサル、アセットコンサル、融資・外為、ローン、窓口サービス)及びデジタル分野の専門人材育成に向けた当行独自の認定制度を導入しています。各分野で人物像を設定のうえ、人物像に対してスキルチェックリストを整備し、タレントマネジメントシステムによりスキルの可視化を図っています。認定に際しては、スキルのほか、実績・成果物や実務経験など総合的に判定しています。また、認定者数を主要KPIとして設定し、体系的かつ計画的に専門性の向上に取り組むことにより、専門人材育成を図っています。
[業務分野、レベル毎の人物像]

(C) 質の高い成長機会の拡充
一人ひとりの成長を加速させるためには、実践の場である「良質な育成機会」を増やすことが重要との考えのもと、融資部や山陽・関西ブロック店舗への法人営業担当者短期派遣研修やコンタクトセンター派遣研修など、実践力を学ぶ機会を拡充しています。また、行外研修への派遣や、他組織への短期・長期出向等行内外の専門人材との交流を通じた成長機会を提供しています。
(D) 自律的なキャリア形成をサポート
・個々人の能力の可視化を通じて、一人ひとりのレベルに沿った効果的かつ効率的なOJT、研修、自己啓発
に取り組むことができる体制整備を進めています。
・従業員一人ひとりが作成するキャリア開発シートをもとにキャリア面談を実施し、個々人のキャリアプラン
に沿った配置や自律的な学びの機会の提供など従業員一人ひとりの主体的なキャリア形成をサポートするこ
とにより、モチベーションの維持・向上に取り組んでいます。
[参考指標]
| 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
| 育成に係る人的投資額(※) | 543百万円 | 920百万円 | 1,033百万円 |
※キャリアアップ手当(自己研鑽を後押しすることを目的として2023年7月に新設)、行内研修・
セミナー・勉強会、eラーニングに係る費用、行外研修参加費用、自己啓発奨励金、研修に係る
旅費、研修受講時の人件費、内部研修講師の人件費、研修出向者の人件費を含んでおります。
[顧客向けサービス業務利益]

[1人あたり資金利益・役務取引等利益] [コンサル案件 収益金額と件数の推移]

ロ 社内環境整備方針
A 全体方針
当行グループは、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できるウェルビーイングな職場環境を実現します。
・高いエンゲージメントの実現
従業員と一体となり双方の成長に貢献し合う関係を構築することにより、従業員一人ひとりの働きがいを創出し、高いエンゲージメントの実現を図ります。
・心身の健康の実現
全ての従業員が安心して働き続けることができるよう、心身両面での健康サポートを行います。
・ダイバーシティ&インクルージョンの実現
性別や年齢、障がいの有無等にとらわれず、従業員一人ひとりの価値観や適性を尊重し、かつ従業員が柔軟で働きやすい職場環境を実現します。
B 取組方針
(A) 高いエンゲージメントの実現
当行グループは、2022年度より全従業員を対象に「従業員エンゲージメントサーベイ」を実施し、組織のエンゲージメント状況の把握と課題の可視化に取り組んでいます。銀行業界や同規模企業との比較を通じて、当行グループ全体及び各職場の強みと課題を明確化し、その結果を踏まえて職場環境の改善に向けた取組を継続しています。これらの取組により、グループ全体でエンゲージメント向上を図っています。

[参考:離職率推移]
専門性の蓄積や顧客接点の品質向上に重要な影響を与える30歳未満の離職率は、近年改善が進んでいます。今後もエンゲージメント向上施策などを通じて、離職率の低水準維持とさらなる改善に取り組みます。
| 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度(目標) |
| 離職率(30歳未満) | 6.3% | 5.0% | 4.2% | 5.0%以下 |
| 離職率(新卒3年以内) | 14.0% | 10.2% | 19.6% | ― |
(B) 心身の健康の実現
・当行グループは、2018年9月に「健康経営宣言」を策定し、頭取を健康づくりの責任者として、従業員の心身の健康保持・増進に向けた取組を推進しています。
・従業員の生活習慣改善を目的に、運動・食事・睡眠等の管理が可能な健康増進アプリを導入し、アプリを活用したウォーキングイベントなどを開催しています。また、毎月22日を「禁煙の日」とし受動喫煙防止施策を強化するとともに、メンタルヘルスケア動画や健康セミナーの提供を通じ、ヘルスリテラシー向上に取り組んでいます。
・これらの取組が評価され、経済産業省及び日本健康会議による「健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500」に8年連続で認定され、グループ会社8社も「中小規模法人部門」の認定を受けています。また、全従業員の健康管理に戦略的に取り組んでいる企業として、スポーツ庁の「スポーツエールカンパニー」にも2年連続で認定されました。
・従業員のファイナンシャル・ウェルネス向上に向けて、従業員持株会の奨励金引上げや対象企業へのグループ会社各社の追加に加え、確定拠出年金(DC)及びiDeCoの制度周知など、金融教育の強化を進めています。確定拠出年金では、対象者の約8割がマッチング拠出を活用しています。さらに、2025年度には通常の賞与に加え当行株式等を給付する「従業員向け株式報酬制度」を導入しました。今後も金融教育の充実などを通じ、従業員の経済的安定を支援していきます。
(C) ダイバーシティ&インクルージョンの実現
当行グループは、一人ひとりのライフステージに応じた柔軟な働き方を整備し、ワーク・ライフ・バランスの向上を図ることで、多様な人材が属性にかかわらず活躍し続けることができる職場環境の整備を進めています。
<推進体制>2024年4月に人事部内へダイバーシティ推進グループを設置し、同グループが中心となって女性活躍推進や育児・介護と仕事の両立支援等に関する各種施策を展開しています。こうした取組の進展が評価され、2024年度には女性活躍推進企業として最高評価である「プラチナえるぼし」に認定され、2025年度には「なでしこ銘柄」に3年連続で選定されました。
<女性活躍推進>a.女性管理職比率の向上
性別にかかわらず能力に応じた登用を進めており、女性管理職比率は継続的に上昇しています。2024年 度は、従業員アンケートを踏まえた女性活躍推進チームの提言に基づき、キャリア意識向上や人的ネットワーク構築を目的とした「女性役員との座談会(全営業エリア13ブロックで開催、参加者323名)」や「女性管理職向け研修」等を実施しました。また、2024年度から2025年度にかけて、地域における女性活躍の機運醸成と会社を越えたネットワーク構築に向けて「女性活躍推進交流会(山陰7会場で開催、参加者延べ517名)」を開催しました。管理職向けには「ダイバーシティセミナー」や「所属長向け人材育成力強化研修」を実施し、管理職のマネジメント力強化と意識醸成に取り組んでいます。
引き続き、多様なキャリアパスやロールモデルを提示し、女性が管理職へ挑戦しやすい職場環境の整備を進めてまいります。なお、こうした取組は、多様性の向上とともに採用競争力の強化にも寄与するものと認識しています。
[参考:女性活躍推進チームからの提言施策]
女性活躍の先進企業を目指す取組の一環として、2022年11月に従業員の発案による「女性活躍推進チーム」を設置しました。公募メンバー32名がアンケート結果を基に、女性の採用・育成・登用に関する重点施策を検討し、2023年9月に経営へ提言を行いました。
[本人の意識改革]
・全員の意識の底上げ ~キャリア形成に向けた支援~
キャリアプラン構築研修実施、人脈ネットワーク創出及び視野を広げる場の提供、行内インターンシップ制度導入
・管理職・役員登用に向けた育成 ~メンター制度の導入~
[管理職の意識改革]
・管理職向け多様性のある組織運営を学ぶセミナーの実施
・キャリア面談の定着化・レベルアップ
《職位別の女性比率(連結)》
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 (目標) | ||
| 所属長相当職以上(※1) | 31.8% | 33.8% | 52名/128名 | 40.6% | ― |
| 課長相当職以上(※2) | 21.9% | 24.1% | 76名/297名 | 25.5% | 25.0%以上 |
| 係長相当職以上(※3) | 30.0% | 34.8% | 347名/963名 | 36.0% | 30.0%以上 |
※1…部長、支店長、プラザ長等
※2…女性活躍推進法の規定に基づき算出。労働基準法上の「管理監督者」及び同等の権限を有する者
(部店長等の所属長、副部店長、グループ長、次長など)
※3…女性活躍推進法の規定に基づき算出。「係長」及び同等の権限を有する者(部店長代理、本部副企
画役などの役職者)
b.男女間の賃金差異の改善
・同一労働における男女間の賃金格差はありません。一方で、正規労働者については、平均年齢や勤続年数、年代別の女性比率、管理職比率の違いに加え、転居を伴う転勤を許容する者に支給するフリー手当(定例給与の10%相当額)や赴任手当の受給者割合の差異などが、男女間の賃金差に影響を与えています。[参考指標1に記載]
・全労働者における男女間の賃金差異については、女性の非正規労働者が全労働者に占める割合が約3割となっており、雇用形態の違いによる賃金水準の差も相まって、こうした人員構成が賃金差異の一因となっています。[参考指標2に記載]
・キャリア形成支援をはじめとする女性活躍推進施策の効果により、女性の平均勤続年数が伸長し、女性管理職比率も上昇しています。これらの進展に伴い、男女間の賃金差異は縮小傾向にあります。
・年代別の女性比率の差異や非正規労働者における女性比率の高さについては、家事・育児・介護等との両立に関する社会的背景などが影響していると考えています。当行グループは、性別にかかわらず能力を発揮できる環境づくりを進めるため、働き方やキャリア形成を支える制度の充実と運用改善に取り組んでいます。
《男女間の賃金差異(連結)》
男女間の賃金差異は、近年着実に縮小しています。
| 対象 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2023年度比 |
| 全労働者 | 50.4% | 52.4% | 54.1% | +3.7p |
| うち正社員 | 63.1% | 65.1% | 66.1% | +3.0p |
| うち非正規雇用者 | 86.0% | 85.1% | 83.2% | △2.8p |
[参考指標1]
《男女別の平均年齢・勤続年数(連結)》 ※正社員のみ
女性の平均勤続年数は、新卒採用強化により全体の勤続年数が低下傾向の中でも伸長しており、男女間の賃金差異の縮小に寄与しています。
| 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |||
| 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
| 平均年齢 | 44.2歳 | 39.0歳 | 43.6歳 | 39.3歳 | 43.4歳 | 39.6歳 |
| 平均勤続年数 | 20.1年 | 15.5年 | 19.5年 | 15.6年 | 19.0年 | 15.7年 |
《年代別女性比率(連結)》 ※正社員のみ
平均賃金が相対的に低い10~30代の層において女性比率が高いことが、人員構成上の要因として男女間の賃金差異に影響しています。一方、中堅層や50代以上における女性比率が上昇しており、こうした人員構成の変化が、近年の男女間の賃金差異の縮小に寄与しています。さらに、こうした変化は将来的な管理職の増加につながり、賃金差異の一層の縮小要因となることが想定されます。
| 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2023年度比 |
| 全体 | 48.7% | 49.1% | 49.4% | +0.7p |
| 10~20代 | 63.8% | 61.5% | 57.4% | △6.4p |
| 30代 | 54.4% | 54.5% | 58.6% | +4.2p |
| 40代 | 47.7% | 47.6% | 45.7% | △2.0p |
| 50代以上 | 35.1% | 37.9% | 39.9% | +4.8p |
《女性の管理職比率(連結)》
女性管理職比率の上昇が、男女間の賃金差異の縮小に寄与しています。
| 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2023年度比 |
| 管理職比率(課長相当職以上) | 21.9% | 24.1% | 25.5% | +3.6p |
| 管理職比率(係長相当職以上) | 30.0% | 34.8% | 36.0% | +6.0p |
《男女別のフリー手当及び赴任手当受給者割合(単体)》
フリー手当及び赴任手当受給者割合における男女差が男女間の賃金差異に影響を与えています。
転居を伴う異動を許容する人材にはフリー手当(定例給与の10%相当)を支給しています。この受給者割合は、男性が70~80%台で推移する一方、女性は約10%にとどまっており、受給者構成に大きな差があります。また、基本居住地を離れて、社宅等に入居し勤務する従業員には月額40,000円~150,000円の赴任手当を支給していますが、こちらも男性の受給者割合が約35%に対し、女性は7%以下と男女差が生じています。これら手当の受給状況の違いは、広域な店舗ネットワークを有する当行の業務特性によるものであり、正社員における男女間の賃金差異の約4分の1を構成する要因となっています。
<フリー手当受給者割合><赴任手当受給者割合>

[参考指標2]
《雇用形態別人員割合(連結)》 ※年間の平均人員にて算出
全従業員に占める非正規雇用者(女性)の割合が高く、非正規雇用の賃金水準が相対的に低いことが、全労働者における男女間の賃金差異の一因となっています。

c.男性労働者の育児休業等取得率の向上
当行グループは、育児や家事に関する役割分担の固定的な意識を是正し、女性活躍を一層推進するため、男性労働者の育児休業取得を促進しています。
育児休業を子が3歳の誕生日の前日まで取得可能とする制度を設けるなど、制度面の充実を図っています。
また、男性労働者が育児休業を取得しやすい職場環境の整備や意識啓発に取り組むことで、制度利用の促進及び取得日数の長期化を目指し、男女がともに育児に参画できる環境づくりを進めています。
《男性の育児休業等取得率(連結)》

※1…当該年度に育児休業等を取得した従業員を対象に算出
<多様な人材の活躍>・性別・年齢・国籍を問わず、多様な人材の採用を進めており、1級建築士や弁護士、中小企業診断士、情報処理安全確保支援士など金融に限らず幅広い人材を採用しています。新卒採用環境の厳しさも踏まえ、リファラル採用制度やキャリアリターン制度など採用チャネルを拡充し、経験者採用を積極的に推進しています。
また、2022年4月には市場価値や成果に応じて個別に報酬を決定する高度プロフェッショナル運用を導入し、専門性の高い人材の確保にも努めています。
・当行は、障がいのある方の専門的な就労支援を目的として、松江市(2007年開設)と鳥取市(2017年開設)の2か所で事業所を運営しており、計37名(2025年度末現在)が在籍しています。絵画制作を通じて創出される経済価値を地域の障がい者就労支援事業へ間接的に還流させる取組や、ITスキルを活用した事務サポート・業務効率化など多様な業務で活躍しています。今後も、地域における自立支援の取組を継続し、障がい者雇用の拡大を図っていきます。
・同性パートナーを持つ従業員に対し、法律上の配偶者と同等の福利厚生や規程を適用する「パートナーシップ制度」を導入するなど、従業員の多様な価値観を尊重し、誰もが働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。
| 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度(目標) |
| 経験者採用比率 | 27.1% | 29.5% | 31.6% | 25.0%以上 |
| 経験者採用者数 | 19名 | 28名 | 36名 | ― |
| 障がい者雇用比率 | 3.0% | 3.0% | 2.9% | ― |
<シニア人材の活躍の場の拡大>・2025年7月に、役職定年を55歳から60歳へ、定年を60歳から65歳へそれぞれ延長しました。併せて、中高年層が専門分野で活躍できる機会を拡充することで、「モチベーションを維持しながら継続的に活躍できる仕組みの整備」と「年齢によらず豊富な知識・能力を発揮できる組織づくり」を進めています。
<ワーク・ライフ・バランスの充実>・働く場所や時間を柔軟に選択できる環境を整備し、従業員一人ひとりのワーク・ライフ・バランス向上に取り組んでいます。
・2024年度には、成長意欲のある従業員が在籍しながら学び直しやスキル向上に取り組める環境や、配偶者の海外赴任などライフイベントにも柔軟に対応できる環境を整えるため「キャリア休職制度」を導入しました。多様な働き方の実現によるエンゲージメント向上や優秀な人材の定着、キャリア自律の促進を目的として個々のキャリアに応じた働き方の選択肢を拡充しています。
・休暇制度を従業員のニーズに応じて継続的に拡充し、有給休暇を取得しやすい環境づくりを進めています。
・従業員が安心して働き続けられるよう、育児休業・介護休業制度の充実を図り、家庭と仕事の両立を支援しています。
・2024年には、不妊治療と仕事の両立支援に積極的に取り組む企業として、厚生労働省より「プラチナくるみんプラス」の認定を受けました。
| 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
| 有給休暇平均取得日数 | 17.2日 | 16.5日 | 16.2日 |
| 有給休暇平均取得率 | 90.4% | 86.6% | 85.7% |
| 月間平均時間外労働時間(※1) | 6時間38分 | 6時間18分 | 6時間46分 |
※1…法定労働時間(1日8時間)を超えて労働した時間を基に算出しています。